皆さま お疲れさまです


 ここの所 愚図ついた天気が続いていましたが 今日は久しぶりの良い天気になりましたね 先週は雨続きで通勤も難儀しました とは言え 今週も明日はもう雨… 「春に3日の晴天なし」 と言われるほど 春先は昔から天気が長続きしません…オヤジの分を含め 毎朝洗濯物を干してから出勤しますが ベランダにサッと干すほうが手間が省けるのですが 天気には勝てません 結構早朝から干すので 午後から雨… なんて日は 外に干してしまい 天気を気にしながら取り込んでもらうよう頼んでから出ます なんか主夫の日記みたいな冒頭の出だしとなってしまいました(笑)


 先週の日曜日は私がお世話になっていた アルコール問題を考えるNPOの 家族会の日でした この日も雨… 鹿児島に居住していた頃でお金が乏しかった頃は 何処でも歩いていきました 実は私… 免停中という事もあって この日は久々に片道5㌔弱の道程を歩いて出掛けました サクラ散らしの雨でしたが 緑多いそういった景色を眺めながら歩くのも 春の雨の日独特の風情があり愉しめました

ひと月に1回 毎月第一(日)に開催で 家族会のミーティングを始める前に 「酒害相談」 の時間も設けているのですが 毎月1回の頻度でも (相談は年中随時受け付けています) 毎月新たな相談者が訪れるほど 酒害に悩まれる本人・家族の多さを痛感させられます 個人的な相談であり プライベートな個人情報にもなりますので 詳細な記述はできませんが 親自身が離婚し 片親で子供に対し負い目を持っているという例も確かに多くみられます しかし そういった家庭・家族環境だけに限らず 親特有の 「ついつい大目にみてしまう…」 という症例で 両親とも健在という例も少なくありません 子供の飲酒量が少し多いのではないか…? という懸念を持っていながらも 中々思うように働いてくれなかったり 引き籠りがちだったりと 「こんな時代なんだから 我が息子も仕方ないだろう…」 と近視眼的にみてしまい 気が付いた時には アルコールに絡む様々なトラブルを起こし 家族も巻き込まれていくようになり 次第に どうにもならなくなってしまう… トラブルを繰り返す内に 度合も深刻になっていくのですが 親・家族はその対応に追われてしまい 「そもそも どうしてアルコールに頼らなくては生きられなくなってしまったのか…?」 という要因・要素が見えなくなっていきます ここには親子・夫婦といった関係で 依存症で多くみられる 「私なしではこの人はどうにもならない…」 という 「共依存」 の関係に発展していき 病院・警察・保健所… 対応の多さに忙殺され家族や周囲が潰れてしまうという症例が相変わらず多いのが特徴でした こういった例には 20代後半・30代という方も多く 結婚も出来ず 何時まで経っても親から自立できない… というモノがみえてきます…


 「格差」… こういった問題が現実にみられる現在 「勝ち組・負け組」 … 色々な表現の仕方もあるでしょうが やはり 「雇用」 の問題というモノも 根底にある事は否めないと私は思っています シングルマザー等も増大している現況で その中の貧困率が50%を上回り 半数を超えしまっている… その殆どが いわゆる 「非正規雇用従業者」 で占められています 正直 シングルマザーの貧困率の数値自体が異常な事です 子供を安心して預けられる施設も不足 また こういった方々は 預けたくとも そもそもそういったお金も不足してしまっているといった経済的な問題 そんな中で 何とか遣りくりして 少しでも糧を得るには 非正規雇用しかない… 生活保護の受給者が増加の一途を辿る現況で シングルマザーや上記のような 薬物・アルコール・ギャンブル…諸々の依存症から 「回復」 を目指す弱者を支援する 「貧困者自立支援法」 も今月1日から施行されましたが 「格差」 という問題が深刻になっている現在 国や行政は ニュースや報道だけに頼らず 「広報」 という形で様々なメディアを用い 広く知ってもらう… という対策も必要なのではないかと 私は思っています 


 自由主義経済の中 企業が 「雇用」 という問題で 「労働基準法」 という法律に則りながら 「非正規雇用者」 が 低賃金労働者として 経済・雇用システムに組み込まれてしまっていて それなしでは経営も成り立っていかないという現状も理解できない訳でもありません しかし 「学業の傍ら アルバイトで学費や小遣いを稼ぐ」 や 「苦しい家計を主婦がパートで稼ぎ出す」 という 「親等の援助や 他に主な収入がある方」 が補助的に働き 主収入を補っていく… 等が本来の 「非正規雇用」 の姿であり 「生きていくための糧を得るため」 に働くなら 病気・怪我・子供の用事等で欠勤となっても 補償があり しっかりとした社会保障も付く 「正規雇用」 でなければ シングルマザーや 「回復」 を目指す依存症者等… 諸々の弱者は安心して生活していく事もできないし こういった根底に露呈している問題を少しづつでも解消させていかない事には 「格差」 という現象が起きても 少しもおかしくはない…と私は思っています


 先日も 病気がちで働けなくなってしまい 生活保護を受けている家庭の娘さんが 修学旅行費を親に請求する事が申し訳なく アルバイトをして賄ったら それを収入とみなされ 生活保護費の返還を求められた… という裁判で 「生活保護費の返還は違法」 という事で決着がついた報道がありました その時々の事例もよく検証せず どんな事でも 「収入があったら保護費は返還させる」 という 行政によくみられる硬直化したシステムが産んでしまった事例でしたが 例えば年金制度…制度が導入され 長い年月も経っている ましてや 歳入自体も悪化していくばかりという現況で そのシステム自体を変えていく…という事は難しいことなのかもしれません そもそも年金制度というモノは 「定年も過ぎながらも 家等の生活資産は得ている」 という事が前提で 子供は就職・結婚等で巣立ちながらも 定年後 夫婦の生活費の補助をするという姿を基に作られたシステムです 年金収入から 家賃・光熱費等 全ての生活費を賄う主収入の計算では作られていません 将来を見据え システムを構築していく事は至難の技ですが 後 国が 「ライフスタイルの多様化」 というモノが顕著になってきた時代に 「働く事も多様化を…」 というコピーで 契約や派遣といった 雇用システムを作ってしまいました 年金生活している親の元から 自立も出来なければ結婚もできない… 未婚者の増大や少子化問題を引き起こし そういった 沢山の非正規雇用者を作り上げてしまい 子供を養いきれず 出て行く事を宣告された若者の貧困も問題になっています 

法律や条例… 雇用の問題も含め システムを 余りにも硬直化してしまうと 対応が場当たり的になり 対症療法化してしまう事は否めません その時代に起きている問題をよく捉え検証し その時々のニーズや現象に柔軟に対応していく 国や行政の姿が求められる時代になっていると 私は思っています


  PS


 皆様は アルコールや薬物を 異常に摂取してしまう事は その人の人格・アイデンティティそのものが引き起こしている…と思っているのではないでしょうか…? 確かにそれに大いに関係がある 生育環境や家庭・家族環境・要因もありますが 依存状態に至ってしまっては 様々なトラブルを起こす事は 「病気」 が引き起こしているのであり 依存症者の人格そのものではありません こういった 「依存症」 という病気に対する そういった誤った見方が 家族をも巻き込み様々なトラブルを起こしていきます 結婚時 よく慕ってくれた義兄は 離婚時に様々な騒動を起こしても 「いつものあいつが引き起こしているのではない 病気がそうさせているんだ…」 と話していた事を 後に弟から聞きました 暖かい言葉で 思わず感動してしまいました…