夏も本格的になってまいりましたが皆様、いかがお過ごしですか?

今年も異常気象が続き、先週はボローニャにいるときには雹が降った!さいわい車を地下駐車場に停めていたからよかったけど!

さて、わたしは6月はロッシーニの『スターバト・マーテル』を歌い、演奏会形式での『ファウストの劫罰』を歌っていました。

劫罰はたった1公演でしたけど、音楽院時代から準備していたこの作品をやっと歌えました!メフィストフェレスというあまりに素晴らしい役柄を演じられた、思い出深い公演になりました。

『スターバト・マーテル』はわたしのベスト演奏に近い公演になり、ジャーナリストにもよく書かれ満足です!

9月にペーザロ大聖堂での重要な再演がありますから、改めて勉強し直して挑むつもりです!このシーズンは、小ミサ曲とスターバト・マーテルというロッシーニの主要宗教曲をふたつとも歌えました!


7月からは、Carmina Buranaを受ける代わりにロッシーニ音楽祭の仕事を受け、9月にまた『スターバト・マーテル』、10月は『Trovatore』と劇場のガラを歌います。

が、11月以降は白紙にしています、、、、

年末のフォーレのレクイエムと、シャルパンティエの『テ・デウム』は興味がありますが、

ハッキリ返事はしてません、、、。



本日は後方筋について、しかし、わたしは、これまで1度もちゃんと書けてなく、この記事はなんと3ヶ月下書きを繰り返しました!


読んでくださるあなたに記事が届けられる縁に感謝します!


わたしはメロッキ派として、同派閥の諸先輩方ならびに同僚諸君とともに、喉頭の後ろの、声門下圧で生み出されるスペースを楽器として、全音域を歌えるよう訓練し、その歌い方のために、喉頭の微細な筋肉を含む身体のサポートを考えました。

それは、ひとつの方法論として正しいと断言します。わたしは、この方法論を生徒に、唯一絶対の方法論としては教えず、基本的方法論としても教えませんが、しかし、いちおう、生徒の皆さんには、この方法論は、キャリアのどこかで、理論的にはマスターしてもらいます。


わたしは2018年2月から5月までのドン・ジョヴァンニの主役を歌う時、この方法論を、表現上の理由で採用しました。それは、明るく輝かしいドン・ジョヴァンニをつくるため。そのとき高い声門下圧を上半身の筋肉でサポートし(肋間筋、鎖骨筋、息を止める筋肉)そこで圧力を留めるか、あるいはそこから胸に向かって歌うような感じ。


でも、たとえばアウグスブルグでのローエングリンとシモン・ボッカネグラならびに3月の運命の力では、もっと深くからサポートし、声門下圧を高く維持するよりかは、ジラーレを意識する感じ。


さて、しかしながら、共通するのは、声門下圧にどう空気をためていくのか、です。

声帯を開いて口から、鼻から、空気を取り入れるだけでは、声門下圧は高くなりません。

声門下圧を高めるには、喉を開けるには、

【下から吸い上げる力を使います】。

いちばんはじめに聞いたのは、ジャコミーニの、大地から吸い上げるように、というアドバイス。

わたしが新国立劇場小劇場で稽古してる際に、大劇場でバタフライを歌うのを聞いたが、まさにそれは究極の密閉の中での息の扱い方。

どこから吸い上げるかに関しては、歌手それぞれのご意見があり、わたしが尊敬する元ウィーン国立劇場の歌姫の方は、股の間から吸い上げるかのように、と。

わたしはまずはこう述べます。

背骨のパイプを空気が【低い圧力で】通りぬけ声門の下に(いったん)貯まります、と。

わたしが、後方筋に関して言える半分の正解がこれで、後方筋の、息をアップさせる役割です。

C文字で言うと、左半分が、後方筋と斜腹筋が担います。

後方筋のもう半分の機能は、鼠径部から息をバックさせる機能で、【綱引きを引く(L.Brioli)】ように使います。膝のサスペンションを使い、ダンスするように、固まらないように使うと良いですね。


