★標準色の方が少ない!1日フリーきっぷの種類がいろいろある。天竜浜名湖鉄道ラッピング列車がタップリある①

 
↑東海道線727М浜松行き(6時38分発・211系LL16編成・クハ210-5039)に乗り掛川駅に着いた。天竜浜名湖鉄道天浜線をこの日1日乗り歩く事にした。昔は「似たような車両」しかなかった鉄道だが、気づいてみたら「標準色」とも言えるカラーをまとった車両は極少数と気付いた。ほとんどが企業や商品等とコラボしたラッピング列車がタップリだ。1両ごと違う独特な魅力を追いかけながら掛川~新所原を往復した。
乗車日=2024年2月18日(日)
※時刻・金額等は全てこの日の内容
 

【「1日フリーきっぷ」の種類がいくつもある】

 
↑掛川駅天浜線のホームは東海道線と隣り合っている。と言うか東海道線ホームからフツーに見える。天浜線直結の改札口があるためJR1番線ホームを歩く。ICカードをタッチすれば出場完了。逆に天浜線→東海道線乗換の時も同様であるが、天浜線側の駅ではJR紙の乗車券は販売していない。その場合はJR正規の改札口(歩いて約2分)に出向く必要がある。
 
↑天浜線ではICカードは使えない。普通乗用車ならば券売機で購入可能だ(現金のみ)。有人駅で朝始発から夜終発まで駅員が要る。天浜線でこういう形態は非常に珍しく他に東海道線接続の新所原駅だけだ。遠州森、天竜二俣、金指、三ケ日も有人駅だが昼間での駅員が要る。それ以外の駅は無人駅だ。
 
↑「1日フリーきっぷ」(1750円・4月1日からは1900円)を窓口で買う。たかが一日乗車券と言っても、天浜線ではいろいろ種類がある。効力(全線乗り放題)と金額こそは変わらないが、きっぷのデザインが3種類程度あった。「定番」が1つ、「ゆるキャン△」が2つ、他にもあったと思った。「どちらにしますか?」と窓口氏から聞かれたので「ゆるキャン△」にしておく。一日乗車券はスマホアプリでも買う事が出来る(詳細は天竜浜名湖鉄道HPで)。
 

【TH2103・私のキャタライナー】

 
↑6時52分発601列車の遠州森行きに乗る。「横須賀ベースボールクラブ2023準優勝」のヘッドマークが付いている。
 
 
↑車内は至ってフツー
 
 
↑TH2103の写真とXへ誘導のQRコードが付いていた。シンプルなデザインだ。スマホでスキャンするとどうやらこの車両に対しての写真コンテストのようだった。「#私のキャタライナー」と言う名前があるらしい。
 
 
↑桜木駅で下車すると前側(遠州森駅方面)は別デザインのヘッドマークが付いている。今度は「三島ゴールデンイーグルス2023CHAMPIONS」とある。どうやら「ヘッドマーク単品」(後で貸切列車運用のためかもしれないが)らしく「私のキャタライナー」のラッピング列車とは関係ないらしい。
 

【頻繁に列車がやってくる桜木駅】

 
 
↑7時00分発206列車掛川行きと交換。TH2108であった。これが天浜線の「標準色」である。結論から言ってしまうとTH2100形は14両あるが、稼働中の標準色はたった3両しかない(使用停止中のTH2106を除く)。天竜浜名湖鉄道のHPには概ね2週間先までの車両運用表が掲載されているが、対象になるのはラッピング列車のみ。標準色の車両運用は公表していないので(ラッピング列車の方の運用が多いからじっくり調べれば必然的にわかるが、それなりに大変な作業)どの列車になるのかは現場に行かないとわからない。
桜木駅は相対式ホーム。掛川方と新所原方に車両の停止位置がずれているので(進行方向に向かってホームの後ろ側に停車)、このような形態を「対向式ホーム」と言って良い。これは蒸気機関車があった時代の名残で、天浜線の交換駅はこれが標準である。
 
 
↑桜木駅を現地調査する。味わいのある木造駅舎だ。駅舎内部はいろんな花やイラストが飾ってある。住民や利用者から「愛された駅」であることが伝わりホッコリする。トイレは駅舎を出た外にある公衆で「天浜線で2番目にきれいな駅を目指します」とあった。「1番きれいな駅はどこなんだ?」と思ったのが自分でも「野暮ったい」と。こう言うような「良い雰囲気」の駅は長く居たくなる。
 

【TH2109・ゆるキャン△列車】

 
↑大人気の「ゆるキャン△列車」が来た。桜木駅7時22分発208列車掛川行きで運転だった。この車両は後で乗るので最初は「さわりだけ」。細かい事は次回以降の記事で述べる。形式写真の一丁目一番地的な写真を記録しておく。

 

【収益目的による列車内撮影禁止!YouTuberを対象にしたものだが…既存マスコミや鉄道雑誌も例外なし!JRが現場取材拒否?】鉄道ジャーナルの記事の質が低下の件について

 

 

 

↑JR北海道の公式サイトによると、「列車内や駅構内の撮影は出来ますか?(映画・ドラマ・CM・SNS・動画共有サイトへの投稿など)」と言う質問に対して答えはこうだ。
「個人の営利活動における駅や列車内など弊社の保有する施設内での各種撮影はご遠慮をいただいておりますが、法人としての撮影でしたら内容によりご相談をお受けすることが可能です」とある。
 
同じ質問でも「~(収益性のある動画共有サイト投稿など営利活動を除く)」と言う場合はこうだ。
「収益性のある動画共有サイト投稿などの営利活動を除いた個人的な趣味等での撮影については、安全上の問題がなく、他のお客様のご迷惑にならなければ、特に禁止をしているということはございません。
列車の運行に支障をきたすような行為(運転中の列車に向けてのフラッシュの使用、ホームでの脚立の使用、立ち入り禁止区域での撮影など)や列車運転中に運転の妨げになるような撮影行為(運転席近くでカメラ本体から光を発する、運転室内にカメラを入れての前方撮影など)はおやめください。
また、他のお客様との間でトラブルになるような行為にも、十分ご配慮いただきますようお願いいたします」とある。
 
実はこのような記述は他の鉄道会社でも存在し、私が確認した範囲ではJR東日本やJR九州にもあった。いずれも公式サイトの「よくあるご質問」の中にこの質問と答えが書いてある。
 

【旅行の記念に・趣味目的で撮影するならば問題ない。但し列車の運行妨害(フラッシュ撮影・線路内立ち入り等)をやらない・プライバシー配慮が出来れば】

 
鉄道写真撮影そのものを禁止しているわけではない。
そもそも車両や駅や線路は鉄道会社と言う私企業の私有資産である。フツーの会社であれば許可も無く、私有資産を撮影するのは原則禁止と言うのが暗黙のルール。鉄道は軍事物資の輸送等の目的で「軍事施設」と見られることが今でも多い。戦争状態の国や社会主義国を中心に、車両や駅と言った「鉄道そのもの」が撮影禁止で、撮影したら逮捕も当たり前である。
しかし、日本ではそんな状態ではないし、そうなった時は「平和な国」とは言えない情勢と言って良い。「平和憲法」がある中でその情勢になる事は現実問題として非常に考えにくい。
そのため今の日本では鉄道撮影については「自由に行って良い」となっている。但し列車の運行妨害や利用者等へのプライバシー配慮をすればと言う前提条件は付きながらも。
 

【プライバシーの問題】

問題になるのは「撮影後の取り扱い」についてである。昔は「マイコレクション」としてアルバム等に収納すればそれで終わりで、中には雑誌や書籍等への投稿で公になる程度であった。
しかし、今やネットで誰でも簡単に公にする事が出来る。スマホで撮影すれば、即座に公に出来る。公にした画像が即座に多くの人に伝わるという既存マスコミ以上の速報性を持ち合わせる。端的に言えば「スマホとSNS(X・インスタグラム・Facebook等)のせい!」である。
プライバシー(個人情報)の侵害はネットが普及した頃から指摘されていた問題だ。撮影者は意図して人を撮影していなくても、偶然写り込んだ人が自分の許可も無く、勝手に他人のSNSページ等で公にされるのは非常に気持ち悪い。自分の行動や姿がわかってしまうと言うのは嫌だと思う。
この事はマスコミでも言える話で、街頭撮影した通行人がそのままテレビ(番組形態はどうであれ)で放映されるのは…気持ち良い気分ではない。その種の苦情は昔からテレビ局に来ていたのだろうが、2020年前後からコンプライアンス等の問題もあり非常に厳しくなり、ニュース速報でもない限りは本人から許可を得ていない人は、最初から放映しないか、放映するならばモザイク処理するようになった。
これはテレビ局と言う企業だからできる事で(それをやらないと企業姿勢を問われる問題となる・無視すれば今後生き残る事は出来なくなる世の中だ)今の時代当然求められる「倫理観」と言えよう。
しかし、これが個人だったらどうなるか?…これは完全に各個人の判断に委ねられる。プライバシー侵害云々と言われた所で、「モザイク処理が面倒」「ノーカットで公開したい」「プライバシーなんて関係ねぇ!」と考える者も居る。例えば鉄道系YouTuberスーツ(藤田ね)に至っては視聴者数が多いにも関わらず、2021年頃まで偶然映り込んだ利用客はモザイク処理は一切していなかった。視聴者からの苦情が多くなり、いやいやモザイク処理を始めたようだ。
今やプライバシー・個人情報については非常にシビアで、その取り扱いを誤れば(情報流出等)企業の倒産にもつながる問題だ。
個人レベルでも然りで、撮影者(投稿者)が特定出来ればその者を相手とって裁判(プライバシー侵害等)だって出来る。その場合裁判では負ける事が多いのかと思う。そうすれば撮影者(投稿者)は「謝罪と賠償」となるのだ。もうそうなっている事をしっかりと認識しておくべきである。
 

【列車の運行妨害をしない事】

簡単にしか書かないが、それは当然の事である。列車に向かってフラッシュ撮影しない、線路内は立入禁止、ホームでは黄色い点字ブロックの外側を歩く(厳密に言うと黄色い点字ブロックを踏まない)、発車ベルを勝手に鳴らさない(主にJR東日本管内)などである。
「線路内立入禁止」はグレーゾーンの所もあるが、要は私有地(その線引きが難しい事も多いが)に入らない、バラストに足を踏み入れない、踏切の内側(線路側)には入らない、レールの真横に立たないなどである。「ええ写真」はその事をしっかりとクリアした上で迫力のあるものを撮っている。
 

【旅行の記念に・趣味目的ならば】

上記の問題をクリアした上であれば、鉄道撮影は何ら問題ない。旅行の記念に何人も一緒に写る事はあろう。ただそれは旅行した人全員が「自分は写っても良い」と承諾した上で撮影しているはずだ。仮にそれをSNS等に公の場合も、承諾の上で行っているのが当然である。その承諾が取れない人だけモザイク処理かそもそも公にしないか。但しそれでも「常識の範囲内で」と言う条件は付いて来る。
趣味目的であれば、「形式写真」と言う具体的な車両番号(モハ××-××××)を記録する目的とか(それは余程の鉄道マニアがやる事だが)、サクラと列車、風景と列車、駅と列車、鉄道施設そのもの(橋・トンネル・架線・線路配線・レール・マクラギ等)、車両単品…などいろんなバリエーションがある。要するに自分が好きな構図で鉄道撮影するには問題ないという解釈なのだ。
 

【その上で収益化しない】

事が条件である。公にして誰かから「掲載料」「原稿料」「広告料」「出演料」等の名目で金銭を受け取る事は禁止としている。金銭の額の大小の問題ではない。1円も受け取るな!と言う事だ。1円でも受取ればそれは「収益化した」とみなされる。
なのでアメブロでさえもそう簡単には書けない時代になった。とは言ってもアメブロの場合、個人的な日記の延長のような物なので、トップブロガーでもない限りは実際の金銭を受け取る機会も少ないし、極めて少額(1万円も無い)なので大きく問題にされる事でもない。そこまで制限をJRが始めるとそもそもコントロール出来ないし、今の時代はそんな事を言っても「言う事を聞く人」なんて誰も居ない。特にZ世代は。
さらにこの点を業界関係者に聞くと、鉄道施設外(沿線の公道などから)撮影したものを商業誌や収益目的のYouTube等のネットに公開した場合は「そこまで規制できない」とのこと。つまり何が何でも収益目的による鉄道写真撮影禁止と言う事は出来ないという事だ。

【最初から収益目的であれば許可が無い限り、JRをはじめ鉄道会社は撮影自体を禁止する方向である】

今やそのような方向に傾いている。鉄道系クソYouTuberスーツ(藤田ね)みたいに、視聴者数が多くフツーに1本動画投稿しただけで50万、100万と視聴される場合、それは「儲かる」「ええ商売」である。YouTubeの仕組みに云々…についてはここでは言及しない。直接的な解釈をすれば、スーツ(収益化しているYouTuberならば誰でも)がプライベートでフツーに列車内や沿線で鉄道撮影して公にする事自体が禁止である。公にしなければ特に問題ない。公にしたいならば「広報を通せ」と言う話で、その場合はもちろん広報担当者への対応は概ね有料である。むしろ鉄道会社側がスーツ等のYouTuberに対して出演料を支払い自社の宣伝をする「案件動画」を出す始末で、その手のものに消極的だったJR東海ですらこの有様である。
これは既存マスコミ(テレビ番組・鉄道や旅行雑誌等)であっても例外ではなく、昔はテレビの旅番組で列車内の描写が放映されるのは、それこそが番組の面白さ(魅力)であった。
しかし、JR東日本は2020年頃から、JR西日本は2021年頃から列車内における既存マスコミの撮影や取材を原則禁止した。西日本は広報担当者同行が条件(有料)ならば、JR北海道(と確かJR九州)は子会社と一緒に制作ならば(もちろん有料)可とした。JR四国は特にそのような事はないらしい。JR東海はかなり昔から(遅くても2003年以前から)原則禁止である。
また最近は従業員の個人情報保護を目的に、駅員や乗務員、担当者(主に非現業職)の氏名や立場を公表する事も禁止の傾向だ。JR東日本のように名札に役職名すら書いていない会社だって現れている。
 

【その上で鉄道ジャーナルの記事の質が低下。JRが直接取材を拒否?!ライターが足で稼いだ情報をまとめて記事にしたものが目立つ。客観的な裏付けが乏しいものも目立ちだす】

