ここで改めて、今回の犯行の手口をお話させて頂きます。
業務や犯行手口の流れで書いていきますが、簡単なのですぐに終わってしまうと思います。
まず、事業部側から、メディアパートナーの支払先リスト、アドネットワーク(Appbank Network)の売上資料等が含まれたZipファイルが、管理部、CFO、事業部の関係者にメールで送信されてきます。
その中のメディアパートナーの支払先リストが、犯行の肝になります。
メディアパートナーの支払先リストは、エクセルファイルで、1行につき1名の支払情報(名前、金額、口座情報等)が記載されています。
つまり、支払先が100名いれば、100行ということです。
私は、このメディアパートナーの支払先リストに不正な振込先を追加し、このエクセルデータをCSVで保存します。
その後、そのCSVデータをインターネットバンキング用の振込データ形式に変換するアプリケーショにインポートすると、自動的にCSVが振込用データ(テキストデータ)に変換され、保存されます。
その振込用データ(テキストデータ)をインターネットバンキングにアップロードして、私からCFOに振込の申請を行い、CFOがチェック・確認し、証人されたら振込が実行されます。
先ほどの例で言うと
・振込合計数=100名(事業部からのエクセルデータ)
・振込合計金額=100万円(事業部からのエクセルデータ)
の支払先データが届きます。
しかし、実はこの振込合計数と振込金額の中には、本当は費用にしてはいけない(振込不要)自社広告分が含まれています。(Appbank名義分)
もし、その自社広告分が10万円とすれば、正しくは
・振込合計数=99名(100万円からAppbank名義分を引いた)
・振込合計金額=99万円(100万円から自社広告分を引いた)
となります。
しかし、私は、不正な振込先を、例えば4名追加して
・振込合計数=103名(99名+4名)
・振込合計金額=100万円(自社広告分を4名に割り振るので、金額は変わらない)
ということになります。
ですので、結論として
「最初の事業部からのデータから振込合計数だけ変わって、振込金額は変わらない」
という、何だかアンバランスな資料に変化します。
これ、ちなみに、私の弁護人さんにも、担当検事さんにも
「なんで、こんな簡単なやり方にしたの?」
と、同じような質問をされました。
※頂いたコメントに関する個別返信については、現在東京拘置所から遅れるかどうか、警務官さんと相談中です。
なぜなら、東京拘置所から出す手紙には、手紙の受信者が複数いると手紙が出せない可能性があるというルール等があるみたいで、現在相談・確認中です。
万が一、個別のコメントの返信が出来なかったにしろ、そのコメントに対応する記事をアップしますので、少々お待ちくださいませ。