P&G 新パンテーン エクストラダメージケア シャンプー/コンディショナーの解析1 製品概要編 | 化粧品犬が化粧品開発を模索するブログ

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大手会社の開発に勤務していましたが、好きな化粧品を好きなだけ追求するため円満退職。
ノラ犬となった化粧品犬が、面白いと思った情報を発信していくブログです。
化粧品コンサルタントとして仕事も受けています。
パームアミノ・ラボ合同会社 imori@palmamino-labo.jp

化粧品犬です。

今回は、2015/9/15にリニューアルされた、P&Gさんの パンテーン エクストラダメージケア シャンプーとコンディショナーを解析しようと思います。

全3回ぐらいの予定です。

パンテーンは昔、生産がタイに移ったときから質が低下したような気がして、あまり使ってなかったのですが。
今回のリニューアル品は評判が良いようなので、久しぶりに手を出してみました(^_^;)
かなり古いブランドで使っている方も多い商品なので、解析するのは緊張しますね。

とりあえず、ちょっと使った結果・・・使用感は悪くない。
昔のイメージから大きく進歩してますね。

使用感については最後に細かく述べるとして、製品概要を先にやります。
まずシリーズ概要ですが、9/15には以下の3シリーズがリニューアルされたようです。
以下、次のパージから引用しました。
http://media.jp.pg.com/news/release_pdf/20150819p05.pdf

9/15リニューアルアイテム
1)パンテーン エクストラダメージケア シリーズ 
カラー・パーマ・コテ・アイロンを使う方に。ヒスチジン配合の濃密補修プロビタミン処方で、あの頃のダメージを 忘れたバージンヘアへと導きます。

2)パンテーン シルキースムースケア シリーズ 
ハネ・まとまりが気になる方に。ホホバオイル美髪エッセンス・ヒスチジン配合のモイスチャーバランスプロ ビタミン処方で、あの頃の潤ったサラサラのバージンヘアへと導きます。

3)パンテーン エクストラボリューム シリーズ 
トップのボリュームが気になる方に。あの頃のボリューム髪へ。ジンジャー美髪エッセンス・ヒスチジン配合(※1) のボリュームアッププロビタミン処方で、バージンヘアのように根元からふんわりボリューム髪へと導きます。


なかなかに、最近の売れ筋ポイント押さえたシリーズ展開ですね。
3)パンテーン エクストラボリューム シリーズは、去年からから登場した比較的新しいシリーズのようです。
価格・容量展開は、オープンプライスですが、350円ぐらい/200gと 750円ぐらい/450gです。
割と安いです。あまり見かけないのが難点ですが、200gのボトルがあるのがちょっと試せて嬉しいですね。
その代わりトライアルセットの設定が無いけど(^_^;)

化粧品犬も1)の エクストラダメージケア シリーズシャンプー/コンディショナーの 200gのボトルを買いました。
写真をアップします。


フタの開け方が、ちょっと変わってます。


配色の感じから、海外にありがちな、押し込んで開けるのかと思いきや。
逆に引き上げると開きます(^_^;)
かつ、日本人の感覚に反して、注ぎ口が凹んでいるという。
ここは凹んでいると水とかが入りそうなので、出っ張っていて欲しいですね(^_^;)

また エクストラダメージケア シリーズに「コンセプトは以下のようになっています(3シリ-ズ共通)

1)パンテーンが叶えるのは、中学や高校時代の「あの頃のバージンヘア」の輝き
パンテーンは、バージンヘアに必要とされる要素を1ツヤ2水分バランス3キメ・ なめらかさ4ハリ・コシ5しなやかさの5つと定義。この5つの要素を満たすのが、今回の新シリーズです。

2)新発見!ミネラル不純物がキューティクル層 深部にまで蓄積
パンテーンは、髪のダメージ要因について研究 を進めた結果、キューティクル層深部に蓄積する ミネラル不純物 (銅イオンなど)が 、髪 の 芯( コ ル テ ッ ク ス )の たんぱく質構造までダメージをあたえていることを発見 しました。
そして、アミノ酸の一種「ヒスチジン」 がこのキューティクル層深部のミネラル不純物を 取 り 去 る こ と に 非 常 に 効 果 的 で あ る こ とを 発 見 しました。

