【走路】撫養街道、R20
【現在地】徳島県名西郡神山町
【宿泊地】道の駅『温泉の里神山』
【走行距離】66km
【総走行距離】22730km
【話しかけてくれた人】9人
【総計】2082人
【出費】5500円
【内訳】うどん×2、納経料×11
【特記事項】---
【走破地図】

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四国に来てまだ3日目にも関わらず、温かい人の縁に囲まれています。
『仏様は人の姿をしてあなたの前に現れる』という言葉を実感しているところ。

昨日の宿。上等やろぉ(*´v`*)
最近『絶対に屋根がないと寝ない!!!』という考えを改めることにした。
晴れ予報が信頼できそうなら、より条件の良い場所で眠る。

朝7時すぎに1番札所(ふだしょ)の霊山寺に着くとすでに人がいっぱい。
7時ちょうどから納経帳に朱印を押してもらえるからだろう。

お遍路に必須の納経帳や、白衣、輪袈裟、納札などは
各お寺で買えるようになっているから初めての人も安心。
ただしデザインは限られており、好みのものがある人は事前に用意すること。
白衣の人が半分以上なので、買っておいて損はない。
別に誰も見てないから恥ずかしくもない。

お寺の境内もそれぞれ個性がある。でもまぁ、寺ですのでご想像におまかせw

お寺での基本的なルールを確認しておく。
賽銭箱の近くに『納札入れ』という金属の箱があり、そこに納札を入れる。
本尊、大師堂でお経を唱える。あとは各自調べてくれw

納札(おさめふだ)には年月日と住所氏名を書いておく。
1つのお寺に対して2枚必要だから、1日に何枚も(20枚くらい)必要になる。
100枚100円で安いが書くのがとにかくめんどくさい。前日に用意しておくこと。
この納札は白だが、巡礼回数によって色が違う。
5回、10回なんてものじゃなく、金色、錦の札は100回とかそれ以上(・`д・´;)
ただし、色がいいから必ずしも徳が高いかというとそうではないようで、
車でダラダラ100回まわるよりも、徒歩で1回まわる方がいいという人もいる。

唱えるお経は般若心経など10種類くらいある。
こんな感じのが8ページ分はあるんやで...(´;ω;`)
『お経は必ず声に出して読む』というのが基本的なルール。
ふりがなふってあって文字が大きいの買っておいて助かった。

本堂、大師堂の2ヶ所でお参りをする必要がある。
つまり、納札は寺の2倍の枚数必要で、般若心経も2倍唱える。
初めは不慣れでもすぐ要領つかめてくる(*´v`*)

お経をあげ終えると、『納経(のうきょう)しましたよ』というしるしに
納経帳(のうきょうちょう)に朱印、記帳をしてもらう。
1回につき300円かかるから地味に痛い出費(´;ω;`)
でも!!!手書きでスラスラ書いてもらえるから感動する。

続いて2番の極楽寺。
このエリアには11番までが密集しており、
次の番号まで車で3分~15分ほどですぐに到着する。
(ちゃりは坂もあって必ずしも簡単じゃない)

急ぎの観光をしている人はお経だけあげて(あるいはお経ナシで)
さっさと納経帳に記帳してもらって次へ次へと進むが、
スタンプラリーじゃないからきちんとお参りをするのが今回の課題。

鐘はつかせてもらえるところ、だめなところ、料金をとられるところがある。
うるさいから朝晩は控えよう。

3番目の金泉寺。
さっさか進んでるように見えて、きちんと読経しているから時間がかかる。

納経帳が埋まってくると見応え充分(・`д・´;)
複数お参りすると文字はそのままで朱印がどんどん増えて真っ赤になるんだとか。

5番目の地蔵寺。あれっ、4番目は?
実はすぐ近くにあるんやけど、1→2→3→5→4と並んでいるため先に5に来た。
今回の俺のルールでは『順番よりも効率優先』としている。
途中から始める人や、逆から始める人、複数回に分けてお参りする人など
参拝の仕方は違えど、完遂できれば良しとされている。

お寺は街中にあるとは限らない。ときには山道を進んで坂を上ることも(´;ω;`)

4番目の大日寺に到着する頃には、お遍路の作法もだいぶ身についてきた。
般若心経もリズムに乗せて読むとずいぶん読みやすい。

6番目の安楽寺。
だいたいみんな同じルートで同じように進むため、
前のお寺で見かけた人と次で再会することが多い。
俺はちゃりやけど、車で来てる人と何度も顔を合わせた。

犬連れて参拝してる人おったで...しかも本尊の前にまで。
いくらなんでもおかしいやろ...。

おっ、滋賀県かな?(シンパシー)

ところで、お遍路してる人(お遍路さん)に対して
ものをあげたりもてなしたりすることを『お接待』という。
甘酒が置いてあるお寺や、地元の方が小銭入れを作って配布されているお寺など
様々な形でお接待に触れることができる。

お接待を断ることは失礼にあたる。
イスラム教でも『喜捨』と呼ばれ同じ考え方があるが、
お遍路さんは『弘法大師(仏様)』の化身であって、
お接待することはすなわち『自分の徳を積むため』だから。
ただ、宿泊やお風呂は気を使うからという理由で断る人も多いらしい。

