ちから水で喉を潤した探検隊一行は、ふれあい館(木曽川源流ふれあい館)に向かった。

 奥木曽湖(おくぎそこ)について学ぶためだ。

 奥木曽湖は、味噌川ダムの建設によってできたダム湖である。

木曽路名水探検隊のブログ-ふれあい館位置

 ダムの右岸(写真手前)にあるのが味噌川ダム管理所、左岸(写真奥)にあるのがふれあい館。

 ここ、ふれあい館では、味噌川ダムをはじめ、木曽川に関する展示を見ることができる。

 味噌川ダムの構造は、砂利や岩石などを積み上げた、いわゆるロックフィルダム。

 コンクリートの打ちっぱなしと違い、景観にマッチする。

木曽路名水探検隊のブログ-味噌川ダム

 総貯水量は6,100万立方メートルを誇り、その量は、諏訪湖の貯水量に匹敵するそうだ(!!!)

 この水は、牧尾ダム、阿木川ダムに続く第三の水源として、中京圏の水がめの役割を果たしている。

 ばかりか、洪水調節や発電も行っている、木曽で最も新しい多目的ダムだ。(1996年竣工)

 ふれあい館で味噌川ダムの説明書きを見る一行、パネルに貼られたテプラに着目した。

 「標高は日本〔で二番〕」

 本当は日本一と書いてあるところにテプラで修正を加えてある。
 
 標高1,130メートルの味噌川ダムは、かつて標高「日本一」であることを誇っていたのだが、どうやら抜かれてしまったようだ。

 日本一はどこなんだ? 気になる…調べてみた。

 私が調べたところによると、それは平成16年に完成した南佐久郡南相木村の南相木ダム(奥三川湖)のようだ。

 揚水発電所の上部調整池として建設されたロックフィルダムで、標高は1,532m(!!!)

 随分負けちゃったね。競ってもしょうがないけれど(笑)

 【南相木村ホームページ 南相木ダム

 さて、ふれあい館で奥木曽湖(味噌川ダム)について勉強した我々は、奥木曽湖を一望するため、柳沢(やんざ)尾根公園へ。

 公園には東屋があり、そこに奥木曽湖の案内図が貼ってあった。

 拡大してご覧いただきたい。

木曽路名水探検隊のブログ-奥木曽湖案内図

 味噌川ダム右岸にある味噌川ダム管理所から見上げたところに、柳沢尾根公園はある。そして、右岸を上ると、正沢親水公園や数々の広場を経て、奥木曽大橋に達する。大橋を渡り、左岸を下りたところに「ちから水」がある。

 一周すると、実に9.2kmもあるそうだ。

 味噌川ダムを建設する際、幸いにも湖底に沈む集落はなかったそうだが、これだけの面積を沈めるとなると、問題になったのはヒノキ林の補償。

 様々な方策が検討された結果、愛知県・岐阜県からの補助金を受けて解決したという。

 今でこそ、下流の受益者と提携して事業を行う自治体は出てきているが、そうした取組みの先駆けとなったのは、この味噌川ダムなのかも知れない。(momo)

木曽路名水探検隊のブログ-木祖村市街地
 <柳沢尾根公園から見た木祖村市街地>

木曽路名水探検隊のブログ-公園から見た奥木曽湖
  <柳沢尾根公園から見た奥木曽湖>

木曽路名水探検隊のブログ-ちから自ら眺める奥木曽湖
   <ちから水から見た奥木曽湖>