キムチ指数発表、安いことは良いことなのか | Korea Economic News by KANI

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韓国経済を主題に日本語では報道されていないニュースを紹介します

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 <寒さが本格化する前にオンドル用の練炭を貧困層に配るニュースが見られるようになりました。この季節の風物詩でもあるのですが、そうなると次は各家庭で越冬キムチを漬け込むニュースが定番です。最近ではキムチを漬ける家庭も減ってきていますが、漬け込むのにどれくらいの費用がかかるのかは、重要な問題です。


http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1383732542/90
90 名前:蟹 ◆Uy8zHC0F8E [sage] 投稿日:2013/11/08(金) 17:24:40.09 ID:jO3k/Jdu
キムチ指数発表、11月91.3でキムチ漬け込み費用19.5万ウォン 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2013/11/08/2013110802336.html

 白菜、粉唐辛子、牡蠣、大根などキムチ材料の価格推移を反映して、キムチ漬け込み費用をひと目で見ることができる、いわゆる'キムチ指数'が発表された。今年11月のキムチ指数は91.3で、キムチを漬ける季節で見れば2009年以来最も低い水準だ。

 農林畜産食品部は8日、白菜(20株)とダイコン(10本)、粉トウガラシ(1.86kg)、乾燥大蒜(1.2kg)、あら塩(8kg)などキムチ漬け込み材料13品目を、キムチを漬け込む時に使う比率に合わせて、全体的なキムチ漬け込み費用を指数化した'キムチ指数'を初めて発表した。この指数は最近5年間の、キムチ漬け込み費用の最高・最低金額を除いた3年平均を基準(100)としている。今年の指数の基準になった価格は21万3846ウォンだ。

 今月のキムチ指数は91.3で低い水準だった。指数をキムチ漬け込み費用で現わせば19万5214ウォンで、昨年より20.1%下落した。今年は野菜の作況が良く、白菜などキムチ材料価格が全般的に下がっている。

 分析の結果、キムチ指数は白菜と粉唐辛子の価格に最も大きい影響を受けることが明らかになった。白菜価格が100ウォン上昇する時にはキムチ漬け込み費用が28ウォン上昇し、粉トウガラシが100ウォン上がれば費用は19ウォン上がった。農林部は今後毎月キムチ指数を発表して、キムチを漬ける季節や価格変動が大きい時期には毎週キムチ指数を発表する計画だ。

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 <今年の指数が例年より低いのは、記事にもあるとおり白菜など野菜類が豊作で価格が下がったためです。この値下がりは消費者には嬉しいことなのかもしれませんが、産地は大変なことになっていました。


http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1382146538/473-475
473 名前:蟹 ◆Uy8zHC0F8E [sage] 投稿日:2013/10/26(土) 17:03:54.99 ID:04qKiMnM
[豊作の逆説]流通商人が連絡断って、精魂を込めて育てた大根をキロ200ウォンで自暴自棄処分 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2013/10/26/2013102600311.html
[1]農民を泣かす流通構造
零細産地流通人が作物を買い、農家は賭博のように栽培
需給調節能力不足のため、農産物生産が少し増えただけで価格急落
農協は契約栽培だけで他は無視、農民不信感広まる

http://image.chosun.com/sitedata/image/201310/26/2013102600311_0.jpg
平均的な農家の姿

 京畿道(キョンギド)盆唐(プンダン)に住む40代の主婦パク某氏は、最近家の近所マートで大根3本を3000ウォンで買い求めた。2週間前までは1本2000ウォン以上をつけていた大根価格が大きく下がったのだ。"3000ウォンで買った大根で、キムチ壷2個が一杯になるほどチョンガクキムチを漬けた"というパク氏は、"安く買えるのは良いことだが、この価格で農家はどれくらいの収入になるか心配になった"と話した。

