成長の物語 | 劇団 貴社の記者は汽車で帰社

こんにちは。家衡役を演じておりました木村公彦です。

観劇いただいた皆様、当日はご来場誠にありがとうございました。

 

(ところで、このブログは普段と違う環境で書いているのですが、「家衡」って最初のうちはダイレクトに変換できないんですね……「清衡」はすぐに変換できるのに……)

ではでは、感想等つらつらと書いていきたいと思います。

 

客演のかとこーさんも書いていましたが、家衡は劇中で成長していくキャラクターでしたので、演じるときには家衡の「成長の段階」を意識しておりました。最初の方のシーンでは「素直ないい子」として登場し、それが中盤でそれまで抱えていた不平不満を爆発させて参事を起こします。最後の金沢柵に籠ったところでは自分のやってきたことを理解して、安良や叔父上をはじめ、少し周りにも目を向けられるようになりました。

 

演技面から見ると、この家衡、自分にとってとてもチャレンジングな役でした。なんといっても中盤の捻くれ拗らせている部分は本当に難しく、一番よく練習しました。家事をしながら無意識で台詞をつぶやいてしまうぐらいには。それでも母上を打ち負かし、安良とぶつかり合えるようになるまでは長くかかりました。本番は全力で煽りにいきましたが()

 

それに加えて、殺陣シーンが4箇所あるという点でも、かなりヘビーな役だったと思います。稽古中は戦場のシーンなのに、まるで図書館の中にいるようなテンションだったとか() 殺陣の振り付けを覚えるのに四苦八苦し、図書館から出るのには多大なエネルギーが必要でした。

 

そんな感じだったのですが、公演直前になって指数関数的に演技が改善されたそうで、なんとか無事に公演を終えることができました。演出家の千野さんや音響、照明のスタッフさんをはじめ、多くの方にはご心配をかけてしまっていたようです。平に平に陳謝m(_ _)m

 

改善の余地はたくさんありますが、その時点で自分に出せるものは公演中に全部出し切れたと思っています。直後は色々と燃え尽きて、完全に「家衡ロス」状態になっていました()

 

何はともあれ、この『後三年記』は役としても役者としても成長できた公演だったと思います。自分にとって、多くの経験値を得られた舞台になりました。今後も一層の努力をしていきたいと思います。

 

ではでは、最後になりますが、当日ご来場いただいた皆様、まだまだ役者経験の浅い私を支え、一緒に舞台を作り上げてくださった役者、スタッフの皆様、本当にありがとうございました。またいつの日か、皆様に劇場でお会いできるのを楽しみにしております!