着物の保管も「ペーパーレス」!? | 「きものお手入れプロ集団」

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京都「きものトータルクリニック 山安 」の職人ブログ。
縁の下の力持ち職人たちを、着物の好きの案内人が
びっくり!目からウロコ!意外な一面?etc・・・
ブログでお届けします。

  

「新春企画」をご利用いただいた方皆様から、御礼のお言葉をいただきまして、
わたくし感激でございます

お手入れしていただいた着物届きました。完璧!いつも信頼できるわ~感謝です。
 着物が綺麗になっいて本当にありがとうございます。初めてでしたが出してよかったです。
30年前の着物がすっきり綺麗になっていたのでビックリです。ありがとうございました。  etc・・・


おかげ様で、どうやら私の給引きはまぬがれました~
心あたたかい皆様のおかげですご利用くださいましてありがとうございました!!!

お預かりしましたお着物の「加工事例」として・・・
一部をご紹介させていただきます。

両脇の身八つ口が、変色じみ(黄変じみ)になっていました。
時間がたつと、下のような頑固なシミになってしまいます。
 

 

 


 職人さんの手によって綺麗になりました!

 


こちらは裾八掛にポチっとついている茶色いシミ。
時間がたった事によって、浮き出てきた変色ジミ(黄変ジミ)です。

淡い色の素敵な八掛なので、変色したシミは余計に目だってしまいます

  

こちらも職人さんの手によって綺麗に元どおりっ






一番多かったのは、「衿汚れ」です。

肉眼でも衿汚れは分かりやすいので、
是非ご自分のお着物もチェックしてみて下さい。

もちろんこちらも綺麗にさせていただきました。
 
着用してから、「衿汚れ」に気づかないままタンスにしまいこみ、
だいぶ年月がたってしまいますと・・・一番最初の画像のように、
茶褐色に変色し頑固なシミとなってしまいます。
もちろん生地の弱り具合などを見させてもらい
染色補正の技術で綺麗する事は可能です!!


また、「袖口の汚れ」はこのような感じでチェックしてみて下さい。

こちらは喪服です。黒だから皮脂汚れがすぐわかりますよね。
1度着ただけでも、このように皮脂汚れはつくのです。




ちなみにこのキモノは私のもの・・・
袖口をチェックしてみたらやはり汚れてましたっ。
ほぇっ!もうこんなに汚れていたなんて・・・ 



無事、新春企画でお預かりしたお着物は、綺麗にさせていただきまして、
全て納品が完了致しました。

そこで、タイトルに戻りましょう。
ペーパーレス」って言葉。
企業などが、紙を使わずになるべ資料や情報はコンピューターなどで管理・処理・保存する。
という意味のI T用語。

着物の保管も「ペーパーレス化」が必要なんです
あっちなみに、I T用語の意味とは異なりますが・・・そのへんは気にしないで下さいませ 

まず、皆様きものをお仕立したり、お手入れに出されて納品された際に、
紙がきものの間にはさまれていた記憶はありますでしょうか?

例えばこんな風に 

 
 
 
 
 
 
 
 
これらは簡単に言うと納品する際にシワや型がつかないようにする為であったりします。
折角きれいに仕上げた大切な着物ですもの。
きれいな状態でお客様のお手元に届けたいものです。

でもこれらは、納品する側の都合です。

ここからが本題。

皆様油断は禁物ですよっ!これらの紙は必ず抜いてください。
紙は湿気を含みます。そのままタンスにしまっておくと・・・
皆様どうなるかもうお分かりですよね?

カビの原因・シミの原因になるのです。

着物とたとう紙の状態だけにして、保管くださいませ。
納品された時のままで保管しないようにしましょうね。

紙だけでなく、下記のものは全て取り除いてくださいね。
(箱・ダンボール・厚紙・うす紙)


ちなみに古いたとう紙はなるべくでしたら、新しいたとう紙に交換しましょう。
目安は3年程度です。

さあ、皆様!「着物のペーパーレス」で湿気を撃退!
早速実行しましょう

『あっ!紙いれっぱなしだった!』・・・という方は、
まずはタンスの扉をあけましょう

 
ペタしてね



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