アミダサマ
テーマ:booksまたもや、本屋のPOPを信じて買った1冊!
久々、ヒットだった!
- アミダサマ (新潮文庫)/沼田 まほかる
- ¥620
- Amazon.co.jp
父親に捨てられ、廃棄場に捨てられた冷蔵庫の中で、静かに息絶えようとしていた5歳の少女「ミハル」。
その最後の「コエ」に引き寄せられて、寺の住職の浄鑑(ジョウガン)と、サラリーマンの青年悠人(ユウト)がミハルの入った冷蔵庫の前で出会う。
極限の状態、死の瀬戸際で「コエ」という能力を開眼してしまった少女、そしてその「コエ」を聞くことのできる「ミミ」を持った青年、悠人。
人知を超えた力と力が再び出会ってしまった時、それは禍々しい災いをもたらすと悟った浄鑑は、ミハルと悠人を引き離し、2度とふたりを会わせないよう、ミハルを自分の手元において育てる。
年老いた自分の母親と共に、愛情を持ってミハルを慈しみ育む浄鑑。
無垢で純真なままに少女は「ジョウガン」と「カアサン」とネコの「クマ」との静かな生活の中に満足している様子だった。
溺愛していたネコの「クマ」が老衰で死を迎えることになるまでは・・・。
ホラーは文字で味わうのが一番怖い。
そんなことを再確認させるような本でした^^
この本の怖いところは、怖いおばけや幽霊やモンスターが出てくるわけではない、グロテスクな描写がたくさんあるわけでもない。
しかしじわじわと膿みの湧き出るような感覚の恐怖。
人の心の奥にしまい込まれているどろどろとしたものが流れ出る、不快感のようなものが漂う恐ろしさ。
子供の、純粋な生への執着。
愛情への飢餓みたいなもの。
愛するものを失いたくないという、単純な欲求。
どこまでも無垢で純粋な、渇望のような無意識の中の強烈な欲求。
それが、何の罪も無い邪気の無い子供の当然の欲求であることが、物語を悲しく暗く恐ろしくさせている。
自分の親の手で冷蔵庫に閉じ込められて息絶えるその瀬戸際で、発揮させてしまった能力というのが、また哀しくて救いようがなくて。
「アミダサマ」
というタイトルが、また宗教と絡んで深い意味を持つ。
神も仏も全て人間がこしらえた妄想なのか。
そして輪廻の輪から人は抜け出せない・・・。
面白かったぁ。
久々夢中になって読みました^^
作者の沼田まほかるさん、大阪出身で主婦で、僧侶で、会社経営という経歴の作家さん。

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