ようするに、わたしはかつてのgiaccominiならびに、ウィーン国立劇場出身の女史、のコメントから、僭越ながら、アップデートさせ、

つまり、声帯に下から上に直線的に息が向かうように吸い上げるのではなく、

斜腹筋と、また横隔膜したの筋肉をつかってジラーレさせ、

低い圧で声門の下に空気が集まるように、

サポートする、ように、

指導しています。


声門へと強い圧がまっすぐ向かわないためにやるべきことは、カーブをつけることと、吸い上げるような、低い圧力を保つことです。

ただしこれは声門下からみぞおちにかけては【高い圧で】息が使われることとは矛盾せず、その高い圧の息は、吸い上げるようではなく、明らかに呼気です(colpo di petto)。


わたしはよくBere la voceのベルカント技法からSostegnoの本質を学んだと生徒にディスカッションしてきました。記憶にあるかたはレッスンノートを読み返してみてください。


ようは、【声門下からは高い圧、声門までは低い圧でないといけません】が、

それはまるでディーゼルエンジンのインジェクションと似ています。

ちなみに、燃料をシリンダーへ呼び込むポンプをpompa pesca といい、ストローで吸い上げるように燃料が供給されます。


また、わたしは、ヨガをしないのでわからないが、ヨガ式呼吸法と結びつけて、下から吸い上げるように息を使うと主張する人もいますが、

わたしが不満なのはヨガ式呼吸法での歌では

この圧の交代を説明しません。

低い、カーブをともない、集められた息は高い圧で胸からみぞおちまで落ちてゆきます。


さて、最大の謎は、この、声門下圧までの空気を吸い上げる部分は果たして、単に息を吸うのか、歌うのかですが、それがつまり、前者がメロッキ派の呼吸であり、後者がロングブレスのなかでレガートに歌う新ベルカント派の呼吸法です。


しかし、この記事を読んだ皆様には、この2つの派閥はSostegnoとしては同じシステムを共有していることに賛成してもらえると思います。

後方筋を使い、ゆっくり吸い上げる部分を、歌うのか歌わないのかの違いはわたしには、表現上どちらも使うべきだという考えです。


歌うにせよ歌わないにせよCの文字の最初の4分の3はきれいなカーブであるべきです。きれいなカーブであればあるほどみぞおちで受け止める時、つまりそれはアクートのとき特に重要ですが、柔らかくて力強いです。


ロングボウかショートボウか、は、

あなたの基本スタイルにしてもいいし、

フレーズでの表現によって変えてもいい。

後者を勧めますが、巨匠は往々にしてどちらかを基本スタイルにしてきました。

ただし、唯一わたしが勧めないのは、圧力を声門の下で留め、高い圧をもっぱら声門下で完結する歌い方です。筋力がいくらあっても足りませんし、筋力があったところで、喉を固めて歌うことになりかねません。


次回で、いよいよシリーズは完結します。

ここまでご愛顧ありがとうございました!

では次回に!

イタリアから発信するイタリアとヨーロッパの食や文化についてのエッセイ第2回は、わたしのおすすめの観光地の紹介です!

有名か、有名でないか、でいうと、そこまで有名じゃないかも?

それはPortovenereです。

Liquria州、Spezia県にあります!

