鶯のくる家 ひとりの家には誰も来ないけど 今朝は番の鶯が桜の枝にとまっていた 小鳥はまだ声も立てず鉛色の空をじっと見ていた まだ寒いのになにを思って来たのかね もしかして私を慰問してくれたの 君たちの消えた黄昏はさびしくなったよ 明日は西国にも雪の予報が出たから 桜の木にも雪が積もるかもしれないね だから来なくていいんだよ 温かい日にはまた会いたいね