昭和59年9月14日午前8時48分
M6.8長野県西部地震発生。


この地震により
御嶽山南の山腹の伝上川上流域にて巨大崩壊(御嶽崩れ)が発生し、
濁川を伝い途中の温泉旅館等を飲み込みながら大量の土砂、土石が流下、
王滝川へ流入し3.5kmに渡って埋め尽くすことによって、
川の流れを堰き止めました。


こうして生まれたのが自然湖です。

木曽路名水探検隊のブログ-自然湖2
木曽路名水探検隊のブログ-自然湖1

この時の地震では御嶽崩れ以外にも王滝村の各所で土砂崩れが発生し、
人々の被害は甚大なものとなりました。
亡くなられた方、行方不明の方は29名に及びます。
(この時幸いにも助かった方の記事が以下にあります。
静岡新聞-「東海地震は今」-被災地から…より
http://www3.shizushin.com/jisin/hisaiti0416.html
http://www3.shizushin.com/jisin/hisaiti0423.html


自然湖も生成直後から決壊による2次災害が危ぶまれ、
河道を整備して水抜きが行われるなどの対策が取られました。


現在は当時できた堆積湖の上流部が自然湖として残り、
湖面に突き出た立木や廃棄された県道とその橋梁などが
時間の経過を実際に感じさせてくれる不思議な場所となっています。

木曽路名水探検隊のブログ-湖面
木曽路名水探検隊のブログ-橋梁跡

(私のおすすめはかつての県道の跡です。
 アスファルトの道路が山の木々に覆われていくようで
 なんだか近未来SFの映画や漫画の一シーンのようだなと。)
木曽路名水探検隊のブログ-道路跡

4月下旬から11月上旬までカヌーツアーもあり、
http://www.ontake-adv.com/sizenkoneitya-kanu-tua-.html
冬は凍った湖面で釣りをしている人も見ます。


かつての災害の凄まじさと、
「でもそれは地球にとっては日常でしかないのかな」
と考えてしまうような山の中での自然との調和の素晴らしさで
とてもインスピレーションを刺激される場所ですよ。(mura)