 
4000文字も書いた非常に長い前置きだった。ここからが本題。とは言ってもまだ4000文字はある。
鉄道ジャーナルと言う老舗鉄道雑誌を20年以上毎月欠かさずに定期購読している。ここ最近(2023年以降)の記事の質が低下していると感じる。2020年6月号まではJR現業機関(駅員・駅長・乗務員・列車区・車両区・車両工場等)を紹介する記事は多数あった。それが「鉄道ジャーナルの十八番」とも言える記事であった。当然の事ながらJR各社の協力が欠かせない。
昔は取材するためのコスト(鉄道ジャーナル社が支払うコスト)がどれだけだったのか知らないが、恐らく国鉄時代は無償だったのだろう。それがJR発足しても「なわなわ」に無償だったような気がする。
それがCOVID-19でJRも収益が悪化し取材対応は無償から有償に切り替えた所が多いと思われる。それに加えて鉄道会社のセキュリティ強化(表向きにはテロ対策と言うが)、従業員の氏名や立場を安易に出すべきではないという「時代の変化」、列車内や駅構内だと利用者が写り込んでしまうので、既存マスコミと同様にプライバシー侵害の問題が出てくるし、トラブル発生もさせたくない…と言う思惑で鉄道ジャーナル編集部はJRへの直接取材を控えるようになったのではないか。そうする前にJRが直接取材を拒否?!するような感じにもなっている。それは有償であっても。
 
鉄道ジャーナルの誌面の変化として、2020年8月号頃まで(JR東日本E261系まで)は、鉄道会社の製造部門の人が書いた車両の構造説明と設計図は新車が登場する事に掲載があった。しかし、これ以降この種の記事が事実上消えた。新車が出る場合は編集者による文章による要約説明に留まる。その場合、読み手(我々読者)としては車両の基本的な構造が理解できなくなっている。細かな構造説明や設計図があってこそわかる事も少なくない。専門性が高いので、難しい内容であるのも確かだが、新車の構造をしるためにも絶対必要な情報で「鉄道専門誌」と謳う以上は掲載するべき情報である。要約説明だとプレスリリースからの引用であったり、編集者個人の主観や感想に基づくものが目立つ結果で、編集者自体が車両構造に精通していないとそれは情報としてかえって不正確になる。
では鉄道会社が新車の構造説明と設計図を公表しなくなっているのか?と言うとそうでもない。別の鉄道雑誌(鉄道ファン・鉄道ピクトリアル等)には今でもしっかりとあるし、私が鉄道友の会の行事で撮影会を行った際に「お土産」として非売品の車両カタログや設計図をもらう事が通例となっている。中にはそういうものを作らない社も少なからずあるが(主に中小)、JRや大手はそういう物を使ってしっかりと宣伝して、その車両(=列車や路線)の集客につなげたい狙いがあるのは言うまでもない。
これは単に鉄道ジャーナルの編集方針の変更で掲載しなくなっているだけの理由である。それは読者の要望なのか?編集部の考え方の変化なのか?紙幅削減の一環なのか?は知らない。鉄道ジャーナル自体は値上げ(1冊1200円、昔は1020円や980円だった)しているが、その分誌面の構成は薄くなっている(ページ数が減っている)。
 
取材した時の内容も客観的な裏付けが乏しいものが目立ちだしている。そもそもJR(対外的な窓口は第一に広報室、第二に関係部署だろうが)に直接問い合わせていない。各社・各機関のプレスリリースを引用した内容を参考に「上手く書き換えている」内容が目立ち、役所の公的データ(統計など)を使う事もあるが、関係者にしっかりと話を聞かずに主観・推測・待望論・個人的な感想だけで記事にしている事が最近目立つ。それに関しては種村直樹氏が居た頃からそれなりにあったが、それでも関係者にはしっかりと話を聞いていた。
今や鶴副編集長や鉄道ライター土屋武之氏・岩成政和氏による「個人的な知識の品評会」状態になっている。それだと客観性もクソも無い。2024年5月号の土屋氏の北陸新幹線敦賀開業時のダイヤ記事は非常に酷いもので、2023年12月にプレスリリースされた時刻表を基に、開業前の利用状況(実際に乗った上での・要は過去の経験上)から推察されるものをそのまま記事にしていた。こんなのは商業誌としては終わっている。品質が低い。並の鉄道マニアならば誰でもこれ程度の品質の記事は書けてしまうという「駄作」であった。本人はこのブログ見ていないのだろうが。また同号の副編集長による越美北線の記事も同様で、実際に1本列車に乗って利用状況の描写、地理的な説明とただそれだけである。情報としては新鮮味とか裏描写がなかったのが残念であった。
さらに2024年6月号の「没落のメインライン~東海道本線熱海~浜松」の岩成氏の記事も地元民としてなんか納得出来ない内容が目立つ。まず誤植が多い事。80ページ「静岡鉄道の主力バス事業を静鉄ジャストラインと言う別会社に…」とあるが正確には「しずてつジャストライン」、同じページには「駅ビルsenova(セノバ)となっている」とあるが正確には「cenova」(写真の掲載があるのになぜ間違えを見抜けない!?)である。
81ページには「2024年度中に静岡地区の211系が全廃と報じられた(2024年1月25日付け交通新聞の記事による)」とあるが、これについては複数の業界関係者に話を聞くと「むしろ正式レベルで発表している内容」との答えだった。
さらに313系300番台が大垣から静岡へ転属となったが、この号が発売開始の時点で営業には就いていない。それなのに編成番号が「K」になったと堂々と書いてある。その旨はJR東海は公式発表していないはずだ。これはX等のSNSの目撃情報が主体でそれを鵜吞みにし(特に裏付け取材するわけでもなく)そのまま「商業誌」の記事として作り上げてしまう事は…ハッキリ言って終わっている。それならば「K」編成になった事が明確に分かる情報源をしっかりと書くべきことではないか?
この号でも簡単に読んだだけなのに、文句を言いたい所が多々あるが、そもそも鉄道ジャーナル編集部はライターから投稿された記事を単にコピペしただけなのでは?表現方法や誤字脱字チェック・事実情報の確認・英文ならスペルチェックをしっかり行うもので、これが「関所」となり一般人の記事寄稿は難しいもの(仮に鉄道ジャーナル編集部に私が記事を投稿しても却下される)と思っているが、記事のクオリティーをみれば「こんなもんか」と思ってしまうので、結局は特定のライターや写真家の物しか使わないののでこの人たちに対して「忖度」しているようにしか見えない。少なくても鉄道マニア全員参加型とは言えず(鉄道ファンや鉄道ピクトリアルはその傾向)、特定意見の押し付けであれば、昔はそれでも通じたが、多様性の時代である今では通じない。編集方針事態を大幅転換するべきである。
また特集もマンネリ化しており、JR西日本新快速、直通運転、首都圏や近畿圏の私鉄、北海道ばかり。例えばこれが名古屋~豊橋・岐阜・四日市の輸送、岡山~高松、長野~松本、静岡~浜松、群馬、新潟、仙台~東北各地、岡山や広島~中国地方各地、九州(特に南九州)、四国、まるごと名鉄特集などなど地方の鉄道についてはトコトン興味がない。こういうのも定期的に取り扱うべきではないか。
 
鉄道雑誌は今までは、直接JR・私鉄各社に問い合わせて、それを基に記事にして読者に広く知らせるのが魅力だった。しかし、こんなにも「規制」だらけで問い合わせを拒否はしていないが、答えは表向きの当り触りない内容が目立つようになっている。例えばJR東日本だと駅組織+乗務員組織の合体=統括センターなるものが出来ているが、例えば車掌が「担当は木更津統括センターの〇〇でした」と放送された所で、一般客にとっては「何それ?」と思ってしまう。では「統括センターとは具体的にどんな仕事をしているのか?」と言う事を昔の鉄道ジャーナルだったら現場取材して誌面にしていたはずである。
しかし、今やそれすらも許されないというのは、セキュリティや個人情報保護を盾にしたある種の「閉鎖社会」状態となっているのはいかがなものか。Wikipediaを見れば大まかな情報は出てくるが(情報源が誰かは不明としても)、具体的に何をしているのかについては社員でもない限り知らない。だからXでは変な噂が多い。「例えば運転士だと1日目は運転業務、2日目は車掌、3日目は駅員で改札業務、4日目は事務所で事務仕事、5日目やっと休みと畑違いの仕事を毎日こなしているから、最近のJR東日本は意味不明な事故が多い!社員はみんな会社に不満がある。現場は疲弊している。だから退職者も多い」と書かれる始末である。この事が本当かどうかは知らんが。
鉄道ジャーナルはそれが昔からの十八番なんだから、組織改正があればそれをしっかりと報じてもらわないと。それがこの雑誌の使命と感じる。
ただ業界関係者に聞くと、鉄道ジャーナルの場合は事前に鉄道会社側に「今回は御社の鉄道について〇〇線と〇〇系の記事を書く。〇〇駅構内の写真(人が写った場合はモザイク処理する)を使う」と通告する事が多いという。その事については特に掲載拒否を要求する事も無いという。他の鉄道雑誌も同様の対応かと思われる。これが個人レベルで活動のYouTuberはそんな事やるわけもなく、JRが収益目的による撮影禁止と言うのは、むしろその人たちの行動を問題視しているのだと思う。
 
無償で取材したいが…有償取材はコスト的に難しい。仮に有償であったとしてもJR側が取材に応じてくれない
これが実態なのであろう。鉄道ジャーナルのクオリティーが低下するのはまだまだ続く。似たようなライターしか使っていないので、決まった見方しか出来ていない。鉄道ピクトリアルのように多種多様なライターで構成している雑誌ほど読み応えがある。鉄道ジャーナルに華があったのは種村直樹氏が居た頃までで、以後は花が枯れた状態になっているのは、読者としては極めて残念である。なんとか出来ないんか!

 

★超人気で乗れない!大井川鐡道井川線星空列車2023年度冬

 

大井川鐡道(大鉄)と言えば本線の「SL急行」や「きかんしゃトーマス号」を思い浮かべる人が多いだろう。

どうも埋没気味な井川線。それもそのはずでJR東海道線から接続する金谷駅からは遠く、まずは大井川本線で1時間半程度電車に乗らないとたどり着けない。

しかし、2022年9月の台風災害で川根温泉笹間渡~千頭は不通のまま。公共交通機関による輸送では、金谷~家山間は大井川本線の電車(またはSLかEL)に乗り、家山駅で川根本町が運行するコミュニティーバスに接続。町営(実際の運行は大鉄の子会社大鉄アドバンスが受託)のため運賃も安く抑えられているが、本数が満足にあるわけではない。結局本線が不通である今、千頭への交通手段は事実上自動車だけとなっている。E1A新東名の島田金谷ICからでも1時間弱はかかる道のりである。そのため井川線に乗る場合、前提として「自動車で来る事」となる。その点は大鉄も強調せざるを得ない状況だ。

撮影日=2024年2月11日(日)

 

【井川線星空列車に乗るには乗車日のみ販売の専用乗車券が必要。先着150名まで】

 
 
↑静岡県川根本町にある道の駅音戯の郷に来た。2月の1回目の3連休の中日2月11日で、15時過ぎに到着したが既に駐車場は満車状態。「星空列車」のノボリが目立つ。
 
 
↑人が消えたタイミングで千頭駅の駅舎を撮影したが、到着した15時過ぎには多くの人で賑わっていた。SLが来ない今にとっては井川線以外駅を利用する目的すら果たしていない。
井川線星空列車は千頭17時00分発→奥大井湖上駅18時08分~19時15分(この1時間で星空観察・川根本町は「日本で二番目に星空が見える町」として知られている)→千頭駅20時20分のダイヤである。途中駅からの乗車と下車は出来ず、乗車には専用のきっぷが必要である。このきっぷは当日千頭駅窓口のみで販売される。事前予約(ネットや電話)は受け付けていない。乗車出来る人数にも限りがあるため「先着150名限定」である。
川根本町は静岡県でも高齢化率が高く過疎化が進む町。人口は5,000人台と静岡県内では少ないが、北海道、長野南部、山陰、紀伊半島、四国、九州にある極端に人口が少ない町村(2,000人以下もザラではない)に比べれば、まだまだ多い方であるが、「田舎」そのものであるには変わりがない。
一体どこから人が集まるんだ?と考えた時にそれは観光客である。奥大井と言われるこの地域は接岨峡温泉や寸又峡温泉等の温泉があり、大自然あふれる。都会には無い非日常体験をするために遠くから来る人が多く、関東や関西方面のナンバーの車も少なくない。井川線そのものが「観光地」なのだ。
星空列車は2023年度の場合、2023年11月から2024年2月末までの土日運転(年末年始は除く)である。そのため祝日となる月曜日には運転しないのだ。
 
↑しかし、私が来た時(15時40分)には既に完売であった。その事を知らずに来る人が絶えることなくいたので、この日の実際の乗車希望者はざっと300人はいたか。近くにいた案内人に何時に売り切れたか?聞くと15時30分だったという。前日(2月10日)は15時15分だったという。フツーの日曜日(月曜日がド平日の場合)16時台でも買う事は出来るという。
2023年度の井川線星空列車は乗車出来ない事が決まった。ならば自動車で星空列車を追いかける事にした。
 

【堂々の編成!星空列車9両で運転】

 
↑千頭駅のホームに入る。有人駅なので入場券150円が必要だが、いちいち紙の入場券は発行せず、改札口に置いてある箱に150円投入すれば誰でも自由に入れる仕組みだ。井川線ホームは6番線のみで大井川本線ホームと比べて低い位置になっている。冬らしく雪だるまが出迎える。星空列車の乗車改札は16時30分過ぎからなので、星空列車乗車のお客は駅舎内で開始まで待つ事になる。私はそれは関係ないので人が誰もいないうちに撮影しておく。
 
 
↑千頭駅の「トーマスフェア」は常設展示のような形になった。「きかんしゃトーマス号」の運転が無い時期は高い柵で隠されていた。台風で被災したため元南海21001系(21003+21004)が取り残されて1年半が経過しようとしていた。塗装は完全に剥げており無残な姿になっている。陸送しない限りは車庫がある新金谷駅にいつまでたっても帰れない。
 