 都市に住むパク氏には漠然とした心配だが、農村では切迫した現実だ。7日、江原道(カンウォンド)洪川(ホンチョン)で大根を作っている農民イ・スソン(64)氏は、ぼうぜんと自分の3000平米(約1000坪)の畑の前にうずくまっていた。数日間ろくに寝ていない。大根を買っていた流通商人が連絡を断ったためだ。最近では可楽市場(カラクシジァン)の卸売価格で大根は1kgあたり500ウォン前後をつけていて、昨年の半分水準だ。流通商人が仕入れをあきらめるほどだった。イ氏は結局、卸売価格にもならない1㎏あたり200ウォンで、チキン製造業者に熱心に育てた大根を売ることにした。"あれが明日になると1㎏あたり200ウォンになります。200ウォンですよ200ウォン、信じられますか?"イ氏の哀訴は絶叫に近かった。

 豊作になればかえって悩みが深くなる'豊作の逆説'が、37年ぶりの大豊作の今年は一層明確に現れている。作況の変動が激しい農産物需給を管理する流通網を至急に備えなければ、豊作でも喜べない呆れ返る現実が今後も続くだろうと専門家は指摘する。

◇野菜類のほとんどが、例年相場の半値もつかない
 最近農村では、イ氏のように価格急落で生産費もまかなえない事例が続出している。品目別の卸売価格下落率を見ると、青唐辛子42.9%、白菜43.5%、大根46.5%、キャベツ45.3%(24日現在)のように、大半が昨年の同じ時期に比べて暴落傾向にある。直接的な原因は、農産物の場合は食べる量がほとんど一定であることだ。白菜生産量が2倍になっても、キムチ消費量は2倍にならないためだ。このような状況では、供給量が少し増えただけでも価格は暴落することになる。

http://image.chosun.com/sitedata/image/201310/26/2013102600475_0.jpg
主要農産物価格動向

 秋夕(チュソク)連休を一日前にした先月17日、全羅南道(チョルラナムド)のある旅館で農産物産地流通業者のイ某(57)氏が、3億ウォンを越える借金に耐えかねて自殺した。大関嶺から今年大根を買い入れる契約を結んだが、元金も返せなくなって極端な選択をしたのだ。イ氏は6月、江原道(カンウォンド)大関嶺(テグァルリョン)で大根を栽培する農民と、15万平米規模の栽培契約をした。3.3平米あたり1万1000ウォンを支払う条件で、契約後すぐに半金を生産費として渡したが、大根が豊作になって価格が半分に落ちたために、借金と絶望感から命を捨てた。

◇農協の役割不在が最も大きい要因
 農業専門家は'豊作の逆説'を解決するには、後進的な農産物流通システムを改革しなければならないと指摘する。何よりも農協が自らの役割を果たさなければならないと話す。農協は契約栽培等により、農産物1次流通を担当している。どんな作物を植えるのか農民と協議して決めて、収穫後は卸売市場等を通じて流通させるということだ。

 この過程がうまくいけば、農産物需給はかなり安定することができる。気象条件などを考慮して白菜供給が多くなると見込まれれば、白菜の代わりに他の作物を植えるように誘導する形で需給を調節できる。また、契約どおりに農作業がうまくいっているのか点検しながら、過剰な供給が予想される品目は、自ら廃棄をする調節も可能だ。

 だが、我が国の農協はこのような期待とは距離が遠い。忠南(チュンナム)礼山(イェサン)で白菜を作るイ氏(64)は、"農協職員は契約後、収穫まで一度も来ることはない"として、"価格が暴落して農協と農民が損失を被っても、職員は給与が減らされるわけではないから何も気にしない"と話した。

 慶北(キョンブク)で芹栽培をしているイ・ヨンミ(54)氏は、"契約栽培がうまくいくようにするには、農協がいつも農民を尋ねて色々な干渉をしなければならないが、この過程で農民の人心を失って、組合長選挙に影響を受けるかと考えて積極的に活動しない"と話した。

