カレイドスコープ(自閉系・如月の頭の中)

カレイドスコープとは、万華鏡のことです。
高機能広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)と診断された如月の、万華鏡のような頭の中の世界を書き連ねていきます。
ADHD合併、うつ持ち。不随意運動あり。
自宅療養しながら、アールブリュットのアーティストとして活動開始。

ブログにお越しくださり、ありがとうございます。


右の一覧のなかに「自閉症スペクトラム障害とは?」というテーマを設置しました。

そちらに、ざっと障害の特性や対応方法など、まとめております。


どうぞご覧ください。



また、「わわわアールブリュット」さんにて、私の絵画作品を販売していただいております。

こちらのページ↓

http://www.wawawart.com/

の「細密画」のページにあるのが私の作品です。

どうぞご覧くださいませ音譜

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『宇宙人』第4章 歓天喜地

 

 俺が話したことを聞いて、彼女は、綺羅のことを心配した。

 俺は、綺羅の過去について、彼女に話すべきではなかったのかもしれない。

 彼女は、肩を落として、帰っていった。

 

 それからしばらく、俺は綺羅のことを、忘れていた。

 ある日、また綺羅の奥さんが、俺のところへやってきた。

 彼女は、綺羅は妻である彼女と子供を残して、どこかへ旅立って行った、と言った。

 

 あいつは、自分の妻子をも放り出して、自分の妄想の世界に生きようとしているのか。

彼女の話を聞いて、僕は腹が立った。

 

でも、彼女は、綺羅からの送金でなんとか生活していけるし、彼は本当に私たちのことを思ってくれているから、と言って笑っていた。

まったく、あいつにはもったいない奥様だ。

 

 彼女は、綺羅は一人ではなく、友人と一緒に旅立ったから大丈夫だろう、と言っていた。

 それからしばらくして、俺のところに、一通の手紙が届いた。

 

それは、綺羅からの手紙だった。

 そこには、僕への感謝の気持ちが綴られていた。

妻子を放り出してどこかへ旅立つ男の手伝いをして、礼を言われるのは後ろめたかった。

 

 その手紙には、彼の写真が同封されていた。

 写真には、旅客機の前に立っている綺羅が写っていた。

彼一人だ。

 もう一人、一緒に行く友人というのは、写真を撮っていたから、写っていないのだろうか。

 

 その写真を裏返すと、そこには言葉が添えられていた。

『共に旅をする友人と一緒に写った写真です』

 僕は、もう一度その写真を見た。

 しかし、どう見てもそこには綺羅一人しか映っていない。

 

 これを見た僕は、高校時代に綺羅が独り言を言っていたのを思い出した。

 独り言のようで、彼は誰かと会話をしているような時があった。

 

あの時は、一体誰と会話をしているのかと思っていた。

その謎が、今解けた。

 

そうか、彼にはイマジナリーフレンドがいたのだ。

そのイマジナリーフレンドと、話をしていたのだ。

そういう意味でも、綺羅は変わっていた。

 

そんな綺羅だから、彼が辿った時間の経過は、もしかしたら僕らが感じているものとは違うのかもしれない。

時間の感覚が、ずれてしまっているのかもしれない。

宇宙旅行に行くというのも、きっと彼お得意の妄想で、本当は単なる旅行なのだろう。

 

そう思った俺は、変り者の綺羅を主人公にした本を、書こうと決めた。

そう、今書いているこの文章が、その原稿だ。

 

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