今回は23歳とまだ若いのですがM字型の薄毛進行に悩むクライアントです。

彼曰く「幼少のころから額が広く」
王様のあたまはハゲてない!?-フサ坊主への道ー

確かに広いことは広いが幼少の頃ってこんなもんじゃないのかなという気もしないではないです。

でも中、高生になっても額は広いままで同級生にもからかわれ、18歳の時に思い切って植毛の

手術を受けたとのこと。

しかしながら生え際のラインを下げるには植毛の毛自体の本数が少なかったのか、定着率も良くなかったのか5年経って生え際あたりがスカスカになり残っている植毛の毛は固くて且つばらばらに点在しているので非常に不自然な感じになってしまっていると
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確かに・・・


でもクリニックに来られた時の髪スタイルは
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一体何が悩みなの?どこを施術するの?生え際多少不自然でもそれだけの毛量あれば十分カバーできるでしょう・・というのが我々の意見でしたが

「このスタイルにするのもすごく苦労して、外に出ても色々気を使って大変なんです」と。

とにかく剃髪してみることにしましたが何と!!!
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これがタイトルにもある植毛のリスクのひとつです。

過去の記事でも記しましたが

植毛をすれば植毛した箇所には髪の毛は生えてくるので植毛後何年間かは効果があるかもしれませんが、以前から生えていた髪の自然脱毛は止まらないだけに、個人差はあるものの結局のところ植毛効果は加齢とともに失われていきます。

更に植毛した髪の毛自体もやはり加齢とともに細弱化していくので結局残るのは全体的な薄毛状態(全体的にまんべんなく薄くなればまだしも今回の場合は離れ小島状態で植毛した毛の一部が力強く残っているので更に見た目が不自然に)と、短髪坊主では隠しきれなくなった後頭部のドナー傷跡となります。


また、植毛手術の第一人者である横美クリニックの今川先生も自社の掲示板で患者さんとのやり取りの中でも

植毛は薄毛を濃くすることはできても薄毛の進行を防ぐことはできません。
それが可能なのは薬物治療だけです。

とおっしゃっています。
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生え際に植毛してから5年間の間に白線の箇所の薄毛が進行したのです。

彼がヘアースタイル作るのに苦労していたわけが我々やっと理解できました。

帽子の着脱も必ず後頭部からしていたそうです。

前頭部から脱ぐとセットが乱れてしまうという理由から。


また彼自身も薄々気づいてはいたらしいですがここまでとは想像しておらず当の本人も

その進行具合に絶句していました。しばらくの間彼も我々もテンションが変に高くなり

話ばかりで次の仕事に取り掛かれませんでした。


が気を引き締めてライン取り
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約1時間の施術で1回目の下地作り
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植毛のリスクとしての一つドナー傷もカモフラージュする必要もあります。

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