藤原清美オフィシャルブログ「OTIMO TV」 Powered by アメブロ -5ページ目

パンデミックのリオデジャネイロで

ものすごく、ご無沙汰しています!

またしても我に返って、どんどん書くぞと、誓っています ♪

 

パンデミックで世界中が大変な中、いろいろ報道されてきた通り、ブラジルも大変でした。

(今もまだまだ大変ですが…)

 

大統領が、新型コロナ軽視の発言や姿勢で、ずいぶん有名になってしまったけど、ブラジルは連邦制なので、各州・各市の自治の範囲も広いんですね。

なので、私の住むリオも、3月下旬から外出規制に入って、一部地域ではロックダウンもしながら、頑張ってきました。

 

いやもう、感染者や死亡者の数字からは、多分、想像できないほど、カリオカ(リオっ子)達も、頑張ったんですよ。

 

例えば、4月の写真なんですけど、銅像しかいない、コパカバーナビーチ。

 

 

鳩しかいない、イパネマビーチ。

 

 

いつもは観光客やリオ市民のお出かけで賑わう、ムゼウ・ド・アマヤン(明日のミュージアム)と、その広場。

 

 

外出できないから当たり前だけど、ゴーストタウン状態。

 

私は普通、リオにいるのと、出張と、どちらの方が長いか、というぐらい、外国、ブラジル国内を含め、あちこち取材で出かける人生を送ってきたんですよね。

でも、この外出規制が始まってからは、ずーっとリオにいて。

家を出るのは、週1回のスーパーへの買い出しと、必要に応じて銀行。

 

ちなみに銀行も、中で3密にならないよう、応対される人しか入れなかったりするんですが、ウチの近所の銀行に行くと、誰が見張ってるわけじゃなくても、入り口の外に、ちゃんと一列に、距離を取りながら、ずらーっと並んでいて。

どこでもそう、というわけじゃないけど、すごいやん、カリオカ!っていう感じで。

 

で、私の仕事も、さっきの写真のような、新型コロナ関係の撮影以外は、ほとんどスマホとパソコンでした。

インタビューとかも、電話、whatsapp、Zoom、スカイプ…。

選手、元選手達も、私から質問項目を送ったら、自分でスマホで録画したインタビュー映像を、whatsappで送ってくれる…、なんて方法も取ったり、その協力には、本当に感謝しまくりの日々で… ♪

 

とまぁ、そういう日々が、振り返ると、ビューンと過ぎて、もう半年ですよっ、半年!

とは言え、6月の途中から段階的解除が始まって、9月にもなると、街の雰囲気はかなり緩んでたんですけど。

特に、ビーチとバール。

週末にもなると、めっちゃ混雑してます…。

 

私は普段でも、リオにいる時は、取材で出てる時以外は自宅作業なので、家で仕事するのも苦じゃない、というより、それはそれで好きなんですよね。

でも、とにかくそういう期間が長いので、ウニウニなる時もある。

 

そんな時、頭と心を休めるのが、夕方のウォーキングでした。

もともと、仕事でスポーツに関わっているくせに、自分では全っっ然、スポーツしないので、唯一の運動がウォーキング。

家の前の海岸通りを歩きます。

 

 

 

もっと日没に近い時は、

 

 

この風景に癒やされつつ、テクテク歩く時間が、ものすごい大切でした。

 

あんまりマスクの顔、好きじゃないんだけど、こういう日々を過ごしていることを、記録と記憶に残すのも大事かなと、時々、自撮りする日もあったり(笑)。

 

 

仕事のこと、暮らしのこと、またいろいろ書いていきたいので、是非、おつきあい下さいませ ♪

 

戦う意味。ジエーゴとフラメンゴ

大変ご無沙汰しています!

ここへ来て、また我に返った藤原清美です。

12月に入り、またPlaneta Kiyomi に力を入れて、どんどんアップし始めています。

 

そんな中、12月の頭のことなんですけど、とても心に残るインタビューをしたんです。

フラメンゴのジエーゴ。

 

ジエーゴは2002年、 16歳にしてサントスでプロデビューするやいなや、若い選手主体のチームでブラジル全国選手権優勝して、大きく話題になりました。

その後はヨーロッパ、特にドイツでのプレーが印象に残る選手です。

セレソンでもプレーしていました。

 

そんな彼が今、フラメンゴで、ピッチの内外に渡る、リーダーとして戦っているんですね。

フラメンゴ、今年は本当にすごくて、リオデジャネイロ州選手権、ブラジル全国選手権、南米最高峰を争うリベルタドーレス杯と、3冠を達成しました。

 

そのジエーゴを訪ねたインタビューを2つ、アップしました。

それを、見てもらいたくて。

 

1つめはこちら

Planeta Kiyomi

Entrevista com Diego Ribas 1 : Mundial Interclubes

ジエーゴインタビュー1:クラブワールドカップ by 藤原清美

 

 

YouTube

https://youtu.be/SpsNCvOamPM

Facebook

https://www.facebook.com/planetakiyomi/videos/447892519232639/

 
インタビューでは、再会を喜びつつ
 

 

フラメンゴとジエーゴの今季の成功について。

ジエーゴが来てから3年半、どうやってここまで来ることができたか。

まだクラブワールドカップの前だったので、一緒に戦おうという、サポーターへの呼びかけ。

 

