水島新司さんのことなど、雑記です | 「灯りと温もり」の雑記帳

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“高齢者” オヤジの雑記へようこそ。ご訪問に感謝致します。
平成29年元日に、ブログタイトルを「アメカジおやじの雑記帳」から「『灯りと温もり』の雑記帳」に変えました。

民主党の代表選が もうすぐ行なわれるけど、この一週間くらいはパリの新聞社襲撃事件や、食品への異物混入の報道に多くの時間を費やしていて、民主党代表選の報道は少ないですねえ・・・私が観た範囲ですけど。

私は民主党に興味が無いから「ど~でもいい」のですが、その少ない報道で改めて想ったのは、やはり細野豪志氏が「エエかげんな人物やなあ」ということと。(長妻氏も岡田氏も五十歩五十三歩くらいだけど)
特定の在日外国人への便宜供与に腐心する輩がまだ棲息している民主党の代表なんか、知らぬ間に決まればいいし、いっそ雲散霧消してくれたら尚 結構なこと。


さて、その熱心な報道が続いている “食品異物混入騒動” ですが・・・
マクドナルドの『カーリーポテトフライ』のCMで、
「貴女はだんだん食べたくなくなる」
「なんないよ」
・・・と謂う台詞がタイムリー過ぎる自虐に映って笑ってしまいます。

食品への異物混入問題は昨年のインスタント焼きそばにゴキブリが混入した事例で終わらなかったのですね。
メディアではSNS上に発信された情報も活用(利用?)しての “異物混入暴き” の様相を呈していて、前に食品偽装問題が数珠繋ぎのように発覚した際、メディアが “正義の味方” のように糾弾していた情況を想起させますが、彼らが大手スポンサー企業様に配慮して、異物混入問題で厳しい追求を控えるのではないかとも勘ぐっています。

不心得業者は論外ですが、日本の真面目な企業の物作りやサービスの高品質は現場の弛まぬ努力に加え、正当な理由に基づく苦情申し立てと謂う本来の意味のクレームが質の向上に果たした役割と意義も大きいから、製造責任を糾す動きは方向性として健全だと考えますし、この空気に便乗した “言い掛り” や “風説流布” を判別する的確な目を国民が養う機会になればいいけど。

消費者は問題への対応策や会見での言葉で企業体質を判断して今後の消費行動を決定するのだろうけど、問題や不安を忘却するのが早い人も多いからなあ。 

自分が異物混入に遭った際に苦情を申し立てるかどうかや、物作りに対するメーカーの姿勢への賛否を別にして言えば・・・、私も金属片や歯は嫌だけど、ビニール片や微細な虫くらいなら取り除いて食することが出来ます。 軽度な混入なら「勿体ない」の意識を優先する人も多いのではないでしょうか?

虫の混入事例を知って、その商品を「二度と買わない」と言う人も居れば、世間一般に “ゲテモノ” と認識される生物などの食材を好んで食したり、残酷な “海鮮の踊り食い” を「美味しそう」と言いながら食する人も居るのだから、食の嗜好は多様で面白いです。





全く違う話に替わりますが、マンガ嫌いの人にはつまらない内容です。
一ヶ月以上前のブログで中日ドラゴンズの山本 昌 投手が50歳になる今期も現役を続行する話題から、『バンクーバーの朝日』や『アゲイン』など野球関連の映画の事を書きましたが、山本投手の話題で最初に想い浮かんだのが、水島新司さんのマンガ『あぶさん』の “景裏安武” でした。

『あぶさん』が『ビッグコミックオリジナル』で連載が始まったのは、私が大学に進んだ頃(40年前)だったと記憶します。
それが昨年の春まで続いていたのだから、本当に長寿のマンガでした。

私は『あぶさん』を雑誌の連載で読みつつ単行本も第1巻から買い続けて、今も実家に置いていますが、30歳代の終わり頃にはマンガを ほとんど読まなくなってしまったので、『あぶさん』をどの辺りまで読み、単行本を何巻まで購入したのか、今はもう分りません。
最終話だけは連載誌を買って読みましたが・・・。

もうひとつ、『あぶさん』とほぼ同時期に水島さんが『少年マガジン』で連載を開始した『野球狂の詩』にも “岩田鉄五郎” と謂う50歳を過ぎた投手が登場しましたが、これら高齢で現役を続ける野球選手って現実味が薄かったけど、山本投手がそれを実現したし、工藤公康投手も永く現役を続けられたから、今後は更なる高齢選手が現われるかも知れない。


ところで、水島新司さんはこれ迄に数多くの野球マンガを描かれていますが、私が最初に読んだ水島さんの野球マンガは『少年サンデー』に連載された『男どアホウ甲子園』か『少年キング』に連載された『エースの条件』のどちらかでした。 『男どアホウ甲子園』は日本テレビでアニメにもなりました。 両方とも単行本は全巻、実家に置いています。

『男どアホウ甲子園』の主人公・藤村甲子園は “剛球一直線” を貫いて直球だけで通した投手と謂う設定ですが、多彩な変化球を投げられるのを実証する場面が一度だけありました。
高校時代から藤村とバッテリーを組んでいる捕手の岩風五郎は、後に水島さんの別のマンガに監督で登場しました。

