鳥取の温泉といえば三朝温泉あたりを思い出す人が多いでしょうか・・・
日本有数のラジウム温泉として有名ですね。
しかし、地味ながら、三朝に負けない良泉がその近くにあります。
開湯から1200年以上といわれる関金温泉です。
歴史ある温泉地だけに、共同浴場を中心に温泉街が広がり・・・
とくれば情緒あっていいんでしょうが、この関金温泉、共同浴場はあるものの
温泉街で営業している宿は、今や1軒だけ・・・
ただし、温泉街から上った高台には、立派な国民宿舎があり、
その近くには宿も何軒かあるようです。
そして、これまた、少し離れた道路沿いには立派な日帰り入浴施設ができていて、
そのためか共同浴場もひっそりとして、温泉街はさみしい有様なのです。
今夜の宿は、そんな温泉街の中に1軒だけ残った「鳥飼旅館」。
ここも、宿泊は2回目。
2年前のやはりGWに泊まった時は、他にお客さんがいなくて貸切状態。
失礼ながら、今年もすいてるだろうな・・・などと思って、来てみてびっくり(゚▽゚;)
玄関に「歓迎 米子東高等学校野球部 御一行様」の看板が・・・
野球部の宿舎になっているとは・・・(・_・;)
「すいませんね。予約いただいた時には、まだ予定が入ってなくて・・・」
と女将さん、恐縮されてます。
近くの倉吉で高校野球鳥取大会があり、ここまで順調に勝ち進んで来たらしい。
「でも、準決勝で負けてねぇ・・・」
今日の試合で負けてしまったようです。あららら・・・(´・ω・`)
申し訳ないけど、野球部員との混浴は避けたいので、
あいてるうちにと、急いで、お風呂へ・・・
泉質は「単純弱放射能泉(ラジウム泉)」で、あまりにきれいな湯ということから
古来より「銀湯」や「白金の湯」と呼ばれてきたようで、男湯の暖簾がコレ。
そして檜の湯船の男湯。
温泉のムツカシイうんちく・・・わかってないのですが、
いいお湯だなぁ・・・というのは、身体でわかります。
ちなみに、女湯の暖簾には「銀の湯」の文字が。
女湯の方は、作りは同じなのにタイルのお風呂のようです。
うーん、ふたつとも檜にする予算がなかったのか・・・(^_^;)
夕食は、なぜかステーキがどんと・・・野球部用メニューなのかな・・・
その代わりか天麩羅・小鉢等は山菜づくし。ま、これはこれでうれしいですがね。
夕食を運んでくれた、宿のおばちゃんいわく
「ウチはボロでしょう・・・」
確かに、あちこち、くたびれた宿ではあります。
「でも、何日も泊まっていかれるお客さんがいるんですよ。」
湯治宿のように利用されてる方もいるようですね。
この宿の湯は自家源泉。「泉質は関金温泉で一番だ」という人もいます。
そして、江戸時代より続く宿の流れを受け継いでいる老舗でもあるのです。
お風呂は、結局、夜も朝も貸切状態。
よくよく考えてみれば、試合に来てる野球部員が、
決まった入浴時間外に温泉三昧なんかしないですよね・・・(;^_^A
野球部御一行様は、早朝、雨の中を出発していきました。
この日、3位決定戦があるとのこと。雨天順延になれば、米子に帰るそうです。
私たちは、のんびりと朝ご飯。
昨晩のおばちゃんが、ペットボトルに入ったお湯を部屋のポットに補給してくれました。
「これも温泉水。料理も、みんな温泉を使ってるんですよ。」
あれ、それは始めて聞いた。
そう聞いたせいもあってか、この日も、おいしい朝ご飯でした。
【関金温泉・鳥飼旅館】
0858-45-2121 (宿泊料10,000円、2012/5/2泊)
おまけの写真は、女将さん手作り、鶴の箸紙(*^▽^*)