持効型インスリンアナログ製剤対決 | 血糖知を上げてみる?

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糖尿病から得た「血糖知」を語るブログ。

日経メディカルオンラインは、2013年5月13日、「HbA1cが7.5~8.5%の2型糖尿病患者で、インスリン デグルデクは低血糖発現リスクを高めずにインスリン グラルギンと同程度に血糖コントロールを改善」と題する記事を掲載していました。

いわく、5月16日~18日に開催された
第56回日本糖尿病学会で、血糖コントロールが中等度の2型糖尿病患者において、トレシーバは、ランタスに比べて低血糖発現リスクを高めずに、血糖コントロールを同程度に改善することが、ノボノルディスクファーマより報告されたということです。

まあ、報告の主体がトレシーバの開発者なので、その辺割り引いて考えてなければなりませんが、可能性を秘めた薬剤であることは間違いないようです。

僕は3月の受診時にトレシーバを処方されなかったくちなので、身を以て体験してはいないのですが、ためしにアメブロで「トレシーバ」をキーワードに5月のブログを検索すると、その評価に関する記事が30件ほど見つかりました。

記事は概ねトレシーバを評価する内容が多く見られました。

「同じような食事を摂っても
ランタスの頃よりもそれほど血糖が上がらない感じがする」「ペンの押し具合がよい」「ランタスに比べて薬がしみない」「効果が持続するので週3で使っている」「ランタスの時と比べて食前の超速効型インスリンの量が減った」「レベミルの時より1日あたりの総単位数は減少」「レベミルと比べて夜中に低血糖で起きることはなくなった」「夜間血糖はフラットに近い」

一方で、つぎのような意見もありました。

「2週間に1度の処方が煩雑」「ランタスから切り替えた際の血糖が不安定」「効き過ぎるのか低血糖頻発」「小児事例が少ないので不安」「ランタス同様、効きが良いのは最初だけかも」「ランタスに比べてトレシーバのほうが薬価が若干高い」「カチカチ感がないので薬剤入ったかどうか不安になる」

3月に解禁され広範な臨床データが蓄積されつつある段階の薬剤において、これらの記事に見られるユーザの使用感と具体的な変化についてはとても参考になります。ま、僕の場合、処方のために2週間に一度病院に行くのはちょっとしんどいので、長期処方が可能になる2014年3月以降に本格的に考えることになりそうです。

ところで、ランタスがしみてトレシーバがしみない件について、添付文書を見てみると、ランタスのpHが3.5~4.5、トレシーバのpHが7.20~8.00であり、ランタスがずいぶん酸性に傾いていることも影響しているのかなあと思いました。

鈍感なのか、
僕はランタスでしみる感じはないのですけど、トレシーバを使用したらランタスのしみ加減が際立つのかもしれません。そう思って、併用しているノボラピッドのpHw調べると7.20~7.60でほぼトレシーバ並。もし、しみる原因がpHに起因するのだとしたら、たぶん僕には気づけないだろうなあと確信しましたよ。もちろん、しみる原因はpHのみにあらずですけどね。

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