
JR完乗(完全乗車=全路線全区間乗車の意味)を目指す向きにとっては函館本線の函館地区は乗るのに苦労する区間だ。前回(2025年12月11日公開)の記事で森→鹿部→大沼の「砂原線」に乗った事について述べたが、ここは特急が通らない事と本数が少ないので乗車難易度が高い。
新函館北斗駅(旧渡島大野駅)が出来て新幹線接続が必須となったため、七飯~大沼間は仁山駅経由が旅客列車では必須となった。下り(札幌方面行き)貨物列車ではショートカットする意味合い+仁山経由のキツい登り勾配を回避する目的で別に線路が敷かれており、下り列車専用となっている。これを「藤城線」と言う。
藤城線は約13キロあるが途中に駅は無い。七飯駅から藤城線に入ると進行方向に向かって左側に新函館北斗駅や北海道新幹線の車両基地をかすめるように通り過ぎる。そのため藤城線経由の列車は新函館北斗駅は経由しない。函館駅、五稜郭駅、七飯駅から乗車した時に「全ての列車が新函館北斗駅に停車する」と誤認しているお客が多く、乗車した列車が藤城線経由で新函館北斗駅は通らなかった…という事も少なからずある。それでも年々藤城線経由の旅客列車は減少しており、2024年3月16日ダイヤ改正で3本、2025年3月15日ダイヤ改正で2本までに減少している。「ほとんどの列車は新函館北斗駅を通る」と解釈しても概ね間違えないが、それでもその2本だけは新函館北斗駅は通らないのでここに大きな落とし穴がある。ちゃんと駅や車内では「新函館北斗駅は通りません」と案内しているが、それでも誤乗が後を絶たない。
今回は藤城線に乗る…と言うよりは北海道の普通列車の代表である「キハ40」に乗るためでこれがメインだった。偶然乗った列車が藤城線経由だったというわけだ。この列車は函館発鹿部経由森行きだが、函館地区では非常に珍しくキハ40による3両運転だ。単行が珍しくないのに3両とは”豪華な列車”だ。しかし、全区間3両ではない。途中の大沼駅で2両切り離しになる。切り離した車両は折り返し函館行きとなって朝輸送を支える。
(2024年10月31日乗車列車)
列車番号:5881D(函館本線藤城線・鹿部経由森行き)
時刻:函館5時49分→大沼6時26分
車両:キハ40-1778(乗車・森行き)+キハ40-1806(大沼で切り離し)+キハ40-1801(大沼で切り離し)
↓
列車番号:4850D(函館本線仁山経由函館行き)
時刻:大沼6時53分→函館7時32分
車両:キハ40-1801+キハ40-1806
備考:5881Dの折り返し
↓
列車番号:823D(函館本線藤城線・駒ヶ岳経由長万部行き)
時刻:函館12時35分→長万部14時56分
車両:キハ150-3(乗車・森行き)
※2025年3月15日ダイヤ改正では5881Dは新函館北斗・仁山経由に変更された(函館5時49分→新函館北斗6時14分~6時24分→大沼6時36分~6時40分→森7時44分)
※藤城線部分については同日昼間に乗った823Dで撮影した車窓写真も掲載する
【キハ40堂々の3両で函館→七飯→藤城線→大沼と乗る】

↑朝5時30分過ぎの函館駅。まだ暗い。この日の函館の日の出は6時08分であった。「朝が早い」と言うのは”乗り鉄あるある”でもうウン十年もやっているので慣れてしまった。むしろ朝早く出ないと気が済まなくなった。
普段テレビは全く観ないが北海道に来ると何故かSTVが観たくなる。ラジオの方は土曜日(日高晤郎ショー時代から現在の木村洋二~明石英一郎の名コンビが続けて土曜ワイド番組を担当する現在の流れに至るまで)は毎週聴く。ラジオの方は別に北海道に居なくても聴ける。北海道に来たので北海道の情報でも仕入れておこうか…となる。そのためか「どさんこワイド朝」(平日朝5時20分から)・「どさんこワイド」(平日15時50分から)・「1×8行こうよ」(日曜日16時55分から)は出来る限り観るようにしているが、列車は決まったダイヤで運行するので乗車・撮影時間中は当然観る事が出来ない。この日のマルヨ(宿泊)先の出発も5時頃だったので観る事は出来なかった。こう言うのも”乗り鉄あるある”だ。結局は列車のダイヤで1日の行動がすべて決まってしまうと言っても過言ではない。