わたしのなかではPortovenereならびに沿岸のCinque terreはヴェネーツィアやナポリにひけをとらない観光地であるとともに、

アクセスが容易で、そんなに混んでなくて、

ホテルやレストランも予約しやすい点でも、

おすすめです。


とくにわたしがここで紹介したいのがバイロンの洞窟Grotta Byron。


偉大な英国詩人でもあり、世紀のプレイボーイであり、ギリシャ独立のために戦ったソルジャーであったジョージ・ゴードン・バイロン。

その彼は、また、卓越したスイマーでもあり、イギリスからフランスへは泳いでわたったほど。

そんなかれが挑戦し、また泳ぐのを好んだのが、リグーリア州、スペーツィア県、Portovenereの、バイロンの洞窟。


↓バイロンがそこで泳いだことを示す石板。

↓Portovenere、わたしの相方と。


わたしの目的は、敬愛するバイロンが泳いだ湾で泳ぎ、かれのアドベンチャースピリットにあやかることでした。


バイロンとわたしはそれなりに縁もあり、

たとえばわたしが4年間契約してたRavennaはダンテゆかりの街ですが、同時にバイロンのRavennaでもあります。

折に触れて劇場はわたしにHotel Byronを提供してくれたが、このホテルはかれの愛人、グッチョリーニ夫人の邸宅の裏にあるためなのですが、

運命を感じていました、、、。


、、、バイロンはわたしの考える"理想の紳士"です。

英国紳士というと、贅沢な家で、暖炉のそばで、ポロシャツのうえにセーターをひっかけ、ブランデー入りの紅茶をたしなみながら、探偵小説を読む人種を思い浮かべますが、

わたしに言わせれば、

海峡を泳いでフランスに渡り、世界中の女性達と世紀の恋愛をし、ギリシャ独立のために戦って死ぬ、そういう熱いヤツこそ、英国紳士、の名にふさわしい。

バイロン自身が、じぶんはブランメルになりたいと言ったように、当時はボー・ブランメルこそが、紳士たる服装、と、ダンディズム、をリードしていたわけですけれど、

しかし紳士とは、何を着るか、ではなく、いかに生きるか、いやバイロンのように、いかに死ぬか、にあります。

そうした、紳士のかっこいいライフスタイルを越えた、人としてのかっこよさを体現した男がバイロン。

こういう男が当時、常識では考えられないモテ方をしたのはごく当たり前のこと。


ゲーテでさえ、ファウスト第二部で、オイフォーリオンというキャラでバイロンを登場させ、この長い物語で一瞬の閃光のように生きて死ぬ人物を称賛を込めて描いていました。


、、、そんなバイロンが飛び込んだ荒波渦巻く湾岸へと、海水パンツを履いて向かったのでした!

洞窟、というのは、すこし泳いだ先にある窪みのこと。そこで作品のインスピレーションを得たのでしょうか、、、。



しかし、その眼前に迫る荒波たるや、

衝撃だった、、、。

洞窟が、死となって、ぱっくり口を開けてる気がした、、、

こういうところに危険をさらしたバイロンみたいな奴にこそ、言行一致、ってことばはふさわしいって思った。つまり、彼は、じぶんの詩で描いた、海賊、そのものであることができた、、、、。


結局!

わたしは波がすごすぎて沖にさらわれそうになり、岬付近から岩場までを何回か往復したにとどまったのでした!

岬から次々に飛び込んでいった日焼けした若者たちを横目にアップアップしてたわたしのなんと情けなかったこと!

次はもう少しマシな泳ぎができるよう頑張ります。

しかしながら、海上からみた、雲間から突き刺す太陽を二度と忘れないでしょう. . . !


このイタリアのおすすめスポット、

ぜひ訪れてみてください。車なら高速からSpezia出口を降りてからSP(Strada provinciale)をすこし南下します。

車ならいわゆるCinque terre、5つの景観スポットもかんたんに回れます。

電車で行くならSpezia centrale下車、そのあとPorto venere行きのバスです。

おすすめレストランはエレットラで、ペストのスパゲッティとイカのフリットは素晴らしかった!


ではまた次回の雑談で!

オペラワークショップ並びにプロのオペラ研究所に向けての"Movimento"が終わりました!

総勢8名の方への68時間に及ぶレッスンを2ヶ月で消化し、それは重労働でしたが、価値あることをできたと思います。

オペラワークショップならびにMovimentoは次回は8月からまた新たに始めます!

今回は多くの方が応募くださり、全員に応えることはできず、メールに返信さえできずにいた方もいらっしゃり、本当に申し訳ありません。



オペラワークショップのほうから説明すると、

そもそもアマチュアの方といってもレベルはさまざまでしたが、

しかしレベルの相違はあれ、オペラと発声の勉強はこうであるという固定観念を打ち崩し、

何よりアマチュアの皆さんはオペラ界のお客さんではなく、皆さんにはプロの舞台を助ける可能性を秘めていることを知っていただきました。

ピアノ演奏力、読譜力、譜読みの準備力、など、もしかしたら声楽レッスンでは主に培われないぶぶんに、仕事としてのオペラの未来があるのです。

むろん、今回はしかし、皆様が退屈しないよう1回のアリアレッスンと、2回の発声レッスンもありましたが!

