旗ザ・ソングライターズ。

佐野元春が、毎回ひとりのアーティストを迎え、詩の世界をほどいていく。
7月の、ミスチル桜井さんが出演した回を見てから。
とっても質のよい番組があるもんだと感心して。以来、毎回見てます。

過去には、アジカンのゴッチ。くるりの岸田くん。
ライムスターも面白かったなぁ~・・・・。

で。
セカンドシーズン最後のゲストが、うお座山口一郎くん。

サカナクションの魅力のひとつが、詩の世界観。
とにかく、美しい言葉たち。
聞き流しをしていても、なぜか頭に残る言葉、言葉。
でも、正直、読解力も必要だったりするから。。
聴き込めば聴き込んだだけ、感じ方が変わる「スルメ音楽」

なので、この番組に彼が出演すると知った時は、嬉しかった~。

指輪すごく興味深かったのが、佐野元春の選曲。
ちゃんと、聴いたんだろうな~って思って≧(´▽`)≦
じゃないと、こういう選曲には、ならないでしょう・・・・。

CDシンシロ収録の「♪enough」

~何度でも何度でも 嘘つくよ 人らしく
 疲れても それしかもうないんだ~

佐野さんが、朗読することで、「詩」の世界が「詩」で成立して。

彼の言う、「日常のリアリティ」

彼のブログを読んでいても、一貫しているのは、自分の心との向き合い。
サカナクションの世界には、大げさなものがない。
ありふれた言葉もないんだけど。
でも、いたって、「自分目線」で。
だから、日常に住んでいるわたし達の心に響くんだと思う。

ぎこちなく笑う、その顔を見て。
思った通り、不器用な人なんだと思った。

今の音楽シーンについても、ちゃんと語ってましたね。
彼の目指すことが、なんとなくわかるような気がしたし。
そのためには、多くの「雑音」が彼を待っているんだろうな。
そこを、どう壊していってくれるんだろう?


ヘッドフォン「♪壁」

あれだけ、アルバムを聴き込んだ自信があったのに。
この曲が「死を示す曲」だとは思わなかった。
優秀なミュージシャンが亡くなったっていう経験の中で作った曲。

すぐに、志村くんのことが頭に浮かんで。
CDJ09/10で、山口くんが言った言葉を思い出してました。

~「楽しいこともあれば、悲しいこともあって。
そうやって、僕たちは生きていくんです」~

あの時の山口くんの言葉が、なぜかずっとずっと離れなくて。
現実逃避していた、あの時の自分には、すごく響いたんですよね。
音楽を聴いて、ライブでその世界に入っている時だけが。
あの時の自分には、唯一「ちゃんと悲しめる時間」だったし。
同時に、唯一「満たされている時間」だったし。

「音楽だけが残っていて、僕の心を揺らした音楽だけ残っていて。」
「ヤな方向にいくセンチメンタルを、軌道修正したかった。」

そう対談の中で話している姿を見て。
やっぱり、音楽を深く知ると、作り手も知りたくなるもので。
で。
やっぱり、その人間そのものも、やっぱり好きになるものだと思う。
上っ面な音楽は、いらないから。


くつ10月8日。
武道館っていう大きな場所で、彼らの世界を堪能します。
その前に・・・・。
もう一度、ちゃんと、彼らの音楽を聴き返して・・・・。
そして、この曲に、ちゃんと、辿り付けるようにしておかなきゃです・・・。