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第六節 ミドルズブラ戦

第五節を終えて、4勝1敗。
今節は格下のミドルズブラとの一戦だ。
ここは負けられない。
アーセナルの先発メンバーは

GKマヌエレ
CBメイヤー
CBライカールト
CBセンシーニ
DMFモッタ
DMF小野
CMFピレス
OMFドナドーニ
OMFポポルスキー
CFアンリ
CFアリアディエール

フラミニとベルカンプを温存して、
アンリと小野。
そして、移籍後、初先発となるモッタを
ディフェンシブハーフとして起用した。

コーチからあがってきたミドルズブラの
データをチェックする。
若手が多い。
先発メンバーの平均年齢は21歳。
チーム作りの最中だけに、
勢いにのせると怖い。
主要メンバーを見てみる。
GKカンポス(メキシコ)
DFテリー(イングランド)
MFメンディエタ(スペイン)
FWビドゥカ(オーストラリア)
各ポジションに将来をになう選手が
配置されている印象。
それでも、ここは負けられない。

試合開始。
ボールを支配したのは、アーセナル。
ピレスを中心にワンタッチパスをつなぐ。
とくにモッタの動きがいい。
攻撃参加の多い小野の動きを見ながら、
中盤の底でパス回しに参加。
適格にサイドチェンジをくり返し、
攻撃のリズムを作っていく。
そのお陰でピレスの負担が減る。
もともとサイドアタッカーであり、
セントラルハーフは不馴れ。
モッタが入ったことによって、
ピレスの攻撃センスが蘇ってきた。
バランサーのドナドーニとポジションチェンジを
しながら、得意の右サイドに流れる。
そこにモッタから足下に正確なパスが入る。
中央に入ったドナドーニのフォローを
受けながら、ドリブルを開始するピレス。
寄せにくるディフェンダーを軽くかわし、
中央のドナドーニへ。
これをワンタッチでリターンパス。
ペナルティエリアを鋭くえぐったピレスは
落ち着いてセンタリング。
このボールは、アンリの頭にピタリ。
アンリが動かなくてもいいほど、
正確なセンタリングだった。
アーセナル先制。
若いミドルズブラはこれで冷静さを欠いた。
中盤でパスミスを連発し、それをことごとく
アーセナルに拾われる。
2点目はそのパスミスから始まった。
FWビドゥカへのパスをカットした小野が、
前線のアリアディエールへくさびのパス。
そのボールをワンタッチでドナドーニに落とし、
サイドを上がってきたピレスへつなぐ。
さらにその裏を猛然と駆け上がって
きたモッタにスルーパス。
ディフェンダーを置き去りにした、
そのパスで勝負あり。
フリーのモッタからマイナスぎみのクロスが
上がり、走り込んできたアンリがヘディング。
キーパーはただの傍観者になるしかなかった。
2-0。
前半はこれで終了。
ケサボン監督は、今後に向けて、
あるチャレンジを試みる。

GKマヌエレ
CBメイヤー
CBライカールト
SBセンシーニ
SBモッタ
DMF小野
DMF稲本
OMFドナドーニ
OMFポポルスキー
CFアンリ
CFピレス

アリアディエールに変えて、稲本を投入。
モッタを左、センシーニを右のサイドバック
にポジション変更。
ピレスをFWに上げる。
台形型中盤構成の4バックシステム。
4-4-2。
練習では試していたフォーメーションの
実践デビューだ。
後半開始5分、サイドバックに入った
モッタから攻撃が始まった。
自陣の深い位置でボールを受けたモッタは
中央でフリーになっていた小野にパス。
小野は難なく前を向き、前方の視野を確保。
ツータッチ後、右のアウトサイドで開いていた
ドナドーニにノールックパス。
この意表をついたパスに
ミドルズブラの中盤が慌てた。
パスを受けたドナドーニに慌ててつめてくる
ディフェンダーをひきつけ、ボールをキープ。
その裏を回って上がってきたモッタ。
ミドルズブラの左サイドにはポッカリと
スペースが空いていた。
ドナドーニの右足から放たれたボールは
そのスペースをすべるように転がる。
そこに走り込んできたには、
右サイドバックのモッタ。
ペナルティエリア内をチラリと見て、
右足のインフロントでボールをこすりあげる。
ゴールから離れるようにカーブがかかった
ボールは、ピンポイントでアンリの頭に。
3-0。
アンリ、ハットトリック達成。
その後もアーセナルの一方的展開。
FWに入ったピレスが2得点をあげ、
5-0。
初先発のモッタが4アシスト。
新戦力の活躍で快勝したケサボンアーセナル。
チャンピオンズリーグ予備予選 ASローマ戦へ続く。




チャンピオンリーグ予備予選 ASローマ戦

前節の大勝で勢いづくケサボンアーセナル。
約2週間のブレイクを経て、迎えた
チャンピオンリーグ予備予選。
イタリアの古豪ASローマと
ホーム&アウェイでの一騎討ちだ。
これを勝たなければ、予選リーグへの
出場権を得られない大事な試合。
スタジアムはローマサポーターであふれ、
完全なアウェイだ。
アーセナルのスターティングイレブンは