しかし、その発声レッスンも、みなさまが想像したものとは全く違ったのではないか、と思います。

声を出すことは簡単であり、シンプルです。

その上にこそ、野性的な響きとアクートがある。


今回のワークショップを通じ、何人かは今後よりプロフェッショナルな領域、留学やオペラ研究所に進まれることを決意されました。

ぜひ、またいつかよりプロフェッショナルな領域で楽しく活躍する皆様とお会いできたら、、、と願わずにはいられません!!




いっぽう、プロ用の無料ワークショップである

Movimentoではまったく異なったカリキュラムを組みました。すでに音楽院に学ぶ1名、

渡欧予定の1名を教え、その歌唱レベルが高くて驚きました。

しかしながら、こうした彼らが今ぶつかる、

あるいはぶつかるだろう壁を、ひとつひとつ取り除く作業はエキサイティングでした。


プロとして欧州に渡るうえで音楽院に行き、

そしてオペラ研究所に行く、、、、という考えは

王道であり、

エージェントをつけてソリスト活動することもひとつの正解として、わたしは提示する一方、

このオペラ界に明確なルールはない、とも若い歌手諸君には言いたいです。


つまり、官僚的な王道を歩み続けつつ、

しかし常に、じぶんをパッと引き上げてくれるチャンスを探してください!


目の前の音楽院修了とか、国際コンクールとかに一点集中しつつ、ときには視野を広く、

旅をして、さまざまなひとと会ってください。

そのための、橋かけ、がわたしの役目です。


また、多岐のジャンルに渡りつつ厳選されたレパートリーを構築する、最初のベースにできたのはこのワークショップのカリキュラムのよい点でした。そこは継続したいと思います!



いずれにしても8月9月はこのオペラワークショップとMovimentoをあらたに繰り返します。

また、募集は改めて!


では、今回募集してくださり、修了なされた8名の皆様、本当にありがとうございました!

今後ともわたしの拙いブログのほうをお見守りくださいますよう、宜しくお願い致します。

これまで歌とは関係ないことを極力書かず、

プライベートに関しても全然書かなかったのですが、いい加減、せっかくヨーロッパに16年も住んで、イタリアには11年もいるのですから(そのうち2年はほとんどドイツにはいたが)、

イタリアの美味しいものや、お国柄とか、いいこと、悪いこと、書いてみたいと思います!!

わたしの相方もシェフですから、イタリアのレシピとか、、、紹介できればいいですね。


第一回目は、イタリアでボランティアはじめてみた、です。

イタリア赤十字社で基本的な医療訓練を数ヶ月し、試験合格後に正式メンバーになり、ユニフォームを来てから3ヶ月たちました。


横浜のプロテスタント教会での奉仕以外のボランティアをしなかったわたしとしては、俗世(?)での本格的なボランティアですが、

3ヶ月間はしかし、どちらかというと災害派遣のための特訓のため、

イタリア国軍とのコラボレーションでテント設営などが多かった。


またわたしは、じつはペーザロ支部から(

ロッシーニ として)音楽支部並びにブラスバンドを依頼されたが丁重にお断りし、

ドライバーおよび倉庫管理者として登録しました。

介護ドライバーと、倉庫からの搬入やフォークリフトの運転は、わたしが支部にできる音楽よりも有益な奉仕だからというのは表向きの理由で、

じっさいのところ、音楽以外でないと、意味がない。というのも、このボランティアをやる最大の奉仕とは、わたしの楽しみへの奉仕だからです。


来月からこの赤十字社のシンボルともいえる救急車の実習が開始されるが、

さすがにここまで来ると、趣味とかボランティアを超えてきます。


本質としては、偉大な白洲次郎のような、

スーパー遊び人のわたしであり、

万が一、イタリアに定住するだろうことになってもわたしはtraveller(注)です。












読者の皆様こんにちは!

