【発達障害児と運動イメージ】

 

松田雅弘:幼児版運動イメージ評価尺度の開発、理学療法学44(3)、2017 より

 

<発達障害児>

・医療の進歩により低出生体重児の生存率が急激に向上している。

 →低出生体重児は発達障害を呈する可能性は高く、発達障害児の増加が報告されている(宮本-2008)。

 

・発達障害児は、運動や認知の発育の遅延により、微細な運動制御の障害(字を書く、ハサミなど)が日常生活を困難にすることから、乳幼児期リハビリテーションの対象となる。

 

・発達障害児では、運動経験不足などによる運動イメージの不良(転倒や遊具への不用意な接触など)が生じる。

・メンタルローテーション課題の反応時間が健常成人より、発達障害成人で遅い傾向(車谷-2013)。

・運動イメージの発達過程において、発達障害児は自発的な動きや気づきが少ないため、身体図式の形成が未熟(福田-2007)。

 

<運動イメージ>

・運動企図に重要であり、幼児から9-10歳にかけて成熟する。

・運動を伴わず、視覚の助けを得ない視覚イメージを利用することで成立(新田-2015)。

・身体図式は、生後18ヶ月以降に成立し、上下の概念は3歳頃、左右に関する意識は6歳頃に獲得され、8歳頃に利き側が定着する。

 

・運動イメージは、他者の動作や姿勢を模倣するなかで構築されていく。

①他者を認識し自らの身体に移入する。

②自己の視覚だけでなく他者から得た情報を自己の身体に置き換えながら認知する。

③視覚とマッチングすることで自己の身体を感じ認識する。

④情報を取捨選択することで身体意識が高まる。

※社会的なつながり、他者との関わりのなか運動イメージを高めていく。

 

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正常発達の幼児も、「はいはい」をまったくしなかったのに、幼児の集団の中に入り、他の幼児が「はいはい」しているのを見て、真似して急に行うこともあるようです。

 

このように、運動イメージが社会や他者との関わりのなか構築されていくということなので、いかにそのような場所を提供し、発達を促しやすい情報を多く与えられるかということが大切かもしれません。

 

子供のためには、しっかりと社会に出して、いろいろな刺激を浴びることだ重要です。

 

理学療法士にとっては、運動イメージの構築における①-④の過程を掘り下げていけるといいでしょうね

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