 
↑井川線の定期列車が到着。この車両が折り返し星空列車になる。専用のサボも早着された。この時点で編成は編成は5両(ディーゼル機関車1両+客車4両)である。
 
 
↑後ろには3両(客車2両+ディーゼル機関車1両)も待機
 
 
↑これも連結して9両(客車7両+ディーゼル機関車2両)となった。井川線で9両と言うのは堂々の列車である。この日の車両は下記の通り
井川方からクハ602+スロフ302+スロフ305+スロフ314+スロフ309+DD205+スロフ304+スロフ301+DD201
 
↑DD201とクハ602に星空列車ヘッドマークが付けられる。発車10分前には客車は満席状態であった。
 

【アプトいちしろ駅でアプト式電気機関車と連結し合計11両の列車編成に!さらに2種類のヘッドマークがあった】

 
↑自動車で先回りしてアプトいちしろ駅に着いた。道が整備された県道から約2キロは「悪路」そのもので、GoogleMapsでさえも正確に案内出来ない「秘境」である。決して広くないスペースに同業者(撮り鉄)と思われる3ナンバーの自動車が2~3台止まっていた。ナンバーを見れば大宮・浜松で地元の人ではないことがわかる。
 
 
↑既にアプト式電気機関車ED90が待機していた。「ほしぞら」と言う見慣れないヘッドマークが付いていた。千頭駅を発車した星空列車の到着を待つのみであったが…
〇〇さん(運転士)!ヘッドライト点けてください!
↑撮り鉄がこんなお願いをする。フツーは「運転士さん」なのだが、この撮り鉄は担当運転士の名前を知っていたらしい。一般に撮影向けにヘッドライト(しかもハイビームで)点ける”サービス”は車庫貸切の撮影会でも無い限りやらない。ましては撮り鉄がそういうお願いをすること自体がご法度と言うのはこの世界では暗黙の了解のはずだが。
 
↑結局はヘッドライト(しかもハイビームで)点けた。「秘境」なのでこのような事が許されたのか?定かではないが、そこまでして撮りたいか?撮ったら何に使うんだ?公開せず「マイコレクション」で終わらせるというのは何とも許せない。ブログやSNS等で積極的に公開するべきではないか。それもノーカットで。こういう「迷惑な撮り鉄」を目の前見たのでイラっと来た次第。
あっざす!申し訳ないです!
何とも軽いノリで担当運転士に挨拶した撮り鉄であった。あー非常に後味が悪い。
 
 
↑千頭からの星空列車が到着。ED90の連結作業中お客はホームに出る事が出来る。公衆トイレがあるのでその間にトイレを済ます事が出来る機会でもある
 
 
↑ED90がホームに向けて移動する
 
 
↑ホームでは連結作業中。多くの人垣が出来るのは言うまでもない。アプト式区間は堂々の11両運転だ。
 
 
↑ED90の後ろ側は「星空」と書いた別のヘッドマークになっていた。前は「ほしぞら」のヘッドマークなので、この違いに気付く一般客は少ないだろう。撮り鉄にとってはこれは格好な撮影材料となるのは間違えない。
 
 
↑星空列車乗車のお客にとってはアプトいちしろ駅も重要な観光地のひとつ
 
 
↑ED903とDD201の連結が終わり車掌がホームを見る。トイレ休憩も兼ねていたためトイレに残っている人がいないか確認する。約10分程度の停車で発車する。この時点でちょうど日暮れだ。
 
↑星空列車乗車が発車すると完全に静寂となる。そこに残るのは熱心な?撮り鉄だけ。今回撮影した内容についてあーでもない、こーでもないと話す。私は基本的に「集団」で行動する事はない。作品を競い合う、SNSウケするようなものを撮ろうとも思わない。人が撮らない構図から鉄道を記録するのが好きだからだ。
 
↑30分ほど自動車の中で休憩する。ED90は隣の長島ダム駅で星空列車を切り離した後、回送でアプトいちしろ駅に戻ってきた。そのまま星空列車が戻ってくるまで長島ダム駅で待機かと思っていた。やはりこの事を知っていた撮り鉄が「待ってました!」かのように撮りまくる。真っ暗なので沿線撮影は不適と言う事がわかっていたためか、明るい駅での「車両単品」の撮影が主体であった。
 

【長島ダム駅から見る星空はまるでプラネタリウムのような感じ】

 
 
↑長島ダム駅に移動する。道路事情が良くて片側2車線の道が付近には通っている。千頭からだと急な坂や曲線もあるが決して「険しい道」では無い。
星空列車の編成は、奥大井湖上駅到着後はお客を全員下車させる。発車時間まで待機する事はなく、回送で1駅先の接岨峡温泉駅へ向かいここで折り返す。19時過ぎに帰りの千頭行きが到着し、お客が再び乗車し帰るのだ。当然アプト式区間ではED90が必要なため、長島ダム駅で連結、アプトいちしろ駅で切り離しがある。
 
 
↑アプトいちしろ駅から回送でED90が到着。やはり「待ってました!」かのごとく撮り鉄が井川行きホーム(車両すぐそば)から「ええカメラ」で撮影する。
 
 
↑星空列車が長島ダム駅に到着
 
 
↑ED90と星空列車が連結する。これを撮影するお客が集まる。連結方法について車掌が説明していた。
 
 
↑車掌の誘導でED90が少しずつ進み連結器とかみ合う。この瞬間は大量のシャッターが切られる。今のiPhone等のスマホならば容易な操作で夜でもキレイに撮影出来る。
 
 
↑11両の編成が出来た。今度は90‰の急坂を降る。
 
 
↑周囲は暗闇であるが、長島ダム駅付近は明るい。ED90のヘッドライトも頼もしい。車掌の合図で星空列車は発車。暗闇の中で独特な走行音が山々に響く。
星空を眺めるとキレイだった。カメラでは撮影出来なかったが、細かい星まで細かく見える。まるでプラネタリウムのような感じだ。時期によって差はあるのかもしれないが、川根本町にじっくりと星空を眺めに再び行きたい。
 
 
 

 

★静岡鉄道A3000形12編成全て登場!1000形は2024年6月30日に引退!

 

 

↑静岡鉄道(静鉄)のA3000形は2015年度から毎年1~2編成のペースで増備を続けてきた。営業運転は2016年3月24日からで、2017年には鉄道友の会からローレル賞を受賞。全車両にローレル賞プレートが付いている(これは結構珍しい)。

2024年2月3日~6日にかけて、J-TRECから最後の12編成目になる「A3012号」(静鉄公式にはこのように称するが、私は「A3012編成」と称しているので以後は「A3012編成」と記す)が納車された。

2月23日(金・天皇誕生日)にデビューした。

 

【A3012編成デビュー日】

 

↑外はあいにくの雨。寒い。新静岡駅で9時30分~11時まで物販販売、10時から3番線でA3012編成展示、11時から式典、11時28分に新清水行き臨時電車で出発と言う流れであった。

 

 

↑まずは車両展示。「A3012号デビュー」のヘッドマークが付いている。新車登場時にはこれが恒例となった。

A3012編成は既存の編成と大きな変更点は無い。どの編成も「1次車」扱いで使用の差異は無い。違いと言えば各編成に与えられた「色」でこれこそがA3000形の”代名詞”となっている。A3011編成のように無塗装車として登場したが、少しして「午後の紅茶」の赤いラッピングが入るようになり、「午後の紅茶」と言われるようにもなっている編成もある。

 

 

↑車内には歴代のA3000形が甲種輸送される時の写真が出ていた。全て静鉄社員が撮影したものである。

 

 

↑車内にある車両番号もしっかりと記録(撮影)しておく。

 

 

↑車内は至ってフツーのロングシートであるが、多少の「遊び心」があるのが他社のロングシート車両との決定的な違いである。「また乗りたくなるような仕掛け」が仕組まている。

 

↑物販会場で「静鉄電車ワンデーパスA3012号出発記念」を買う。要は1日乗車券であるが、自動券売機で販売しているものとはデザインが異なる。この日限定デザインだった。金額(700円)や効力(静鉄電車1日乗り放題)に変わりはない。

 

 

↑11時からの式典の様子。A3000形の概要説明や社員が撮影した動画を公開。マスコミ・鉄道マニアが殺到したのは言うまでもない。

 

 

↑最後に鉄道部長が登壇し「最後の1000形1008号は6月30日をもって引退する」と明らかになった。これで1000形は全廃となる。それまでの間1000形関連のイベントを実施すると予告され「詳細は静鉄電車ホームページで」と案内されるに留まる。

3月になると1000形の定期運用が激減し、週に1~2日程度しか稼働しない日が増えている。最後になって乗車と撮影のチャンスが激減しているのは残念だが、毎日9~10運用に対して、車両数が13編成(A3000形12編成+1000形1編成)もあるので車両が余り気味。A3000形を優先稼働するのは言うまでもない事で、「穴を埋める形」で1000形が動く程度となっている。これは「あるある話」なので私としては納得してしまった次第だ。

 

 

↑新静岡11時28分発の臨時新清水行きがA3012編成の一番列車。いつものならば乗らずに沿線撮影となるが、この日は雨で寒いのでその気にならず、とりあえず一番列車に乗る。どこかの駅で下車…とも思ったが、やはり天気が悪くその気にならず途中下車せずそのまま新清水駅まで乗車。乗り心地・車内の雰囲気は既存のA3000形と特に変わらず。今や珍しい車両では無いので一番列車目的で乗るような乗り鉄(鉄道マニア)は意外と少なかった。

新清水駅で折り返しの臨時新静岡行きに乗る。この列車も途中駅で下車せずに新静岡駅まで乗車。新静岡セノバで休憩して…と思ったが

 

↑新静岡駅到着後は回送であった。デビュー日は定期運用には入らず、臨時電車で1往復するだけで終わりだった。セノバでの休憩はなくなり、引き続きA3012編成を追いかける。回送ならば長沼車庫に入るに決まっているので、長沼駅に先回り。

 

 

↑案の定長沼車庫へ回送となり、車庫へと吸い込まれてゆく。A3012編成は引退が決まった1008編成の隣に止まる。

 

 

↑ヘッドマークは取り外された。パンタグラフが降ろされ「回送」の表示は消えた。これでデビュー日の運行終了。そのまま翌朝まで車庫で寝るのであった。

 

 

 

 

 

★【白紙改正ではない】2024年3月16日改正の東海道線静岡地区のダイヤはそんなに変わった?

 
 
↑こういう内容が薄い「ゴミ記事」は信用してはならない。「乗りものニュース」はネット上ではそれなりに知れたメディアだが、実際の記事はプレスリリース参照の「コピペ記事」だらけで「何も中身が無い」。裏付け取材も甘く現地調査していない不正確な物が目立つ。私のブログの方が100倍信ぴょう性があると言っておく。
 
これで私が問題にしたいのが、「白紙改正」なのか?と言う事。
白紙改正とは本来「スジを全く新しく最初から作り替える(書き換える・組み替える)こと」と言う認識であるが、2024年3月16日改正(以下「今回改正」とする)の東海道線静岡地区のダイヤは確かに変わった!
しかし、具体的な時刻はそんなに変わっていないし、本数もほぼ変わらない。普通列車+ホームライナー主体の構成も変わっていない。「スジを作り替えた形跡」も無い!こういうのは「白紙改正」とは言わない。
 

【西焼津駅の場合】

全部の時間帯掲載すると長くなるため、朝7時台、昼12時台、夕方18時台を例にとって紹介する。これを見ればわかるが、変わったのは一部列車の両数・行き先と列車番号のみで、時間帯は概ね同じで本数も同じである。なおダイヤは平日である。
 

(7時台改正前上り・静岡方面)

6分・920М熱海行き・6両
10分・54レ東京(タ)行き・通過の貨物列車
15分・422М熱海行き・6両
19分・732М興津行き・6両(静岡で先行する422Мに接続)
24分・4382М静岡行き・通過のホームライナー静岡2号
32分・734М三島行き・6両
37分・736М沼津行き・6両
44分・424М熱海行き・8両(静岡で後ろ3両切り離し)
50分・4384М静岡行き・通過のホームライナー静岡4号
58分・924М静岡行き・6両
合計両数(ホームライナーと貨物除く)=44両

(7時台今回改正上り・静岡方面・赤い字は変更点

6分・920М熱海行き・6両
10分・54レ東京(タ)行き・通過の貨物列車
15分・424М熱海行き・6両
19分・732М興津行き・6両(静岡で先行する424Мに接続)
24分・4382М静岡行き・通過のホームライナー静岡2号
32分・734М三島行き・6両
41分・426М熱海行き・6両
47分・428М熱海行き・6両
50分・4384М静岡行き・通過のホームライナー静岡4号
58分・924М静岡行き・6両
合計両数(ホームライナーと貨物除く)=42両(マイナス2両)

(7時台改正前下り・浜松方面)

6分・729М浜松行き・6両
16分・421М浜松行き・6両
26分・731М浜松行き・5両
35分・125М島田行き・6両
45分・733М浜松行き・5両
56分・423М沼津行き・6両
合計両数=34両

(7時台改正前下り・浜松方面・赤い字は変更点

8分731М浜松行き・6両
16分・421М浜松行き・6両
25分・733М浜松行き4両
34分・127М島田行き・6両
44分・735М浜松行き6両
56分・423М浜松行き・6両
合計両数=34両(変わらず)
 

(12時台改正前上り・静岡方面)

5分・776М興津行き・3両
15分・140М静岡行き・3両
25分・780М興津行き・3両
36分・432М熱海行き・3両(沼津で2両増結)
47分・784М熱海行き・3両
55分・142М興津行き・3両
合計両数=18両
 

(12時台改正前上り・静岡方面・赤い字は変更点)

5分・454М熱海行き・3両
15分・148М興津行き・3両
25分・456М熱海行き・6両
36分・152М興津行き・3両
44分・748М静岡行き・6両
55分・154М興津行き・3両
合計両数=24両(+6両)
 

(12時台改正前下り・浜松方面)

8分・433М島田行き・3両(熱海~静岡は6両・静岡で3両切り離し)
18分・767М浜松行き・3両
27分・769М島田行き・3両
37分・771М浜松行き・3両
48分・143М島田行き・3両
58分・775М浜松行き・3両
合計両数=18両
 

(12時台改正後下り・浜松方面・赤い字は変更点

5分・439М浜松行き・4両
17分・149М島田行き・3両
26分・441М浜松行き・3両
37分・153М島田行き・3両
48分・443М浜松行き・6両
58分・155М島田行き・3両
合計両数=22両(+4両)
 