GKマヌエレ
CBメイヤー
CBライカールト
CBセンシーニ
DMF稲本
DMFフラミニ
CMFピレス
OMFドナドーニ
OMFポポルスキー
CFベルカンプ
CFアリアディエール

今のところのベストメンバーだ。
一方、ローマは相変わらず豪華メンバー。
攻撃の中心は
MFトッティ、FWカッサーノ、モンテーラ。
守備陣もチェックする。
GKパリュウカ。
イタリア代表の守護神がゴールを守っている。
厳しい戦いになるのは、明らかだった。

試合開始のホイッスルがなる。
アーセナル3-5-2
ローマ3-5-2
攻撃的MFを2枚置くアーセナルに対して
トッティをトップ下に置き、サイドハーフを
はり出させる布陣。
そのサイドハーフが牙を向く。
まずは右サイド。豊富な上下運動でボールを
引き出しているのは、ブラジル代表のカフ-。
左サイドには、若手のタッディがえぐる。
アーセナルはこのふたりへの対応に
追われることになる。
前半10分。ローマが誇るダイナモ、
トンマージの寄せにポポルスキーがパスミス。
そのボールを拾ったのは司令塔トッティ。
カッサーノとモンテーラの2トップは
トッティの動きを見ながら、前線をかき回す。
その動きに慌てたアーセナル守備陣。
稲本のプレスをトッティがいなし、
右サイドをスルスル上がってきたカフ-にパス。
カフーへの対応のため、フラミニがサイドに
引っ張られる。中盤のバイタルエリアには
ピレスひとり。そこになだれ込んで来るトッティ。
カフ-は落ち着いてボールをキープ。
ペナルティエリアから右サイドにセンシーニを
ひきつれて流れてきたカッサーノを囮につかい、
中央のトッティへグラウンダーの速いパス。
ピレスが詰めに行くが、トッティはダイレクトで
右足のヒールを使って、ボールを後ろに流した。
そこに走り込んできたのは、左サイドのタッディ。
中央にスペースを見つけて、切り込んできたのだ。
このフリーランニングが得点を呼んだ。
トッティの意表をついたヒールパスに反応できた
アーセナルディフェンダーは皆無だった。
ペナルティエリア中央の少し手前、
ゴール20メーターラインからフリーで打たれた
ミドルシュートは、1秒後、アーセナルゴールを揺らした。

アーセナル0-1ASローマ。

この状態は前半40分まで続く。
アーセナルはシュートすら打てないが、
ライカールトを中心に、なんとか凌ぐ。
ほぼ全員が守備に追われるなか、ただひとり
ゴールを狙うハンターがいた。
エース、ベルカンプ。
前半43分。
カッサーノの果敢なドリブルでの仕掛けを
ライカールトが押さえた。そして、
一気に前線のベルカンプへロングフィード。
ローマディフェンス陣は、このパスに慌てた。
ローマは試合のリズムを攻撃で作っていたため、
守備への意識が若干、気薄になっていた。
そこを突くようなロングフィード。
そのパスを胸で受け、アリアディエールへ預ける。
その直後、ベルカンプはゴールに向けて猛ダッシュ。
そのスピードに合わせて、アリアディエールから
リターンパスが通る。
状況は、すでにキーパーと1対1。
ベルカンプがトラップをして、シュート体勢に入る。
誰もが決まったと思った瞬間、
ボールめがけて、神の手が伸びた。
守護神パリュウカ。
彼だけがこのカウンター攻撃を予期して、
完璧な準備をしていた。
前半終了。

ハーフタイム。ケサボン監督は動かない。
一方、ローマは動きに切れがなかった
モンテーラを下げ、中盤のデ・ロッシを投入。
この積極的な交代が、後半の流れを決めた。

アーセナルは前半と変わらず、3-5-2。
ローマは3-6-1。
厳密に見ると、トッティがセカンドトップの位置。
3-5-1-1。
ローマの中盤構成は前半に比べて守備的。
ホームアドバンテージを生かして、
1点を守り切る作戦に出てきた。
この交代を見て、ケサボン監督が動く。
後半5分。
稲本に変えて、獲得後初出場になるモッタを投入。
ドナドーニを右、モッタを左サイドのウィングに置く。
このシステムチェンジが流れを180°変えた。
フィールド中央をポポルスキー、ピレスが支配。
ドナドーニ、モッタが果敢にサイド攻撃をくり返す。
前半とは正反対の状態になった後半15分。
ついに同点弾が飛び出す。
サイド攻撃から得たコーナーキック。
キッカーはドナドーニ。
ベルカンプ、ピレス、モッタ、ゴール前に集結。
しかし、マークも厳しい。
ドナドーニが軽い助走から、ニアサイドに速いボール。
そこに走り込んできたのは、
ディフェンダー、ライカールト。
抜群のボディバランスで、マーカーを押さえ、
ヘディングでボールを逸らせた。
GKパリュウカはライカールトのシュートにそなえ、
ニアをカバーしていた。
ライカールトの頭をかすめたボールは、やはり
後ろから走り込んできた、フラミニの頭にピシャリ。
1-1。
この同点弾で目が覚めたローマは、
パリュウカを中心に持ち直す。
一進一退の攻防の末、1-1のドローでフィニッシュ。