 

そして、彼の内面に、より深く触れたのが、こちら

 

Planeta Kiyomi

Entrevista com Diego Ribas 2 : A vida no Flamengo

ジエーゴインタビュー2:僕が戦う意味 by 藤原清美

 
 
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今年はそういうわけで、チームがサポーターに大きな喜びをもたらした1年だったんですが、いろんな想いが交差する年でもあって。
 
ジエーゴは今年、人生でも最も大きなケガをしたんですね。
一時は選手生命の危機、というニュースも流れるほどの重傷で。
 
でも、あきらめかかった瞬間なんか、本人には全然なくて。
むしろ、復帰を目指す、それも、重要なシーズン終盤には、チームに貢献していたいと、時間とも戦いながら。
それを、傍目には笑顔を絶やさない中、どんな想いでやってきたか。
そして、実現できた今。
 
 
それから、こちらのブログでも書いたんですが、今年の年明け、フラメンゴのトレーニングセンターで火災があり、寮で寝ていた10人の下部組織の少年達が亡くなるという悲劇がありました。
その後、選手としては最初に、記者会見に臨んだジエーゴは、会見の席で泣き出して、泣き止むことができなかったんですね。
そして、火傷を負いながらも生還した選手達を、1人1人、見舞ったり。
 
リベルタドーレス杯優勝の翌日、チームの凱旋パレードでリオが歓喜に沸いた時も、ジエーゴは、その亡くなった10人の少年達に捧げる言葉と歌を贈り、サポーターにも、彼らのために歌おうと呼びかけました。
 
いつも、いつも、彼らのことを忘れないジエーゴ。
そして、サポーターのみんなにも、彼らのために戦おうと呼びかけるジエーゴ。
それはなぜか。
 
 
 
ジエーゴの熱い思いを綴った2本。
ジエーゴファンでなくても、フラメンゴサポーターでなくても、感じるものがあるはずです。
 
私もそれを伝えるべく、フラメンゴサポーターが歌いに歌った応援ソングと、ジエーゴも歌った、火災で亡くなった少年達に捧げる歌を、BGMで歌っています。
 
ご覧下さいませ。
 

フラメンゴ、夢を絶たれた少年達に捧ぐ

日本でも報道されていますが、今月8日、フラメンゴのトレーニングセンターにある下部組織の寮で火災があり、寮で暮らしていた10人もの少年達が亡くなりました。

 

フラメンゴは、リオデジャネイロの4大サッカークラブの1つであるだけでなく、ブラジル屈指の強豪。

国内随一のサポーター数を誇っています。

 

ジーコの古巣でもあり、今も深い関わりを持っているジーコが、自身のSNSに投稿している言葉からは、深い悲しみが伝わってきます。

 

フラメンゴのトレーニングセンターは、広い敷地に新築・増築・改築を重ねて、ものすごく立派なものになったばかりでした。

でも、下部組織の寮は、寮としての建物の安全基準を満たしたものではなく、それが被害を大きくした要因でした。

もう、2度とこんなことが起こらないよう、この火災の後、全国のクラブの下部組織の寮にも監査が入り、まさに全国各地で問題が発覚。

今、解決が急がれています。

 

ブラジルのメディアでは、そういう今後に向けた取り組みと平行して、この1週間、連日、亡くなった少年達の故郷での葬儀、家族や友達、関係者の嘆きや、助かった選手達の思い、入院している選手達の経過などが、報道され続けています。

 

亡くなった少年達の年齢は、14〜16歳。

毎年8月、ジーコがリオにあるジーコサッカーセンターで、U−15日本ブラジル友好カップというのを開催しているんですね。

昨年、第21回を迎えた大会で、ブラジル全国の強豪クラブと、日本からはアントラーズの下部組織3チームや、Jリーグ選抜が参加し、例年16〜20チームで優勝を争います。

プレイベントとして、市川トレセンもリオに来て、ブラジルのチームと親善試合をおこなっています。

今回、亡くなった選手達の中にも、昨年、一昨年の大会に出場した選手達が何人もいます。

 
というわけで私も、Planeta Kiyomiで、友好カップを代表して、ビデオを作りました。
 
Planeta Kiyomi
フラメンゴ火災の犠牲者達に捧ぐ by 藤原清美
Uma homenagem as vítimas da tragédia do Ninho do Urubu
 
 
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これを編集するために、昨年と一昨年の4つの試合映像を、ずっと見返していたんですね。

そこには、夢に向けて頑張っていた少年達の、エネルギーや明るさがあって。

その夢と人生が、突如として断ち切られたことを、見れば見るほど感じて、胸が詰まる思いで編集しました。

 

そして、助かった選手達や、その日、練習が休みだったことで、たまたま寮にいなかった選手達、みんながこれからも、前を向いて、夢の実現のために頑張ってくれることを願いながら。

 

今も入院している選手の1人は、自分はちゃんと脱出できたのに、その後、チームメイト達を助けようと、また戻っていったんですよ。

実際にそれで何人かを助けることができて、その自分は重体なんです。

回復を祈らずにはいられません。

 

そういう、色んな気持ちを込めたビデオ、是非、ご覧下さいませ。