1,気を補える手とは?
2,どこをどう使えばよいのか?
3,気を補えた時の判断は?
第二回目の女性セラピストのための
東洋医学基礎・脈診基礎講座を終え、
それらの答えを明確に
言語化・実現化できました。
『気』『気を補う』等の表現では
曖昧で再現性に問題があります。
気を補える手『補の手』を考える前に
悪い例となる
『気を補えない手』とは?
■指先に力が入ってしまう
■小指側や親指側に力が偏っている
■掌の中心が浮いている
などでは患者さんが無意識に緊張してしまいます。
それではリラックスせず眠くもなりません。
それはなぜか?
答えはテーピングの理論と同様で、
人間は〇gの力で押されたら、
無意識に同等の力で跳ね返そうとします。
なので何かが強く当たっている場合、
そこの部位に力が入ります。
全身の中で一部だけ不自然な力みがあれば、
リラックスせず気は流れません。
では『掌全体の均一な圧』で触れると
人体には何が起きるのか?
どこを押されてるか明確ではなく、
全体的にふわっと包まれる感覚が起こります。
このなんとなくふわりとした感覚が
リラックスと眠気を呼ぶのです。
相手に抵抗感を起こされず
知らない内に押されている。
これは『合気道』や『太極拳』
などの力の伝え方と同質です。
東洋医学的マッサージでよく言われるのが、
掌のツボ『労宮』を中心に手を動かす事ですが、
私としてはこれはNGです。
労宮は気の出入りするツボと言われ
『気の流れ』的には正解です。
ですが、
マッサージ等の手技療法の場合、
動きの主体はあくまで『筋肉・骨格』です。
手を触れず動かさず気を入れる
気功療法(外気功)もありますが、
それと人に触れる=力を上手に伝える
のは全くの別の技術と言う事です。
では『労宮』ではなく
どこを使うか?
それは太極拳と全く同じで、
掌や肘などの軸・支点が明確に存在します。
それら『身体の使い方』
を女性セラピストたちに指導すると、
その場で皆さんがお互いに効果の違いを実感し、
私自身も、彼女たちの脈診の指の握り方、
腹診の手の置き方で、
全く変化するのを確認できました。
気の『補瀉』と言うものがあります。
■気を補う=補法
■気を散らす=瀉法
この使い分け、
補法と寫法の
どちらが適した体質・体調かの診断鑑別
その2点がなければ東洋医学とは言えません。
誰にでも同じ手順で同じやり方では
具合が悪くなる人も出てくるのは当然です。
私の目指す東洋医学講座は、手技療法などで
人に触れるための『使える東洋医学』です。
なので理論は徐々に慣れればよく、
すぐ実践に入る事でケーススタディの中で
『なるほど』を増やしていく事です。
キーワードは『気』の前に『身体の使い方』です。
脈診も腹診もマッサージも身体を使うもの。
身体の使い方次第で効果が全く変わります。
■気を補うつもりが気を散らしている
■リラックスさせるつもりが緊張させてしまっている
ほとんどそういう事に気付いてないケースが多く、
そこを明確に言葉で伝え、
身体の使い方でその場で感覚を得てもらいます。
自分の感覚に無いものを出す事は不可能です。
触り方ができてないと相手が
・くすぐったい
・痛い
・苦しい
・力が入ってしまう
等の反応が起きてしまいます。
それはもう完全に施術者のせいです。
上手く触れば施術者も相手も楽なのです。
また上手く触れる事で、
『筋膜』や『リンパ』などの
特定の部位や組織など意識せず自由に施術できます。
表皮~骨格まで
どの深さまで圧を加えるかが自由になります。
気を補える『補の手』なら
骨格まで重い圧をかけても、
相手に抵抗感が起きにくいのです。
目標は実践で使える理論と感覚を確かに伝える事。
来月早々、第三回目の講座を迎えます。
私の理論や指導法、伝え方などが
一気に明確になった
今回の東洋医学・脈診基礎講座に感謝です。
~きだみのる鍼灸整骨院~
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