アーセナルにとっては、アウェイでの価値あるドロー。
モッタの起用にもメドがたった。
収穫大。
第六節ミドルズブラ戦へ続く。

第五節 ニューカッスル戦

カップ戦の敗戦を受け、
サブシステムの修得が急務となった
ケサボンアーセナル。
課題は「サイド攻撃を押さえる」。
現状のスリーバックシステムを
生かすのなら、サイドハーフ、
ウィングバックを置く布陣が有効だ。
しかし、エバートン戦後半の戦いを見ると
熟練されてないとはいえ、
有効打ではないという印象。
フォーバック。
安易な思考ではあるが、
安定感を出すには最適との判断。
すぐさまフォーバック練習を取り入れる。
まだ実践で使えるレベルではないが、
サブシステムとして取り組む意思を見せる。
そこにスカウトから連絡が入る。
有能な選手をリストアップしたらしい。
DMF ディエゴ・モッタ。
抜群のスタミナを誇るブラジル代表だ。
彼はケサボン監督が
サンプドリアにいた頃に指導した選手。
そのときに両サイドバックの
コンバート練習をさせてきた。
現在の所属はオランダのアヤックスだが、
監督の起用法に憤慨しているらしい。
移籍金6億円。目を疑う。
残り少ない資金でギリギリで行けると
踏んだケサボン監督をオファーを出す。
獲得成功。これはデカイ。
この時期はすぐに合流できるのも大きい。
ニューカッスル戦の前日に合流。

この試合のスタメンは

GKマヌエレ
CDFセンシーニ
CDFライカールト
CDFメイヤー
DMF稲本
DMFフラミニ
CMFピレス
OMFドナドーニ
OMFセスク
FWベルカンプ
FWアンリ

新加入のモッタはコンディション不足から
ベンチスタート。
ニューカッスルのメンバーを確認する。
注目はFWシアラー。
イングランド代表の点取り屋だ。
しかし、最近のニューカッスルは不振続き。
消極的なリアクションサッカーに
終始しているのが現状。
システムも5-3-2。ココは負けられない。
試合開始。
予想通り、アーセナルの攻撃から始まる。
最終ラインのライカールトがボールを奪取。
落ち着いて、フラミニにあずける。
難なく前を向き、サイドに開いたドナドーニへ。
ニューカッスルの中盤がノープレッシャーなので、
気持ち良いほど、ボールが回るアーセナル。
ボールを受けたドナドーニは、
ディフェンダーを引き連れながらサイドに流れる
アンリへパスを送る。
背中にディフェンダーを感じながら
ボールを受けるアンリ。
ペナルティエリアの少し手前。
サイドスペースで時間をかけてキープするアンリの
さらに裏を稲本が回る。
サイドバックが稲本をフォローするように流れる。
アンリはその動きを見てアクションを起こした。
自陣に戻るようにドリブルを開始し、
ディフェンダーとのスペースを作る。
その瞬間、くるりと回転し、前を向く。
詰めてきたディフェンスの股を抜き、
ゴールへドリブル。
右45度のサイドにはゴールキーパーだけ。
狙い済ました様に右足を振り抜く。
インフロントで擦り挙げたボールは
少しカーブがかかり、ゴールネットを揺らした。
アンリ、プレミアリーグ、初ゴール。
そこからアーセナルのゴールラッシュが始まる。
前半20分 ベルカンプ
前半40分 ドナドーニ
後半5分 ライカールト
後半35分 アンリ
5-0。
圧勝。
カップ戦敗戦のイヤな流れをとめる
には最高の形での勝利。
時節はヨーロッパチャンピオンリーグ予選
イタリアの競合ASローマ。
代表戦が挟むため、2週間のアドバンテージが
ある。ここでサブフォーメーションと
コンディションアップの練習。
少しづつチームが良いムードになってきた。

ヨーロッパチャンピオンリーグ予選
ASローマ戦へ続く

カーリングカップ一回戦 エバートン戦

今週はカップ戦があるため、
3日のインターバルを開けて
2試合というスケジュール。
カーリングカップ一回戦の相手は
リーグ開幕戦を戦ったエバートン。
そのエバートン、前回とはシステムを
変更してきた。
スリーバックにディフェンシブハーフを3枚。
オフェンシブな中盤を2人置き、
ツートップ。
その一角にイタリア代表のシニューリ。
さらに、スタメンをチェックしてみる。
OMFに小笠原満男。
FWにラーション。
日本代表にスウェーデン代表。
リーグ戦の不振を受けて、
大幅補強という手に出たようだ。
アーセナルのメンバーは

GKマヌエレ
CDFセンシーニ
CDFライカールト
CDFシガン
DMF稲本
DMF小野
CMFピレス
OMFドナドーニ
OMFポポルスキー
FWベルカンプ
FWアリアディエール

