先日、木曜日夕方から、東京、大崎にある、イマジカで試写会に参加してきました。
イマジカ、といえば、私が物心ついたときには、「東洋現像所」という名前で、エンドロールが流れていた会社。
その「イマジカ」で来月下旬から公開になる、「夕凪の街 桜の国」というタイトルで公開される映画の試写会がありました。
そう、「凪」を目にして、ピンと来た人もいると思います。
広島が舞台なんです。それも戦後13年の広島が舞台の映画、
戦後十三年というと、昭和33年ごろです。
それは、私もまだこの世に存在していないころの話。
母からは戦争中の話などを聞かされたことがありますが、具体的映像は見たことがなかったので、最初から
画面に目が釘付けになってしまいました。
監督は、「半落ち」の佐々部監督です。

 オフィスにまだ黒電話が存在しているころの時代です。
さすがに黒電話といえば、祖母の家では見たことがありますが、今、黒電話がおいてあるオフィスにはまず出会う機会がほぼないです。

ところで、戦後の何気ない日常の中に、戦争が残した爪あとがあちらこちらで見られるこの映画、
日常の何気ない風景に、しっかりと存在する戦争の傷跡がしっかりと描かれています。
戦後何十年も経っているので、日常生活で、喧騒の毎日を送っていると、戦争について触れることがだんだん少なくなっているような気がしますが、
現在も広島に生きている人には、時折、はっきりと日常生活の中で、思い起こされるであろうさまざまな風景を考えると、
少し、観ていて胸が痛む光景がちらほらありました。

そして、この映画のストーリーは二部構成のようになっていて、もうひとつのストーリーは
現代を生きる女性の目線を通して戦争が語られているのです。

ちなみに、映画の出演者を書いておくと、田中麗奈、堺正章、その他の方々が出ています。
役どころと人間関係については、ストーリー展開にかなり深くかかわるので、ここで記すことは控えさせていただきます。
試写状を受け取って、タイトルと舞台背景を見ただけで、おそらく泣いてしまうであろうことが予想されたこの映画。
案の定ラストシーン近くでは号泣してしまいました。
最初のころのシーンでぐっと涙をこらえる場面があって、そのときは結構無理してこらえていたので、
ラストシーン手前ではその分が一気に噴出して、涙腺がとうとう決壊。
本当は声を上げて泣きたかったぐらいでしたが、かろうじてそこはこらえることができました。
7月下旬ロードショーということは、そのころは終戦記念日に近づいています。
今年の夏休み、見に行く映画の候補にぜひ考えてみてはいかがでしょう。
今の一人っ子家庭が多いこの時代に、兄弟の多かったころの日本の風景に出会うのも、いいことだと思います。
ちなみに、夕凪の街 桜の国 オフィシャルサイト がすでに公開されていて、その中には夕凪の街 桜の国 オフィシャルブログ が存在します。興味のある人は、ぜひ下線付き文字をクリックして、サイトに行ってみてくださいね。