 

(18時台改正前上り・静岡方面)

0分・842М三島行き・5両
6分・844М静岡行き・3両(静岡で842Мに接続)
17分・458М熱海行き・6両
28分・460М熱海行き・5両
46分・846М三島行き・6両
54分・154М静岡行き・5両
合計両数=30両
 
 

(18時台改正後上り・静岡方面・赤い字は変更点

0分・764М三島行き・4両
6分・766М静岡行き・6両(静岡で764Мに接続)
19分・488М熱海行き・4両
27分・490М熱海行き・3両(静岡で3両増結)
47分・768М静岡行き・3両(静岡で770М三島行きに接続)
54分・178М静岡行き・6両
合計両数=26両(マイナス4両)
 
 

(18時台改正前下り・浜松方面)

3分・829М浜松行き・6両
16分・455М島田行き・5両
22分・4381М浜松行き(通過・ホームライナー浜松1号)
28分・831М浜松行き・6両
36分・457М浜松行き・6両
47分・459М浜松行き・6両
58分・159М島田行き・6両
合計両数=35両
 

(18時台改正後下り・浜松方面・赤い字は変更点)

5分・787М浜松行き・6両
17分・473М島田行き・6両
22分・4381М浜松行き(通過・ホームライナー浜松1号)
28分・789М浜松行き・6両
36分・475М浜松行き・6両
47分・477М浜松行き・6両
57分791М島田行き・6両
合計両数=36両(+1両)
 

【ダイヤ・両数の特徴】

運行本数そのものは変わっていない。
COVID-19による旅客数減少はJR東海静岡支社管内でも発生している話で、2019年以前と比較すれば「空いている電車」が増えたように感じる。もちろん生活や仕事の多様化、少子高齢化、車社会の進展…等もあるのは全国的に言える話。これがJR西日本ならば利用が少ない列車は容赦なく減便・両数削減を行っており、近畿圏(それも看板列車の新快速であっても)例外ではない。その点JR東海はまだ寛容な対応でそこまでの事はほぼやっていない。
数分程度の時刻が変わったが、これは毎年の事である。行き先変更と言うのも少なからず毎年実施している。今年の改正は行き先変更が多くあったため、見かけ上は白紙改正になった。一応は。
しかし、スジそのものは大きく変えておらず、加筆修正程度なのが実態のため、このようなダイヤ改正は「白紙改正」とは到底言い難い。従って今回の改正は「白紙改正」ではない。
 
 
↑列車編成(両数)の変更が大きな特徴であるが、これは「車両の置き換え」と「運転現場における生産性向上」のためである。
 
「車両の置き換え」とは、6月ともされている新型車両315系が静岡支社管内でも走り始める予定だ。4両1編成と言う情報だけで具体的に何編成登場するのかは4月1日現在でわかっていない。いずれにせよ、315系が登場すれば211系がまとまった数廃車になるのは確実だ。今回の改正で「211系のみトイレ無し6両」が激増したが、このような運用から真っ先に315系に置き換えるのだろう。1年以内には「211系のみトイレ無し6両」が消える可能性が高い。
 
 
 
↑改正前までは211系+313系の異形式併結運用が当たり前だったが、改正後は4両の列車を除き同一形式での併結運用が基本となった。6両の場合「313系トイレあり(しかも2両ある)」と「211系のみトイレ無し」の偏った形となっている。噂では4両の異形式併結も今年秋頃には消滅するらしい(つまりこれも315系化・313系W編成2本連結)。
 
 
↑なお今回の改正では211系2両×3本連結のいわゆる「ブツ6」と言う運用は消滅した。
 
「運転現場における生産性向上」とは、車両運用をさらに効率化する。静岡駅等で実施していた車両の連結・切り離しをなるべく実施しないようになったのが大きな特徴だ。改正前までは朝と晩は6両・昼は3両が基本だったので、朝8~10時台、昼14~17時台を中心に連結・切り離し列車が多数あった。改正後はそれ自体を大幅削減。どうしようもない場合に限りそれを実施する事になった。
その結果、昼間でも6両の列車が多数登場。特に「大運転」の熱海~浜松の列車では6両が目立つ。一方で「小運転」の興津~島田の列車は3両主体で同じ編成で同区間を行ったり来たりして、運用する車両数自体を減らしている。一方で改正前は15~18時台は比較的5~6両の列車が多かったのに、改正後は3~4両が目立つようになり混雑する列車も増えてきた。少ない両数で多くの客を運べればそれは生産性向上であるが、お客にとってはデメリットでしかない。こういうJRの事情を理解できるのは車両運用や経営云々を考える極一部の鉄道マニアだけだろうか。
 
運転士は2月末まで紙の運転時刻表を使っていた。輸送障害発生時には変更点を運転時刻表やメモ帳に手書きする必要があり、非効率だった。3月からは「CAST」と称する自社開発タブレット端末に運転時刻表の表示と現在時刻の表示が可能になった。この結果、運転時刻表はペーパレス化し、輸送障害発生時発生時の変更点は即座にCASTに表示されるため、いちいち手書きの必要がなくなり、運転士はCASTが指示するように運行すれば良くなった。これで運転士業務の軽減と生産性向上と言う一挙両得が実現した。
車掌にもCASTは配布されているが、運転時刻表については改正後も紙のままである。輸送障害発生時の情報収集や外国語放送として活用するのだろうか?
なお、静岡駅到着時の車掌放送が改正後は簡素化された。今までは乗り換え列車の案内(特に新幹線)は必ず実施していたが、改正後は一切実施無くなった。「ご乗車ありがとうございました。まもなく静岡です。お忘れ物無いようご注意」だけである。
今や車掌が乗り換え列車の案内をしなくても、97%程度の客はスマホ検索で調べてしまう。ホームや駅頭に出れば電光表示板が発車時刻を知らせているので、車掌が案内する必要性は薄れたとJR東海も考えるようになったのか?
JR西日本では「詳しい時刻やご案内はJRおでかけネット・JR西日本アプリWESTERからご確認いただけます」と特急サンダーバード・北陸新幹線からローカル普通列車まで車内放送する有様だ。JR北海道でも改正後からは車掌が案内する事も激減したと聞いている。車掌が案内する内容は到着駅・開くドアの方向・輸送障害発生時の詳細だけで済む時代なのだろうか?
 
 
 
 
 

会社関係なく、鉄道を利用していて「わかりにくい案内用語」が山のようにある。定期的に鉄道利用があるならばなんとなくわかるだろうが、数年に1度しか鉄道を使わないとなれば意味不明な事を言っているにしか聴こえない。そこで「わかりにくい案内用語」の一例を示した上で、具体的に何を示しているのか?解説する。

 

 

①人身事故、人と触車、お客様と接触

一般的には「人身事故」と言う。

これは人が列車とぶつかる事を示す。”ぶつかった程度”は関係ない

例えば、ホームの狭い所を歩いていて走行中の列車の側面に”多少かすった”程度の事から、線路に飛び込んできた人に”ガッツリとぶつかった”事まで、全ての事を言う。

会社別にも言い方が違っており、大まかにまとめると下記の通り。

JR東日本、JR北海道、JR九州、関東大手私鉄、関西大手私鉄、世間一般的=人身事故

JR東海=人と触車(しょくしゃ)

JR西日本=お客様と接触

たかが「人身事故」でも、鉄道会社によって言い方がバラバラである。

世間一般的では「人身事故」で通用するが、JR東海は「人と触車」と言う”世間一般的には聴きなれない特殊な表現”、JR西日本は「お客様と接触」と”事故の程度がわからない表現”になっている。なお、名古屋・大阪の大手私鉄は今でも「人身事故」と表現している。

鉄道業界の業界用語では車両と人がぶつかる事を「触車」と言う

しかし、世間一般的にはこの言葉はほとんど知られていないため、わかりやすくするために「人身事故」と称している。

JR東海は業界用語をそのまま旅客案内に用いている形だが、ではなぜ同社が「人身事故」と言う言葉に置き換えないのか?は知らない。

JR西日本は「人身事故」と言う言葉を「お客様と接触」と言い換えた。ここで言う「お客様」とは必ずしも鉄道利用の旅客だけとは限らない。例えば踏切横断中の通行人が列車とぶつかった場合、正確に言えばJR西日本の利用者ではないが、ぶつかった人は「お客様」と扱う。

②車両トラブル、車両の不具合、車両の確認

車両が壊れた(故障した)かもしれないので、本当に壊れた(故障した)かその場で停車させて調査する事。

 

 

 

停車させる場所は必ずしも駅とは限らず、駅と駅の間(トンネル、橋の上、見通しの悪い場所を除く)に停車させる事もよくある。壊れた(故障した)場合は応急処置をする。

 

 

 

自走不可能な場合、機関車や前後の列車等に牽引してもらえる車両が現場に到着するまで故障した車両は、動かす事が出来ない。運転再開まで時間が非常にかかる。

 

 

 

 

 

 

 

JR北海道=車両故障のため(事実をそのまま伝える事が多い)

JR東日本=車両トラブルのため(それ以上の事を伝えない事が多い。よっぽど酷い場合に限り後でXで伝える事もある)

JR東海=車両に不具合があったため(それ以上の事を伝えない事が多かったが、Xで案内を始めてからは(2019年頃から)詳しく伝えるようになった)

JR西日本=車両の確認をしたため(たまに事実をそのまま伝える事もあるが、基本的にはあまり詳しく伝えない事が多い)

 

一言で車両トラブル、車両の確認などと言っても多岐にわたる

大きく分ければ「運転可能」か「運転不可能(自走不可能)

繰り返しの説明にはなるが、前者ならば応急処置後に所定ダイヤよりも遅れが発生しても一応は運転するが、後者ならばその場でお客を降ろして線路を歩いて隣の駅まで行く事になる。後者は別に機関車等の牽引用の車両を用意する必要があるため、故障車両撤去後にならないと運転再開出来ない。そのため運転再開まで大幅に時間を要する。

③お客様混雑、多くのお客様にご利用いただいているため、各駅での安全確認のため、多客のため

車内に多くのお客が乗って(利用して)おり、駅での乗り降りに時間を要している事だ。

昔は「多客」(たきゃく)と称していたが、今この言葉を公式に使う鉄道会社は存在しない。

私の記憶が間違えなければ、JR東海は少なくても2005年頃までは「多客」と称していたが、これ以後(概ね静岡地区に313系2000番台が導入した前後から)後術の表現に改められた。

これは国鉄民営化後に、会社の収入に貢献しているお客様がたくさん利用しているのに、あたかもお客様が多すぎて悪いような印象を与える「多客」と言う表現を止めたのでは?と私は思っている。

 

JR東日本・関東大手私鉄各社=お客様混雑のため

JR東海・小田急=各駅での安全確認のため(お客様混雑とか多客と言う表現をしない)

JR西日本=多くのお客様にご利用いたいだいているため

 

JR東日本、JR西日本は似たような表現で、JR西日本は丁寧に言った印象。

JR東海におけるお客様混雑時の説明は非常にわかりにくくなっている

④お客様トラブル、車内の確認

車内でお客同士のケンカ、不審物発見、事件、テロ行為等を示す

これについては、関係ないお客に対して危害が及ぶ可能性がある事、不安を増幅させる可能性があるため、あえてハッキリと言わない事が多い

公式には下記表記以上言わない事が多く、車内で何が起きたのか?知るのはXやニュース・新聞による報道がほとんどだ。現場ではあえて広く知らせたくないのが特徴だ

 

JR東日本=お客様トラブル(状況に応じて「車内トラブル」等の「○○トラブル」と置き換える事が多い)

JR東海・JR西日本=車内の確認・お客様トラブル・お客様対応(状況に応じて表現方法が異なる)

 

事実、2018年6月9日(土)に東海道新幹線「のぞみ265号」においてテロ事件(車内における無差別殺人事件)があった際には、JR東海は「車内非常ボタンが扱われ、”車内の確認をしたため”」と称していた。公式には当然これ以上の事は言わず、SNSやNHKの報道で広く拡散されてようやく事実がわかる有様であった

⑤ドアから手を離してお待ちください

駅に着いてドアが開くときに、ドアに手を触れてはいけない事を示す

ドアに手を触れていると、ドアが開いた時に開いている間ドアを収納する「戸袋」に、手を挟まれる可能性があるため。これでケガする事も多いので、注意喚起しているのだ。しかし、地域差がある

 

JR北海道・JR東日本・関東大手私鉄・関西大手私鉄=案内なし

JR東海・名鉄=ドアから手を離してお待ちください

JR西日本=JR東海と同じ、若しくは「ドアが開くまでドアから手を離してお待ちください」

JR九州=案内無し

 

この表現をする鉄道会社は、比較的少数なのが特徴だ。お客にこの表現をする目的は、戸袋やドアとドアの隙間に”指詰め”防止である。なおJR東海は2024年の時点ではこれを案内する事は少なくなっている。

⑥空いているドアからご乗車ください

朝混雑時などのホームが混雑している時に、人が多く乗り降りするドアから乗り降りするのではなくて、空いているドアを見つけてここから乗り降りしてくれと言う事

 

しかし「空いているドアからご乗車ください」と言っておきながら、「どこに空いているドアがあるのか?」教えてくれない車掌や駅員が圧倒的に多い。むしろ、早く乗せて定刻で列車を発車させる事が最大の目的である。

中には、あからさまに大混雑しているのにホームの駅員が「空いているドアからご乗車ください」と放送し、ドアを閉める車掌(JR東日本の元社員の著書による)が「空いているドアなんてどこにもないんだよ!!😤全部混んでいるんだよ!!😤」とイラだっていた。私が思うには、実態と放送内容が「かなり矛盾している」と言っておく。

そんな中で、なぜ「空いているドアからご乗車ください」と言うのか?この狙いは2点ある。

 

①混雑しているドアから乗り降りすると、その分お客が滞留するため乗り降りに時間がかかり、遅れにつながる事を防止。

②駅の階段や改札に近い車両は混雑がひどいが、それらが遠い車両は空席があると言うように、車両によって混雑のバラツキを防止するため。すなわち「混雑の平準化」を図るためだ。

 

JR各社=案内あり

但し地域・路線によっては、この案内をしない事もある。

⑦乗務員トラブル、乗務員支障

何らかの理由で、乗務員(運転士、車掌)が用意出来ない事。列車を運転出来る人が居ないので、運行する事が出来ない事

具体的には下記のようなものが多い

 

