秩父市議会議員  清野 和彦 ブログ

「秩父に、新しい希望を。」
―穏やかなまち、山と川のある素晴らしいまち。
このまちをもっとよくするのは明日を夢見るエネルギー。
明日に向かう力。つまり、希望ではないかと思う。―

市の財政を知ることは、市の姿を知ること。

 

今回は、秩父市の毎年のお金の使い方(歳出)について、

ここ数年の傾向をみてみましょう。

 

 

平成17年の合併以降の

秩父市の性質別歳出(経費の種類による分類)の

「義務的経費」と「投資的経費」の傾向を分析してみます。

 


 

「義務的経費」とは

任意に減らすことができない経費のことで、

家計でたとえるならば、毎月の家賃、ローン返済、光熱費といった固定費といえます。

歳出(年ごとにかかる経費)の中で義務的経費が占める割合が高くなるほど、

「財政は硬直化している」と言われており

1、人件費

2、扶助費(生活困窮者、高齢者、児童、心身障害者等に対する支援など社会保障制度の経費

3、公債費借金の返済金など)

の3つからなります。
 

それに対して

「投資的経費」とは道路や施設づくりといったインフラ整備に使われる経費です。
 

秩父市の近年のお金の使い方をみると、以下のようなことがいえると思います。

 

扶助費の増加(17年10.4%→26年18.8%)にともなって、義務的経費が占める割合は年々上昇している。

 

投資的経費の割合は19年をピークに下降傾向にある。

 

人件費の割合は年々下降傾向にある。(17年18.5%→26年15.4%)

 

公債費の割合はほぼ横ばい

 

高齢社会・格差社会になることで、

義務的経費が占める割合は今後も上昇する可能性が高いため、財政の硬直化が懸念されます。

 

人件費の削減については行政改革による効果と取れる一方で、非正規雇用の職員の人件費は性質別歳出では「人件費」に含まれずそれとは別の「物件費」として計上されるため、雇用形態の在り方を含めた、より詳細な分析が必要でしょう。

 

また市役所・市民会館の建設により投資的経費が今後どのように推移するか注視が必要です。

 

このような秩父市のお金の使い方の傾向と、

人口の減少によって懸念される市民税の減額や

合併算定の終了によって予想される13億円の交付税の減額(つまり税収の減額)

の予測を合わせて考えた上で、

あらためて秩父市がこれからどのようにお金をつかっていくべきか、を真剣にみつめる必要があると考えます。
 

(このコラムは、2016年8月発行の清野和彦ニュースVol9の市政コラム「清野の視点」の内容に一部加筆等したものです。)
 

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市の財政を知ることは、市の姿を知ること、と考えています。

 

今回は、秩父市の歳入(一年ごとの税収)に注目して、財政について考えてみましょう。

 

私は、

秩父市の財政には差し迫りつつある「3つの不安要素」があると考えています。
 

①    人口減による地方税(市町村税)の減収が懸念されています。

26年度決算では前年度と比べて増収となりましたが、

21年度と比べると2億4060万5千円の減額(-2.75%)となっています。

今後の動向に注目が必要です。


 

 


②    普通交付税の※1合併算定替の終了により、

28年度から32年度にかけて国からの普通交付税は大幅に減額される予定で、

26年度決算と32年度を比べると13億円以上の減額が予測されています。

 

※1 合併後10年間は、合併前の市町村ごとに算定した普通交付税の総額を下回らないように交付するが、合併11年目から段階的に減らされ、16年目には純粋に一つの自治体として交付税が算定される(=一本算定)。

 

 

 

③    平成28年度予算でも10億円が計上されている

「実質的な地方交付税とされてきた」赤字地方債である※2臨時財政対策債は、

国の28年度地方財政計画で0.7兆円(前年比16%減)と大幅に発行が抑制され、

今後もさらなる圧縮となれば市の財政への影響が懸念されます。
 

※2 国の地方交付税として交付するべき財源が不足した場合に、地方交付税の額を減らして、その穴埋めとして市町村に地方債(=地方公共団体が1会計年度を超えて行う借入れ)を発行させる制度。

 

地方税や普通交付税などの※3経常一般財源の減額は財政の硬直化につながる可能性があります

 

※3 使途が特定されない財源(=一般財源)のうち、毎年度連続して固定的に収入されるもの。

 

市は政策的に使えるお金を確保するため「経常収支比率80%」を目指していますが、今までと同じような予算組みが今後も出来るのか正しい危機感をもつ必要があります。

 

3月議会では、平成29年度の予算が審議されています。

経年的な分析を踏まえて、秩父市の財政のこれからについて真剣に考える議会としたいです。

 