CDFメイヤーを休ませ、シガン。
フラミニに変え、レッドカード明けの稲本が先発。
試合はエバートンの猛攻で幕を開ける。
ラーション、シニューリというスピードスターが
ピッチを縦横無尽に動き回る。
この速い動きにピークを過ぎている稲本、小野が
ついていけずに、ディフェンダーとの間に
スペースが生まれる。
もともと3-5-2のシステムで、サイドプレイヤーが
いないという布陣なだけに、
ボランチがスピードで振り切られると辛い。
エバートン攻撃陣は小野、稲本コンビの弱点を
適格に突いてきた。
その攻撃のかじ取りをしているのは、小笠原満男。
彼からサイドのオープンスペースに
ピッチを滑らせるグラウンダーのパスが送られる。
そこに走り込むのは坊主頭のラーション。
この局面でシガンがサイドに引っぱれる。
ココの1対1で負けるとかなり危険だ。
しかし、3度目のチャレンジでラーションの
フェイントが決まる。
センターにはシニョーリと小笠原。
ライカールトが慌ててラーションにプレスをかけるが、
1歩違いで低いクロスが入る。
その瞬間、小笠原がニアに走り込む。
俊敏な動きにつられたセンシーニが重心を右足にかけた。
しかし、ラーションのボールは小笠原の後ろ、
低いクロスはゴールから離れるマイナスへのパス。
そこのポジションには、左足のマジシャン、シニューリ。
フリーで受けた彼は、ただ左足を振り抜くだけで良かった。
0-1。
試合開始15分。
ケサボン監督、まだ動けない。
その後も、エバートンの猛攻は続く。
同じようにサイドを起点に攻撃。
ラーション、シニョーリ、小笠原。
この3人だけの攻撃が止められない。
前半のアーセナルのシュート0。
なんとか猛攻を凌ぎ、0-1で折り返す。
ケサボン監督、ココで動く。
稲本に変えて、セスクを投入。
彼を攻撃的MFにすえて、
ドナドーニ、ポポルスキーを
サイドの深い位置に置く。
ふたりとも攻撃的なプレイヤーだが、
守備重視の指示を出した。
この交代こそ、エバートンの戦略だった。
後半10分。
エバートンはラーションに変えて、守備的MFを投入。
3-6-1のフォーメーションで
守りを固めてきた。
ケサボン監督は静観。
これが勝負の分かれ目だった。
中盤を厚くしたエバートンに
サイドのドナドーニ、ポポルスキーが仕掛けるが、
ゴールまでの距離がありすぎた。
焦り出したアーセナルは、深い位置から
アーリークロスを連発。
ベルカンプのテクニックでボールはキープできるものの
フォローがなく、孤立状態。
さすがのアイスマンもこれでは打開できない。
0-1。
試合終了。
完璧なる采配ミスによる、まさかの一回戦敗退。
サブフォーメーションの重要性を
再確認する結果になった。
第五節ニューカッスル戦へ続く。

第四節 チェルシー戦

第三節を終え、2勝1敗。
今節は宿敵チェルシー。ダービーマッチだ。
最近のチェルシーは大物大量補強は影を潜め、
適材適所の補強をすすめている印象。
スタープレイヤーはひとり。
MFフランチェスコリ。
ウルグアイ最高のファンタジスタだ。
フォーメーションは4-3-3。
フランチェスコリはFW登録の模様。
彼を押さえることが勝利への近道になる。
アーセナルの布陣は変わらず3-5-2。

GKマヌエレ
CBメイヤー
CBライカールト
CBセンシーニ
DMF小野
DMFフラミニ
CMFセレス
OMFドナドーニ
OMFピレス
CFベルカンプ
CFアンリ

