大学時代、当時モーレツにハマっていた
『夢の乱入者』
というＴＶの深夜番組です。
この番組、関西ローカルだったのか全国ネットだったのか…
定かではないのでご存じない方もいらっしゃるかもしれません。
どんな番組かと申しますと…
渡辺香津美さんがリーダーを務める
この番組のためだけに組まれた
オリジナルバンド(通称"夢乱バンド")に
毎回ゲストが"乱入"し、
ジャムセッションを繰り広げるというものです
ここまで書くと、対バン形式のピリピリした番組かと思われるかもしれませんが、
司会らしい司会役も特に設けておらず、
スナック菓子やドリンク、タバコまで
という実にゆったりとした空間の中で、雑談を交わしながら
渡辺さんがマイペースに淡々と番組を進行していきます
雰囲気的には、
レコーディングの合間かなんか…
ミュージシャンが休憩中のスタジオに
ひょっこり現れた客人を
「おお、よう来たなぁ」
って感じで招き入れ、世間話をし、
「じゃあ、気分転換に１曲やってみっかぁ」
みたいなノリでセッションが始まります。
名うてのミュージシャンがリラックスした空気の中で、
心から音楽を楽しみながら、かつ本気でセッションをぶちかます
当然そのクオリティは異常な程に高く、毎回目も耳も釘付けになったものです
後にも先にもTVの音楽番組としてはこれ以上のものを見たことがありません。
夢乱バンドのメンバーは以下のとおり…
渡辺香津美（ギター）
清水興（ベース）
東原力哉（ドラムス）
島田昌典（キーボード）
※都合により変更されることもありましたが、ほぼこのメンバーでした。
他に名前忘れちゃいましたが、アシスタント役？にキレイな女性が一人いた気が
します。
そして、この番組のもう一つの面白い点は"意外性"です。
高名なミュージシャンがゲストの回はまァともかく、
俳優さんや芸人さんがゲストの回など、
「この人、実はこんなできる人やったんや」
…と、新鮮なオドロキをもらえます
一番ビックリしたのは、ザ・ぼんちのおさむちゃんがゲストの回でした。
おさむちゃんといえば、確かに、
Ａ地点から～
でお馴染み、『恋のぼんちシート』がヒットはしましたが、
漫才ブームに乗っかった芸人がノリというか、勢いでレコード出してみました
としか思ってなかったんです
そのおさむちゃんが
レイ・チャールズ版の『Ellie My Love』を
実にソウルフルに、ブルージーに、エモーショナルに…
（またテキトーに単語並べてます^^;）
歌い上げ、メンバー全員がおさむちゃんに賞賛の目を向けたあの瞬間…
今でもハッキリ目に焼き付いてます。。。
以下はようつべで見つけた総集編。
憂歌団の木村さん、CharさんとのBAHOでお馴染み石田長生さん、
おさむちゃん、大橋純子さん、
４人で18分以上の長い動画ですが見る価値はあります。
で、やっとこさ今回の本題ですが…(;^ω^A
僕はこの番組で東原力哉さんという怪物ドラマーを初めて知り、
そして、彼が所属した伝説のフュージョンバンド、
ナニワエキスプレスが作り出す音に心底惚れ込んでいきます
（因みに夢乱の清水さんはリーダーです）
当時のフュージョンシーンといえば、
ポップでアーバンメロウなGRP系の全盛期…
同じ日本だとスクェアの TRUTH がバカ売れしたりなど、
心地良く聴きやすいモノが時代をリードしてましたが…
ナニワの音は骨太
そこには"ジャズ"と"ロック"以外何もありません。
サウンドの中心はやはり力哉さんで、
常に彼が音楽全体を引っ張っていってるように感じます。
ではとりあえず、彼らの演奏を…
（↓埋め込みが出来なかったんでリンク張ってます）
Oriental Makin' Love
↑ここでは力哉さん、途中で２分半ほどのソロを取りますが、
もうこれ…全編ソロなんちゃう？
ってほどの驚くべき仕事量です。
アルバムもようけ出されてますが、
もし、「オススメは？」なんて聞かれたら…
…こう答えます。
『THIS is IT！』
1. DOLIO
2. Come Dancing(feat.Dennis Chambers)
3. X tribe(feat.B.Bandj)
4. Lakeside Breeze
5. Berkshire Stomp
6. Whole Lotta Love(feat.Dennis Chambers)
7. S.L.
8. Early Bird
9. Mandrill
10. Urban Barbarian
11. Lone Prospector
12. Still...
ツェッペリンの名曲『胸いっぱいの愛を』で
あのデニチェンとの壮絶なドラムバトルが聴けます。
…ヤバイです
あぁ…どっかのTV局さん、
夢乱みたいな番組、もっかい作ってくれへんかなぁ。。。