そして、オペラスタジオに申し込んでくださったアマチュア/セミプロの方々、

ワークショップに申し込んでくださったプロ歌手の方に感謝申し上げます。


オペラスタジオには5名の方、

ワークショップには2名の方々が参加し、

一旦ここで申し込みを締め切らせていただきます。


しかし、プロの無料ワークショップは

8月にまた行ないますので、その際、またご参加申し込みくだされば嬉しいです!


ご質問がある方はメールをどうぞ!

kenbaryton@gmail.com


さて今記事は、今回ワークショップに参加した

2名のクライアント様の方のための手引として、

また、これから劇場付きの研修所を将来的に受験したい諸君に対し、書かせていただきます。

参考になれば幸いです。



1◎洗練

洗練は極めて重要です。

プロとトッププロを分ける要素です。

しかし、洗練は、耳で聴けば一発でわかる単純なことだが、ことばで説明するのは難しい。

たんにきれいに歌っている、というわけでもないが、

豊かで強い響きがあるすっきりした形式のなかで清潔にまとまっている。

昭和生まれの人ならば、CDから聴こえてくるような音、と表現すれば通じるかもしれないが、

若い諸君にはどう伝えたらいいか?

わたしは、ツルッとした声と雰囲気、現代的なスタイリッシュな声と見かけ、というふうに若い諸君にはつたえますが、ピンときますか?

いや、きっと、そうでもないでしょう!


洗練は、劇場で仕事をしていれば自然に身につきます。20代でさまざまな役を通して経験を積み、周りの歌手やオーケストラに綺麗に合う声を探り、指揮者やコレペティの先生に厳しく指導され続けるなら、30代には、形式感と清潔感のあるプロ的な声の出し方になっている。

でもわたしが思うに、、、それでは遅い!

20歳で、せめて頭でだけでもいいのでわかってほしい!でないと間に合わない!

2名のプロ歌手の諸君、およびこれから劇場つき研修所に入りたい諸君は、

どれほどあなたがたのオペラ美学に反していようとも、洗練されたスタイル、をあなたの売りになるくらいに受け入れないといけません。

ひとにガミガミ言われてだんだん綺麗に歌えるようになるのではなく、先に綺麗に歌うことに慣れなさい。これはまた同時に【唯一の、エージェントと契約する方法でもあります】。

洗練に興味がないならレストランでナポリ民謡を歌いなさい。わたしの意見ではなくマエストロRenato Bursonの意見でした。



◎幅広いレパートリー

ときに歌手は4つのオペラアリアだけを武器に世界を回ります。悪いことではないです。

しかし、劇場研修所が求めるレパートリーは、日々、時代を追うごとに拡大しています。

この流れに合わせるしかありません。

若い歌手の皆さんは、それぞれのジャンルに2曲ずつの勝ち曲をつくるところから始めないといけません。アリアは基本的にはロマン派でしょうから、積極的に近代の歌曲や、バロックの宗教曲などを探すことになります。

声の基本的な出し方をどのあたりの時代様式に近くするかも問題で、

かつての先生方は、声は、ベルカントもののアリアや歌曲でつくる、とおっしゃっていたが、

わたしは、声の中心はドニゼッティ後期、ヴェルディ前期でつくることを推奨し、速いコロラトゥーラで声を鍛え、そこを中心にしてどこのジャンルにも移動できる柔軟性を持てるように勧めます。ラヴェルにもバッハにもパッといける交差点に声をいつも戻すことです。



◎現代の演出のなかに溶け込む映画的表現

わたしは音楽院のオペラクラスでは、誇張した、舞台俳優のような演技と、またそういう歌い口をおそわったのですが、実際のフランスやドイツの仕事の現場では、映画的な、誇張されてない、リアルな表現を演出から求められ、戸惑いました。

これはたとえば、二期会のマスターを終えて、公演にデビューした生徒もおなじようなことを言ってましたが、つまり、いまの演出家は、偉大なシェークスピア俳優のように、お話をなぞる俳優ではなく、やり尽くされたものを壊すというか脱構築する俳優を求めてます。