疲れの見えるアリアディエールとポポルスキーはベンチ。
前節レッドカードを受けた稲本に変わり、小野がスターティング。
リバプール戦の反省点は相手のサッカーに合わせてしまったこと。
それにより、試合開始からペースが握れなかった。
そのため後手後手の展開になってしまったのだ。
その教訓を活かし、スタイルを貫きながら、
試合の中で順応されていく。
ケサボン監督は「スタートはこのフォーメーションでいく」ことを決める。
相手に合わせるリアクションサッカーではなく、
こっちから仕掛けるアクションサッカー。目指す方向性が決まった。
試合開始。
ダービーマッチだけあって、観客の盛り上がりも異様だ。
試合はアーセナルペース。今期4試合目にして
ついに天才ベルカンプの本領が発揮される。
まずは前半10分。
ピレス、ドナドーニ、セレスと渡ったボールが
後ろからスルスルとサイドを上がってきた小野に。
フリーの小野は前方の視野を確保。
ディフェンダーを背負いながら右サイドのペナルティエリアに流れた
ベルカンプにくさびのパスを入れる。
ゴールを背にしたベルカンプは、パスがくる前に一度ディフェンダーに体を預けて
動きを止めた。その瞬間、ゴールから遠ざかりながら、小野のパスを引き出す。
慌てたディフェンダーは1秒ほど遅れて寄せてくる。
しかし、その1秒のフリーを作ったベルカンプはパスを半身で受け、
そのまま前を向く。詰めてくるディフェンダーをあざ笑うようにマタ抜きを決め、
一気にゴールに向かう。ここで完全にフリー。
あとはキーパーの動きを見て、流し込むだけ。難なくゴール。
アーセナル1-0チェルシー。
ベルカンプ劇場第二幕。前半40分。
フランチェスコリを中心に攻撃を展開するチェルシー。
この時間帯はチェルシーの猛攻。全員守備をしくアーセナルの中、
ベルカンプだけは前線に残っている。
この唯一の牙がチェルシーに襲いかかる。
コーナーキックのこぼれ玉を拾った小野から
一気に前線にロングフィード。
懐の深いベルカンプがキープしている間に
ドナドーニがフォロー。一旦、ボールを預けたベルカンプは
ゴール前に猛ダッシュ。ドリブラーのドナドーニも
直線的にゴールに向かいドリブルを開始。
2対2の状況を維持しながら、舞台はペナルティエリア付近へ。
ベルカンプを意識しながらドナドーニを挟み込む形でプレスを
かけるディフェンダーふたり。その瞬間、ベルカンプが止まり、
ゴールから遠ざかるように、ドナドーニの背後に。
シュートコースをふさがれながらもペナルティエリアに侵入していた
ドナドーニはその動きを察知し、ベルカンプにバックパス。
そのボールを迷うことなくダイレクトでシュート。
ボールはゴール左隅に突き刺さるビューティフルゴール。
アーセナル2-0チェルシー。
後半も主役はベルカンプだった。
ダイジェストは後半35分。
チェルシーゴールから約20mのところで得たフリーキック。
いつもならドナドーニが蹴るところだが、
ボールをセットしているのはベルカンプ。
監督の指示とは違うが、ここは黙認する。
壁は5枚。軽く助走に入ったベルカンプは
右足のインフロントでボールをこすりあげた。
ジャンプした選手の頭の先をかすめながら、弧を描くボール。
キーパーも反応できないくらい優雅にゴール左上に決まる。
ハットトリック達成。
アーセナル3-0チェルシー。
このまま試合終了。
MVPはもちろん、ベルカンプ。評価点は8.0。
アーセナルのエースはこの男しかいない。
次の試合は国内カップ戦「カーリングカップ1回戦」
相手は開幕戦を闘ったエバートン。
ここは負けられない。
次節に続く。

第三節 リバプール戦

2連勝で失点0という満点のスタートをきったアーセナル。
今節は強豪リバプール。
ケサボン監督も5シーズン前に采配をふるったチームだ。
そのときはトヨタカップを制し世界一に輝いた。
その後もヨーロッパの常連。
国内ではチェルシー、マンチェスターユナイテッドと合わせて
3強といわれている。今シーズンも2連勝。
優勝候補の最右翼との激突だ。
アーセナルのスターティングメンバーは前節変わらず、

GKマヌエレ
CBメイヤー
CBライカールト
CBセンシーニ
DMF稲本
DMFフラミニ
CMFピレス
OMFドナドーニ
OMFポポルスキー
CFベルカンプ
CFアリアディエール

