紅麹、コレステロール値を下げる

紅麹、コレステロール値を下げる

★紅麹
モナスカス属の糸状菌で麹菌の一種です。紅麹菌を植菌して発酵させたものは赤色をしているため
「紅麹」と呼ばれています。古くから中国や台湾で漢方の素材や食品の着色料、紅酒や紹興酒などの
醸造として使用されてきました。
　
白米に黄色いかびを生やしたものが「黄麹」で、古くから日本酒、甘酒、味噌、漬け物、塩辛などの
製造に用いられてきました。中国では数百年以上も前から白米やこうりやんに紅麹菌と呼ばれる
赤いかびを生やした「紅麹」を紅酒と呼ばれる酒類の原料として利用してきました。
　
紅麹は獣肉などを紅色に着色する「着色剤」、日持ちをよくする「保存剤」としても用いられ、
消化を助け、血行を改善する「漢方薬」として中国の古い文献に記載されています。
　
琉球地方でも古くから紅麹が使われ、第2次大戦後は紅麹から抽出した「紅麹色素」が
「天然着色剤」として使用されるようになりました。
　
1970年代末には一部の紅麹かびからロバスタチン（モナコリン　K）というコレステロール低下剤が
発見されたが、これを機に国内外で紅麹菌と紅麹に対する関心が一気に高まりました。
　
紅麹は繁殖力が弱く、管理が難しいため、日本では沖縄の加工豆腐である「豆腐よう」をつくる際や
「天然着色剤」として使われる程度しか活用されていませんでした。
　
1980年代以降になると、コレステロールの合成を阻害する働きが発見されました。
また、ガンの予防効果や血圧降下作用、血圧上昇抑制作用なども相次いで確認されました。
その後、紅麹には血圧を下げる働きがあるGABAが含まれていることが発見され、
1996年にはGABAに関する特定保健用食品（トクホ）も販売されています。
　
紅麹で醸造した清酒や味噌、醸造酢でも摂取することができます。通常コレステロールは
睡眠中に合成されるため、就寝前に摂取するのがおすすめです。
　
紅麹にはコレステロール値の低下に重要な働きをするモナコリンという成分が含まれています。
他にもβ-シトステロール、カンペステロール、イソフラボン、単価不飽和脂肪酸などが含まれています。
食品の着色料として利用される色素は、モナスシンやモナスコルブリンなどがあります。
　
紅麹には血圧調整の働きがありますが、その有効成分はγ―アミノ酪酸です。
γ―アミノ酪酸は脳内に多く存在する抑制性神経伝達物質で、体内ではグルタミン酸から合成されます。
　
・コレステロール値を下げる効果
・高血圧を予防する効果
・胃の健康を保つ効果
　紅麹は古くから中国や台湾で胃の働きを助ける漢方薬として利用されており。
　消化を助け、血の巡りを良くし、内臓を強くして胃を爽やかにするとされています。
　
紅麹は清酒や味噌、酢の醸造にも使われており、健康被害や副作用は報告されていません。
脂質異常症で治療中の場合や医薬品などを使用している場合は、医師に相談されることをおすすめします。
　
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