【天気】晴れのち雨
【走路】国道101号線
【現在地】北海道函館市
【宿泊地】国道沿いの道端
【走行距離】73km
【総走行距離】3620km
【話しかけてくれた人】4人
【総計】192人
【出費】7300円
【内訳】斜陽館、フェリー、のっけ丼、チャリ修理
【特記事項】太宰治記念館「斜陽館」、ホイール振れ取り完了
【走破地図】
+-+-+-+-+
青森に来て絶対行きたかったのが太宰治記念館「斜陽館」。
フェリーに乗るためには少し遠回りになってしまうけど、それでも行きたかった。
弘前市から3,40km北上して五所川原市を抜け太宰生誕の地、金木町へ。
こういうのを見ると怪しいにおいがプンプンする...w
太宰もこの風景を見ていたんだろうと思うと胸熱!!!
小学校跡はサラ地になってしまっている。
これがいわゆる「斜陽館」で、生まれた家をそのままの形で展示している。
一見すると銭湯のようにも見えるから初めは気付かなかった。
父親が議員を務めていたため育ちが裕福で、生誕2年前に建てられたこの家も
明治時代のものとは思えない豪華でしっかりとした造りになっている。
明治で洋風レンガ造りの家がいかに立派か。
みんなの近所に建っている築50年、60年のボロアパートよりも
さらに古いのにこのおしゃれでどっしりと構えた門構え。
入館料はたったの500円だ!!!
1階は和室で、全部で8部屋くらいある。どひゃーーー!!!
時計や囲炉裏も当時のままの様子を伝えてくれる。
昔ながらの日本庭園。
各室内には靴を脱いで自由に出入りができる。
よく管理が行き届いていて、板の間もピカピカ、畳も汚れがなく
余計な音楽などもなくて気持ちよく館内見学ができる。
太宰が愛用していた二重着回し(マント)の試着ができる。
もちろん本人が使用していたものは別に展示されている。
重厚でしっかり防寒でき、太宰が津軽の寒さに耐え忍ぶ姿が目に浮かぶ。
ちなみに、この斜陽館で試着する分には無料だが、
お向かいのおみやげやさんで試着する場合は300円かかる。
知らずに先におみやげやさんに行って試着しないよう注意してくれ。
俺は300円払いそうになったw
各部屋には、その部屋が誰にどう使われていたか、
さらには太宰のどの作品に反映されているか等の解説板がある。
館内入ってすぐの場所にビデオ上映があり、太宰について、この家について、
そして生まれ育った金木町についてなどが10分前後で簡単に知ることができる。
夏休みや修学旅行ラッシュのシーズンには満員になるという館内も
平日昼間は穏やかで物音ないため隅々まで見学できる。
他にいたのは4,5人の修学旅行生と、数人の老年夫婦だった。
修学旅行生はおとなしく見学していたが、後から来たスーツ姿のおっさん達が
接待なのだろうか、ざわざわしながら見て回っていたのが気に障る。
きっと1冊も読んだことなくてただ太宰の名前を知ってるから来た、という程度だろう。
仏間。隣のふすまがおもちゃに見える。縦2m、横3mほどあり、豪華そのもの。
この部屋で寝ろと言われたら逃げ出してしまう(・`д・´;)
2階は和洋折衷。明治で洋間というと身分の高い人にしかない。
立派なふすま絵が描かれており、劣化を防ぐために入室禁止になっている。
金屏風の豪華なお部屋(・`д・´;)
そこから見た庭。
廊下は洋風な造り。
部屋数が多いため階段も手前と奥に分かれている。
お、お姫様でも住んでるんですかね...(・`д・´;)
こんな感じでざっと館内を見てまわる。
今まで紹介してきた部屋の他に、撮影禁止の場所が2つあった。
そこでは直筆の書簡(手紙)や原稿、学生時代の作文、
使用していた日用品や食器などが展示されている。
芥川龍之介に心酔していただけあって、幼い頃の文章も文学少年っぽい。
原稿や書簡の文字を直接見ると、太宰も、師事した井伏鱒二も字がきれい!