リザーブに体調の回復した小野伸二が登録された。
一方のリバプールは4-4-2の布陣。
代表的なメンバーは

MFキューウェル、ジェラード、Mラウドルップ
FWジブリルシセ、レジェス、ロナウド

ロナウドがレアルマドリーから移籍している。
4-4-2とはいえ、バランス重視というより
サイドバックも高い位置にあり、かなり攻撃的だ。
中盤はダイヤモンド。底にジェラードを置き、
サイドにキューウェル、レジェス、
トップ下にラウドルップ。
前線はジブリルシセとロナウド。
豪華すぎる。キーマンに指定されているのは
ラウドルップ。まずは彼を押さえる方法を考える。
FWのふたりに前を向かせることは
即ゴールにつながる。
ふたりとも前線に張るタイプなのが唯一の幸いか。
そこでメイヤーとセンシーニにマーク指定。
ラインにこだわらずにマンツーマンでつき
ライカールトを余らせることにする。
さらに、ラウドルップ対策。
ここはピレスに頑張ってもらう。
攻撃は捨ててでも守備に専念。攻撃参加をOFFにする。
こうなると、キーになるのはサイド。
キューウェルとレジェス、そしてサイドバックの攻撃参加。
対策としてダブルボランチを開きぎみの
ポジショニングをとらせてフタをする。
しかし、サイドでは2対1の数的有利を作られる可能性が高い。
そこは目をつぶる。
相手に攻めさせることが、アーセナルのチャンスになる。
この試合のコンセプトは「カウンターで勝つ」。
試合開始。
試合前の予想通り、リバプールが厚い攻撃をしかける。
中盤を仕切るジェラードからサイドに張るキューウェルに
ボールがわたる。そこから高速ドリブルを開始。
プレスをかける稲本をスピードで抜き去り、
中央のラウドルップへ。ピレスの素早い寄せを察知した10番は
ダイレクトでキューウェルへリターン。左サイドでフリーに
なったキューウェルはペナルティエリア内にドリブル開始。
クロスを予想していたディフェンス陣が慌てて、プレスに行く。
センシーニだ。その瞬間、ロナウドがフリーになった。
そこへキューウェルから低いクロス。ロナウドが右足をふりぬく。
そこに体を投げ出したのはライカールト。
ボールはライカールトの足に当たり、コーナーキックへ。
前半開始早々の猛攻。
ケサボン監督はベンチで腕を組み、じっと我慢。
コーナーキックをやり過ごしたが、リバプールの攻撃は続く。
似たような展開からシュートの雨あられ。
均衡が破られたのは前半15分。
やはりサイドから崩されて、最後はロナウド。
アーセナル0-1リバプール。
アーセナルの悲劇は続く。
前半20分。
見なれた光景になりつつあるサイド攻撃。
またしてもキューウェルがドリブルでペナルティエリアに侵入。
プレスにいったのは稲本。キューウェルがフェイントをかける。
そのスピードに一瞬遅れた稲本が慌てて足を投げ出す。
一歩早く抜け出したキューウェルの足に稲本が交錯。
審判のホイッスルがこだまする。
PK。
しかも、稲本に一発レッドカード。
このPKをロナウドが難なく決めて追加点。
アーセナル0-2リバプール。
ひとり少なくなって2点のビハインド。
ここでピレスをDMFのポジションに下げてバランスをとる。
前半のこのまま終了。
10人になったアーセナルはここから驚異的なねばりを見せる。
ひとり多いリバプールは、さらに攻撃的になり、前掛かり。
サイドバックの攻撃参加も多くなり、サイドのスペースが
大きく空いていた。ケサボン監督は動く。
DMFをフラミニひとりに任して、
ピレスを前線に上げる。右ウィングのポジションをとらせて
サイドから攻撃を組み立てる戦術に変更。
フォーメーションは3-3-3。この冒険が結果的に吉とでる。
中盤でボールを奪ったOMFドナドーニから
サイドでいるピレスへ。ピレスはがら空きのサイドを
ドリブルで進み、ピンポイントクロス。
ペナルティエリア内で待ち受けているのはベルカンプ。
その頭にドンピシャで合い、ゴール。
この試合の初シュートでゴール。見事なカウンターだ。
この得点で勢いをましたアーセナルは動きの鈍い
アリアディエールをアンリに、疲れの見えるフラミニを
小野伸二に変える。
この交替がアーセナルの酸素量を増やした。
精力的に動き回る小野伸二から前線に正確なフィードが飛ぶ。
そのボールをアンリが拾い、スペースのあるサイドを切り裂く。
こんな展開が繰り返された後半20分。ゴールが生まれる。
小野からのボールを受けたアンリはポポルスキーとのワンツーで
あっさりとディフェンスラインを破る。
キーパーと1対1になったアンリは
落ち着いてゴールを右隅に決める。
アーセナル2-2リバプール。
しかし、アーセナルの反撃はここまで。
疲労の見えるアーセナルディフェンスラインを
ロナウド、ジブリルシセ、ラウドルップの3人が襲う。
3人のパスワークで簡単に突破され、勝ち越し点を献上。
その後も猛攻をしのぐ一方のアーセナル。
反撃することもなく試合終了。
アーセナル2-3リバプール
今期初めての敗戦。
しかし、退場者を出しながらも追い付いた粘りは評価。
次につながる敗戦。
次節も強豪チェルシー戦。
しかも、ダービーマッチ。これは負けられない。
第四節に続く。

第二節 フルハム戦

最高のスタートを切ったアーセナル。
次節は1週間後のフルハム戦だ。
この1週間は戦術理解の徹底と
セットプレイの練習。
ここで合流が遅れていたディフェンダー
のセンシーニが合流し、
守備のバックアップもできた。
さぁ、フルハム戦。
スターティングメンバーは

GKマヌエレ
CBメイヤー
CBライカールト
CBセンシーニ
DMF稲本
DMFフラミニ
CMFピレス
OMFドナドーニ
OMFポポルスキー
CFベルカンプ
CFアリアディエール