(このコラムは、2016年5月発行の清野和彦ニュースVol8の市政コラム「清野の視点」の内容に一部加筆等したものです。)
 

 

 

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12月議会の一般質問では、市の行う公共事業などの適正価格での契約と、秩父地域の雇用の場の確保に貢献する「公契約条例」の制定を提言しました。

 

現在、公契約条例の制定は全国で30自治体ほどとなっていますが、

公契約条例に類するような条例を制定している自治体もあります。

 

私は、

秩父市として、

「どのような考えの下で公契約をおこなっていくのか」を条例を通じて明文化し、

公共事業などの適正価格での契約と秩父地域の雇用の場の確保の先導的な役割を

市が担うべきと考えています。

 

質問を通じて、

秩父市として、労務単価の問題について、

埼玉県内では朝霞市でおこなわれている「労働環境の把握のための調査」「労働者賃金支払報告書」や新座市での「労働環境把握チェックシート」「労働賃金調査票」のような取組みを試行的にやってみようかと考えている意向を確認することができました。

 

以下、一般質問の詳細です。

 

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再質問 清野
先ほど説明がありました通り、まだ(公契約条例の制定は)全国で30団体ほどということで、各自治体いろいろ調査をしているところなのかな、と思いますけども、この公契約条例はですね、秩父にはすごく合っているのかな、という風に思っています。やはり地域の方々と一緒にこの地域の雇用を創っていく、そのためにはこういう条例が必要ではないかな、と思います。

 

さらに調べましたらですね、先ほど部長からもですね「実務のレベル」では、地域貢献度とかを評価したりとか、今後は災害時の手助けというかそういうところに貢献したところも評価などに入れていくような考えもあるという事で、それは大変大事な事かな、と考えております。
 

全国では、公契約条例の制定に至らなくても、入札の方針として公共工事など従事する方々の労働条件を整備することを受注者の責務とすることなどを理念的に条例で定めている地方自治体もあります。つまり公契約条例ではないんですけども、それに類するようなものがあるということです。
 

例えば、私が調べましたのは、秋田市で、秋田市には「公契約基本条例」というもがありまして、その中ではですね、いわゆる、理念的な条例にはなるんですけども、理念として「公契約の締結に当たっては、価格以外の要素を考慮するなど、地元企業の受注意欲に配慮した発注を推進することにより、地域における雇用を促進し、地域経済の活性化を図ること。」と示されています。また市の責務として「地元企業の活性化、労働環境の向上および公契約の品質の確保につながる施策を実施しなければならない。」と示されています。
 

これは秩父市も同じような考えは持っていると思うんですけども、こちらの秋田市の方では、公契約基本条例に基づきまして「価格」のみの競争だった方式から「価格」と「価格以外の技術的要素等」を総合的に評価する、落札者を決定する「総合評価落札方式」が本格的に導入されているそうです。ガイドラインを見ますと、例えば、「地域への貢献、地域の防災等に関する評価項目」として、市内企業への発注や、さきほど部長がおっしゃったことに近いんですけども災害発生時の復旧等活動に関する協定締結の状況、公共施設への緊急出動、物資の調達・運搬の支援、防災パトロールへの協力、また消防団協力事業所の認定などが評価内容に含まれています


この他にも秋田市では障がいを持たれている方の雇用、男女共同参画の推進、次世代育成支援対策推進法に基づく企業認定なども評価内容に含まれています。自治体としてこれを明文化することで、市民が豊かで安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与するという意思が強く感じられるような基本条例になっております。

 

もう一度質問しますけど、公契約条例はまだまだ広がっている途中ですが、全国では公契約条例ではなくてですね、それに類するような条例の制定も始まっております。

以上のような公契約の理念を明らかに示して、市の態度を明確にするような条例の制定も考えられるのではないかとおもいますが、市としてどのように考えますでしょうか。
 

それと合わせてですね、先ほどの「地域への貢献」について、前向きに考えていただきたいと思いますが、そういうこともやっぱり明文化することでより明らかになっていくのかな、と考えますので、このような理念的な条例の制定についてのお考えをうかがいたいと思います。


答弁 財務部長
只今のご質問でございますが、当市、秩父市におきましても、現在、総合評価方式による入札を実施しております。件数は多くはないのですが、それに伴いまして秩父市の総合評価方式審査委員会というものも庁内に設置しております。

その中にはやはり、さきほどありましたように、評定項目といたしまして「地域貢献度」ですとか、「企業の技術能力」あるいは「配置予定技術者の技術能力」等、設定されております。
まだこれは条例化には至っていないのですが、先ほどの山中議員のご質問にも関連するわけですけども、労務単価の問題等々ございます。

