実験的禁煙生活(13日目) | パパ覚

実験的禁煙生活(13日目)

ルパン


前回は日本の喫煙率の状況と、タバコの害についてでしたので、今回からは、マクロにビジネスマンの視点を検証してみようかと思います。


ビジネスマンの喫煙者が、喫煙をする理由のひとつに 「タバコはストレス発散」という答えがあります。


働いていると、どうしてもストレスが溜まり、独りの時間がほんの少しでも欲しくなってきます。

トイレの大とかで無い限り、なかなか独りになれませんし、かといって、一日10回も20回もトイレにいくわけにはいきせん。

まぁ、実際にそれだけ行けば、体調が悪いなら帰れ、ということになります。

タバコを吸っているときというのは、例えその場が独りでなくても、周りを遮断することが出来ます。

タバコを吸うときの人の目を観察してみると、だいたいが遠い目をしています。

これは、目の前に人がいても、深層では見えていない状況になっているといえるでしょう。

つまり、喫煙時には、他人と目線をそらす、目線を一時さえぎる作用があるといえるでしょう。

結果、その時間は短時間ですが独りになれる時間になり、これは、飴やガム、お茶等では出来ないことです。


次に、ビジネス中にタバコを吸うタイミングを観察してみると、話題を変えたい時や、話が劣勢であるとかで自分の考えがまだまとまっていない時などが意外に多いように思われます。

「ちょっと失礼します」などと言いながらタバコに火をつけて一番最初に吸って吐き出すこの8~10秒の間

一方的(強制的)に、話題を中断できる。

これは、私の経験上からも言える、流れを変える為の絶妙な間なのです。


最近は喫煙所などがほとんど設置されており、ある意味集合場所が固定されています。

ビジネスにおいて喫煙所で喫煙という時間は、いわば仕事から離れる時間帯であり、そこは喫煙という共通の行為の為のたまり場です。

そこでは、仕事外の話やくだらない話、女性の話をしていても、文句は言われないし、いつも難しい顔の上司にも仕事とは違ってそれほど気を使わなくてもいいですし、厳しい上司も仕事外の話をしても答えてくれる場所なのです。

セルフのコーヒーをで机で飲んでいる時間に同じことをしようとしても違う結果がでるのは目に見えています。

いわば、喫煙所は喫煙者の聖域といえるのかも知れません。

多数決が正義の社会において、聖域は自己の理論(例えへりくつであっても)を正当化できる魔の巣窟ともいえますが・・・


ビジネスにおける、社交場でのタバコはどうでしょうか。

やはり、ビジネスマンのタバコといえば、BARなんかでウイスキーを片手にってのをどうしてもイメージしてしまいます。(私が島耕作が好きなだけなのかもしれませんが)

例えば、シングルモルトウイスキーとか飲んでいると、タバコをふかしてから飲む味と違うようです。

特にアイラ系のアードベッグとか、ラガヴァリンなんかはかなり違ってくるらしいです。

ウイスキーに葉巻というスタンスが長年定着しているのもその立証ですし、BARは、ゆっくり静かに癒しを求める為に来る人が多いようですから、タバコは必需品なのかもしれません。

豆をカリカリやりながらウイスキーを飲む耕作は、余り見たくない気がする・・・・


タバコにはメリットがないという意見に対して、喫煙者は眉をひそめます。

確かにメリットはありません。

しかし、理由はあるのです。

問題なのは、タバコを吸うという方法以外にストレスを解消する方法を知らないという点で、これは反対にタバコをはストレス発散に効果的であるという神話が喫煙者の常識になっているからといえるでしょう。


私の地元大阪での常識は、黄色の信号は、急いで渡れ。 買い物は、必ず値切れ。 連れがボケたら、必ず突っ込め。 そして、阪神が優勝したら、道頓堀から飛び込め!うひょぉぉ♪


さて、常識とは本当に正しい事だといえるでしょうか?