今回の灰沢鉱泉は、温泉好きな人にはかなり有名な秘湯だそうです。
道中は、木曽谷の山隘に続く田畑を見ながらつづら折りの道を登っていきます。宿を目指す土地勘の無い人(含む自分)からすると、道に迷ったと思いかねない行程でした。
何のアポイントメントも無しに着いた一行が近くをうろうろしていたところ、宿のご主人が出てこられお話を聞くことができました。(大の男数人が宿の前をうろついていれば、不審に思われて当然です。)
鉱泉についてお話を伺ったところ、ご主人は宿の中に戻られて鉱泉水と人数分のコップを持ってきてくれました。鉱泉水というだけあり少し濁っています。
遠慮せずに早速一口飲んだところ、痛っ。
どうやら中に含まれる炭酸成分等はかなり濃いようです。
ご主人にカルピスで割っていただくと、カルピスソーダとして飲むことができました。
突然現れたにもかかわらず至れり尽くせりです。
ちなみにご主人がお茶を混ぜたところ中の水は真っ黒に。
お茶と飲んではいけないそうです。それどころかこうした反応のために灰沢鉱泉の湯は加水すると濁って提供することができないため、冷たい鉱泉を加熱しそのまま少人数用の湯船に掛け流しているとのお話。
つまり言い方を変えると、源泉そのままの鉱泉風呂へほぼ貸し切り状態で入れるということですね。それは実はかなり贅沢なのでは。
残念ながらこの日はその湯船を清掃しており奥様もいないため、すぐに用意はできないとのこと。鉱泉風呂に入ることを目的に訪れる方は事前に宿に確認するべきでしょう。
なにはともあれ、いきなり訪れたにもかかわらず非常に親切に応対いただいたご主人にこの場で感謝申し上げます。
皆さん、ここは鉱泉も良さそうですがご主人も良いですよ。(mura)