それで現在、検討中ですが、例えば県内でいいますと朝霞市が契約時に労働環境の把握のための調書というものを提出させているようです。工事完了後には、労働者賃金支払報告書、こういうものを提出させているようでございます。
 

同じように新座市におきましては、労働環境把握チェックシート、労働賃金調査票、こういったものを提出させているようでございますが、今後、試行的にこれらのこともやってみて、条例化はすぐは出来ないと思うんですが、とりあえずその前に試行的にこんなこともやってみようかな、と考えております。以上でございます。

 

清野
ありがとうございます。かなり実務が先行して進んでいて、試行的なこともやっていこうという考えがわかりました。ぜひそういうことを明文化することも大事なのかなと思いますので、ぜひ条例の制定についても前向きに検討いただければと思います。
 

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1月15日に、青山スタートアップアクセラレーションセンター(asac)で開催された、「WELgeeサロン 〜日本にいる難民のこと、いろいろ知っていく会〜」 に参加させていただきました。

 

WELgee さんは

「WELCOME+refugee」

難民の人も歓迎できる社会を目指して

遠い世界を近くにする”難民ホームステイ”や本来の能力を活かした”仕事マッチング”

といった活動をされている団体です。

http://welgee.jp/

 

昨年、SUSANOOフェスを通じてWELgee さんのお話をうかがって強く胸を打たれました。

http://susanoo.etic.or.jp/

どう胸を打たれたかというと、

それが、

今までの自分が全くもって考えたこともない分野に挑戦しようとしていることで、

ほんとうに驚いた、

とともにまだ見ぬ大きな可能性を感じた、というところです。

 

今回、私が参加させていただいたWELgee サロンでは、ゲストとして

国を持たない最大の民族であるクルド人の方々が参加され、お話をうかがうことができました。

 

みなさんがどうして日本に来ざるを得なくなったのか、

日本に来てから10年以上経っても続く、驚かざるを得ないようなご苦労について、などうかがうことができました。

 

お話をうかがって、

クルド人の方々が置かれている「不寛容な」制度の現状は、私たちが日常的にはあまり意識していない基本的人権について、あらためてそれは、一定の枠の中で感じられている当然性なのだと突きつけられた想いがします。

 

多様性に対しての「寛容さ」は、地域社会にとっても大変重要と考えます。

いろいろな人が住み、暮らし、働くことを抱擁できる「寛容さ」は、

社会に柔軟性を醸し、より伸びしろの多い地域を創り出すのではないか、と考えています。

 

これからも、WELgeeさんの活動を注目し、私に出来ることはなにかを問いながら、関わっていけたらと想います。

 

サロンに参加させていただきありがとうございました!

是非、みなさんもWELgee さんの活動にご注目ください!

 

 

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みなさんは、避難者カードをご存知ですか?

 

避難者カードとは、災害が発生して避難指示などが出された時に、

避難所の受付に提出していただくことで、

どのような方が実際に避難所に避難しているかを把握し、

避難所の円滑な運営に役立てようとする記入式のカードで、

内閣府の「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」では、作成することが望ましいとされています。

 

今回の一般質問では、市の避難者カードの作成状況の確認と、

要配慮者の把握をより円滑にするために、チェック欄の導入についてなどを提案をさせていただきました。

 

質問を通じて、

秩父市は、避難者カードについて、本年1月の秩父市防災会議へ報告をした後、4月開催のコミュニティ懇話会にて町会長のみなさまに配布するとともに、市のホームページにも掲載し、周知したい。

という考えが明らかになりました。

 

今回の一般質問にあたり、

避難者カードを策定していない自治体や、策定していても項目が不足しているような自治体に対して策定や見直しを進めるとともに、標準化として内閣府があるべき避難者カードを例示するように働きかけている、超党派議員連盟の『避難者カード標準化プロジェクト』の活動や提言などを参考にさせていただきました。真にありがとうございました。

 

超党派議員連盟『避難者カード標準化プロジェクト』

http://www.hinansha.com/

 

 

以下、一般質問の詳細です。

 

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質問 清野

 

(3)避難者カードについて

内閣府が平成25年8月に策定した「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」では、

「避難者の数や状況の把握は、食料の配給等において重要となることから、避難者一人一人に氏名、生年月日、性別、住所、支援の必要性の有無等を記帳してもらい、避難者名簿を作成することが望ましいこと。」 

