$SONG OF LIFE~遺伝性卵巣がんと生きる~

ギリシャコルフ島での風景




今朝のNHKあさイチのトップトピックスは
『ウイルス療法のがん治療最前線』についてであった。


これがまたじぇじぇじぇー!とぶっ飛ぶほどに興味深く、
思わずテレビにくぎ付けに。
(すっかりコーヒーがさめてしまった(;°皿°))


ご覧になった方も多いと思いますが、
内容を少しご紹介をば。



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悪性脳腫瘍のひとつ、膠芽腫(こうがしゅ)に罹ってしまったAさん。
膠芽腫とは診断から1年後の生存率が50%といわれ、
脳腫瘍の中でも治すことが難しいとされる病である。
Aさんは手術で癌を摘出したが、すぐに再発。
病状は悪化するばかりであった。



そんな時にみつけたのが『ウイルス療法の臨床試験』である。
東京大学医科学研究所 藤堂具記(とうどうともき)教授のもとで
2009年より悪性脳腫瘍を対象に研究がはじまっていた臨床試験に
Aさんは参加することになった。



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しかしどうやってウイルスで癌をやっつけるというのだろう?



『ウイルス療法』とは、癌細胞だけを攻撃するウイルスを人工的に作り、
それを腫瘍に感染させて、直接癌細胞を破壊させるという治療法だ。
藤堂教授は10年以上もの年月をかけて、
このウイルスを、研究開発したのである。



使うウイルスの元になるのは、
人の唇にプツリと膨れてヘルペスなどを引き起こす
“口唇ヘルペスウイルスⅠ型”である。
このウイルスは人の多くの細胞に感染しうるために、この研究に適しているのだそうだ。


あのいまいましいヘルペスが、
まさかこんな形で人類の役にたつとはビックリ仰天。
ヘルペスさまさまである(;゜∀゜)





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テレビではウイルス療法の脳手術の様子が映し出されていた。
手術室で局所麻酔をされたAさんの頭に小さな穴をあけ、直接注射していく。
手術中に医師によびかけられ、手などを振るAさん。
意識や神経を確かめながらの手術で、時間は1時間ほどの簡単なものだという。



手術映像のあとに映し出されたのは、ミクロの世界の癌細胞たち。
脳腫瘍の不気味な黒い筋が、
まるい泡状のウイルスにのみこまれて次々と消えてゆくさまは、
思わず背筋が震えるほどの感動を覚えずにはいられなかった。(*゜Q゜*)
結局ウイルス感染から50時間後には、
すべてのがん細胞がなくなっていたという。



このウイルス療法の研究に参加されたAさんは、
2010年の3月に治療をして以来、現在まで再発されていないそう。
(うわぁパチパチ(*゜▽゜ノノ゛☆)


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この『ウイルス療法』の安全性については、
発熱などの副作用の報告はあるようだが、
それ以外ほとんどないというのも魅力的である。


それは癌細胞だけにウイルス攻撃がしかけられるという作用によるものだが、
抗がん剤の副作用に苦しめられてきた癌患者にとっては、どれだけありがたいことだろう。
手術や抗がん剤に耐えられない高齢者にとっても朗報である。



そして動物実験の結果、脳腫瘍だけでなく、ほぼ全ての固形がんにも良好な効果が出ているらしい。
(とすると腺がんのタイプが多い卵巣癌や、
スキルス胃がんなどでは効果はあるのかが疑問だ?)



これだけではない。
このウイルス療法は、癌のもとになるといわれている、
『がん幹細胞』をも攻撃してくれるとして大きな注目を集めている。



しかし日本の今の段階では、実用化のめどはおろか、
治験の段階までにも至っていないというのは、
毎度のことながら、どうにかならないものだろうか。(=`ェ´=)



現在アメリカ、カナダ、ドイツが競い合うように研究しているというこの『ウイルス療法』。
アメリカではメラノーマ(致死率の最も高い悪性皮膚がん)で、
近々新薬が認められるそうでる。





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※ウイルス療法は安全性を確かめる臨床試験が行われている段階で、
まだ治療方法として確立されているものではありません。

★参考:東京大学医科学研究所附属病院 脳腫瘍外科
ホームページ:http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/glioma/treatment/virus.html

★現在、ウイルス療法の臨床試験は以下の3つで実施されています。
・悪性脳腫瘍(膠芽腫)
・嗅神経芽細胞腫
・前立腺がん

★臨床試験に参加する条件・申し込み方法などは以下のホームページをご覧ください。
【悪性脳腫瘍(膠芽腫)、嗅神経芽細胞腫】
「東京大学医科学研究所附属病院 医療安全管理部」
ホームページ:http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/dctsm/patient.html