ファンタスティック4 | Museo Kircheriano

ファンタスティック4

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
ファンタスティック・フォー[超能力ユニット] <2枚組特別編>

オリジナルの良さは、何なのか?
最近のハリウッド映画はチキン野郎が取り仕切っているのか、
リメイクがとてもとても多い。
確かに、昔の映画で名作と呼ばれるものは数多い。
ビジネスでは、開拓の新規よりも既存の顧客を大事にするということを是とする。
しかし、それはお客さんが同じものを期待しているときに意味があるのではないか?
マクナルドのハンバーガーとか、吉野家の牛丼、森永チョコレート、ディズニーランド
これらは、昨日と違うことを期待していることは少ないものだ。
日替わりでハンバーガーの味が変わることを期待している人は恐ろしく少ないだろう。
変わらないことで商売が続いているのが、これらの特徴だ。
しかし、いつも違うことを期待される(多かれ少なかれ)業界であるテレビ屋や映画屋は、
看板が毎日のように変わるのが常で毎日のように変わることを期待もされていると思うんだが。
老舗の和菓子というわけではないのだ。
新しいものを作るのはいつでも賭けだ、そうビジネスにはなりえない。
ビジネスマンが、仕切っている今のハリウッドからリメイクと漫画映画がなくなることは
期待できないのだろう。
思えば、
ヒット映画に似た映画を作れの時代だったのが70年代
ヒット映画の続編を作れの時代が80年代~90年代
ヒット映画のリメイクを作れの時代が21世紀の今
なるほど少しづつ退化している気がするなぁ。


そんな無駄なことを思いつつ「ファンタスティック4」


これもリメイクなのだ、最初の映画化がとても見る機会が少ないだけで。
最初の映画化は、あのロジャー・コーマンのところだから、ある意味想像が出来てしまう。
それ故に見たくなるから困ったものだ。
「殺人ブルードーザー」を「クィーンコング」を「ビキニマシン」を「マニトウ」を見たくなるような人は
間違いなく見たくなるだろう。
そういえば、スパイダーマンの特典ディスクでスタン・リーが「ファンタスティック4」について
コメントしていたなぁ、見られないとか見せられないと言っていたような気がする。
噂はいろいろ聞くから、期待してしまうんだろうけど(違う意味で)多分、想像は超えなさそうだな。


一応、リメイクであるこの映画のストーリーは、まぁ放射線でミュータントになった4人が正義のために
戦うという話、X-MEN、スパイダーマン、超人ハルクと原作者は同じ。
時代が時代なので放射線でアレ?というのは今となると難しいものがあるけど、それは仕方ない。


しかし、他の作品とは違って、明らかに躁状態というべきか。
X-MEN、スパイダーマン、超人ハルクは、どちらかといえば鬱なんだけど、これは、特にヒューマン・トーチ君がとてもハイなせいか、ザ・シングの悩みもとても軽く見えてくる、実際軽かったんだが。
宿命とか言う重いものも背負っていないせいか、彼らが危ないレスキュー隊くらいに見える。
こんな話なら、吹替えをぜひ、昔のアニメーション版と同じにしてほしかったなぁ。
「宇宙忍者ゴームズ」の時と同じで。
あの吹替えは、今は東京の芸人さんの吹替えで、シリアスなんて木端ミジンコにされていて、
今見ると大笑いできます。
アニメも入れると映像化は、3番以降になるわけで。


それにしても、「ミスター・インクレディブル」であれだけ面白いアメコミの映画を見た
後では、SFXとジェシカ・アルバくらいしか見るところがない。
これは知っている映画のリメイクを見るときと同じ。


違いを見るだけ、それってつまらなくないか?
偽札を検査するんじゃないんだからさ。

少しは違う映画を見せて欲しいもんだよ。
そうそう、DVDのピンナップについていた松本零士の書いた絵のイメージで作ると
違うものになりそうで面白そうだ。