2階建貨物列車 | Korea Economic News by KANI

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韓国経済を主題に日本語では報道されていないニュースを紹介します

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<アメリカなどではコンテナを2段積んだ大型貨物列車が走っていて、ダブル・スタック・トレインと呼ばれています。

http://anago.2ch.net/test/read.cgi/asia/1354687033/287-288
287 名前:蟹 ◆M6A1eiUUqQ [sage] 投稿日:2012/12/10(月) 14:06:14.75 ID:UcZMM9sU
'経済効果3兆ウォン' 2階建て貨物列車が走る 【アジア経済】
http://www.asiae.co.kr/news/view.htm?idxno=2012121013371377323&sec=real2
来年慶全線から順次適用し京釜線まで拡大
輸送能力84%上昇、運賃費用25%引き下げ効果

 大量物流の大革命が予告された。貨物列車にコンテナを2段で積む運送システムが来年から稼動する予定だ。これによって積載能力が2倍に増えることになり、物流費用削減はもちろんトラック利用も大きく減少するなど、一大変化がある展望だ。

 10日関連業界によれば、国土海洋部は2010年から推進してきた'鉄道貨物DST(Double Stack Train)'システムを、来年から慶全(キョンチョン)線(光陽(クァンヤン)~釜山(プサン)港)の一部区間から本格導入を始める計画だ。国土部は今年初め、韓国交通研究院にDSTシステム導入にともなう事業妥当性を諮問する外部調査を依頼し、最近結果を提出させた。国土部はこれをベースにして、近く交通研究院、鉄道技術研究院など関係機関協議を持って、事業具体化に乗り出す方針だ。

 DSTシステムは、貨物車にコンテナを2段積みにして運送する概念だ。列車の場合、積載重量にともなう運送費用上昇負担が相対的に少ないので、DSTシステムにともなう経済波及効果が非常に大きい。鉄道技術研究院の分析によれば、KTX開通による遊休線路活用を通じて輸送能力が84%増え、運賃費用は25%減る。

 鉄技研関係者は"慶全線に続いて京釜(キョンブ)線までDSTシステムを導入すれば、建設費用に2兆ウォン未満で経済効果は3兆ウォンに達するだろう"として、"定時運行と、トラック減少にともなう高速道路の混雑緩和効果などまで考えれば、その効果ははるかに大きくなる"と強調した。

 政府は2010年から、慶全線一部区間でDSTシステム適用のための作業に着手している。DSTシステムを導入するためには、鉄道電車線(架線)を1mほど高くしなければならない。政府は慶全線の新設複線電化区間である三浪津(サムナンジン)~晋州(ジンジュ)間の架線をこれまでの5mから5.8mへ高くした。また、該当区間トンネル内の架線設置方式も、DSTシステムが適用されるように変更した。土木業界のある関係者は、"慶全線全区間のDSTシステム工事費用は3000億ウォンほどで充分だろう"と展望した。

 政府は来年中に、貨物物流量が最も多い京釜線(儀王(ウィワン)ICD~釜山(プサン)港)の一部区間でもDSTシステム適用のための基盤工事に着手する方針だ。

 鉄技研関係者は"京釜線全区間の架線を高くし、トンネル内架線方式を変更する工事費用で1兆5000億ウォンほどが必要とされる"として、"区間完工後25年ほどDSTシステムが運営される場合、経済効果は3兆ウォン近くになり、投入費用をはるかに上回る効果が現れる展望"と強調した。

 流通業界でも、このようなシステム導入を物流体系革新として受け止めている。流通業界関係者は"DSTシステムは半永久的に使用できる"として、"中長期経済効果は数十兆ウォン、数百兆ウォンに達することになる"と喜んだ。

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 <最初に気になったのが軸重と軌道の負担です。軸重とは車輪一対(一軸)にかかる、積荷を含めた車輌の重さを指します。今までコンテナ一段積みだったのが2段になれば、軸重は当然増えることになります。ただし、今までフラットだったコンテナ車から、横から見ると凹型の構造を持つコンテナ車になるために、2倍にはなりません。軸重が増すということは、それだけレールとそれを支える道床などにかかる負担も増えるということになります。こうした負担に耐える設計が全線にわたってなされているのか、負担が増すことで保線・保守工事も増えることになるが、その計算はなされているのかという疑問が生じます。アメリカ製の大きなディーゼル機関車も走った韓国の鉄道ですから、基本的には耐えうると思いますが、それでも重たい列車が走る回数が増えれば、メンテナンスの手間は当然増えます。

 次に架線高さ。基準高さ5mから5.8mにかさ上げということですが、積荷のコンテナを調べてみると、世界で使われている海上コンテナの高さは20ftと40ftが2,591mm、40ftハイキューブが2,896mmとなっています。この20ftと40ftの使用を前提とすると、2段積みで高さはほぼ5.2mとなりますね。まだ架線まで0.6mあるように思えますが、架線の高さはレール上面が基準ですので、車輌の床高さ次第で架線にぶつかることになります。車輌が凹型の形状になるのはこのためで、仮にコンテナを積む床面がレールから高さ1mだとすると、コンテナ上面の高さは6.2mになってしまいます。0.4m下げてようやく架線と同じ高さになり、0.8m下げてようやく0.4mの空間が生じます。ただし、それでも高さは5.4mに達してしまい、世界的に使われている車輌限界(車輌の大きさ限度)の上方は一般的に∩型をしているため、□型のコンテナが接触する可能性が残っています。そんな馬鹿なことはしないと思いますが、鉄道の電化方式は交流25kvということも手伝って、空間が狭いという疑問は解消されません(地下鉄は直流電化)。

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 <え?アメリカはどうしているのかって?都市内鉄道と近郊区間、それと一部の高速旅客線を除くと、アメリカの鉄道はほとんど非電化で、こうした貨物列車が走る路線はディーゼル機関車が引っ張っています。それでもうっかり橋やトンネルにぶつけることがあったようで、ダブルスタックトレインが走る路線は厳しく既定されています。

 う~ん、全然経済に触れていませんね。アメリカというと鉄道は衰退し、陸上輸送は自動車に移っているのも確かなのですが、その広い国土のために、東西海岸間を結ぶような長距離輸送になると、量がまとまれば鉄道のほうが断然有利であることは理解できると思います。旅客を含めて鉄道輸送がコスト的に見合うためには、この量と距離が最も重要になるのです。アメリカの場合、太平洋を渡ってきたコンテナ船からダブルスタックトレインに乗せ換え、中部や東部へ輸送することで、パナマ回りの航路に比べて大幅な時間短縮にもなるのです。

 京釜線とは簡単に言うとソウル~釜山間で、この路線を利用する場合、釜山港で下ろしたコンテナを貨物列車に載せ、ソウルに近い儀王市でトラックに移しかえることになります。これは釜山で直接トラックに載せるのに比べ、どれほど時間短縮できるのでしょうか。距離にして400kmほどを移動時間で考えると鉄道のほうが早いと思われますが、何しろ鉄道にはダイヤというものがあります。コンテナを積み終えたら即座に発車という訳にはいきません。この距離では2時間も時間差があれば、道路が渋滞していない限り鉄道が追いつくのはまず無理でしょう。さらに儀王でトラックに乗せ換える時間も必要ですから、この差はさらに広がることになります。

 旅客輸送では高頻度運転(フリークエンシー)といって、一本の列車では輸送量が小さくても、頻繁に運転することで利便性を高めるという考え方があります。貨物でもこの考え方は適用できるのですが、その場合ダブルスタックを否定しかねない方向になってしまいます。技術的には面白いが、経営としてはどうかというのがワタクシの結論です。


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