Hypertension、 2016年5月9日オンライン号より。

年齢と共に血圧が少しずつ上がるのは自然なことですが、あまりに急上昇した場合は注意が必要かもしれません。

 

今回の研究では数十年にわたる血圧の変動と、脳卒中・死亡リスクの相関が調べられました。

その結果血圧高値のヒトだけでなく、至適血圧だったヒトが急上昇した場合も脳卒中・死亡リスクが高かったのです。

血圧が高いヒトも、今はそうでないヒトも、塩分控えめの食事・体重管理・禁煙など健康的な生活を心掛け、しっかり血圧管理をしましょう♪

 

【試験概要】

  • 研究デザイン:観察研究(Rotterdam Study)
  • 対象者:55~106歳の男女6,745名 

【試験結果】

対象者は下記4グループに分けられた。

  1. 50年の間に収縮期血圧が120mmHg程度から徐々に160mmHg程度に上昇
  2. 収縮期血圧が中年期の120mmHg程度から200mmHg程度に急上昇
  3. 中年期の収縮期血圧は中程度に高く140mmHg程度
  4. 中年期の収縮期血圧が高値で160mmHg程度

グループ1と比較すると・・・

  • グループ2と4は脳卒中リスク・死亡リスクが高かった
  • グループ3の死亡リスクはグループ1とほぼ同程度だったが脳卒中リスクは最も高かった

【論文リンク】

Mid- to Late-Life Trajectories of Blood Pressure and the Risk of Stroke: The Rotterdam Study