ヴァーツラス広場で会ったお姉さん~カワナをめぐる冒険9 | 顔が丸くてなにが悪い

ヴァーツラス広場で会ったお姉さん~カワナをめぐる冒険9

「まじで痩せよう」と思う私は、

夜のお仕事が早く終わった昨日、

終電に乗らずに、「地震で交通麻痺状態」の想定も兼ねて、

自宅まで歩いてみることにしました。


銀座から桜田門、そこから半蔵門へ向かわずに、

虎ノ門、溜池山王を経て、六本木、

青山ブックセンターに1時間いて、本を購入したあと、

青山通り、神宮外苑、千駄ヶ谷。


真っ暗でちょっと危なく、

すさまじくギンナン臭い神宮外苑を抜け、

スケートセンターの脇を通ると、

中から剣道をしているようなかけ声が。

「すげえ時間に練習してるな、いいなあ」。


千駄ヶ谷から代々木に向かって歩き、

湘南新宿ラインの踏切を渡り終えたとき、

突然、後ろでガッシャーン。


踏切のところで、

青年が自転車と共にうつぶせで倒れているのです。

なんで?「俺、なにもしてないのに」。


「大丈夫ですか?」

返事なし。


もしかしたら、嫌がらせとか、からかってるとか、

そういう類なのでしょうか、と一瞬思いました。

もう一度聞きました、「大丈夫ですか?」


すると、青年は立ち上がり、

「いててて、あ、大丈夫です」と

本当に痛そうに立ち上がりました。

どうやら、踏切のなかでレールに車輪をひっかけたようで。


また歩き出してしばらくしてから、思いました。

ああ、なんて自分はだめなんだ。

一瞬でも転んだ人に対して、悪意を持ってしまった。

「大丈夫ですか?」っていかにもポーズをとったくせに、

しゃがみこんで聞くわけでも、

血を拭くハンカチを持っているわけでもなく。


東欧2日目プラハの夜、中央駅から閉め出され、

石畳の街を徘徊、土曜の夜でにぎわうヴァーツラス広場。


午前2時過ぎに広場の端のちょっとひとけのない地下鉄の駅で、

お金ちょっと貸してください的なチェコ語を私に向かって発した

金髪のきれいなお姉さん。


お姉さん「20チェココルナほど、お金貸していただけませんか。

      家に帰りたいけどお金がないんです」

私    「NO.NO」

お姉さん「CAN YOU SPEAK ENGLISH?」

私    「NO.NO,THANK YOU」


歩いて通り過ぎた私。

本当に困っていたのかなあ、お姉さん。


家には朝5時半に着きました。


(写真は、セントレア空港とドバイ空港)

セントレア空港
ドバイ空港