朝5時台に函館駅を発車する列車は5881Dくらいしかなく、6時になって2D(特急北斗2号札幌行き・むしろこの乗車が多いだろう)、1321М(普通はこだてライナー新函館北斗行き)と続く。そのため駅前を出歩く人も数限られる。これが「函館朝市」付近であれば話は別だが。
【4面8線の函館駅。「藤城」と経由地を表記する藤城線の列車。新函館北斗駅には行かない案内も表示されるが誤乗が多い】
↑函館駅の改札口は5時30分に開く。一番列車が5時49分発なのでこうなるのも当然だ。
↑函館駅の発車案内装置。右側がJR北海道が使用し、左側が道南いさりび鉄道線が使用する。「津軽海峡線」と称している頃は左側は「本州方面」となっていたので壮大さを感じたものであった。北海道新幹線開業後(2016年3月26日以降)は函館駅からの一般旅客列車は青函トンネルに入る事はない。
右側の最上段は「改札中 普通 5:49 森(藤城・鹿部)3(番線)」と表示している。このカッコの部分にさりげなく「藤城」と書いてあるが、恐らくほとんどのお客は「藤城」が何を意味しているのか?わかっていないはずだ。一応補足として最下段に「新函館北斗駅は通りません」とスクロールされる。
↑函館駅の自動改札機は長年ICカード非対応であったが、2024年3月16日から函館~新函館北斗間に限りKitacaエリアになった。自動改札機もICカードが使えるようになっていた。私はこの時はICカードが使えない区間に行くため「北海道フリーパス」を自動改札機に入れる。
↑函館駅のホームは1番線~8番線(4面8線)ある。改札口に近い所から1番線と2番線が函館本線普通列車と道南いさりび鉄道線(ホームの長さが3両分)、3番線と4番線が予備ホームのような扱い(主に函館本線)、5番線と6番線がはこだてライナー、7番線と8番線が特急北斗と言うのが基本的な使い方だ。特急北斗については3~6番線を使う事もある。
ご存知の通り函館駅は函館本線の0キロポストがありその辺りが”どんつき”(突き当り)となる。”どんつき”を横切るように旅客通路が構成されているので、各ホームとの移動はスムーズに出来る。
↑本州方面~札幌方面の乗車券(新函館北斗駅で新幹線から特急北斗に乗り換える場合)では今や経路上は函館駅を経由しない事になっている。乗車経路分岐の特例も存在しないため、この手の乗車券の場合は別途追加運賃(片道440円はこの当時・2025年4月1日からは470円)が必要だ。
↑3番線と4番線の入口。発車案内装置はここにもある(表示内容は改札口のものと同じ)。紙の掲示物では「藤城」と表示になっている列車、七飯行きの列車(16時14分発1875D・土日祝日運休)、道南いさりび鉄道線の列車は新函館北斗駅には行かないと書いてある。函館本線の対象となる列車の時刻までご丁寧に書いてあるが、それでも誤乗が多いようだ。
【キハ40の堂々の3両】
↑3番線には堂々とキハ40が3両でお客を迎えていた。運転上はワンマンであるが、JR北海道の場合3両以上では「補助」として運転士とは別に乗務員が乗る事がある。主にドア閉めの際にホームの安全を確認するためで、車内に出て無札客に対して乗車券発売は行わない。
この写真を見れば一応は「キハ40が3両連結している」事が分かるだろう。3両とも営業する(乗車することが出来る)。JR北海道も一部では、後ろの車両は回送のため乗車出来ないと言う運用もある(留萌本線が留萌や増毛まであった頃など)。
↑車内は前日に乗車したキハ40-1801と同じである。特に差異は無かった。
