13.クリエイティブに生きる「ヘソ曲がりのすすめ」。
  まず、「物事を逆に考えてみる」「常識を引っ繰り返してみる」「無駄なものほど高く売れる」。


創造の法―常識を破壊し、新時代を拓く/大川 隆法

¥1,890
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作家ですから、既存の作品でどのように上気のことが行われているか調べると、なかなか面白くてはまります。

とりあえず、こたつの周りにある本やらDVDやらで考えてみますね。
特に狙ったわけではありません。たまたま最近読んだり見たりした、ということからの選択です。



神様のパズル (ハルキ文庫)/機本 伸司

¥714
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「神様のパズル」「パズルの軌跡」に登場する天才美少女・穂積沙羅華については、「~軌跡」のあとがきで、作者の機本伸司氏がこう書いています。

「そもそも僕は、ひねくれているのです。いわゆる“マッドサイエンティスト”が“白髪の老人”なら、“黒髪の美少女”にしてやろう、と……」

あはは、見事に今回のテーマそのものですね。
「キャラクターの創り方」として、とっても参考になります。



ワイルド7 [愛蔵版] 1/望月 三起也

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「ワイルド7」の逆発想もいいですね。

通常、「悪を倒すのは正義」なんだけど、「悪党には悪党をぶっつける……この考えのもとに、あらゆる社会から選び抜いた、プロの悪党ども!」(「第1章 野生の7人」より)が、ワイルド7の魅力です。

「ルパン三世」とか「ブラック・ジャック」も同様に、分類すれば「悪党」なんだけど、その「悪党」が最も正義に近いことを行う……なんてのが、エンタティメントとしては面白いような気もします。



総理大臣のえる!彼女がもってる核ボタン (角川スニーカー文庫)/あすか 正太

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「総理大臣のえる! 彼女がもってる核ボタン」に登場する14歳の変人美少女総理の打ち出した経済政策も、「物事を逆に考えてみる」「常識を引っ繰り返してみる」そのものです。
ぢょっとだけ引用してみますね。

「……なに考えてるんだろうね。みんなが汗水たらしてみんなにお金を使ってもらおうとしてるのに、わざわざ消費に税金をかけて値を釣り上げる政府は頭おかしいんじゃないだろうか。
 景気よくする気あんの!?
 決めた。
 新しい税金を導入してやろう。
 みんな驚くぞ、フフフフフ。
  (中略)
 消費税の税率をマイナス五%にした。
 モノを買えば買うほど、税金が戻ってくるわけよ。
 差し引き十%の税収減になるけれど、どうぜバブルが崩壊して、消費税の税収は以前の半分に落ちているんだから、どうってことはない。
 というか、売り上げが少ない時は大幅値下げのバーゲンセールをするのが普通でしょ。
 みんながモノを買うようになれば、企業が儲かるから、そこから税金を取るようにすればいいわけよ(みんながモノを買わなければ、国が戻す消費税額も少なくなるので問題ない)。」


ちなみに、この小説は角川スニーカー文庫から出ているライトノベルで、読者対象は小学校高学年から中高生くらいです。
そんな彼らが選挙権を持つようになる2020年には、消費税はどうなっているんでしょうね。



装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ 劇場版 Collector’s Edition <初.../郷田ほづみ,長嶝高士,江川央生

¥10,290
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「装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ」劇場場のDVDです。レンタルですけど。

ボトムズの凄いところは、主役のロボットのデザインにおける逆発想です。


$金の羽根ペンクラブ 思索・情報ブログ-スコープドッグ

この主人公の乗るアーマード・トルーパーを初めてアニメ雑誌で見たのは、後に有名漫画家になる友達のところでしたが、二人とも「何だこのタコ坊主」と、あまりにもカッコ悪いのにショックを受けたくらいでした。
おそらく、これに似た印象は、当時多くの方が持っていたのではないかと思います。

ところが、テレビで第一話が放映されて、そのオープニングを見た瞬間、「うわ、何てカッコイイ!」と仰天。




完全にミリタリー調の演出で見たら、「主役ロボには、ヒーローの顔があるべきだ」というような固定観念が吹っ飛んで、「兵器そのものに見える」というカッコ良さを見付けたのでした。

この作品も1983年が初放映でしたから、もう27年もたつのに、まだ新作のビデオシリーズが創られていたりします。
すなわち、それだけの時間に耐えられるアイデアがこの作品に込められていた、と考えるべきなのでしょう。


というようなことを考えますと、やっぱり面白い作品には「ヘソ曲がり」「物事を逆に考えてみる」「常識を引っ繰り返してみる」ところが、強烈なポイントとしてあるように思います。


そして、「無駄なものほど高く売れる」。

うーん、確かにその通りで、生活必需品はとことん安いのを狙って買ったりするけど(ちなみに今日の夕食は、スーパーで半額になった弁当と、インスタント味噌汁)、高いお金を払って買うのは、「無駄なもの」のような気がします(ああ、耐えきれず買ってしまった「新劇場版・破」のサウンドトラック)。

でもまあ、そういうものなのでしょう。



土佐広



「金の羽根ペンクラブ オンライン作品展」