 そのため農業をうまくやりたいと考える農民は、農協との契約栽培を好まない。白菜の場合、1次流通に占める農協のシェアは8%水準に過ぎない。

 このような農協の空席は、'産地流通商人'が埋めている。1次流通で産地流通商人のシェアは、白菜88%、大根88%、西瓜87%、長ネギ74%、玉ネギ67%のように絶対的だ。しかし1万人に達する産地流通商人はどれも零細で、需給調節能力がない。その年の価格だけを見て、次の年にどんな作物を作るのか決める形だ。このような状況のために、豊作になれば産地流通人と農民の両方が大きな被害を受ける。

 ミン・スンギュ前農食品部次官は"農民と流通商人に作物状況に対する情報提供を拡大して、できるだけ生産者団体を育てて、年間生産量を一定に調節すれば、価格不安を減らすことができる"と話した。

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 <もう一本この豊作の逆説シリーズの記事です。

http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1382146538/439-440
439 名前:蟹 ◆Uy8zHC0F8E [sage] 投稿日:2013/10/26(土) 09:57:47.74 ID:04qKiMnM
[豊作の逆説] [1]野菜価格40%暴落、豊年の涙 【朝鮮ビズ】
http://biz.chosun.com/site/data/html_dir/2013/10/26/2013102600272.html
生産増えれば所得が減り、生産減れば所得が増える現象明確
農産物供給調節により価格安定させるシステム皆無
お金が尽きて冬野菜栽培できず、今冬は価格暴騰の可能性も

http://image.chosun.com/sitedata/image/201310/26/2013102600272_0.jpg
農家所得変化

"今年の農作業は少量の人参を除いて全部駄目でした。収穫が多くて体がつらいだけで、残るものがありません"
 8日、江原道(カンウォンド)大関嶺面(テグァルリョンミョン)横渓里(フェンゲリ)で農業を営むユ・ヨンファン氏に今年の作況を尋ねると、"光良い満州杏(訳注 見栄えがいいだけ)"とため息をついた。農林畜産食品部は今年、大根、白菜、唐辛子、大蒜、玉ネギの5大野菜の生産が、37年ぶりに全て増えると見ていて、大型流通業社は昨年よりキムチの漬け込み費用が30%近く下がると予想している。大豊作によって消費者の買い物かごの心配は大幅に減ったが、農村ではユ氏のように絶望に陥った農民がいっぱいだ。収穫が増えたために、ほとんどすべての野菜価格が昨年より40%以上落ちた。収支が合わないために収穫を放棄した畑が続出していて、命を絶つ農民も出てきている。

 大関嶺園芸農協によれば、江原道高冷地白菜畑のおよそ70%が今年赤字になる展望だ。生産費用も得られない例が7割だという話だ。イ・チャノク農協中央会野菜事業所チーム長は、"9月中旬以降野菜価格はずっと下落傾向"として、"値段が合わずに収穫されないままの白菜が、高冷地だけで3万tぐらいになる"と話した。農民が白菜を市場まで運ぶのにかかる費用も出せず、畑にそのまま放置しているということだ。

 豊作になれば農産物価格が大きく下がり、かえって農民を苦しめる'豊作の逆説'現象は、今年も繰り返されている。我が国の農村では農作物生産が増えれば農家所得が減り、生産が減ればかえって農家所得が増える現象が明確になっている。統計庁によれば2008年以降の5年のうち4年は、農作物生産量と農家所得が逆に動いた。2011年には米・野菜生産が増えたが農家所得は200万ウォン減り、昨年は米・野菜生産が減ったが農家所得は逆に100万ウォン増えた。

 ‘豊作の逆説’で今は農民が苦痛を受けているが、冬になれば都市消費者の買い物かご物価が跳ね上がると憂慮されている。豊作で大きい損害をこうむった農民と産地流通商人が、冬野菜の栽培を躊躇しているためだ。産地流通商人が農民に契約金を与えて冬野菜栽培を任せるにはお金が必要だが、莫大な借金を負った商人が多いために、冬野菜栽培に必要なお金が不足している。流通業界によれば、最近までの冬白菜の契約栽培率は、可能な栽培面積の30%に過ぎない。産地流通業者カン・ヨンチョル氏は、“来年出荷される冬白菜は不足する可能性が高い”と話した。