7番目の十楽寺。
少しずつ進みながら、お遍路の考え方やエッセンスを学んでいく。
日本一周の旅でも『あげると言われ断ったら逆に失礼』と経験しているため、
すんなり受け入れられる考え方も多い。

(世界人類が平和でありますようにって...ここにあっていいやつ?(*´v`*))

8番目の熊谷寺。朝7時から12時までお参りしっぱなしでさすがに疲れてきた。

とはいってもこんな中、どこでご飯食べようか(・`д・´;)

9番目の法輪寺の真ん前に...。

おにぎりやまんじゅうを売っている小さなお店があった。
中でうどんも食べられるらしい。

こじんまりした店内にはラジオの音が響いている。
レトロな空間(*´v`*)

きつねうどん、500円(*´v`*)
びっくりするほどふっつーのうどんだった。空腹に染みわたる。

『お接待です、どうぞ』と草だんごいただいた(*´v`*)
甘いもの大好きなんです、ごちそうさまです!!!

10番目の切幡寺。ここがなかなかのクセ者だった...!!!

あ、そうそう、お遍路で杖を使う人は橋に気をつけよう。
弘法大師様が橋の下でお休みになったという言い伝えから、
橋の上では杖をつかないことになっている。
俺なんて橋の下で寝てたら石投げられるけど(*´v`*)

切幡寺はなんと階段が333段。
ちゃりんこで行くだけでもしんどかったのに、階段キツいっす...。
おばあちゃんとか、赤ちゃんおんぶした若妻も大変そうだった。

苦労した分、記帳の感動もひとしお。
書いてくれる担当さんはお寺に1人だけではなく、複数いる。
誰に当たるか順番待ちしながらハラハラする。
2番札所の担当さんが若くて美人で嬉しかったw

時間は13時。記帳はどこのお寺もきっちり17時までと決まっているため、
タイムリミットを計算して向かわないとまずい。でもおなかへった。

11番に向かう途中にあるうどん屋さん『ふるかわ』はセルフのさぬきうどん。
うどん単品が300円からと標準的。

しょうゆうどん(300円)とエビかきあげ(130円)。
しょうゆは自分でかけて食べる。

つるつるでコシが強く噛んでも一度では噛み切れないほど。
四国入りしてからさぬきうどんばかり食べているが、
次は鳴門うどん(細くて食感が違うらしい)を食べたい。

今日中にあと7ヶ所お参りする予定だったものの、時間がなさすぎる。
1つだけお参りしてあとは宿泊場所に向かおう。

11番の藤井寺。ここまでは初心者も安全安心で楽にたのしめる。
次の12番が前半の最大の山場。

12番の焼山寺は通称『お遍路転がし』と呼ばれていて、
おへんらーの1/3が挫折しお遍路をやめてしまうという。
というのも、標高がいきなり600mを超え、坂がキツく道も険しい。
車ならおならしながら上れても、徒歩・ちゃりんこだと1日がかり!!!

そこまでは今日は間に合わないから、少しでも明日の負担を減らしておこう。
途中で謎の物体発見。

怖いんじゃ!!!(´;ω;`)!!!
大分の稲積水中鍾乳洞の近くでも似たようなものがあったが、
道端に人型のものを大量に置くのは背筋が凍るからやめてほしい。

無事道の駅に着いたので今日のまとめ。
今日の参拝は1~11の合計11寺。
1番霊山寺。

2番極楽寺(右)と3番金泉寺(左)。

4番大日寺と5番地蔵寺。

6番安楽寺と7番十楽寺。

8番熊谷寺と9番法輪寺。

10番切幡寺と11番藤井寺。

道の駅で歩き遍路の方と出会って、陣笠いただいた(*´v`*)
名古屋から来て30日余りかけて明日終了だからとくださったので、
ヘルメットの上から着用するか何かしらの形で使うつもり。
お遍路自体は2回目で、旅の話で非常に盛り上がった。

寝場所探しの苦労や旅先でのトラブルは共通して盛り上がれるし、
あそこがよかった、ここは行くべきという話も尽きない。
旅人ならではの『寝られればなんでもいい』という考え方や
俺がよく言ってる『人を選んで仲良くなる』点も同じ。
似ている点が多くて意気投合し、気付けば2時間立ち話していた(*´v`*)
お遍路は心の垢を落とす旅、物事に感動して泣けるのは旅の特権、
人との出会いは本当に縁がある...etc、楽しくいい話ばかりだった。
いつの間にか自分も旅の経験を積んでいたことに気付かされたし、
お遍路開始で不安な今、何より『仏様は人の姿をして現れる』ことが実感できた。
これでまた明日からもがんばれそうです、ありがとうございました!!!
+-+-+-+-+
その明日は、早朝から600m以上の山にのぼり、
あとはのんびり徳島市内まで走って19番くらいまで行く予定。
22時現在、上着を着てもときどきぶるっちょさむさむな状態。眠れますように。