ディフェンスラインを少しだけ修正。
その他は戦術を含めて同じ布陣。
フルハムのキックオフでスタート。
フルハムはコーチの予想通り
4-2-4という攻撃的な
フォーメーションできた。
ロングフィードの放り込みサッカー。
イングランドっぽい。
一方、アーセナルはつなぐ
サッカーを展開する。
序盤はフルハムのパワープレイに
対応できずかなり押し込まれる。
ベルカンプ、アリアディエール、
ポポルスキー、ドナドーニの4枚で
前線からプレスに行くものの、
フルハム最終ラインのボール回しが
意外に巧みで的をしぼれない。
そこからくり出されるロングフィード。
この精度も高い。メンバーを確認する。
ロナルドクーマン。
最終ラインを操る若きCB。要注意人物だ。
彼から始まる攻撃は単調ながら、
中盤でのルーズボールがなかなか拾えない。
ワイドに開いている左右のウィンガーの
ポジショニングが良い。
しかも、中盤のふたりの能力も高い。
コクとダービッツ。
センターラインはオランダ代表がずらり。
昨季の成績を確認すると、
フルハム4位。手強い。
クーマンから出されたボールを
フォワードがキープ、それをコクにあずけて、
ウィンガーへ。縦に行けないときは
またコクに預けてサイドチェンジ。
チンチンに回されているアーセナル。
ここは耐える時間帯だ。
ライカールトをはじめディフェンダーには
プレスをさせず、ゴール前を固める指示を出す。
前線のプレスを弱めて
フォワードも中盤のプレスに参加させる。
コク、ダービッツのパスの出し手をつぶす
作戦に移行だ。
さらに、ロングキックのクリアも抑えて、
リスキーながらディフェンスラインから
ショートパスをつなぐ意識を高める。
試合開始20分まではフルハムペース。
しかし、守備を固めたアーセナルゴールは
遠かった。
ここまでのシュート数 
フルハム5 アーセナル0。
前半30分を過ぎたころから、
フルハムの足が止まる。
この機を逃さなかったのは、CMFピレス。
司令塔コクからのボールをインターセプト。
フルハムのサイドバックは中盤構成に
参加していたため、
サイドにぽっかりとスペースができている。
まずピレスは前線のベルカンプへクサビのパス。
ベルカンプはダイレクトでサイドに開きかけた
ピレスへリターン。
このワンツーで一気に中盤を抜け出す。
前を見るとCB2枚に挟まれるように
アリアディエールがいる。
ボールをキープしながら右サイドをドリブル。
その裏をドナドーニがまわる。
その動きにつられたCBがサイドに流れた。
その動きを見て、アリアディエールが中央の
スペースに走り込む。
もうひとりのCBはアリアディエールに
ついていくしかない。
ピレスの目はその裏を見ていた。
アリアディエールが作ったスペースにスルーパス。
CBは逆をつかれて反転ができずに
ボールウォッチゃ-になっている。
そこに走り込んだのはMFポポルスキー。
キーパーと1対1の状況。
慌てたキーパーは前に出てくる。
それをあざわらうかのように
ボールをフッと浮かした。
見事なループシュートが無人の
ゴールに吸い込まれる。
アーセナル1-0フルハム。
その後は持ち直したフルハムと
一進一退の攻防。
後半開始からアンリを投入して
リズムを変えるも期待通りの効果はなく、
そのままホイッスル。
辛勝。
相手が薄い中盤ながら、
ボール支配率も50%。
イングランドサッカーの洗礼を
受けた形だが勝点3を取れたことは
大満足の結果だ。
ロングフィードへの対応が今後の課題。
次節は強豪リバプール。