「そのため、こうした個別の情報を記載でき、情報の開示先、開示する情報の範囲についての被災者の同意の有無についてもチェックできる避難所名簿の様式をあらかじめ作成し、印刷して避難所の備蓄倉庫に保管しておくことが望ましいこと。また、避難所運営訓練をとおして自治体担当者と住民がこれら様式を普段から活用できるようにしておくこと。」

と「避難者カード(または避難者名簿)」の作成が望ましいと示されています。

 

具体的には、災害が発生し避難指示等が発令された場合に、避難所の受付に記入した避難者カードを提出していただくことで避難誘導や避難者の把握に活用するとともに、避難所での混乱、混雑の防止に役立てようとするものです。

 

この避難者カードについては、策定状況や策定されたカードに要配慮者に関する項目などが設けられていないなど、自治体ごとに対応がまちまちとなっている現状です。

この避難者カードについて秩父市の策定状況はどのようになっているでしょうか。

 

 

答弁 総務部長

避難者カードは、避難所開設・運営マニュアルにおいて規定いたしました

市では、避難所を開設し、避難者を受け入れる際に、受付にて、避難者カードに家族情報をご記入いただくことになります。

 

再質問 清野

秩父市ではすでに避難者カードが策定されている、ということで先日いただくことができました。

一枚一枚のものを束ねて名簿にしていく、というようなものになっているわけなんですけども。この避難者カードなのですが、秩父市にちゃんとあることを初めて知った次第です。

秩父市の市民の方々もなかなかこういうものがあることは、知らないんじゃないかぁと思っております。

 

先ほど避難所の開設訓練などを実施するというような考えもあるということでしたけども、そういうことを通じて非常時にはそういう避難者カードっていうものがあるんですよ、という事を周知していくことも大事だと思います。

自治他によっては市のホームページに「いざというときに備えて、事前に必要事項を記入しておき、すぐに持ち出せるよう分かりやすい場所に保管しておいてください。」というかたちでですねダウンロードができるようになっている自治体もあるんですね。

秩父市でも、平時から避難者カードの存在について周知することが重要と考えますが、いかがでしょうか。

 

答弁 総務部長

避難者カードを含む「避難所設置運営マニュアル」、これは本年3月に策定いたしまして、本年実施しました職員対象防災訓練、ならびに秩父市総合防災訓練を経て見直しを実施いたしました。

今後、1月になりますけれども、秩父市防災会議への報告をした後、4月開催のコミュニティ懇話会にて各町会長様に配布するとともに秩父市ホームページにおきましても掲載し、周知したいと考えております。

 

再質問 清野

広く周知する、という考えがあるということで了解いたしました。

こちらの秩父市の避難所カード、さきほど最初に申し上げましたけども、全国各地でですね、かなり内容がまちまちになっております。

かなりよくできた避難者カードなのかな、とも思っているんですけども、私が一点気になったことはですね、要配慮者の把握についてなんですけども、特記事項になっているんですね。

もし、そこに「特に配慮をすることがあれば記載してください。」となっています。ただ全国をみますと、どういうことが要配慮者の項目に入るのか、っていうことを知らなかったりする場合に何を書いていいのかわからなかったりすることもありますので、全国をみますとチェック項目になっているところもあるんです。

例えば「要介護高齢者、障がい者、妊産婦、乳幼児、アレルギー等の慢性疾患を有する者、外国人」といったチェック欄が設けられていて、避難所生活で重要となる要配慮者に関する情報を素早く入手できるようになっているものもあります。

そういうことを含めてチェック欄を設けてみてはどうかと思うんでけども、その点についてはいかがでしょうか。

 

答弁 総務部長

避難者カードを含む「避難所設置運営マニュアル」につきましては、様々な市民の方々のご意見をうかがいながら順次見直しをしていくことで、よりよいものへと進めていきたいと考えております。

 

清野

順次見直すという事で、それが大変大事かと思います。

この避難者カードについては、自治体によっては外国人の方向けの外国語表記のものがあったりとか、先ほどもありましたペット同伴の有無についての項目や、車中泊をされるような方々がどこに避難しているのか、避難所じゃないところにいる場合どこにいるのかっていうのがわかるような項目をつくることも検討できるのかな、と思いますので、ぜひ改善をしていっていただきければと思います。

 

この避難者カードについては、超党派地方議員連盟の『避難者カード標準化プロジェクト』というものがありまして、標準化として内閣府が本来あるべき避難者カードを示すことが大事だという風に働きかけています。

災害には自治体の境がありませんので、もちろん地域性は大事ですが、秩父市としてはまず近隣の四町の策定状況や内容の確認などが必要ではないかなと私は考えています。

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