※最近よく質問が届くので過去記事を加筆修正して載せますね(∩´∀`)∩


ケトルベルスポーツ(GS)のススメ 日本人に合う寝技系スポーツ?


ケトルベルスポーツとのファーストコンタクト

私はMMA選手時代にレジスタンストレーニングにケトルベルを使用したのがきっかけでした。

そのうち、ケトルベルスポーツっていうのがあるよって聞いて、最初の感想は・・・



「はあ?10分ずーっと、上げ続けるだけ?100回の速さを競うんじゃなくて?そんだけ?見てる人、どうやって応援すんの?超つまんないじゃん。絶対はやんないよ。え?アメリカで流行ってんの?専門の選手もいるの?理解できん。私、絶対しないわ。」



・・・って思ってました。しばらくその感想は変わらなくて、TEAM黒船でも心拍あげのサーキットやレジスタンストレーニングのために、ケトルベルを多用していました。

そのうち、せっかくだからちゃんとした知識と資格が欲しいなと思って練習を始めました。ケトルベルの資格は柔術の帯みたいなもので、資格をとる為にはお金を積んだりセミナーにでるだけじゃダメ。ある程度の重量で規定回数をクリアしなければならないのです



「10分かー、つまんなそうだけど、やるかー・・・・」



実際にやってみて、ケトルベルスポーツって日本人にすごく「合う」んじゃないかと思いました。日本人って「自分しだい」って状況が好き。試合前のコメントでも、相手どうこうよりも、自分の力を発揮したいという選手が多いですよね。


格闘技(とくに打撃)だと、相手が12キロベルと思っていたのに、8キロだったり、24キロだったりするじゃないですか。スナッチを予想していたのにロングサイクルだったり!試合時間が突如1分に変更になったり!

GSは12だったら12キロ!10分!どっちがキツイとか、どっちがすごいって話ではないですが。


同じような例ですが、自転車ロードレースの大会、日本では平地よりヒルクライムの大会の方が人気があるそう。


平地はスピードも速く、風の影響が大きいので、前に出るか、いつスパートするか、誰につくのかなど、状況や駆け引きの要素が非常に大きいです。チームで風よけになり強い人の力を温存したり、2位グループが順番に先頭を引っ張ってトップグループに合流したりと、展開が目まぐるしく変化します。


一方ひたすら低い回転数で自分との戦いを続け、ゴリゴリと登っていくヒルクライム。性格も、スプリンターの方が血気盛んな人が多く、ヒルクライムはガンコながら穏やかな人が多いそうです。打撃と寝技みたいですね()寝技もコツコツ系なので、日本で盛んですね。


ケトルベルは技術も細かくて、やってるとちょっとずつできるようになっていくのが目に見えてわかります。また10分という競技時間が絶妙で・・・3分だったらきっと生まれ持ったフィジカルがほとんどになると思うのですが、10分だと技術とエコノミー(努力)が大きく入り込んできます。そして我慢・忍耐のスポーツです。あるケトルベルリフターの名言があります。


「3分過ぎたら一緒」


不思議なことに、スタートから10分まで徐々にきつくなっていくわけではなく、3分すぎから10分までずーっと同じくらいキツイのです。「重いよー、つらいよー、置きたいよー。痛いよー。握力ないよー、前腕感覚ないよー、もういいや、やめよう・・・・でも、あと一回だけならできる・・・エイッ!あと一回だけならできる・・・エイッ!」を延々と続けるのです。



数字(回数や重量)でしっかりと成長がわかるし。目標も段階的に設けられているので、やる気もでます。「誰かができた」っていう認識はすごく大事です。今、12キロでスナッチを150回できるのですが、もし資格が50回で、世界大会でもチャンピオンが100回だったら、私は50回しかできなかったと思います。まー、女性で24キロ200回レップスとか、できててもできるかいと思いますが()


※2014年の記事です。現在は12kgワンスイッチで220回、16kgワンスイッチで100回!誰でも続けたら成長できるんです(∩´∀`)∩



超えてやるというよりも、近づきたいという気持ちになれます。大人になって、成長が日々確認できるというのはとても楽しいことなんです。鉄の塊を通してアツイ気持ちになれるケトルベルスポーツ、おすすめです~。