◆会社側の手配ミス(勤務シフトの作成ミス)で乗務員が用意出来ない(主にダイヤが乱れた時に発生しやすい)

◆乗務員の体調不良で乗務継続困難

◆乗務員が必要な備品を紛失・忘れた時(例えば帽子が風で飛ばされた、メガネを線路に落とした・事務所に忘れた等)

◆欠乗事故(車掌がドアを閉めて発車指示を出したのに、何らかの理由で再びホームに降りて車掌を乗せずに列車が発車した事)

 

これについては、いろんなパターンがある。要するに乗務員によるミスが原因である。その時はわからなくても、数日して新聞で面白おかしく記事になって、ようやく事実が判明する事も珍しくない。

JR西日本は確実に自社ホームページにこの事を書くが、事案によっては書かない事もあるJR北海道、JR東海、JR九州のような会社もあれば、JR東日本のように全く書かない(公表しない)会社もある。

とは言っても各社「公表基準」と言うものがあって、これに満たさない内容の場合は、公表しない事が多い。最近はX等のSNSで指摘されてそれが明るみになり、「炎上」になってようやく鉄道会社が声明を出す…と言う事も少なくない。

 

JR北海道=事実をそのまま言う事が多い

JR東日本=乗務員トラブル(状況に応じて事実をそのまま言うが案内する社員により個人差が激しい。但しこれは駅や車内において)

JR東海=案内なし(単に「しばらくお待ちください」、極稀に「乗務員支障」という事もある)

JR西日本=乗務員トラブル、乗務員支障(状況に応じて事実をそのまま言う事が多い)

JR東海については、仮に乗務員トラブルがあってもその事実を案内しない。(駅や車内において)

単に理由を説明せずに「遅れている」とか「各駅での安全確認」と称して別の内容で案内している。私に言わせれば「情報隠ぺい」である。

⑧大雨のため、大雪のため、強風のため、地震のため、津波警報発令のため、倒木のため、線路陥没のため、架線断線のため、沿線火災のため

その事実の通りである。大雨(概ね50ミリ/時)☔強風(概ね25メートル/秒)🌬等は「基準値」が定められており、これを超過する雨や風となった場合には、一時的に運転をしない

 

基本的には、各社とも事実の通り案内する。JR東日本の場合、線路陥没は「線路トラブル」、架線断線は「架線トラブル」等のように「○○(事実の内容)+トラブル」(例:「架線トラブル」)と案内する事が多い。状況や各地域支社にもよるが、それ以上の詳細は説明しない事が多い。

 

これは2024年1月1日の能登半島地震で列車内で被災してわかった話だが、そもそも大地震・大津波の時に気象庁発表の情報以外、鉄道現場(駅や車内)にはそれ以上詳細な情報は来ないことが分かった。輸送障害発生時は”けたたましいくらい”輸送指令からの指示無線が聞こえてくるが、この時は震度7の地震発生時から極めて静かであった。16時50分過ぎに「北陸地区今日は終日運転見合わせ」とボソッと聞こえてくる程度で、それ以上の無線連絡は皆無であった。

地震や津波の被害状況は乗務員も駅員もお客もわからないので、運転士が携帯ラジオでNHKニュース速報を聴いて初めて知る次第であった。

そのため、自然災害や線路障害等が生じた場合、「以降の運行は実施しない」、「いつから運行再開出来るかわからない」(誰も教えてくれないし、やってみないとわからないので「予定は未定」状態なのが実態)、「〇〇線の振替輸送ご利用ください」(あれば)程度しか出来ないのだ。

きっぷの取り扱いについては、例外はいくらでもあるが、基本的には全額払い戻し(行くのを止めて自宅に帰ると選択した場合、特急や新幹線ならばこの先も進む場合であっても運休になった列車の特急券は全額払い戻し)、振替輸送先でも今持っているきっぷは使える(但しICカードから残高を差し引いて利用する場合(つまり定期券以外)、18きっぷのような特殊なきっぷは除く)等の対応になる。規則では決まっていないこと(ダメな事)も現場の判断で超法規的措置でOKにする事例(例えば在来線が運休なので18きっぷ利用者も新幹線に無料で乗れるなど)も少なくない。

 

 

運転再開できるタイミングは、これら事実(大雨・強風等)が終了し、線路の点検を実施して、安全を認めたら(線路の破損がない事)である。

自然災害的なものも少なくないため、「誰が悪い」と言うものになっていないのも特徴だ。「しょうがないので、諦めろ」的なものも少なくない

 

⑨ホームの言い方

世間一般的には、「○番線」(○の部分は数字が入る。例:「1番線」)である。しかし、会社によって言い方が違う事をご存じであろうか?

 

JR北海道(会社公式)、JR東日本、JR東海(三重県を除く)、関東大手私鉄、名鉄、京阪と近鉄の一部、阪神=「○番線」

JR北海道(一部)、JR東海(三重県)、JR西日本、JR四国、JR九州、関西大手私鉄(阪急・阪神、京阪と近鉄の一部を除く)、西鉄=「○番のりば」

阪急=「○号線」

JR北海道(一部)、小田急(一部)=「○番ホーム」

 

↑これを見るとわかるが、JR北海道、JR東海、京阪、近鉄の4社においては、同一社内でもホームの言い方が統一されていない

 

JR東海の三重県は例外的に”訳あり”とも言える。元をたどると国鉄天王寺鉄道管理局(天鉄)管内で、大半は今やJR西日本となっており、JR西日本が「○番のりば」と案内しているので、天鉄時代の”名残”で今でも三重県のJR東海においては「○番のりば」にしているのではないか?・・・と私は思っている。

または、三重県の鉄道=近鉄で、近鉄の言い方にJR東海三重支店が合わせている?・・・とも思っている。

近鉄は南大阪線系統では比較的「○番線」を使う事が多い。大阪線。奈良線系統ではこれを使う事はほとんどなく、「○番のりば」に統一された感がある。なお近鉄は大阪線青山トンネル以西の「大阪統括部」と以東の「名古屋統括部」ではまるっきり案内文言が違う。「ツッコミどころ満載」のためここでは詳細説明は省略するが、例えば各駅に止まる列車は大阪だと「各駅停車」、名古屋だと「普通電車」という案配である。

京阪は会社公式には「○番のりば」である。しかし、京阪本線のホーム放送ではなぜか?「○番線」になっている。実質的には「〇番のりば」の陣営でも差し支えないかもしれない。

 

なぜ「〇番のりば」があるのかと言う理由だが、JR西日本の場合「運転番線」(運転上使う線路の番号・「上り本線」「下り本線」「上り2番線」「下り1番線」、中線がある駅は「中1番線」など)は「〇番線」と称しているのに対し、「営業番線」(一般的なホーム番号の言い方)と区別する目的であえて「〇番のりば」としているようだ。

 

厄介なのがJR北海道である。会社公式には「○番線」である。今から10年くらい前までは「○番ホーム」が会社公式だったような気がする。

例えば新函館北斗駅で・・・

駅員A氏=「今度○番線からの列車は・・・」

駅員B氏=「今度○番のりばからの列車は・・・」

駅員C氏=「今度○番ホームからの列車は・・・」

↑と人によって、全く違う。つまり人によってバラバラなのだ。なお、駅ホームと列車内の自動放送は「○番線」に統一されている。

大きく分けると、東日本=○番線、西日本=○番のりば・・・で案内する事多い。

⑩謝罪の言い方

これは、列車の遅れが発生した時など何らかの理由でお客に謝る(謝罪する)必要がある時の言い方である😞

世間一般的には、「申し訳ございません」や「お詫びいたします(お詫び申し上げます)」であるが、これについても会社によってバラツキがある。

どの鉄道会社も共通して言うフレーズが・・・

「ご迷惑をおかけしました」

である。これにプラスしてさらに謝罪する事を言う時に、何を言うか?

 

JR北海道、JR西日本、関西大手私鉄=お詫びいたします(お詫び申し上げます)・・・例:「ご迷惑をおかけいたしましたことを、お詫びいたします。」

JR東日本、JR九州、関東大手私鉄(京急を除く)=申し訳ございません(申し訳ありません)・・・例:「ご迷惑をおかけいたしまして、申し訳ございません(申し訳ありません)」

京急=ご了承ください(例は後術)

JR東海=特になし(「ご迷惑をおかけしました」だけ・後術)

 

最近JR東日本で多いのが、「ご迷惑をおかけしました」と言わないパターン。使い方としては「列車遅れまして、申し訳ございません(申し訳ありません)」である。

東京メトロのような”重ね形”(勝手に命名)もあって、「列車遅れまして申し訳ございません(申し訳ありません)。お詫びいたします(お詫び申し上げます)」(またはこの逆)である。

但し駅員や乗務員によっては、会社公式には「申し訳ございません(申し訳ありません)」を謝罪用語としていても、単に「ご迷惑をおかけしました」としか言わない人もそれなりに居て、大半が定年が近いベテランである。主にJR東日本や東武で見かけられる。

 

特殊な言い方が京急で、「本日は列車遅れましてご迷惑をおかけしますが、ご了承ください」と謝罪する。京急としては運転見合わせ区間は最小限にとどめて、なるべく多く運転するように努めているので、列車が遅れている事は許してくれ!と。

その上で、途中駅で行き先変更や種別変更をやるかもしれないが、少しでも速く元のダイヤに戻して、お客さんの不便を解消するように今頑張っている!と言うアピールにも感じる。

 

それに対してJR東海は「ご迷惑をおかけしました」としか言わない。「お詫び申し上げます」というような丁寧な詫び方は今まで聞いた事が無い。

…のが長年続いたが、2022年になって「ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます」というようになっている。

京急に近いような所もあるが、結局は自分たちの責任による事故(輸送障害)ではない(例えば、人身事故や大雨等)時はわざわざ丁寧に詫びる必要もないという論理も一応は通じるし、ネット上では賛同する意見も一定数ある。

それでも形式的に詫びておく必要があるため、「申し訳ございません」😞とガッツリ謝るよりは、お客に列車遅延等で迷惑をかけている事だけは事実なので「ご迷惑をおかけしました」に留めているのでは?…というのが長年の見方だったが、JR東海は2020年以降良い意味で変わり過ぎているので(詳細は言うと長くなるので省略)その一環と思える。

 

⑪到着時刻のご案内は「WESTER」から?

「WESTER」とはJR西日本のスマホアプリである。JR西日本管内の運行情報、時刻と運賃検索はもちろん、「e5489」(ネット予約サービス)やICOCAカードの番号等を紐づけすればこのアプリから特急や新幹線のきっぷが予約・購入出来る。さらにJR西日本グループの各社が展開するサービスや「tabiwa by WESTER」と称するサイトで西日本地域(四国も含む)でお得になるモバイルチケット(要するに乗り放題きっぷ)も売っている。JR西日本グループの利用がそれなりに有ればスマホにインストールしておきたいアプリの1つにもなっている。

 

2023年頃から特急サンダーバード・北陸新幹線では車掌による到着時刻案内・乗換案内(乗り換え列車の時刻等)を放送しなくなった。「詳しくはJRおでかけネット・WESTERからご確認いただけます」と自動放送が案内。車掌も余計な事を言わなくなり、車掌放送皆無の列車さえもあったりする(先日乗った新幹線はくたかがまさにそうだった)。恐らくJR西日本全体的な施策で和歌山であろうが、島根であろうが、広島であろうが同じ事なのであろう。

ではどうやってアクセスするのか?というと、座席手前のテーブルにQRコードが貼ってあるので、それをスマホに読み取らせれば終わり。あとはスマホから情報を知ってくれ!というやり方である。

これはJR西日本に限った話ではなく、JR東海やJR東日本もこのやり方で、車内や駅にQRコードがあるのでそこからアクセスして調べてくれ!となっている。

JR東海の名古屋駅付近(在来線)に至っては駅ホームの紙の時刻表自体を撤去。デカくQRコードが貼られ「QRコードをスキャンして時刻を確認してくれ」の方針になった。これは名古屋市営地下鉄や他の大手他社でも広がっている。驚いたのは2023年頃から東海道新幹線でも在来線乗り換え列車の案内は車掌放送では実施していない。

 

スマホで調べればわかるでしょ。だからいちいち基本的な案内はやらない」

 

というスタンスになっているのが、ここ最近の鉄道利用における大きな変化である。

恐らくお客の97%程度はスマホを持っているので「これで問題ない」と考えているのだろう。逆にスマホを持っていない(持てない・持ちたくない)極わずかな人は不便極まりない時代となっている。こういう「情報弱者」には冷たい世の中になっているのは、JRの方針云々以前の問題で、世の中全体がそれでヨシとなっている表れだ。

 

★まとめ

 

他にも「鉄道案内用語」は山のようにあるが、概ねのそれは網羅したつもりである。他にも解説して欲しい「鉄道案内用語」、その他本文記述内容に対する誤りの指摘、疑問に対する回答、感想があれば、コメントされるとありがたい。

 

鉄道友の会は毎年優秀な新型車両に対して、「ブルーリボン賞」(略して「B賞」とも言う)、「ローレル賞」(略して「L賞」とも言う)を贈っている。車両の中に「鉄道友の会○○年ブルーリボン賞」と言うプレートを見たことがある人も多いだろう。どういう目的で「ブルーリボン賞」「ローレル賞」と言うものがあって、どういうやり方で受賞する車両を決めているのか?詳しく説明する。

★「ブルーリボン賞」「ローレル賞」の目的と選定基準は?