俺も作家になりたいけど、将来こうやって直筆原稿が世に残ったときに
汚い字と思われるのが大変つらいから諦めることにする(´;ω;`)
結果的には大満足の斜陽館だった。
ただし、作品を知らない人がいっても十分には楽しめない場所であることは確か。
津軽、斜陽、人間失格などの代表的な本をあらかじめ読んでいると、
ここはこの場面で出てきたな...これはこういうことだったか...など
想像をよりふくらませて楽しむことができる。
ちなみに俺のおすすめは、闇に隠れて生きる3匹の親子妖怪が
「早く人間になりたい...」と暗躍するも失敗する物語『人間失格』(*´v`*)
真向かいにあるおみやげやさん。Tシャツや本、各種太宰グッズを販売。
地酒なんて太宰関係ないやろw
斜陽館に行ったあとは本が読みたくなる。
初心者向けのものもあるので、手にとってみてほしい。
兄弟との身分の違いに悩み、人との接し方で苦労をし、
悪友と飲み歩いて学業を破綻させ、女に不自由はしないが愛に恵まれず、
心中をはかるも自分だけ助かり、薬に溺れ、信じていた人に裏切られ、
それでも「自分には幸福も不幸もありません。ただ、いっさいは過ぎてゆきます」と
言い残した自伝的小説『人間失格』はあまりにも有名。いいから読んどけ。
お昼ごはんはイカめしと、かりんとうまんじゅう。
深浦行ったときに焼きイカ食べられなかった後悔と、
秋田・山形で何度も見かけながら高くて買えなかったまんじゅうのリベンジ。
イカめしは1つ100円ながら米がぎっしり。かりんとうまんじゅうは普通w
イカ娘ちゃんがかわいすぎて生きるのがつらい...(´;ω;`)
フェリーに乗るべく青森市に到着。
まだ搭乗時刻まで余裕があるから市内散策していると、ちゃり屋さん発見。
せっかくだからホイールの振れ取り修理をお願いすると快く引き受けてくださった。
三内丸山遺跡と駅をつなぐコース上にお店があるから、
これからの時期、北海道に向かう人たちが年に何人か来るんだとか。
つい一昨日にもひとり同じような人がいて修理していたらしい。
振れ取りも終わって、予備のブレーキも購入して会計が1500円!!!
なんで?振れ取りだけで普通は3000円くらい取られるのに?
しかもディレイラー(変速のところ)や細かいメンテまで見てくれてるのに?
5000円は覚悟していたのに...こんなサービスしてもらえるなんて...(´;ω;`)
サイクルショップ西野さん、ありがとうございました!!!
みんな青森に来たらぜひ寄っていろいろ買って!!!
ちゃりんこ持ってなくてもカギとかライトとか買っていって!!!
おしゃべりしながら修理してもらっていて、
青森駅近くの市場でやっている『のっけ丼』がおすすめだと聞いて早速向かう。
1000円の食券を買い、まずは白ごはんを買う。
普通盛り(100円)で注文したのに、サービスで大盛りと言われ喜んでいたら
料金はしっかり大盛りの分(200円)取られた。いわゆるボッタクリw
市場内に20軒くらいあるお店を見て歩いて、気に入ったものがあれば
食券で買っていくシステムになっている。
500円の食券もあるため、足りなければ食券を買い足せばいい。
最終的にできあがったのがこれw
まぐろ、中とろ、サーモン、まぐろとサーモンの中落ち、
たまご、ほたて、エビ明太、ウニ数の子で1000円!!!
2500円くらいの内容で超満足!!!
17時に終了するのを知らず、16時半頃行ったらセットで500円の激安パックがあり、
それだけで既に満足できる内容になってしまい、他でぼったくられたのを許した(*´v`*)
そして青森港へ。
今回利用したのが『青函フェリー』で、人間1740円、チャリ1160円の
合計2900円(燃油サーチャージ込み)で最安だった。乗船時間は4時間弱。
同じ場所に津軽海峡フェリーというのがあるが、それは4000円くらいした。
こんなかわいいやつに乗りたかった...(´;ω;`)
乗船券という単語を聞くと、どうしてもドラクエ4の4章の最後、
ミネアとマーニャがキングレオ城から脱出してエンドールに向かう場面を想像するw
フェリー内は大部屋になっていて、全部で10人くらい乗船している。
自転車は車より先、最初に乗船できるためいちばんいい場所を確保しようw
仮眠用の2段ベッドがあり、真っ先にここを確保したw
他の人と話したいなどの理由があれば大部屋でもいいと思うが、
たいていの人は寝ているから個室を選んだ方がいいだろう。
電子レンジやお湯、冷水機、各種自販が揃っている。
シャワーもあるので、タオルや石けんなどを乗船前に準備しておこう!!!
さらば本州、めざせ北海道!!!
+-+-+-+-+
とか書いてたけど、フェリー降りてみればびっくりするほどの雷雨。
無事に到着と言っていいのかどうか...。
びしょ濡れになりながら国道に出てみたけど、野宿できるような場所もなく
ネカフェなども遠くまでいかないとない。
しかたなく、国道沿いのお店の屋根の下に強引にテント立てた(´;ω;`)
23時過ぎてるのに車通りめっちゃ多いし、たぶん夜中もそれなりに多いはず。
雷雨で身動きがとれないから休ませてくださいとメモを貼っておいたが、
誰にも何も言われないことを祈るしかない...!!!
今後は北海道を時計回りに進んでいきます。
おすすめの場所などがあれば随時お知らせくださいませ。
みなさんの代わりに代理旅行をしてこちらで報告します!!!