私はもう逃げない 島田律子著 | kingstone page(旧)

私はもう逃げない 島田律子著

 大昔の話です。

 特別支援学級にいた頃。

私はもう逃げない 自閉症の弟から教えられたこと (講談社文庫)/島田 律子

¥650
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 こんにちは。
 KING STONEです。

 現在横浜に向かうのぞみの中です。
 「そこにいるしかない」時間は普段読みにくい本を読むのにぴったりです。今回は

「私はもう逃げない」島田律子著(講談社)
1600円

 を読みました。自閉症の弟さんとのあれこれを書いた本です。

 裏表紙の著者近影を見るとへえきれいな人やなあ・・・説明を読んだらもとスチュワーデスで「恋のから騒ぎ」がきっかけでタレントやってはる方だって。

 弟さんは1971年生まれ。
 そして2歳の時に当時東大精神科児童外来で佐々木正美先生から「自閉症の可能性あり」と告げられ、また佐々木先生は自閉症について今だったら決してされないような説明をしてはります。30年前・・・・

   追記
    本棚を探したが見つからず、佐々木先生がどうおっしゃったかは確認できませんでした。

 弟さんとのやりとり、実はつらくて何度も中断しながら読みました。学校で「怖い」先生との出会いでいろいろ身についていった(?)ようす。困った行動(?)を取った時、著者にも叩かれるようす。

 今だから言えることだけど、自閉症にたいする理解があれば、楽に改善できてたり問題にならなかったりしたところがたくさんあるだろうな。

 そして入所している施設が2000年から「TEACCHプログラムの一部を導入」したと書かれてて、「まるで魔法のように成果をあげている」と書いてはります。

 もちろん魔法ではなく、アセスメントをして、本人さんにわかるように再構造化を繰り返すからなわけですが。

 29歳にしての出会いだけど良かったな、と思いました。

 ちなみに解説は佐々木正美先生が書いてはります。


 なお、題名だけはどーにかならんかなあ、と思いましたです。ほんま「逃げたってええやん」もちろん「逃げなかったってええやん」なのですが、この「逃げる」って言葉自体に「良くない価値」が与えられているようで・・・・