国の借金待ったナシ!という世論の中、こういう事実は批判を浴びる事だろう。


『アフガンに955億円相当支援・・・岡田外相表明』 読売オンライン 7/20

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100720-OYT1T00902.htm


「これだから民主党は」

「給油をやめたから金を要求されたんだ!」

 という批判を、右派の方々はしがちだけども、それはいかがなものか(・ω・)

 給油していた自民党時代ですら、毎年数百億規模の支援を繰り返しており、累計ですでに2000億程度注ぎ込んでいるのだという

 記事にもあるとおり「5年間で50億ドル(約5000億円)」を決めたのは民主党である。自民政権化と比べれば確かに「額は倍増した」が、べらぼうに増えたとも言えず、「民主党だから」という批判はあまり当たらないだろう。


 支援内容も、現地リポートを活かしたものに感じられる・・・が、それでもやはり、「借金まみれの日本」が出すにはデカイ額だ。

 ペシャワール会の中村医師などは、ボランティアと募金だけで、「死の谷」などと呼ばれた不毛の大地に、多様な作物を実らせている。農業技術に灌漑支援。彼の立場は「軍事行為反対」なので、米軍と歩調を合わせる日本には必ずしも合わない。

 だが、こうした「ローコスト・マンパワー」の支援も今後検討してほしい。このほうがよっぽど、感謝されるし彼らのためになるからだ。


 アメリカ迎合、あるいは石油狙い。外交の真意はよくわからないが(-ω-)


 それはさておき、こんな「支援」もあったのをご存じだろうか?



【ギリシャの前の、アイスランド事情】


 今は、ギリシャが「破綻だ破綻だ」と騒がれているが、そのちょっと前に実際に破綻した国があった。

 そう、アイスランドである。

 最近では「火山灰で空港マヒ」とか、「大統領が同性結婚」などでニュースになったが、そのちょっと前に破綻していたのである。

 人口30万の小国は、「金融立国」を目指して規制緩和をおこない、巨大なバブルを生み、崩壊した。


 ここに緊急融資をしたのが、IMF(国際通貨基金)である。

 当初は、融資を出し渋っていたIMFが、後に大盤振る舞いを決定したのは、「日本が世界最大規模の融資をしたから(IMF会長)」だそうだ。


 その額や・・・おどろくなかれ、なんと「10兆円」なのだ!!(゚Д゚)

 さて、借金まみれの日本が、なぜにこんな大金を、国会審議もなしにポンと差し出したのか?

 それには、菅直人氏、つまり今の総理が野党時代に見つけた「埋蔵金」が絡んでいる。


※なお、この10兆円は「融資」だが、IMFは「破綻国・破綻すんぜんの国」ばかりに融資する機関であり、アイスランドの例をとっても、この金が返ってくる可能性は非常に低い。よってこのブログでは「差し上げた」というニュアンスで語らせていただく。



【IMFに10兆円贈った麻生政権】


 この10兆円は、外国為替資金特別会計という、いわゆる「霞が関埋蔵金」から出たのだ。

 特別会計なので国会審議は必要なく、スンナリと贈る事になってしまったようだ。


 この埋蔵金は、菅直人氏が財務省に立ち入って発掘したものだが・・・

 どうも「批判される前に」あるいは「予算を減額される前に」、まるで親に見つかったエロ本を捨てるかのように、慌ててどっかで持ち去ったような感がある(-ω-)

 ちなみにこの10兆円も、国債が原資である。


 なお、このへんについてはこちらのブログを参考にさせていただいた。より詳しく出ているので、みなさんにもご紹介させていただきます(´ω`)

『世に倦む日日 アダルトなG20サミット - 10兆円は戻らず、危機は実体経済へ』 2008/11/17

http://critic5.exblog.jp/9885791/


※今回はあえてツッコまないが、日本の証券会社数社は、アイスランドへ投資して数百億円の損失を計上している。また、相手は小国ながら、日本車や電化製品のお得意先でもある。民間の大手企業の損失を、日本の税金が肩代わりした・・・という見方もできるかもしれない。


※ついでに言えば、最近「日本は消費税を15%にして財政再建すべき」と、内政干渉的な事を言ってきたのは、ほかならぬこのIMFであるww


【中川もうろう会見の陰謀説・・・?】


 実は、この10兆円融資の会議こそ、あの有名な「もうろう会見」の場だったのである(゚Д゚)

 中川昭一。元財務大臣。酔っぱらって世界に恥をさらしたと非難され、後に自殺したと思われている。

 だが、実はこの「もうろう会見」自体、仕組まれた陰謀だったという話が後を絶たないのだ(さらに言えば、後の変死も暗殺説がある)。


 この話もなかなか面白いので、いくつか紹介したいが、今回のテーマと外れるうえ、「信憑性はアヤシイ」ため、「こんな話もあるよ」程度に触ろう。


 第一に、「世界銀行総裁のロバート・ゼーリック」が、クスリを盛った、という説。

 彼はもともとブッシュの手先であり、ロックフェラーと関わりもあるとか。

 で、「もうアメリカ国債は買うべきでない」とする麻生&中川を失脚させようとした、という説。

 くだんの10兆円も、もともとは「アメリカ国債を買うための資金」だったという説もある。


 第二に、財務省官僚が中川氏をハメた、という説。これは元外務省キャリアの佐藤優氏などが唱えている。

 そもそも、この会議には慣例を無視した点が多く、「チャーター機使用」、「異例の大量官僚引率」、そして「そもそもあんだけ酩酊した大臣を記者会見に出す側近などありえない」などなど。

 つまり、わざと酒を勧められ、飲まされ、失態を晒された、という。


 第三の説は、第一と第二のハイブリッドで「アメリカの指示で財務省官僚が陰謀を企てた」もある。


 僕の中では、第二の説がまだ信じやすいので、これを元に話を進めよう。



【なぜ、中川氏はハメられたのか】


 仮に、中川大臣が官僚にハメられたとしたら、その理由は何なのか・・・?