難しいが、要するに、Netflixを、映画を、オペラという伝統芸能に持ち込む勇気をもちなさい。

あと、そもそも、ハズい、というか、やりきれてないことをやるのはやめなさい。

わたしのミラノ時代の生徒は、22.00からわたしの部屋でみんなで行なった即興ダンスのレッスンを覚えていますね。

リスクを犯して、身体ぜんたいで、しっかり表現しなさい。

それは、エージェントや演出家や劇場監督の目にとまる、必要条件ではないにせよ、間違いなく十分条件です。

同じくらい歌えてるライバルに競り勝って研修所入りしたいなら明日からやりなさい。

特訓の仕方はわたしが教えます。



◎モーツァルトに精通している

そもそも20代に差し掛かる中でダ・ポンテ三部作のうち、ひとつも暗譜してる役がないなら、

そもそもあなたには劇場に就職するのに何が必要かがわかってません。

ダ・ポンテ三部作は1ページ覚えてはトイレットペーパーとして使うくらい、頭に叩き込みなさい。

モーツァルトの役にはつらつとしたエネルギーをステージでぶつけなさい。

またレチで、スピード感と、ウィットに弾ける感性を見せつけなさい。

むろん、わたしがモーツァルトの役で、うまく歌えた!と思い始めたのは30代からです。

20代はそもそも歌い通すだけで、いや、膨大なレチを覚えるだけでせいっぱいでした。

コジに関しては勉強がついに間に合わず、それですくなくとも2つのスーパービッグチャンスを

20代で失いました。

真の成功をできなかったひとにはそれだけの理由があり、わたしが見本です!

断じて最高ではなく、たんに、『官僚的に』手順を踏めば、わたしだって一流劇場で、とりあえずデビューくらいまでならばできた!

みなさんは、それを怠らないように。




5◎シンプルな発声

シンプルな発声、といっても注意してほしいのはナチュラルな発声、との微妙な差です。

いまの若く偉大な歌手たちはロジカルに勉強したうえで、シンプルにつなげて歌っている。

たとえば、高音にはパッと簡単に行けることが大事だけど、そうなるには、本質的なことをメカニックに理解してないといけないです。

だから、若い諸君には断言します。

メカニカルに学び、スポーティに歌いなさい。

ワークショップでは徹底的に発声理論のおさらいをしますが、実際の曲になったら、カリスマ性全開で、スター登場!という感じに歌えるまで特訓します。



備考

さて今回のワークショップにはカリキュラムにはないが、

これからの歌手たちはスポーツとジムナスティックは義務です。

筋トレは喉に悪いという全時代の歌手の言うことに耳を貸さず、

まずはスクワットと腹筋から始めてください。

とりあえず有酸素は毎日です。

しかしながら、わたしは腕立てはクライアントには勧めないなど、細かいところで諸注意はあります。わたしはダンベルは歌う前はやりません。


またスポーツをやる目的は歌唱の向上ではなく、スポーツにそこまでの効果はありません。

発声を筋トレに依存する人は、たぶん本質的なことを掴んでないです。

どちらかというと、スポーツをすると、雰囲気が変わる、歌手としての見え方が変わる、現代的になる、、、、というほうが正しい。



では!次回の記事をお楽しみに!


※(5月19日 締め切りました。次回8月1日から行います。希望の方は以下のプログラムに目をお通しくださり、次回、申し込みくだされば幸いです。ご質問がある方は下記にあるメールアドレスからお送りくださいませ。)


6月最初の週から、劇場研修所突破に特化した無料のオンラインのワークショップを行います。


対象者は2種類です。


    対象1;  新国立劇場 あるいは ヨーロッパの劇場付きのオペラ研修所を受験する者。

書類審査あり。以下の全6講座を受講していただきます。


    対象2;  アマチュア/セミプロの方でわたしのオペラスタジオを修了したものは、審査なく、

以下から2講座選んで無料で受講できます。


 ⭕2曲のアリア見せ。

 ⭕アリアレパートリーの選定と歌い方

 ⭕基本技術の見直し(音階)

 ⭕レチタティーヴォ(モーツァルトおよびロマン派の)

 ⭕身体表現

 🔵英語、フランス語、イタリア語による面接

(ドイツ語圏/北欧以外の研修所希望の方)

 🔵近現代のレパートリー(ドイツ語圏ならびに北欧の研修所希望の方)