プレミアリーグ 第一節 エバートン戦

5年間イタリア、サンプドリアで指揮をとった
ケサボン監督。
そこで2年連続スクデット獲得という偉業を
達成した。しかしながら、ヨーロッパでの舞台
で結果が残せず、「電撃、解任」という
ニュースにサッカー界が揺れた。
後にジェノバショックと呼ばれる惨劇のなか、
その手腕を評価していたアーセナルが触手。
高待遇のオファーを受けた
ケサボン監督は迷わず受諾した。
ここにケサボンアーセナルが誕生する。
しかし、ここ数年のアーセナルは低迷。
リーグでは上位をキープしているものの
優勝にはからめない年が続く。
ヨーロッパでも予選を通過できない状態。
その打開のために白羽の矢が立てられた格好だ。
ざっと主要メンバーを見てみる。
GKマヌエレ・アルムニア(スペイン)
DFローレン・メイヤー(カメルーン)
DFコロ・トゥーレ(コートジボアール)
DFパスカル・シガン(フランス)
MFロベール・ピレス(フランス)
MFセスク・ファブレガス(スペイン)
MFマシュー・フラミニ(フランス)
MFロベルト・ドナドーニ(イタリア)
MFポポルスキー(チェコ)
FWデニス・ベルカンプ(オランダ)
FWジェミニ・アリアディエール(フランス)
こんな感じ。メンバーはそんなに悪くない。
まずは戦力の整備をはかる。
潤沢な資金を使いたいが、最近の不振から
経営状態も厳しいらしい。
それでも90億円を用意してくれた。
ケサボン監督の狙いはひとつ。DFの強化。
ターゲットは決めてある。
サンプドリア所属のライカールト。
DFだけでなくDMF、CMFもこなせる
ユーティリティプレイヤーだ。
スカウトとの調整をして移籍金70億円で
オファー成立。かなり高い買い物だが
これでフォーメーションの芯が通った。
さらに、薄いDMFのバックアップを含めて
晩年の稲本潤一、小野伸二を獲得。
これでほぼ予算を使い果たす。そこで
ユースで活躍していたアンリを
トップチームに昇格させた。
これでほぼ体制は整った。
7月。3試合あるプレシーズンマッチを
2勝1分。最高の滑り出しだ。
さぁプレミアリーグ開幕です。
プレミアリーグ第一節
アーセナル対エバートン
フォーメーションは3-5-2
3枚のディフェンスをフラットに並べ
その前に2人のDMF。真ん中にCMFを置いて
攻撃的MFを2枚。そしてツートップ。
GKマヌエレ
CDFメイヤー
CDFライカールト
DFシガン
DMF稲本
DMFフラミニ
CMFピレス
OMFドナドーニ
OMFポポルスキー
FWベルカンプ
FWアリアディエール
セレス、アンリと攻撃にアクセント与える
控えもいる。
エバートンはFWシニューリを中心に
3-6-1のシステムだ。
注目のキックオフ。
試合はアーセナルの猛攻で幕をあける。
ピレス、稲本、フラミニと足技のある中盤で
華麗にパスをまわす。
そこにDFライカールトがからみ、
前線に正確なフィード。
そのボールをベルカンプが前線でキープ。
すかさずドナドーニに落とし、ダイレクトで
2列目から飛び出したポポルスキーへパス。
左サイドを切りくずしキーパーと1対1。
しかし、シュートは打たずにゴール中央に
マイナスの折り返し。そこに走り込んできたのは、
フリーのアリアディエール。
ゴール右隅に突き刺さる豪快なシュートで先制。
試合開始3分の速攻だ。
さらに、攻撃は続く。
アーセナルに中盤を制されている
エバートンはエースシニューリが孤立。
攻撃の形が作れない。
前半15分。
右サイドでボールをキープしたドナドーニから
攻撃は始まった。
フォローに来た稲本にボールをあずけて、
そのままサイドをフリーランニング。
稲本はダイレクトでセンターサークル上で
フリーになっていたピレスへ。
前を向いてボールを受けたピレスは少しためて、
サイドを走り込んだドナドーニにスルーパス。
完全にDFの背後をとったドナドーニは落ち着いて
中央にクロスを入れる。
そこにいたのは抜群のポジショニングで
フリーになっていたベルカンプ。
何なく右足をふりぬきゴール。
2-0。
前半はこのまま終了。アーセナルにとっては
危な気無い試合展開。
ケサボン監督の指示は「中盤での支配率をあげろ」。
相手エリアからのプレスを控え、
中盤でのプレスを強化。
相手にロングボールを蹴らせて、セカンドボールを
拾う戦術を試す。
そのためにフォーメーションを3-6-1に変更。
まだ体力が未熟なベルカンプを下げて、
CMFセスクを投入。
このチャレンジは中盤の支配力をあげたが、
攻撃が単調になる結果を引き起こした。
エバートンが最終ラインからロングボールを送る。
それを自軍DFが競り合って、こぼれ玉を稲本、
フラミニが拾う。
そこからの展開にダイナミックさを欠く。
両軍合わせて12人が中盤をせめぎあっている状況。
前半とは打って変わって中盤の潰し合いだ。
後半30分。ケサボン監督は2枚目のカードを切る。
稲本に変えて、FWアンリを投入。
ツートップに戻して追加点を狙う。
しかし、試合の流れは変えられずに2-0で終了。
アーセナル2-0エバートン。
試合は終始アーセナルペースで、
エバートンのシュート数は2。
アーセナルは4倍以上のシュートを放つ
一方的な展開だった。
後半にはフォーメーションを試すこともできた。
最高のスタート。
第二節フルハムへ続く。

プロローグ3

リバプールでの失敗は
オファー数の激減という惨劇をまねく。
傷心のままイタリアに戻るケサボン監督。
彼が選んだクラブはサンプドリア。
若手主体で改革をすすめているチームに
再出発の自分を重ね合わせたのだ。
この選択が成功への第一歩になる。
そこにいた若手。まだ目の出ていない若手。
FWジオバンニ
MFフリット、ライカールト
DFメリクリ
彼らと共に栄光をつかむ旅に出る。
さらに朗報が舞い込む。
スカウトが格安で
ロベルトバッジオ、リトマネンをチョイス
してきた。速効、招き入れる。
3年後が楽しみな逸材が集結した。
今年は我慢して彼らを使い続ける。
勝負は3年後。
まってろ、スクデット!

プロローグ2

レッジーナでの成功を受けて
各国からオファーが届いたケサボン監督。
残留してUEFAチャンピオンリーグを闘う
選択肢を殴り捨て、なんと昨年の
UEFAチャンピオンリーグの覇者
リバプールからのオファーを受ける。
なんとも卑劣な男、ルサボン。
リバプール1年目。
レッジーナと比べ物にならないくらいに
豪華メンバー。名前だけをあげてみる。
キューウェル、ジブリルシセ、ジェラード
シーマン、ダービッツなどなど。
何もしなくても勝てそうな予感。
ケサボン監督の選んだフォーメーションは
3-2-1-4。かなり思い切った。
ディフェンス3人にDMF2人で守備を固める。
そしてCMF1人。これがジェラード。
彼が中盤の王子様として攻撃をあやつる。
前線は左右にウィングを置き、真ん中にふたり。
かなり攻撃的。かな~り攻撃的。
結果は惨敗。
ヨーロッパの大会はことごとく予選敗退。
リーグ8位。唯一トヨタカップを手にしたが…。
解任。
1年でどん底に沈む。