 農業専門家は、天候の影響を大きく受ける農業の性格上、このようにジェットコースターのように農産物価格が急変することは避けられない面はあるが、我が国の農産物の後進的流通構造が、一層被害を増やしていると指摘する。我が国の農産物流通は零細な農民と専門性が不足した流通商人に、全体流通量の80%以上を依存している。

 ナム・ヨンホ国立農水産大学総長は、“生産量が5~10%だけ変わただけで、価格が50%前後急騰落する農作物価格を安定させるには、農作物が市場に一度にあふれたり急に途絶えたりしないように、年間を通じて供給量を調節しなければならない”として、“零細な農民と流通商人に負担を負わせずに、これまで役割が微小だった農協が、本来の役割を果たす必要がある”と話した。

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 <長いですが、この2本の記事で問題が明らかになりました。最大の問題は供給調整機能がなく、出来た作物を市場へ持ち込むだけという貧弱で原始的な流通機構にあります。

 全流通量の80%以上を個人商店に近い流通商人に委ね、商人が上手くやりくりすることで農家は作物を現金化できるのです。全国規模や広域の需給と作況、そして中期的な気象条件を加味して作付けを指導したり、出荷を調整することが出来ていないのです。少なくても広域的な供給調整さえ可能になれば、気象予測が外れたとしても、5~10%生産量が変化しただけで5割も価格が乱高下することにはならないでしょう。

 この役割を農協が果たすべきだという主張ですが、流通商人が作物の現金化を担っているために、農家の収支が安定しないことも、農協が解決すべき課題でしょう。この問題はすでに、次の冬野菜の作付けが捗っていないことに現れています。

 韓国の農協は昨年、金融と流通経済を分離する信経分離を行い、金融部門は農協銀行をはじめ、生保・損保、証券、カードなどを傘下に置く農協金融持株が発足し、都市銀行持株会社に迫る規模になっています。韓国農協日本語版ページには、次のように記されています。

 「大韓民国No.1流通・金融のリーダー」という、新しいビジョンを掲げ、国民の信頼の中から社会的貢献を担う協同組合として発展していくため邁進しております。
 現在農協中央会には1,200余りの地域農協が会員として加入しており、農協中央会と地域農協は、全国的に大型農畜産物販売所と農畜産物加工工場など4,700ヵ所余りの経済事業所、5,300ヵ所余りの金融店舗を直接運営しております。
 安全・安心な農畜産物供給を目指す韓国農協は、韓国内の農畜産物流通分野で最大のネットワークを構築するだけでなく、金融分野でも最高の預金高を誇る中心的役割を担っております。


韓国農協(韓国農協中央会)および韓国農協インターナショナル(日本国内流通商社)ホームページ
http://www.koreafood.co.jp/info/  より抜粋。

 大型農畜産物販売所とはハナロ(農協)マートのことでしょうか。1000や2000もあるとは思えませんので、大小取り混ぜてが実態なのかもしれません。それと合わせて「韓国内の農畜産物流通分野で最大のネットワーク」とまであっては、他が小さすぎてお話にならない状況を知ってしまうと、規模が大きい=信頼できるという単純な思考パターンを根拠にした見掛け倒しが正当な評価なのかもしれません。こうして見ると、零細流通業者の残りのパイを農協と大型マートの契約栽培が分け合っている構造だということになり、農協はうかうかしていると大型マートに流通どころか農家指導まで奪われてしまうでしょう。

 韓国の農業は対EU、対米と相次いで発効したFTAだけでなく、現在協議中の中韓FTAでも受ける影響が大きいと予想されています。特に中韓FTAは距離が近いために、現在も大きな影響を受けている牛豚肉といった畜産物だけでなく、青果でも脅威が存在します。ここで対抗する力を持たせる中心は農協になるのでしょうか。大型マートにしてみれば安く仕入れられることは重要な要素になりますので、韓国内の農家の保護まで考えてくれそうにありません。

 農協の無関心は農家との心中という最悪の結果に進むのでしょうか。


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