 🔵朗読(新国立劇場受験の方のみ)


の6講座です。


対象1のプロの方は各月につき【2名】を受け入れ、

6-8月の3ヶ月で【6名】を受け入れます。


講座は原則的に2講座ずつを1回で行います。

2講座で最低2時間から最大3時間です。


終了しても修了証などはありませんが、

希望するものには推薦状を出します(プロのみ。フランス語、イタリア語の2か国語のみ可能)。


ヨーロッパ在住の方は夕方、

日本国内の方は日本時間18.00-22.00のあいだで行います。


希望の方は以下のアドレスへ志望する研修所を記し、

経歴書(音楽高校/大学あるいは音楽院の在籍/修了は必須)を添えてお送りください。

基本的に書類基準を満たした方は落選はしませんが、お待ち頂く可能性がございます。

わたしのオペラスタジオを終えた人は希望の講座をふたつ教えてくだされば結構です。


いちおう次回の記事で、ざっとわたしの対策を書きしたためますので、講座が始まるまでに目を通してくだされば幸いです。


一緒に実りある勉強ができることを楽しみにしつつ!

kenbaryton@gmail.com

オペラスタジオに応募いただいたみなさま、感謝致します。より良い学びになりますよう努力いたしますので宜しくお願い致します!


よく頂いた質問をまとめてみました。

  >レッスンは個人レッスンで1回最低1時間です。初日のアリア見せと最終日の試験は時間をオーバーする可能性がありますが、料金は最初に頂いた分以上に請求することはありません。

  >証書ならびに、fattura(任意)はイタリア国税局に提出する関係上イタリア語のみです。

  >レッスンに伴走者は必要ありません。特別なスタジオを借りる必要はありません。ただし、

鍵盤はアプリでも良いのでご用意ください。

  >【役を事前に勉強する必要は必ずしもありません】。プロのオペラスタジオではないのですから、わたしと一緒に譜読みしましょう。

  >テノールの方はフィガロの結婚のバジーリオとクルツィオは併願できます。料金は変わりません。

  >楽譜の版や、入手方法に関してはご相談ください。

  >レッスンのスケジュールはご自由に決めることができますが、1回のオペラスタジオは2ヶ月以内にお越しくださることを推奨します。

  >オペラスタジオの参加資格はありません。

経歴書を送る必要もありません。ただし、オペラスタジオが始まるまでに簡単に自己紹介と発声のお悩みを書いてくださると嬉しいです!

  

最後に、オペラスタジオに参加いただい方は、

次いで募集するプロのためのワークショップ《Movimento》のオーディションを受けることができます。《Movimento》は劇場研修所(新国立劇場ならびに欧州のオペラ研修所)試験

突破に特化した6時間のワークショップで、完全無料です。こちらの詳細はお待ちくださいませ。


モーツァルト『フィガロの結婚』

ヴェルディ『椿姫』のオペラスタジオに

応募なさりたい方はこちらまでどうぞ!

kenbaryton@gmail.com

オペラスタジオに関して、募集をしたいと思います。


目的としてはプロの団体を脇から固める人材の育成です。

つまり、これは、アマチュアとセミプロの方々に、たんにオペラを楽しんでいただくにとどまらず、プロと同じ土俵でオーディションに勝ち、そこで活躍するための第一歩をお手伝いさせてください。

ですので、役だけでなく、オーディションに持ち込む任意のアリアもこのオペラスタジオで見させてください。


わたしのほうで、オペラは2本用意しました。

モーツァルトのフィガロの結婚と

ヴェルディの椿姫です。

1本の場合はお代は18,000円いただきます。

2本の場合はお代は27,000円いただきます。

レッスンは、7回あるいは10回で、選んだオペラの数で変わります。

7回(10回)のうち1回は任意のアリアの勉強、

2回は純粋な発声の知識と実践の学びです。

最後の1回で役をすべて歌う認定試験を行い、

認定証をメールで送付します。


楽譜は椿姫はRicordi版、

フィガロの結婚はBärenreiterないしはRicordi版のどちらか、

で行わさせていただきます。


認定証に関しては、経歴に書いたり、

コピーをオーディションに持参したり、

海外のオンラインオーディションに添付して送ったりしてください。

たとえば、わたしの生徒は、夏にある劇場でのオペラのワークショップの登録のときに認定証を添付して送りました!