 前述の佐藤氏は、「改革推進派の中川大臣は、キャリア官僚にとり邪魔な存在だったため」としている。


 だが、僕は別の可能性も提示したい。

 そもそもこの騒ぎで、会議そのものの成果、すなわち「10兆円を融資」の話は、スッカリ影に隠されてしまった。マスコミはこぞって「中川氏の失態」ばかりを取り上げ、この会議で実際に何がおこなわれたかまで、追及する事がなかったではないか?

 となると、官僚の「予算ムダ遣い」の「煙幕」に、彼が利用された可能性もあるのではなかろうか?



【自民党も事業仕分けをしていた!?】


 民主党は、事業仕分けでバシバシと「ムダ遣い」を斬りさばいている。

 しかし、これもまだまだ「氷山の一角」であるうえに、あとになって「復活」を果たす独法や予算が後を絶たない。


 実は、同じような構図は、自民政権でもおこなわれていた。


 今や「改革政党・みんなの党」の渡辺氏は、かつて自民党における行政改革の急先鋒だった。

 彼は全省庁に「ムダな法人はないか」と調査を命じたところ、各省庁は「1つとしてムダな法人はない」と、完全にゼロの回答をしたりなどしていた。その後もめげずに行革にいそしんだが、党内の反発も強すぎ、結局、自民党を飛び出してしまった。


 河野太郎氏が中心になった「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム(PT)」は、事業仕分けの自民党版、とも言えるものだ。

 民間のシンクタンクと共同で各省庁のムダを追及したのだが・・・

 例えば環境省の、調査できた範囲(1071億円相当)のうち、実に99%について「不要」、「要改善」、「民営化」の裁定を下している。蓮舫氏もびっくりのバッサリぶりだ。

 だが、この判定について、環境省自身は「ムダだとは思っていない。よく考えて予算は組んでいる。ムダだと思うなら国会で審議してくれ」という。これまた完全ゼロ回答。

 で、当の国会では・・・やっぱりというか、結局ほとんど予算など削れないのである。官僚族(過去官僚)の抵抗のほか、そもそも関係法人が自民党のパーティ券を買っているのだから、当然と言えば当然である。


 石破農水大臣ほか、自民党でも意欲的に省庁改革に取り組んだ大臣は少なくない。だが、それが結果に結びついているとは、お世辞にも言えないのが事実だ。



【ちっとも減らないムダ遣いの理由】


 そもそもなぜ、官僚は、省庁は、ムダ遣いをやめないのか。


 彼らは「国家のトップ」であり、「最優秀」であり、それで自分の力を采配することが「日本のためになる」と信じている。

 そんな官僚にとり、予算とは「力」そのものなのだ。

 予算システムとは困ったもので、「今年はあまり使わないから、半額でいいですよ」と言ってしまうと、いざ必要なときに「今年は二倍ください」と言っても、通らないのである。

 つまり、イザというとき、本当に力を発揮するためには、「毎年のように」予算拡充をしておく必要がある。


 ぶっちゃければ、「権力維持」のために「ムダ遣い」しておかないとダメなのである。


 こうして、どの省庁も「実際に必要な額以上の予算」を、つねに要求するシステムになってしまっている。



【日本が本当に沈んでしまう前に】


 これへの改善策はいくつかあるが、それを総じて「行政改革」と言っていいだろう。

 そして、行政改革を成すためには「政治主導」が必要になる、ということだ。


 各省庁が、毎年毎年「必要のないカネを数千億」も使っていれば、そりゃあ借金だって膨れ上がる。

 ムダ遣い削減も、改革も、「ハイッ!」と一気に出来るものではない。大きな時間がかかるものだ。

 しかも、つねに「キャリア官僚」の抵抗が伴う。長く困難な道なのである。


 で、あるからこそ、国民は真剣に、省庁を監視し、改革政治家を後押ししなければならない。

 消費税5%ぶんの予算など、ムダ削減で生み出せるのである・・・ただし、数年で達成できるとは限らないが。

 また、それだけでは、すでに膨らんだ国の借金は返しきれないだろうが。


 希望を持てない国家は、衰退する。今の日本がそれだ。

 それに対する妙薬は、国民に夢や目標を与える事である。

「景気回復」は、国民の希望にはなりえない。なぜならそれがマユツバだと、すでに肌で知ってしまっているからである。


 であるならば、「国家的な倹約」を、国民の共通目標にしても、いいのではなかろうか?

「全員で協力して、国の借金を無くして、子供たちに楽をさせようぜ!!」である。こんな看板、悪くないと思うんだけど、いかがかな??

 夢や目標があれば、多少の苦労はあれど、国民は・・・いや我々は、めげずに頑張りたくなるものだと思う(´ω`)



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