紀州・小雪丸日記(別荘)


(私が最も好きなユキの写真。1991.10.12 ユキ2歳の秋。長瀞にて)


ちょうど20年前の今日この祝日。私と先代犬ユキとの出会いの日。今日と同じような晴天とも言い切れぬ薄曇りの朝、私は2階の窓から、ユキの姿を見ていた。ユキはまだ私の存在を知らず、一日ずっと葡萄畑に横たわっていた。やがて夕闇せまる葡萄畑で、私たちは初めて出会うことになる。この記事を書き上げる時刻から数えて、たぶん3時間後のことだ。



ユキと初めて出会った春、それは今から20年を遡る。ちょうど1990年5月3日のたぶん10時頃のことだったと思う。白い犬が、向かいの葡萄畑に横たわっているのを2階の窓から見た。家人によれば、ここ数日ほど、時折見かけていたと言うが、私が知ったのは、そのときが初めてだった。


ただそのときは、それだけのことで、そのまま忘れてしまった。ところが夕暮れ時になって、窓をしめようと、朝と同じ場所を見ると、朝と殆ど変わらない場所に、まだその白い犬は横たわっていた。


死んでしまったのだろうか?弱って動けないのだろうか?急に気になった私は、家を出て、金網の隙間から、その葡萄畑に入り、そっと近づいていった。漠然とではあるが「ともかく保護してやらなくては」の思いで、暴れたときのために、手には長めのロープを輪投げのように作って、10メートルほど歩いて、その犬の背後に近づいた。


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