また、勉強が苦手な藤村が東京大学で野球をすべく受験を思い立つも、成績が悪いから土台 無理な望みなのに、何と、仲間が示す “ブロックサイン” に依るカンニングで見事に(?)合格し、東京六大学を舞台に野球をする・・・と謂う無茶苦茶なストーリー展開でした。
「マンガやからなあ・・・」と言えば それまでだけど。

その東大も一年で中退して阪神タイガースに入団し、幼い頃に長嶋茂雄選手と交わした “対決の約束” を長嶋さんの引退間際に果たすのですが、長嶋さんが現役を引退する現実の流れにストーリーを合わせる為に東大を中退させ、急ぎ阪神入団の展開になったのかな?

藤村甲子園は大阪に住み、大阪の高校に通っているのに、何故か彼の家が兵庫県西宮市に在る甲子園球場の傍という設定になっていました。
この作品で水島新司さんは作画だけを担当し、原作は脚本家の佐々木 守さん(故人)でしたから、東大合格への無茶なプロセスや設定のちぐはぐは佐々木さんに責任がありますね。

『男どアホウ甲子園』の主人公が「陽のド根性」ならば、『エースの条件』の主人公 “堂島 剛” は「陰のド根性」と謂う印象でした・・・決して暗い作品ではないけど。
『エースの条件』の原作は数々の “商魂ドラマ” の原作で知られた花登 筐さんで、大阪の下町で暮らす決して裕福でない主人公の野球物語は花登さんの得意とするところだったでしょう。
年配の人は花登さん原作のドラマ『細腕繁盛記』『どてらい男』『番頭はんと丁稚どん』『ぼてじゃこ物語』などが記憶にあると想います。 

この『エースの条件』は、それまで読んでいた水島さんの作品に通じるものでした。
水島さんが嘗て「生活マンガの水島」と云われていたくらいに、生活苦に耐えながら頑張る主人公の物語を主に描いておられたからです。

私がマンガの単行本を盛んに買い始めたのは中学生になってからで、小学生の頃は近所の “貸し本屋” さんに通って、手塚治虫さんや横山光輝さん、山本まさはる さん、武内つなよし さんら多くの漫画家の作品と伴に、水島新司さんの作品も よく借りました。
右上の写真は貸し本ではなく、後の時代の本です。

当時の水島さんは、私が記憶する限りでは野球マンガを描いておらず、健気に貧困に耐えながら主人公がやるスポーツだと、マラソンや駅伝などの “走る競技” が描かれ、球技は せいぜいサッカーがあったくらいだと記憶しますが、私が始めて出逢ったであろう “水島野球マンガ” 『エースの条件』でも、その設定や物語に違和感は覚えませんでした。


もう随分と昔に「今後は野球マンガしか描かない」と宣言した水島さんは野球マンガ家として定着しましたが、前述したように、もうマンガを読まない私は水島さんが今もマンガを描かれているのかどうかも知りません。

おそらく70歳代半ばくらいであろう水島さんが、もしも『あぶさん』と伴に燃え尽きてしまい、もうマンガを描く情熱を持ち得ないのなら、これまでに楽しませて頂いた数々のマンガに、「ありがとうございます。おつかれさまでした」と申し上げます。

こんなことを書いていたら、実家に置いているマンガ単行本の山から『男どアホウ!甲子園』『エースの条件』『あぶさん』『ドカベン』『一球さん』『極道くん』などの水島マンガを再読したくなりました。

私は幼児の頃の絵本を経て、少年時代は子供でも読める平易な小説や伝記から本に親しみ、その後はポプラ社が出版していた江戸川乱歩さんやコナン・ドイルさんの推理小説、学研の科学雑誌、軍事雑誌の『丸』などを読みながらマンガ雑誌も月刊・週刊ともに沢山読みました。

  

30歳代の終わり頃でマンガをほとんど読まなくなったのは、好きな漫画家さんが描かなくなったり亡くなったりしたので、新たな漫画家さんへの興味が薄らいだ事もありますが、何よりも小遣いを小説や政治経済、歴史書などの購入に充てるのに精一杯だし、映画や音楽などにも金が掛かるから、マンガ代まで捻出できなくなったからです。

決してマンガが嫌いになったワケではないので、嘗て読んだ作品だけは懐かしく再読できますし、実家に行くと時々読んでいます。
でも、『男どアホウ甲子園』も『エースの条件』も、もう何十年も再読していないので、今日の記述内容に記憶違いがあれば御免なさい。


・・・ついでじゃないけれど、下の写真の書籍は江戸川乱歩さんの作品ではなく、『江戸川乱歩生誕120年記念オマージュシリーズ』の第一弾『みんなの少年探偵団』と第二弾『全員 少年探偵団』です。
幼少期に少年探偵団をワクワクして読んだ万城目 学さんや湊かなえさん、藤谷 治さんらに拠って書き綴られた江戸川乱歩さんへの熱き想いや敬愛が詰まった本だそうで、いずれ読みたいと想っています。