「ブルーリボン賞」「ローレル賞」と言うのは簡単に言えば、「最優秀新型車両」を鉄道ファンが集まる団体が決めてしまおう!と言うものである。プロ野球で言うならばルーキーの中で最も活躍した選手が受賞する「新人王」と同じである。

なぜ「ブルーリボン賞」と「ローレル賞」の2つの賞があるのか?と言うと、元々は前者は特急・新幹線車両を対象に、後者は通勤・一般型車両を対象にしていた。

しかし、近年は選定側の意図が変化してきているのも事実で、必ずしも「ブルーリボン賞は特急・新幹線車両でないとダメ」「ローレル賞は通勤・一般型車両でないとダメ」と言う事にはしなくなっている。

例えば2016年のブルーリボン賞は阪神5700系(新ジェットカー)、2017年はJR九州BEC819系(DENCHA)と通勤・一般型車両が受賞。逆に通勤・一般型車両が対象であった特急・新幹線車両がローレル賞を受賞するケースもあって、例えば2010年は近鉄22600系(新Ace)、2018年はJR東日本E353系(特急あずさ・かいじ)、東武500系(リバティー)が受賞。

世間一般的には

「鉄道マニアが独断と偏見で決めているんでしょ?😒」

と思われているのも事実だ。正直私もそう思っていた。

しかし鉄道友の会の会報「RAILFAN」(偶数月に発行。鉄道友の会会員には必ず届く本で、極一部の書店で900円で一般向けにも販売)には、「スゴイ立派な決め方をしているな!」と感心した。

独断と偏見で主観的な感じで決めているのではなく、キチンとした「規程」が存在しこれに基づいている事、さらにはどこからも「忖度」を受けない公平公正に判断出来る委員(毎年異なる人が選出。詳細後術)の審議で最終決定する。同会報の第752号(2017年7月)を引用(一部項目は省略)する形でご紹介。

①賞の目的は、「わが国の鉄道車両進歩発展に寄与」

当然だが鉄道は「輸送するための道具」である。車両は輸送に適した構造と輸送力(乗車可能な人数、積載可能な荷物の量)を確保しておく必要がある。そのため1両あたりの輸送力が極端に少なく、内装品が豪華すぎる、”インスタ映え”(映り映え・写り映え)するような目的の車両は、「輸送するための道具」として適しているとは言い難い。

具体的にはJR九州の「ななつ星in九州」とかJR西日本の「瑞風」、JR東日本の「四季島」のようなもので、1両あたりの乗車定員が4人とか5人では「輸送力としてどうなのよ?」と言う事だ。

それではJR東日本のE231系6ドアみたいに座席はすべて収納し、1両に300人近くを立たせるだけの車両が優秀なのか?と言うと必ずしもそうではない。

後術する「快適性」や「利用のしやすさ」では極めて悪いので極端すぎる輸送力を提供する車両は、ブルーリボン賞・ローレル賞の考え方として合致しないと言う事だ。

②「当該事業者のみの用に共する車両は除く」

お客を乗せる事がない、いわゆる「事業用」とされる車両(国鉄・JRでは「ヤ」と付く車両)は除外。

新幹線の「ドクターイエロー」JR東海の「ドクター東海」は旅客・荷物を乗せることがない「事業用車両」なのでブルーリボン賞・ローレル賞の対象外となる。

③「ブルーリボン賞は最優秀車両に、ローレル賞は優秀車両に贈呈する」

これについては前述と重複するが、現在(2024年現在)ローレル賞については「性能、外形等のいずれかに卓越した」と言う事が条件になっている。「対象車種(ブルーリボン賞=特急・新幹線車両でないとダメ、ローレル賞=通勤・一般型車両でないとダメ)の区別はしていない」と公式に認めている。

④「毎年1回選定」

前年の1月1日~12月31日の間に新たに(新造・改造問わない)営業運転開始を認めた車両に限り優秀車両を選定😆例年4月に鉄道友の会会員を対象に「投票券」に相当するハガキが届きこれを返送する。例年5月~6月にかけて鉄道友の会からブルーリボン賞・ローレル賞が公表される運びである。受賞車両に対する「授賞式」(同時に会員向けの撮影会も開催される事が多い)は例年秋(10~11月が多い)に執り行われる。

⑤「投票は会員1名につき2票で、候補車両のうちから2つを選択」

「投票券」にはノミネート(候補)車両が書いてある。この中から2つ選択する。単に「○」を囲むだけ。

「俺的にはこの車両がブルーリボン賞、あの車両がローレル賞にふさわしい!」と勝手に賞の種類を指定する事は出来ない。

また、選択する数が「2つ」と言うのがポイントで、これが「1つ」や「3つ」「4つ」では無効票扱いになる。

⑥「ブルーリボン賞は、投票の結果に基づき選考委員会が公平かつ十分な審議を行った上で選定する」

この表題は「RAILFAN」誌面では続いていて、「得票第1位の車両を選定するが、選考委員会が得票第1位の車両を選定せず2位以下の車両を選定できる5つのケースを定める」とある。どういう事か?と言うと・・・

A、2位以下の車両でもその車両が最も優秀と認められる

B、1位の車両の得票率が極めて低い

C、得票が偏っている

D、上位の得票数が極めて接近している

E、投票内容に疑義がある

例えば2018年の鉄道友の会会員による投票では、ブルーリボン賞を受賞したJR西日本の35系客車(SLやまぐち号の新型客車)と同社のキハ87系「瑞風」、JR東日本のE001形「四季島」の得票数が大接戦!1位がキハ87系の402票、2位が35系客車の401票、3位がE001形の400票であった。

基本的には得票数1位=ブルーリボン賞となるが、同年の場合単純に得票数1位=ブルーリボン賞ならば「瑞風」で決定だった。

しかし、上記①の事を考えると果たして妥当なのか?

単なる「人気投票」と言うシステムで受賞を決定しているのではないのだ。これについてはさらに詳しく説明がなされている。

C、投票の偏りについて

必然的に東京や大阪と言った都会を走る鉄道車両では、どうしても得票数が集中してしまう。そればかりを受賞させてしまうと逆に地方の車両はいつまでたっても受賞できなくなってしまう。これは「得票数至上主義の弊害」である。

こうした状況を鉄道友の会の各地方支部は嘆いた歴史もあって、各支部が独自に地元車両に賞を与えた事もあった。例えば静岡鉄道1000形は静岡支部より1979年に「おれんじ賞」を受賞しているが、ブルーリボン賞・ローレル賞は受賞していない。

「1979年おれんじ賞」のプレートがあった静岡鉄道1000形

さらに、鉄道友の会会員は単なる乗り鉄、撮り鉄だけでは終わらず、車両のメカニック的な事、鉄道会社の経営状況や営業制度等の細かな所まで研究対象としているし、今や「○○鉄」と称したいろんな「○○」と入る鉄道趣味が多いのも事実。

当然投票内容も各会員の考え、思考等により異なるのも事実。例えば「乗りが専門」の人だけ、「撮りが専門」の人だけ、「模型が専門」の人だけ、「メカニックが専門」の人だけが投票したとなれば、当然結果は偏りが出て来る。

すなわち「どうやってバランスを取るのか?」と言う事だ。単に投票結果だけでは「それが本当に優秀車両として妥当なものなのか」と言う疑問、さらには単なる「人気投票」になってしまう事を懸念した。

E、投票内容に疑義がある

これはいわゆる「組織票」の事である。「JR東日本の熱烈なファン」が多く居た場合、当然自社(JR東日本)の車両を優先的に投票するのは言うまでもない。自社車両が候補になかったり、少ない場合は別だが、自社車両が多い時に例えばライバルである東急や東武、小田急、JR東海や近鉄等の他社車両について積極的に投票するか?と言うと投票しない。

政治選挙で言うならば、自民党の党員・党友は選挙では自民党やその他与党の候補者に投票するが、自選挙区でそれらの候補者が出馬しない限り間違えても立憲民主党や共産党、維新の会等の他の政党の候補者には投票しないのと同じである。

すなわち、特定の社しか興味がない人ばかりが投票して、結果もその社の車両に得票が集中するとなれば、それは公平・公正とは言えない。これも「バランス」が大事なのだ。

⑦「ローレル賞は、選考委員会が公平かつ慎重な審議を行った上で決定する。投票結果を参考にする。複数車両を選定できる」

過去の受賞車両を見るとわかるが、ローレル賞については2~3車両が受賞している事が多い。ブルーリボン賞については1車両限定だが、ローレル賞については1車両限定ではない。得票数が少ないからと言って、ローレル賞受賞のチャンスは十分あって条件としては、「鉄道車両の進歩発展に寄与する」事が出来ているか?どうかだ。

★ブルーリボン賞・ローレル賞の「選定委員会」とは何者なのか?

選定委員会は東京にある鉄道友の会本部に設置。まずは理事会で誰を委員長にして、誰を委員にするのか?から決める。

例年11月に決まり、翌年1~3月にかけて数回の会議を開催し、4月に一般会員が投票する候補車両を決める。

基本的にはブルーリボン賞・ローレル賞の規約に照らし合わせて行うため、内容によっては必ずしも投票候補車両になるとは限らない。

下記に「学識経験を~」からと細かな条件があって、ここには「会員から推挙する」としているので、少なくても鉄道友の会会員でないとダメだろう。

とは言っても「誰でもなれる」わけではない。こういう”難しい条件”がある。

「学識経験を有し公正な判断を持つと認められかつ鉄道車両に精通し趣味活動に実績のある会員の中から候補者を推挙し審議を経て委員候補者を選出」

とある。私に言わせれば「??」だらけである。細かく見て行こう。

①学識経験?

「学識経験」と言うのは、大学や専門学校で「鉄道車両工学」、「交通政策学」等を学ぶ事が条件?少なくても縁もゆかりもない「文学部」卒業とか「普通科高卒」ではダメと言う事か?

②公正な判断を持つ?

「公正な判断を持つ」と言うのは、どこからも”忖度”を受けない人の事であろう。特定の社は高く評価するが、別の社は低く評価する事しかしない、一応鉄道友の会会員の”某○島冷蔵庫氏”(あえて名前は言わない)みたいな人はダメと言う事であろう

「鉄道車両に精通」と言うのは言うまでもないことで、やはりメカニック的な知識や技術もないとダメだろう。理想は自分で”車両イジリが出来る”事であろう。いわゆる「車両鉄」が有利で、私のように「SiC素子とはなんですか?」というように何もメカニックに詳しくない人は適任ではない

③趣味活動に実績がある?

「趣味活動に実績がある」・・・これが最も意味不明な点🙄

全員が全員それなりの実績があるはずで、鉄道友の会会員になるくらいだ😆非会員の「にわか鉄」とか自称乗り鉄三代澤康司氏(元ABC朝日放送エグゼクティブアナウンサー、2021年4月からフリーアナウンサー、「ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です」月曜日~木曜日の9~12時にABCラジオで放送でおなじみ、同番組で京阪電鉄とのコラボレーション企画で快速特急「洛楽」を命名)よりも・・・

「レベルが高い鉄ちゃんだらけ」😆

である。私のように需要のあるキーワードをYahoo!やGoogleで検索するとわかりやすい所にブログが表示されたり、人気の鉄道系Youtuberのような事は示すのだろうか?趣味活動の実績ってつまりどういう事よ?どうすれば選定委員になれるのよ?

2021年4月に鉄道友の会に会員に鉄道系YouTuberスーツも加わった(但し2024年現在いわゆる「幽霊会員」で会での活動実績は皆無)。彼が車両のメカニック的な点までは詳しいのか知らないが、今や「YouTubeの鉄道=スーツ」ともなっており、「趣味活動に実績がある」と言われればその通りである。

YouTuberはその点そういう意味にもなるわけで、他に「西園寺」、「がみ」、「謎のちゃんねる」、「カコ鉄の日常。」(女性)、「白衣鉄道」、「西上いつき」(元名鉄運転士)、銚子電鉄の竹本社長(動力車操縦者免許を持っているので専門家とも言える)、えちごトキめき鉄道の鳥塚亮社長(YouTubeはやっていない、ブログだけだが説得力ある記事が多い)、柴田東吾(鉄道ライター・鉄道ジャーナルの車両説明記事ではお馴染み・2024年ブルーリボン賞選定委員会委員)、岩成正和(本業は東京都職員で東京臨海高速鉄道に出向しコミケ輸送に従事した事があるらしい(鉄道ピクトリアルに書いてある)、鉄道雑誌への寄稿が多く「あーいえばこーいう」的な物書きで、これでもか!と言うくらい知識と歴史をねじ込む・この人も一応会員らしい)・・・などなど他にも多数居る。

当然それで「飯が食えている」のも事実で、そういう人を「趣味活動に実績がある」と言うべきか。

それとも「社業専念」ではないが、鉄道友の会の活動に積極的な人(各支部役員・本部役員・RAILFANと言う会報に車両の詳しい説明を書いたり投稿回数が多い等)の事を示すのか?

この辺の「公式見解」が気になる。

④選定委員会の委員の経歴は?鉄道車両のメカニックに精通した専門家ばかり

「RAILFAN」には選定委員長から、2019年のノミネート車両(会員が投票する車両)の簡単な説明、ノミネートに至った簡単な経緯等が書いてある(第767号、2019年4月より)。

委員長が1人、委員が9人で組織されており、各委員の氏名と生まれた年と簡単な経歴が書いてある。2019年に関しては女性は含まれていない。(と言うか鉄道友の会自体女性会員が少ないのであろう)

年齢も高めで委員全員が私よりも年上(つまり10~30代で委員の人は居ない)で、若くても40代前半。今後はスーツや同じくYouTuberのがみのような20代が委員になる事はないのであろうか

ここから簡単に一部委員の経歴を抜粋してみよう。誌面上ではちゃんと氏名が書いてあるが、当ブログでは氏名を伏せてA氏、B氏と言うような形で書く

 

A氏・・・趣味対象は広い。地方私鉄研究から発展し車両技術史に興味を持つ。車両機器の視点から各社を横断的にとらえた時代区分する事が特徴。本業は会社員。

B氏・・・私鉄を中心に形式写真の撮影と記録、車歴調査と形態分類にも取り組む。著書が数作あり。本業は会社員。

C氏・・・交通機関の安全性に関心を持ち、機械工学等を専攻。本業は大学教授で鉄道研究会の顧問として次世代の趣味人育成も。

D氏・・・趣味対象は車両技術。年代や車種問わずに研究対象に。特に路面電車は詳しく運転面も明るい。著作が数作あり。本業は団体職員。

E氏・・・車両分野は運用・編成調査等の確実な記録をめざす。大手私鉄の形式(1両単位)・列車(車両の前から後ろまで全て)の写真撮影に全力を注ぐ。この人が最年少。

F氏・・・電車に関心あり。電気工学を専攻。著作が数作あり。本業は技術士。

G氏・・・某鉄道会社で勤務経験あり。趣味分野は車両が中心。旧型国電、気動車等に興味を持つ。著作も数作あり。

↑これを見ると「う~ん・・・」と言った感じである。

共通して言えるのが、やはりメカニックに詳しい事

電気工学専攻などの専門的な勉強もしていて、それが本業だったりもする

必ずしも選定委員会≠職業ではないため、本業は普通の会社員と言う人も多い。

それでも委員になればそれなりの報酬が出るだろう。「定職」に就いている事も条件なのであろうか?そうなればYoutuber的な遊びだか?仕事だか?よくわからない職業(彼は「自営業」「会社経営」とする事が多いが)をして生活費を稼いでいる人はふさわしくないと言う事か?

