。  プレイヤーは,一人の冒険者として物語を始めることになる。デモ版の序盤は9月27日に掲載したにも書いたように,恋人の父親に結婚の許しを得るという,オープニングとしてはちょっとのんびりとしたものだ。Gothicシリーズ従来作は,「ポンと世界に放り出されて途方に暮れる」という感じがあったが,今回はすぐに話が始まり,やるべきことも分かりやすい,戦国IXA RMT。  主人公の年齢は以前より若くなり,また,あまり個性のなかった従来作に比べて,彼自身の人生をそれなりに送っているという印象を受ける。なにしろ恋人が妊娠しちゃったので,あわてて結婚しようとしているくらいなのだ。できちゃった婚ファンタジーRPGである。  そんな主人公の暮らす村には人間だけでなくオークも住んでいる。オークとは会話ができ,さらにオークはプレイヤーにクエストをくれるという重要な役割も担っている。おおむね,人間とオークとが,まあまあうまくやっているんだなあということが分かるが,とはいえ,このままずっと平和なのかどうかは不明だ。  前作に比べてグラフィックスレベルは高く,キャラクターの造形も細かくなったが,全体的なデザインワークがヨーロッパ風というか,ぶっちゃけちょっと垢抜けない。また,アクションなどのモーションもどことなくぎこちなく,北米生まれのタイトルに慣れていると,そこはかとない手作りムードが感じられるはずだ。  開発しているSpellbound Entertainmentはドイツのデベロッパであり,(Piranha Bytesもそうだが),マップやオブジェクトやキャラクターをまじめにキッチリ作りこんであるという印象を。個人的には好きだが,このへんは好みの分かれるところだろう。顔グラ濃いですよ。  デモ版をプレイした限りの印象だが,戦闘はよりカジュアルになったようだ。前作の戦闘にはやられたときにのけぞり,その間にも攻撃が入るというヘンなクセがあり,格下相手にハメ殺しされたりしたモノだが,今回は普通に戦うことが出来る。  レベルアップで得られたスキルポイントの割り振りは,前作のように師匠のところに行く必要はなく,いつでもできるようになったし,魔法の威力も強力になった。  これはたぶん,同時に発売されるコンシューマ機向けのアレンジであり,これに微妙な思いを抱くファンもいるかもしれない。とくに前作の「コツをつかむまでが大変だが,DQ10 RMT,一度つかんでしまうと,戦闘が快感」という奥深さは影を潜めたが,ファンタジーRPGの間口を広げるという意味では必要なことなのかもしれない
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