3)新テクノロジーを採用したシャンプー、コンディショナー
。ダメージの原因になり得る、キューティクル層 深部に蓄積した ミネラル不純物 (銅イオンなど)と「ヒスチジン(※1)」 が 結 合 し 、洗 い 流 す 水 と と も に 髪 の 外 へ と 排 出 す る 新 テ クノ ロ ジ ー を 、シャンプー、コンディショナー採 用 。


以上プレス発表や商品紹介ページの内容から構成しました。

1)の「あの頃のバージンヘア」の輝き については、文章だけで、特にどの成分でこの効果が・・・とかが、全くないので、まあイメージ的な物なのなのかなと(^_^;)

問題は、2)3)の「ヒスチジンで髪に蓄積するミネラル不純物 (銅イオンなど)を洗い流す」というところです。
原文では単に、ミネラル不純物となっていたのですが、新製品発表会に参加した方のブログを読むと、そのミネラル不純物 とは銅イオンのことらいしので、化粧品犬が勝手に「ミネラル不純物(銅イオン)」としました。
新製品発表会に参加された方のブログ
(暫定)DUST BOXさん
http://provisionaldustbox.blog50.fc2.com/blog-entry-4582.html

ヒスチジンは塩基性アミノ酸の一種ですね。ラックスでよく使われている、アルギニンの仲間のような、カチオン性のアミノ酸です。

DUST BOXさんのブログを参考にさせていただくと、ヒスチジンと銅で化合物を作って、銅を体外に排出するらしいんですが。ヒスチジンも銅もカチオン性なので、あまりしっかりした化合物は作れそうもないんですよ。色々調べるとヒスチジン銅という化合物は無くは無いのですが、髪の毛から銅をはがす程の力は無いんじゃないかな。
かなり、うさんくさいところです。
ただ、ヒスチジンは塩基性アミノ酸なので、髪には吸着しやすいです。
特にダメージ部分は「アニオン性になっているので。そこに吸着されやすい。
単に「ヒスチジンがダメージ部に吸着します」というと、セールストークとしてつまらないから銅と反応して~とか言い出してしまったのかな?と化粧品犬には思えます。

「髪に蓄積するミネラル不純物 (銅イオンなど)を洗い流す」というコンセプトは、先日解析したアジエンスMEGURIにも似ていいるのですが。あちらは、コハク酸でカルシウムイオンを取り除くというものだったので、酸とカルシウムは「化合物を作りますから、まだリアリティがありましたが(ちょっと変だったけど)・・・これはうさんくさいだけです(^_^;)

そんな若干うさんくさいエクストラダメージケア シリーズですが。
使用感は結構良いです。

実はシャンプーには、安全性的にどうなの?と疑問符か付く成分が多く、コンディショナーは日本では似たのものが無いような、とても変わった処方です。
しかし結果として、使用感はなかなか良いと(^_^;)
ちょっと面白いですね。
具体的には、使って流している辺りは、普通なんです。
生乾きの時は、とても良さそうな感じがします。

そして乾燥後。
超滑りが良く、軽いです。髪の根元もあまり寝ないので、柔らかい髪の人にもOK。
とてもシリコンっぽいのですが、逆にシリコン使いがうまい。
ただしツヤは無いです。
また、数回使うと寝起きの髪が、やけにボサボサしてくるのですが(^_^;)。
ブラシをかけると何故かそれなりに落ち着き、夜まで持ちます。この辺がよくわからないところですが、コンディショナーの処方が変わっているのでその効果かもしれません。
しっとり感は無いのですが、それなりの被覆感はあり。
滑りの良さと軽さが長所で、長く使用してもごわつきは無いけどちょっとボサボサする(^_^;)
という感じです。

ちなみに@cosmeの評価はクチコミ 149件 注目人数 43人と、早くもクチコミ人数が多い。
ただ評価点は5.5点で、最近下がり気味かな?
レビューを見ると、7点以上の高得点を付ける熱心なファンが多い(^_^;)
ほかでは得られない、変わった仕上がりなのでその気持ちは分かりますねー。
これしかない感、あります。
しかし好みが割れる使用感でもあるわけで(少なくともノンシリコンというトレンドとは正反対だし)。
素の結果が最終的な得点が5.5点、ということなのでしょう。
しかし、既に大受けし始めているのも確か。
2015年度前半はコーセーさんががんばっていましたが、後半はこの新パンテーンがどこまで受けるのか。
とても楽しみです。

次回は問題の多い、エクストラダメージケアシャンプーの処方解析をやる予定です。