略語だらけのタイトルでスタートした今回の記事ですが、皆様全部お分かりでしょうか?



WMPは言わずと知れたWindows Media Playerですね。


DLNAはこのブログでよく出てくるDigital Living Network Alliance
の略称です。


(DLNAっていうプロトコルだと思ってる人が意外といますが、DLNA自体はAllianceの名称で、そこの出しているガイドラインがデバイス間通信の仕様を規定するもので、内部で使われてるプロトコルはUPnPです。)




最後についているDMRというやつを知ってる方はなかなか通だと思うのですが、これはDigital Media Rendererの略称で、DLNAガイドラインが規定するデバイスクラスのひとつです。



Media Rendererという名前を聞くと、メディアをレンダリングするものなので、DLNAでメディアを再生するPS3やXboxなどはDMRなのかとお思いになる方もいるかもしれません。


が、実はPS3やXboxなど、自分自身でメディアをブラウジングして再生を行うデバイスはまた違う、Digital Media Player (DMP)というクラスに属します。



名前だけ聞くとどっちも同じように聞こえてややこしいですよね?


はい、Dr. Brownも最初は混乱しました。


あくまでDMRはメディアをレンダリングする機能のみを持つことが重要な違いで、DMPと違って自分自身で再生するメディアをブラウジングしたり、指定したりする機能を持ちません。


それを覚えておくと、この二つの差を忘れないと思います。



で、「そんな片手落ちなDMRって何の役に立つの?」って思った方もいるかもしれません。


でもこれにまたもうひとつ新たなデバイスクラスであるDigital Media Controller (DMC)が加わり、両者そろってDigital Media Server (DMS)*に対峙した時、その価値がわかるのです!



* DMS --- メディアをサーブする側。DLNA対応のNASなど、メディアリストを見せてくれるデバイスがこれに該当



たとえば、DMCが携帯、DMRがTVだとして、DMSとしてNASが押入れにしまってあるとしましょう。


NASにしまってあるStar Warsを再生するのに、あなたは携帯をおもむろに取り出して、Star Warsを選択、その後再生するデバイスとしてTVを選び、次の瞬間TVにはルーカスアーツのロゴが現れる、、、そんな素敵なことが可能なんです!!


なんと魅力的なんでしょう!!


(え?そうでもない?)



(ちなみに、上記のようなコントロールモデルは、一般的なサーバクライアント型で、2台の機器間で成立する2-boxモデル(例:DMP--DMS)に対して、3台の機器間(DMS <-DMC->DMR)で成立するので3-boxモデルと呼ばれま)



で、ようやくタイトルの話に戻るのですが、次期ゲイツOSであるWindows 7に標準搭載のWMP12はこのDMR機能をサポートしているのです!!


つまり、PCを立ち上げておけば、iPhoneでNASに保存したメディアを選んで、PCのスクリーンに再生、といったことが可能なのです。


うーん、すばらしい!



実際に、動くのかどうか確認してみました。


この機能はデフォルトではOffになってるので、まずそれをEnableする必要があります。


WMP 12を立ち上げたら、「共有」というタブをクリックし、「ネットワーク上でメディアを受け取る」という項目を選べばOK!


これでネットワーク上のDMCあるいはUPnP Media ControllerからWindows 7 PCがDMRとして認識されるようになります☆



今回は手ごろなUPnP Media Controllerがなかったので、IntelのUPnPツールキット
に含まれるMedia Controllerを使用して、NASに保存した音楽ファイルを再生してみました。




成功!!!!



Windows 7を火付け役にしてDMRサポートのデバイスがどんどん増えていくといいですね~。


特にTVにサポートしてほしいものです。


SonyとSharpあたりから出るとか出ないとかいう話があるみたいですが、出たら購入考えちゃうかもな~。