木曽路名水探検隊のブログ-阿寺渓谷


樽ヶ沢の滝

 「犬帰りの淵」から200mほど進み沢(樽ヶ沢)に架かる橋を渡ると右側に駐車場があります。橋を渡ったすぐの所に「樽ヶ沢の滝」の案内板があり、そこには「橋の真下から沢水が岩石を穿ちつつ、螺旋状に流れ落ちるのが気付かずに見落とす人が多い」との案内が書かれています。案内板のとおり樽ヶ沢からの沢水がちょうど橋の真下の岩石の段差を白い流れとなり、滝となって流れ下っています。この滝を真正面から見るのは地形上難しく、危険を伴いますので写真を撮る方は十分な注意が必要です。阿寺渓谷には樽ヶ沢の滝を含めて4つの滝(ほかに雨現の滝、六段の滝、吉報の滝)がありますが、沢水が白く流れ下る水の速さや音を間近に感じることができるのはこの滝だけです。

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島木赤彦句碑

 駐車場のはずれの道路沿いに碑があります。この碑には明治後半から大正時代に歌人として活躍した「島木赤彦」(現在の諏訪市出身です)の歌が刻まれています。碑の説明には「明治40年(1907年)6月に北から来た赤彦と南から来た同じく歌人の伊藤左千夫が木曽路を訪れ、一夜を阿寺温泉で過ごした時に詠んだ歌が刻まれている」とあります。

木曽路名水探検隊のブログ-島木赤彦句碑


      「山深くわけ入るままに谷川の水きはまりて家一ツあり」


吊り橋

 島木赤彦の碑から少し上流に吊り橋が架かっています。案内板によるとこの橋は平成18年にリニューアルした橋で、主ケーブルから吊り材で桁を吊る形式で全長25m、河床から8.21mのところに架かっており、木材は大桑村特産の「ひのき」と「さわら」を使っているそうです。吊り橋の中ほどから上流と下流の清流を見ることができますが、吊り橋ですから少し揺れるので、高い所の苦手な方は要注意ですね。

木曽路名水探検隊のブログ-吊り橋2


 この橋にはまだ名前が付いてないため、名前を募集していると案内板にありましたので、観光協会へ問い合わせしたところ現在も募集中とのことです。是非、吊り橋を渡って良い名前を思いついたら応募してはいかがでしょうか。

木曽路名水探検隊のブログ-吊り橋1


 阿寺渓谷案内図によると、上流にも吊り橋を架け遊歩道で結ぶ計画があるようです。(yama

木曽路名水探検隊のブログ-吊り橋3



(隊長注:yamaさんの報告に出てくる遊歩道は、平成19年から、地元のグループや地域住民らによって整備が進められてきたものです。大桑村が県の元気づくり支援金を活用して原材料を提供し、段階的に整備が行われ、報告の最後に出てくる吊り橋は、22年度事業として架橋される予定です。遊歩道は、吊り橋の先の対岸に整備されているようですので、こちらも一度歩いてみてはいかがでしょうか。)