森行きは前1両(キハ40-1778)のみで、後ろ2両は大沼で切り離しと案内される。
定刻で函館を発車する。流石に早朝のためお客は少ない。新函館北斗も通らないのでなおさらだ。
五稜郭には5時54分。貨物列車が入替中であった。
桔梗には6時01分。Kitaca等の交通系ICカードで降りる場合は運転士にカードを見せて、駅の改札機にタッチするルールだ。これは御殿場線や身延線のワンマン列車と変わらない。
大中山には6時05分。函館の駅弁で有名な「みかど」の工場がある。昨日(10月30日)の森駅の「いかめし」と言い、函館駅の「みかどの駅弁」と言い、食べた事が(ほぼ)無いので”駅弁乗り鉄”もやりたいものだなぁと思った。
七飯には6時09分。2人乗ってきた。藤城線経由の場合はICカードエリアはこの駅まで。前方を見ると新函館北斗・仁山方面が本線で(進行方向右側に進む・電化されている)、藤城線経由の方が副本線の扱いで大きく左に曲がる形で何気にキツい登り坂から始まったりする。
【早朝と昼間の藤城線の車窓】
↑藤城線に入って遠くに新函館北斗駅が見える
↑大沼駅が近づくと「小沼」と駒ヶ岳が見えてくる絶景車窓になる。七飯~大沼間をショートカットした形で”時短効果”を感じる。だが5881Dの車窓では日の出直後とあってかハッキリとした車窓はわかりにくい。これは偶然だったが昼の藤城線にも乗ったので、その時の車窓写真も掲載する。
↑時間帯が変わって12時過ぎの函館駅。5時49分発の次の藤城線経由の列車は12時35分発の823Dまで無い。この間1本も列車が通らないか?と言うとそうではなく、下り貨物列車が何本も通過する。藤城線の実態は旅客線よりも貨物線なのだ。車両はキハ150-3であった。車両はキハ40ではなかった。
↑その事もあってか前面展望しやすい車両だった。写真は七飯駅で左側が藤城線、右側が新函館北斗・仁山方面となる。電車運転の「はこだてライナー」がある関係で右側(本線)は電化されている。一方で藤城線は気動車(またはディーゼル機関車)しか通らないので”架線レス”(非電化)のままだ。
↑藤城線はショートカットに加えて、勾配緩和路線のはずだが、七飯駅発車後はいきなり標高を上げて行く。本線の方が下で新函館北斗駅付近まではさほど標高を上げない。藤城線のこの付近は住宅が密集するが駅は無い。構造的に作れる・作れないは別としても、ここに駅があったら利便向上すると思うのだが。
↑藤城線は”山に向かって突進”するかのような線形だ。それに対して仁山経由はもっと登る(傾斜や勾配があからさまに急)なので「勾配緩和路線」と言われれば納得出来る。
↑いわゆる「ミツビシ」が見えて来た。正式には徐行予告標識である。「45」「貨」とあるので「貨物列車は45キロまで徐行せよ」と言う意味である。
↑線形は意外に直線的ではない。新函館北斗駅が出来る以前の特急北斗札幌行きは全て藤城線経由であった。キハ183系に何度か乗った事があるが、かなりぶっ飛ばしていた事を覚えている。その割には曲線が主体なのは新たな発見であった。
↑キハ150-3の運賃表はレシップ製の液晶表示装置に変わっていた。JRグループでは比較的導入事例が多いタイプである。
↑10月終わりの北海道は紅葉が進んでいる。藤城線から見えた車窓は緑よりは紅葉が目立つ感じであった。それは冬の訪れが早い意味で、もう少しすれば雪が降り始める。
↑藤城線には短い距離のトンネルが数本ある。七飯駅付近ではキツい登りから始まったが、それが過ぎると比較的平坦な線形になった。山の中を通るが意外と登らなかったり、長大トンネルで直線的に貫いているわけでもなかった。地形に忠実に線路を敷いたような感じだ。
↑第1閉塞信号機が見えて来た。
↑右側から仁山経由(本線)の線路と合流する。
↑左側には「小沼」が見える。この日は天気が良く見え方が非常に良かった。