⑤選定委員会に鉄道の事が詳しい専門家・ライター・タレント・アナウンサー等も参加させてみては?

技術面については明るくないが、営業面や各路線の実情や車窓、その他鉄道ウンチクが詳しい専門家やタレント・アイドルも近年では目立つようになっている。この人たちの発言・著述・活動等で「世間を動かしている」所もあって、このような人たちも委員に入れて良い時代になったのではないか?

具体的な人名(敬称略)を申し上げると・・・

梅原淳(鉄道ジャーナリスト・特にオススメ)

渡辺史絵(鉄道ジャーナリスト・鉄道友の会会員・特にオススメ)

土屋武之(鉄道ライター・特にオススメ)

鶴通孝(鉄道ジャーナル副編集長・特にオススメ)

三代澤康司(前述)

別井敬之(NHKアナウンサー)

馬野雅行(MBS毎日放送アナウンサー)

谷川恵一(MRO北陸放送アナウンサー)

野月貴弘(歌手・芸人)

草町義和(鉄道ライター)

池口英司(鉄道ライター)

栗原景(鉄道写真家・鉄道ライター)

横見浩彦(鉄道ライター)

古谷あつみ(タレント・元西日本旅客鉄道従業員)

斉藤雪乃(タレント)

小倉沙耶(タレント・元通運会社従業員)

久野知美(アナウンサー、東武特急リバティーや西武特急Laview等の車内アナウンスでおなじみ)

南田裕介(芸能事務所ホリプロマネージャー)

蜂谷あす美(鉄道ライター「旅の文筆家」の肩書でおなじみ)

山井美希(鉄道写真家)

村上悠太(鉄道写真家)

伊原薫(男性、鉄道ライター)

小林拓矢(鉄道ライター)

宮田寛之(雑誌鉄道ファン名誉編集長)

大坂直樹(週刊東洋経済記者・特にオススメ)

スーツ(鉄道系Youtuber、鉄道友の会会員、若者を中心に影響力が大きい・特にオススメしない)

西園寺(鉄道系YouTuber、特にオススメしない)

関大地(東日本旅客鉄道の元車掌、実業家・YouTuber、現場を知っている人の意見としてオススメ)

などなど、こういうような人たちも委員にしてしまえば良いのでは?と思う今日この頃。

「特にオススメ」と書いた人物(5人)は私の中で、公平な評価が出来て、なおかつ最近の情勢も明るく、客観的な評価が出来ると思っている。この辺は賛否あろうが、技術面以外の別の面からも評価できるのではないか?と思う

特に特急車両は新車導入を契機に運賃制度の変更があったり、それこそが社運をかけた一世一代の勝負的な事もあったりするので(例えば上記写真の京阪2代目3000系、JR東日本E5系やE657系、近鉄50000系、西武001系等)、「単に乗る側の立場」「有名な鉄道ファンの意見」、週刊東洋経済の大坂記者のような現場の営業面は経営的な事がわかる人が評価する事も良い事だと思う。オブザーバー的な感じでも良い。この辺はみなさんのご意見をお聞きしたい

 

★鉄道友の会の正会員(一般会員)はどうやって、「ブルーリボン賞」「ローレル賞」対象車両を選ぶのか?🤔

これについては繰り返しになるが、毎年4月に送られてくる会報「RAILFAN」の中に同封されているハガキを使う。このハガキが「投票用紙」である😆

既にノミネート車両(投票候補車両)が印刷されており、そこに「2つだけ」ブルーリボン賞・ローレル賞の候補として妥当な車両に「○」を付ける。

締切期日が決まっており、2019年は4月15日(月)、2020年は4月13日(月)、2021年は4月19日(月)、2024年は4月15日(月)の消印有効であった。

締切日以降の消印、郵便ハガキ以外での投票(例えばFAXで送る、「クロネコメール便」で送る、電子メールで送る等)、「○」の数が「0個」「1つ」「3つ」「4つ以上」は無効である。

年によって多少の前後はあるが、概ね4月1日~5日ごろまでに「RAILFAN」が自宅に届き、4月15日~20日前後(概ね月曜日が多い)の消印有効で投票が行われる。

実際にノミネート車両は「RAILFAN」が発行されないとわからないし、それを読んで実際に乗りに行ったり、鉄道雑誌の掲載した内容(具体的にどの雑誌の何年何月号に掲載したか?書いてある)読んだり、関連するブログ記事や鉄道会社の公式ページやプレスリリースの確認、Youtubeでノミネート車両(投票候補車両)の動画を見たりするはずで、それらの事をするには少なくても1週間程度の期間が必要だ。私の場合は事前に投票候補になる車両を予想しておき、実際に「RAILFAN」が届いたら内容を確認する

「これとこれに投票する」と決めておき、投票候補車両にそれらが入っていれば、そのまま2つに「〇」を囲み、会員番号や住所氏名を記した上で郵便ポストへ。決めた車両が投票候補車両に入っていない場合は、その中から鉄道雑誌等の記述やブログ記事(他人の分も含む)・YouTubeを見て検討する事になる

 

★過去の「ブルーリボン賞」「ローレル賞」受賞車両は?

最後は、過去にどんな車両がブルーリボン賞・ローレル賞を受賞しているのか?一部であるが掲載する。

【ブルーリボン賞受賞車両】

 
↑小田急電鉄3000形(ロマンスカーSE形、1958年)
 
 
↑名古屋鉄道(名鉄)7000系(パノラマカー、1962年)
 
 
↑日本国有鉄道(国鉄)0系新幹線(東海道新幹線、1965年)
 
 
↑日本国有鉄道(国鉄)EF66形電気機関車(貨物列車、1969年)
 
 
↑近畿日本鉄道(近鉄)30000系(ビスタカー、1979年)
 
 
↑伊豆急行2100系(リゾート21、1986年)
 
 

↑近畿日本鉄道(近鉄)21000系(アーバンライナーplus、1989年)

↑東日本旅客鉄道(JR東日本)651系(特急スーパーひたち、1990年)

 

 

↑東武鉄道100系(特急スペーシア、1991年)

 

↑九州旅客鉄道(JR九州)787系(特急つばめ、特急かもめ、特急にちりん等、1993年)

 

 

↑南海電気鉄道50000系(特急ラピート、1995年)

↑九州旅客鉄道(JR九州)883系(特急ソニック、1996年)

↑西日本旅客鉄道(JR西日本)500系新幹線(1998年)

↑西日本旅客鉄道(JR西日本)東海旅客鉄道(JR東海)285系(サンライズエクスプレス、1999年)

↑東日本旅客鉄道(JR東日本)E257系(特急あずさ、特急かいじ等、2001年)

 

 

↑近畿日本鉄道(近鉄)21020系(アーバンライナーnext、2003年)

↑四国旅客鉄道(JR四国)5100形(5000系、マリンライナー、2004年)

 

 

↑小田急電鉄50000形(ロマンスカーVSE、2006年)

 

↑富山ライトレール0600形電車(ポートラム、2007年)

↑東海旅客鉄道(JR東海)・西日本旅客鉄道(JR西日本)N700系(16両編成のぞみ・ひかり・こだま、2008年)

 

 

↑小田急電鉄60000形(ロマンスカーMSE、2009年)

 

 

↑東日本旅客鉄道(JR東日本)E259系(特急成田エクスプレス、2010年)

 

↑東日本旅客鉄道(JR東日本)E5系新幹線(東北新幹線はやぶさ、やまびこ等、2012年)

↑近畿日本鉄道(近鉄)50000系(しまかぜ、2014年)

↑東日本旅客鉄道(JR東日本)、西日本旅客鉄道(JR西日本)、E7系・W7系(北陸新幹線かがやき・はくたか等、2015年)

↑九州旅客鉄道(JR九州)BEC819系(DENCHA、2017年)

↑小田急電鉄70000形(ロマンスカーGSE、2019年)

↑西武鉄道001系(Laview、2020年)

 

 

↑近畿日本鉄道80000系(ひのとり、2021年)

 

 

↑東海旅客鉄道HC85系(特急ひだ・特急南紀・2023年)

【ローレル賞受賞車両】

↑日本国有鉄道(国鉄)キハ66系(九州地区の気動車、1976年)

 

 

↑東京急行電鉄(東急)8500系(画像は長野電鉄転属後、1976年)

 

 

↑名古屋鉄道(名鉄)100系(豊田線、1980年)

 

 

↑富山地方鉄道14760形(1980年)

 

 

↑日本国有鉄道(国鉄)117系(名古屋・大阪地区、1981年)

 

 

↑南海電気鉄道10000系(特急サザン、1985年)

 

↑九州旅客鉄道(JR九州)783系(特急つばめ、にちりん、ハウステンボス、みどり等、1989年)

↑北海道旅客鉄道(JR北海道)キハ281系(特急スーパー北斗、1995年)

↑東海旅客鉄道(JR東海)383系(特急しなの、1996年)

↑北海道旅客鉄道(JR北海道)731系(札幌周辺の普通列車、1997年)

↑東海旅客鉄道(JR東海)、西日本旅客鉄道(JR西日本)700系(新幹線のぞみ・ひかり・こだま、2000年)

↑西日本旅客鉄道(JR西日本)キハ187系(特急スーパーおき、スーパーまつかぜ等、2002年)

↑九州旅客鉄道(JR九州)800系新幹線(九州新幹線つばめ等、2005年)

↑東日本旅客鉄道(JR東日本)E233系(中央線、京浜東北線、上野東京ライン等、2007年)

↑東日本旅客鉄道(JR東日本)E721系(仙台地区の普通列車・写真)・仙台空港鉄道(仙台空港アクセス線)SAT721系(2008年)

↑京阪電気鉄道(京阪電車)3000系(2代目、中之島線開業時に快速急行として登場、編成全体での受賞、2009年)

↑東日本旅客鉄道(JR東日本)E6系新幹線(秋田新幹線こまち、2014年)

↑東日本旅客鉄道(JR東日本)HB-E210系(仙石東北ライン、2016年)

 

 

↑静岡鉄道A3000形(2017年)

↑東日本旅客鉄道(JR東日本)E353系(特急あずさ、特急かいじ、2018年)

↑相模鉄道(相鉄)20000系(2019年)

↑叡山電鉄730形732号車(ひえい、2019年)

↑四国旅客鉄道(JR四国)2700系(特急南風、特急うずしお、2020年)

↑東日本旅客鉄道(JR東日本)E261系(特急サフィール踊り子、2021年)

↑東海旅客鉄道(JR東海)N700Supreme(東海道・山陽新幹線、2021年)

 

↑東京地下鉄18000系(半蔵門線・2022年)

 

名車揃いなのがお分かりだろう。会社別に見ると、小田急、JR東日本、近鉄、JR九州、車両用途で見ると新幹線については何らかの車両が出るとブルーリボン賞かローレル賞のいずれかを受賞する傾向である。

一方で車両の性能が良いのに受賞出来ていない会社もそれなりにあってJR北海道、京王、京急、京阪、阪急が該当する。

★まとめ

この記事1本仕上げるだけでナント!10時間もかかった”超大作”となった。私個人の評価としては非常に満足出来るブログとなった。

これだけ「ブルーリボン賞・ローレル賞」について説明したブログは”よそ”ではないと思うが、ご覧になるとわかるとおり「単なる鉄道マニアによる独断と偏見で最優秀車両を決めているのではない」のだ。

それは鉄道車両が「輸送するための道具」であるので、それに適しているか?鉄道会社外から判断する機会で、鉄道車両の部品は電機メーカー、さまざまな部品メーカーと言った産業界とも密接に関わりがあるし、時代に応じて車両の作りが変わり、ニーズに応えて行くと言う事を考えると、「これが最優秀車両!」と決めるのは十分意義がある社会に訴求する立派な賞だと私は思う。

 

2023年度東海道線静岡地区の大きな変化

東海道線静岡地区(東海道本線の熱海~豊橋)の2023年度(ここでいう2023年度とは2023年3月18日~2024年3月15日までの間を示す)は意外と変化が大きな1年であった。簡単にではあるが項目ごとにピックアップする。

 

【7月頃までは実は大きな変化が無かった】

 

↑2023年5月21日に行われたJR東海静岡車両区の一般公開。これはグランシップトレインフェスタとの連動企画で名目上は「さわやかウォーキング」の一環であるが、実際にはウォーキング参加者でなくても自由に入場出来た。この時並んだのは左側から、313系8000番台S1編成、373系F4編成・211系LL12編成であった。もちろん人気の場所となったのは言うまでもない。

 

↑2023年7月16日に撮影した211系SS編成。昼間は3両トイレ無しと言う列車が多数残っている状態であった。これは2024年度最初の段階では残っているが、年度後半以降は315系の新造導入や大垣や神領からの313系転属車に真っ先に置き換わるだろうから、「トイレ無し列車」が消えるのは時間の問題となっている。

 

 

↑313系2500番台T17編成による3両。これについては2023年度通じて大きな変化は全くなかった。2024年度(2024年3月16日以降を示す)に入り211系との併結運用はほぼ消滅。313系T・N編成だけの併結運用が目立つようになった。2024年度も昼間の一部列車で3両による列車は多数あり、「大運転」と称したくなる熱海~浜松のロングラン列車にも充当されている。

 

・・・とここまでは特に変化が無かった。

 

【211系車内から車番プレート撤去】

 

↑2023年7月29日に211系に乗車すると、車内から車番プレートが消えていた。

 

 

↑車外には「クハ210-5053」(2両GG5編成)とあったので、これで車番を知る事は出来るが、乗ってしまうとわからなくなる。その情報が欲しいのは鉄道マニアだけの話で、一般客の99%は「あってもなくてもいい」ものである。

 

↑車内については特に変わっていない。

 

 

↑外から見た顔(前面)も変わっていない。

これには理由があった。「クハ210-5053」と言う車番プレートが欲しい鉄道マニアは一定数居る。専門店何かに行けばウン万円で取引される事も珍しくない。引退が近い車両から車番プレートや行き先幕が盗難に遭う被害は昔からある。今ではそれがSNSで一気に広がり大騒動になる。