↑大沼駅の構内に入る。線路の数が複数あるのだが砂原線との分岐はホームの先(大沼公園・鹿部方)にある。出発信号機は左側が「コ」、右側が「サ」であった。すなわち「コ」は(大沼公園)駒ヶ岳方面、「サ」は(鹿部)渡島砂原方面に対して進路開通の可否を示す。
JR北海道の場合、出発信号機はカタカナ一文字で示す事が多く、例えば札幌駅の10番線江別方を見ると「ハ」と「中」がある。これはやや特殊で「ハ」は函館本線江別方面(下り本線)に対してを示すが、「中」は中線(なかせん)の事で一般的には千歳線の列車が使う。これが旭川駅の1番線や2番線(富良野線ホーム)ともなれば「フ」(=富良野線)、「ソ」(=宗谷本線)と言った所で、営業列車では宗谷本線への出発は無いはずだが、配線上は旭川運転所への入出庫の関係から列車が宗谷本線方面への出発(または到着)は可能である。
JR東日本やJR東海では主本線を「下(上)本」、副本線を「下(上)副本」として表記している。これが最も正確である(国鉄時代からそうだったはずだ)。「下り(上り)本線」、「下り(上り)副本線」と言う言い方で(鉄道会社が違っても)業界的には十分通じる。JR西日本やJR九州では「1番線」「2番線」となっており(これを運転番線と言う)、旅客案内上「〇番線」とは言わず「〇番のりば」(これを営業番線と言う)と言っているのは、運転番線と営業番線を区別するためだ(阪急や近鉄なども同様)。JR全社で信号機の表記は統一されていないが、信号現示の意味そのものは私鉄であっても基本的には同じである(YG現示だと社や路線によって制限速度が異なる事もあるが意味合いは同じである)。
↑大沼駅ではかなりの確率で特急北斗と交換する事が多く個人的にはよく見る。この日の823Dも同様で8D特急北斗8号函館行きであった。運転上は拠点となっているようだが旅客営業上は無人駅である。2023年3月17日までは有人駅だったが、以降は無人駅となっている。運転上の拠点ともなる駅で、鹿部経由との分岐駅でもある。この駅で忘れてはならないのがJR北海道の会社自体を揺るがす事故にもなった2013年9月の貨物列車の脱線事故でもあるが
↑気になる方はこちらを参照されたい。
大沼公園駅と誤認するお客が多い。「大沼公園へお越しのお客様は次の駅でお降りください」とご丁寧に自動放送で案内されても、しっかりと聴いていないようで、下車しようとした人が数人居た。とは言っても大沼~大沼公園は営業キロにして1,0キロしかないので、誤って大沼で下車した所でも(健康な人であれば)歩ける距離だしリカバリーも出来るはずだ。823Dでは大沼公園でほぼ全員下車し、以後はほぼ貸切状態であった。
【大沼駅でキハ40を運転士だけで切り離し作業をする】
↑話を5881Dに戻す。大沼駅に到着すると切り離し作業が行われる。2023年3月17日までは有人駅であったが、今や無人駅である。本来ならば車両担当の社員が常駐するか函館から応援に来るのだろうが居ない。この場合は運転士だけで作業する事になる。その様子を見る。手際よく進む。ブレーキホース等の配線類も外す。まだ雪が降っていなかったのでスムーズに進んだが、これが降雪や凍結があると苦労するだろう。
↑切り離し作業中に反対側の2番線に1D札幌行き(キハ261系の7両)が通過する。
↑これで完全に別々の列車となった。1両だけのキハ40-1778が森行き、残り2両のキハ40-1806+1801が4850D函館行きとして折り返す。函館→大沼を回送させるのはもったいないので、営業列車に連結しておきそのまま営業。大沼で切り離して折り返しも営業と合理的な車両運用であった。
【「大沼だんご」が特急北斗の車内であったのは昔話に】
↑大沼6時30分発5880D函館行き(キハ40-1736+キハ40-1755)が先の発車となる。主要客は通学の高校生で、大人の通勤客はかなり少ない。これが地域輸送の実情で、札幌周辺を除けば北海道ではこれが当たり前だ。