これとは多少話が異なるが、3年ほど前に島田駅に夜間留置中の車両備品の一部が盗難被害に遭った。以後JR東海は「防犯カメラ監視中」の札を運転席に設置して夜間留置している。これが鉄道マニアによる犯行か、窃盗団(鉄道が好きと言うわけではない)による犯行なのかは不明だが、どんな事情にしろ「車内備品紛失・盗難」は何が何でも避けたい。

過去事例からして鉄道マニアが車内備品を盗む(俗に「盗り鉄」とも言う)事件が起きていた事から、「ならばそうなる前に全部外してしまえ!」とJR東海は考えたようだ。そのため静岡地区の211系、名古屋地区の311系、飯田線の213系からは同時期に全て車内の車番プレートが消えた。保存してあるのか、廃棄したのかはわからない。

 

【車両用信号炎管の廃止】

 

 

↑「車両用信号炎管」とは鉄道車両向けの発煙筒と考えてもらって良い。自動車には人が持つ「携帯用」だけの義務付けだが、鉄道に関してはそれに加えて車両本体に直接取り付ける「車両用」も存在する。なお新幹線では「車両用」は最初から存在しない(それについて説明すると長くなるので省略する)。

どんな時に使うか?と言うと、触車・衝突等の事故や何らかの事情で緊急停車した時に「火と煙を出す」。これにより遠くからでも「異常がある」と認識させるのである。そのため車両用信号炎管使用時は車両から火事が起きているように見えるので、「電車から火事が起きた!」と大騒ぎするが実際にはそうではないのだ。実際の使用例についてはYouTube辺りで検索すればわかるだろう。

しかし、JR東海は2023年11月頃から車両用信号炎管の使用停止に踏み切った。211系の場合は天井にあるレバーを下に引く事で発火するが、313系の場合はマスコンハンドルの横にある「×印」のボダンを強く押すだけで良い。いずれも「使用停止」の札が貼られ使えなくなっている。

 

車両用信号炎管は車外(屋根)に突き出ている。使用時はここから「火と煙を出す」。「沼津」と書いた「沼の上あたり」にある出っ張ったものがそれであるが、撤去はされていない。単に使わなくなっただけである。

車両用信号炎管の廃止は他社でも同様で、JR東日本も使用停止している。E235系1000番台(横須賀線・総武快速線の新型車両・通称スカレンジ)の最近の新造車は車両用信号炎管そのものを省略した形で納車されている。俗に「ケチレンジ」とも言うが、315系3000番台のC103編成以降(神領所属)同じく車両用信号炎管は省略となっている。

車両用信号炎管を使用しなくなった理由として、異常時でも他の信号システムで安全確保や他列車に知らせる事が出来るようになったと思われる。この辺についてはいろいろ勉強が必要なので、今の所詳細は書かない事になる。

なお線路を共用するJR貨物の貨物列車については、どうなっているのか?わからない。機関車には当然車両用信号炎管は設置されているが、JR東海管内を走行する場合は使用禁止になったのか?どうか?はわからない。

 

【「静シス」の表記が消える】

 

 

↑国鉄・JRの車両は「静シス」と言う表記が必ずあった。すなわち「JR東海静岡支社(静)・静岡車両区(シス)」の意味である。

 

↑しかし、2024年1月26日に211系LL16編成クハ210-5039から「静シス」の表記が消えていた。正確には消されていた。写真を見るとわかるがしっかりと跡が残っている。

315系3000番台C103編成以降納車分(2023年10月以降)でも所属表記は消している(と言うか最初から書いていない)。基本的には名古屋工場入場の検査を受けた車両から徐々に消して行くようだが、この車両は最近入場した形跡がない。どうやら静岡車両区で消したらしい。

もはや「国鉄の遺物」となっている車両表記は意味をなさくなっているのが実態だ。

JR東海はその典型だが、車両は1両ずつ管理していない。編成管理である。HC85系は1両ずつバラして運用する事はなく、電車と同じく2両・4両と言う単位(これを「編成」と言う)で増結や切り離しを行う。編成単位であれば走行距離数も同じになるし、消耗品の消耗具合(個体差はあるんだろうけど)も同じとなる。「編成番号」さえわかってしまえばすぐにどの車両なのかすぐにわかるし、ネットで「(静シス・静岡)LL16編成」と検索すればすぐに車番どころか車歴さえもわかってしまうご時世だ。

そのため1両ずつに「静シス」と書く意味はなくなり、「クハ210-5039」と言う車番だけあれば十分である。

JR東日本も一部所属表記を削除している車両も出てきているが、こちらはやや事情が異なり、2022年10月の組織改正で、車両の管理は各支社から「首都圏本部」(旧東京支社の流れを汲む・関東各支社と長野支社)と「東北本部」(旧仙台支社の流れを汲む・東北地方各支社)が管理に変わり、前者は「都」、後者は「北」と表記する必要が出てきた。しかし、書き換える両数が軽く1万両以上はあるので容易では無いし、金もかかる。そこで書き換えずに消してしまった方が手っ取り早いので、そうしてしまったようである。

話が他社の話題になったが、今後静岡地区に入る315系は最初から「車両用信号炎管無し・所属表記無し」で納車の見込みだ。

 

【211系は2024年度中に全廃】

 

1月25日付けの「交通新聞」に「JR東海211系は2024年度中に全廃」と言う記事が出た。これについて裏付け取材を行うとこの話は本当であった。具体的な時期は未定ながらも(315系の納車状況による)遅くても2025年3月末日までには全て211系が消えてしまう事が確定となった。最後の1年、静岡の顔でもあった211系をたくさん記録(乗車と撮影)したいと思う。

 

 

【日時】2023年6月3日(土)

【場所】東武鉄道南栗橋車両管区春日部支所

【内容】鉄道友の会主催例会・東武鉄道N100系SPACIA X撮影会。今回は車内編

 

 

↑車外の編成写真と形式写真の撮影を終えると今度は車内の撮影に移る。

車両基地の場合、車内に入るにはドアに梯子を設置してこれを昇り降りする形で車内に入る。

参加者はヘルメットを外した上で梯子を登り車内に入る。とりあえず4号車のスタンダードシートに全員着席するように指示を受ける。このあとは班ごとに行動する。

自分がどの班なのか?は事前に知らされている。必ずしも1号車から順番に進むわけではなく、バラバラの号車から進む事が多い。それでも多彩なシートアレンジが自慢のSPACIA Xの全車両が撮影出来るように予定には組まれている。1両毎に「何時何分から何時何分まで」と言う時間制限付きなのは言うまでもない。

 

 

↑まずは5号車スタンダードシートから。デッキには液晶画面による案内装置を搭載。日本語、英語、中国語、韓国語の4か国語に対応する。

 

 

 

↑5号車はスタンダードシートで車椅子スペースあり。大型トイレ(車椅子対応)や多目的室もあり、そちらも撮影した。特に多目的室は普段使う事が無いのでここを記録(撮影)する事は貴重な機会であった。

スタンダードシートとしての座席数は他の号車に比べると少ない。大型トイレ・多目的室がある関係で使える場所が限定されている事もあるが、他に「ボックス席」もあるため。2人で使用することを想定しており、実際に座ってみると1,75人分の横幅。窓際からさり気なく伸びるテーブルもあって、2人旅行やテレワークにも適した空間だ。ボックス席に乗る場合はスタンダードシートなどと同じく事前に座席指定を受ける事が必要だ。

 

 

↑次は6号車の「コクピットスイート」「コンパートメント」。SPACIA Xで最も「ウリ」としている車両だ。

 

 

↑6号車と1号車のデッキには「天窓」がある。とは言ってもJR東日本E261系サフィール踊り子のように「開いている天窓」ではなく、SPACIA Xでは映像で再現する”仮想天窓”である。この時は「青空」となっていたが映像によるものなので、時期に応じたものを表現するという。

 

 

 

 

↑4人用個室の「コンパートメント」。「コの字」に座席(ソファー)が配置されており、大理石のテーブルもある。この4人掛け個室こそが100系スペーシアから続く東武特急伝統のもので、N100系SPACIA Xにもしっかりと受け継がれている。

 

 

 

 

 

 

↑1室しかない「コクピットスイート」。これがSPACIA Xの最大の特徴である。販売は部屋単位で1人で乗っても問題ない。最大で7人まで乗る事が出来る。前面展望を豪華なソファーに座りながら楽しむ事が出来る。コクピットスイートはあえて棚を設置していない。これは車窓から流れてくる景色を楽しんでもらったり、豪華さを感じてもらうためだという。

 

 

↑1号車コクピットラウンジ

 

 

 

 

↑デッキ付近には車内販売カウンターがある。日光の地ビール・オリジナルコーヒーを味わう事が出来る。金のビールサーバーやコーヒーメーカーもある。営業列車では絶対に出来ない「カウンターの内側」から1号車コクピットラウンジ全体を記録(撮影)する事が出来た。

 

 

↑コクピットラウンジ全体の見通し

 

 

↑コクピットラウンジもソファー席になっている。2人掛けと4人掛けがあり、テーブルやマクラもある。コクピットスイートと同じくこの車両もあえて棚を設けていない。

 

 

↑運転席前の最前列だけは前面展望が可能なソファー席になっている。

 

 

 

 

↑運転席に入る事も出来た。もちろんスイッチ類に触る事は禁止である。左手操作ワンハンドルマスコンでグラスコックピットとなっている。前方を見ると視野が広く見える形状で運転しやすい車両のように見えた。

 

 

 

 

↑2号車プレミアムシート。2列-1列の座席配置で、東武では初めてバックシェルを搭載。後ろの客の事を気にすることなく思いっ切り座席を倒す事が出来る。シートピッチは1100ミリ。東武特急としては破格の広さである。

 

 

 

 

 

↑3号車のスタンダードシート。こちらは一般的な特急車両の車内の雰囲気だ。SPACIA Xは多彩なシートアレンジが自慢だが、結局の所はこのスタンダードシートが最もな基本的な車両となる。座り心地は「可もなく不可もなし」であった。近鉄特急ひのとりとは異なり、スタンダードシートにはバックシェルは搭載していない。電源コンセントは標準搭載である。

 

 

↑車内の撮影は滞りなく終了し、時間が余ったので改めてSPACIA Xの正面(1号車側)から撮影する。これで撮影会は終了となり東武鉄道から非売品のお土産をもらい帰宅する。

 

 

↑SPACIA Xの公式カタログ・設計図・クリアファイルをもらう事が出来た。これが鉄道友の会主催撮影会の大きな特典である。設計図は鉄道雑誌(特に鉄道ファン)で公表の事もあるが、私自身じっくりと見る事は少ない。先方からもらわない限りじっくりと見ないのだ。概ね他社の撮影会(見学会)の際にももらう事が出来る基礎的資料で、結構参考になるものだ。

 

 

 

 

【日付】2023年6月3日(土)

【場所】東武鉄道・南栗橋車両管区春日部支所

【内容】鉄道友の会主催行事・東武鉄道N100系SPACIA Xの撮影会

 

↑東武鉄道のN100系「SPACIA X」は2023年7月15日(土)から営業運転を始めた。

鉄道友の会は東武鉄道の格別のご高配を賜り営業開始前の車両を撮影する機会を得た。会員の間では大好評になり、営業開始前に合計で3回も行った。私は6月3日の撮影会に参加した。

 

↑まずは受付を行う。鉄道友の会の会員ならば参加する資格はあるものの、応募者多数の場合は抽選により参加者を決める。そのため参加希望があるのに抽選から漏れて参加出来ない人もそれなりに居るのが現状である。無料で行われるものでもなく、有料の事がほとんど。最近はJR東日本がウン万円もする撮影会を行う事があるが、鉄道友の会の撮影会はリーズナブルな価格がほとんどだ。今回のSPACIA X撮影会は1000円だった。さらに鉄道友の会の会員証+身分証明書(運転免許証等)も受付で提出するように言われた。集合時刻は13時30分であるが、その5分前には多くの行列が出来ていた。

 

 

↑安全のため「ヘルメットと安全チョッキ」が借用される。鉄道友の会の撮影会(車両基地で実施するもの)は多くでこれが借用される。ヘルメットには東武鉄道の社紋が入っている。これを記録(撮影)する参加者は私以外に流石にいなかった。

まずは鉄道友の会の責任者と東武鉄道の担当者からも注意事項説明を受ける。「鉄道友の会」なので「鉄道の専門家」と言う認識が先方にはある(東武鉄道に限らず)。そのため「鉄道の専門用語」が何の断りもなく飛び交う。ここにいる参加者はいちいち細かい事を言わなくても、専門用語だけでなんでもわかるのだ。

 

 

↑早速編成写真から撮影を始める。浅草方の6号車N101-1(コクピットスイート・コンパートメント)から。

 

 

 

 

↑前照灯を点灯させると東武の「T」の字になる。

 

 

 

↑車両を少し前に動かす。

 

 

 

 

↑「X」の形をしたデザインが特徴的だ。

 

 

 

 

↑5号車(N101-2・スタンダードシート・ボックス席・大型トイレ・ロゴマーク・パンタグラフ)

 

 

↑4号車(N101-3・スタンダードシート)

 

 

↑3号車(N101-4・スタンダードシート・パンタグラフ)

 

 

↑2号車(N101-5・プレミアムシート)

 

 

 

 

 

 

↑1号車(日光方・N101-6・正面からも撮影・コックピットラウンジ・カフェカウンター)

6号車から1号車に向かって編成写真と形式写真を記録した。当然の事ながら新車なので台車・床下機器はピカピカの新品だ。

SPACIA Xは「白く輝く車両」だ。「X」の形をした窓が何とも特徴的で良いデザインをした車両でもある。

 

 

↑SPACIA Xの止まっている隣の線路には、10000系、800系、70090系などの車両が止まる。立入可能場所と立入禁止場所が当然存在し、この車両が止まっている正面には立ち入る事が出来ない。

 

・・・SPACIA Xの車体を撮影した。何ともワクワクする感じがした。続いては車内の撮影に移る。一旦4号車のスタンダードシート付近に参加者全員が集められる。

 

↑ドアには梯子が掛けられる。ヘルメットを外した上で梯子を登り車内に入る。鉄道用の梯子を使い車内に入るという体験をするのも車両基地ならではの事だ。次回はシートアレンジが多彩な車内の記録を紹介する。