↑駅舎へ向かうこ線橋には「ここは大沼駅です。大沼公園駅は隣の駅です」の表示がある。やはり誤乗が多いようだ。
↑外の様子が全く見えないこ線橋内部
↑駅舎前のホーム(1番線)から3番線に止まる5881D(右側)と4850D(左側)。ワンマンドア扱いになるため先頭車両の先頭ドアしか開いていないし、ここからでないと乗降出来ない。配線上は1番線が上り本線(函館行き)、間に中線が入り、島式ホーム1面2線で2番線が下り副本線(森・札幌方面)、3番線が下り本線となる。始発列車は3番線から函館行きとして発車する事も可能だ。
↑1番線ホームから森方面を見る。朝焼けの駒ヶ岳も少しだが見える。
↑大沼駅にもこれでもか!と言うくらい「おおぬま」の縦書きの駅名標が付く。恐らく冬季になると視界が悪く、どの駅なのか視認が難しいため、あえて多く設置しておくことで分かりやすくしているのだろう(あくまで個人の推測)。
↑駅舎の中は北海道ではよくあるタイプの作りであった。それでも近年は数を減らしている。暖房が標準的に装備されているのは言うまでもない(逆になければ凍死の危機であったりするが、ない駅も一定数ある)。
↑「大沼だんご」は大沼公園駅東で発売しているとの表示。正直忘れかけていたが「大沼だんご」は今まで食べた団子の中では一番美味かった。どこで買い求めたのか?と言ったら特急北斗の車内販売で、札幌行き列車では大沼公園駅停車時に出来たてが積み込まれる。長万部まで進むと名物の「かにめし」も積み込まれるので一緒に買い求めたものであった。他社でもそうだが車内販売は全国的に縮小傾向で、JR北海道は2019年2月28日をもって全廃となり、「大沼だんご」の発売も鉄道施設内(セブンイレブン等の駅売店を含む)では行われなくなったとのこと。函館から特急北斗に乗るごとに楽しみにしていた「大沼だんご」の車内販売であったが、駅売店が充実する一方でそこでは求める事が出来ない”名品”や”珍品”が列車内で味わえないのは、「時代の流れ」として理解すべきなのか、単に客数が少ない事、車内販売員の人件費削減や人手不足という事…と複合的なマイナス事例の成果なのかと思う。
↑駅舎は昔ながらの木造で北海道らしい作りだ。駅前は広い。これが冬になれば除雪済みの雪が積み上げれるか。親の車に送迎された高校生が次から次に駅舎の中へ進む。列車(北海道的に言えば汽車)に乗る回数が多いのは高校生の時くらいだろうか。そうだと思えば悲しい。案の定お客も高校生主体で典型的な通学列車でもあった。
駅前にはセブンイレブンとセイコーマートが店を構えて、大沼がそれなりの街と言う証でもあった。
【函館の朝の輸送を支える4850D】
↑5881Dから折り返し4850D函館行きに乗る。既に大沼発車の時点で50人程度は乗っていた。ほぼ高校生である。大人になれば車になってしまう。通学を朝の輸送の柱にしないといけないので、ここはなんとか通勤輸送も獲得したいものだが札幌ほどの大きな都市でもない限りはそれが無しえない。
↑仁山駅では乗降ゼロであった。4850Dは仁山/新函館北斗経由となる。仁山駅も存廃問題になっており、2025年時点では「廃止を提案」と言う形になっているが地元が賛成するわけもない。新幹線駅の隣の割には”秘境”で駅マニアにとっては訪れる価値が十分ある。私も遠くないうちに仁山駅を現地調査したいのだが。
新函館北斗で10人ほどが乗車。七飯で15人程度が乗り替わる。必ずしも函館一辺倒の輸送では無いのが良かった。大中山、桔梗でも10人程度乗るが何故か空席が目立つ。これは北海道や東北あるあるだが、空席があったからと言って関西みたいにグイグイと座り込む事をやろうとはしない。それは地域性と言う所だろう。五稜郭まで来てしまえば函館に着いたも同然でまとった下車が始まった。函館には7時32分定刻で、反対側のホームには道南いさりび鉄道のキハ40が止まっていた。