役はこちらから選択ください。

Le nozze di Figaro;

    Barbarina (Soprano)

    Marcellina (Mezzo-Soprano)

    BasilioおよびCurzio (Tenore)

    Antonio(Baritono, Basso)

    Bartolo(Basso)


La Traviata;

    Annina (Sopnano, Mezzo-Soprano)

    Flora (Mezzo-Soprano)

    GastonおよびGiuseppe(Tenore)

    Baroneおよびいくつかの脇役(Baritono)

    Marcheseおよびいくつかの脇役(Basso)

    Dottoreおよびいくつかの脇役(Basso)


大役がなくてがっかりした方はごめんなさい!


しかし、7-10回の限られた中で譜読み、発声レッスン、勝ちアリアの問題解決、認定試験、のすべてを詰め込むには、大役を学ぶ余裕がありませんし、また、わたしはアマチュア・セミプロの方には、アマチュアの主役歌手だけでなく、プロレベルの脇役歌手を目指してほしい、つまり、プロの舞台に立っていただきたい。


わたしの生徒のアマチュアの方々は、音楽祭の合唱団としてムーティの指揮で歌ったり、ボローニャ国立劇場の引っ越し公演で脇役や合唱を歌ったりしている。それは、主役を歌うよりも偉いとは思わないけど、できるだけ生徒にはホンモノに触れてほしい。今回のオペラスタジオが、みなさまにその近道になるために、、、と考えました。


またオーディションで使いたいアリアを一曲、

最初の日に聴かせてください。その日で発声の問題があれば早速すべて解決して差し上げます。


ご質問がある方、チャレンジしてみたい方はこちらからどうぞ!

オペラスタジオに関しては経歴は不問ですが、

申込みに関しては、かんたんな自己紹介や発声の問題、今後の展望などを書いてくだされば嬉しいです!

kenbaryton@gmail.com


2024年及び2025年度でアマチュアの方、セミプロの方向けに、オンラインでのオペラの役の勉強会をします。


なぜやろうかと思ったかというと、

わたしはたぶん来シーズンいっぱいで

イタリア国内での認可を受けた個人事業主としての指導者をやめるため、そのあいだに、

最大1年間、わたしは、

オペラスタジオを(合法的に)企画し、Attestato(修了証)を皆様にお出しできます。


あるオペラのある役を知っているという認定を出し、これはたとえば、音楽院とかマスタークラスとかのオーディションでお使いください。

とくに欧州のオペラワークショップを受験する生徒さんたちにはおすすめです。

Attestatoとともに推薦状を各言語で書き、

国際コンクールなどで使うことが可能です。


イタリア人の生徒の子に試験的に作ってあげたのはこちら⬇

いちおう、アマチュアの方、セミプロの方に関しては、原則的に継続的な個人レッスンはいたしません。


その代わり、オペラの役を実際に学び歌いながらのなかで、数回、発声の全体的な知識のインプットをし、発声の全体像を探り、歌えるようになることを手伝いましょう。

ようするに、まず先に"オペラシンガーになってから"、発声の基礎を改めて学んでください。


音大生諸君やプロ候補生の諸君にはこのオペラ勉強会はとくに必要とは思いません。

それより既存の有名オペラ団体に数年以内に入りなさい。


どのみちこのオペラ勉強会は、

将来的にはやろうとしてもできないので(nero=

非合法的でない限り)、

いまやりたいと思います。


オペラは、フィガロの結婚、椿姫、の2本は必ずカリキュラムにいれます。


来月以降、改めて告知・募集させてください。

では。

3月歌い続けた理髪師も最後の公演をしました。
金曜日の記者会見では今年夏のツアーの宣伝もしたようです。新聞評も非常によく書かれ、TELE2000(地方放送)での放映も決まっています。

今夜からロッシーニの『スターバト・マーテル』の稽古が本格的に始まり、このバスソロは2018年ぶりですが、今回はアカペラの4重唱Quando Corpusはソリストが歌い、これはオリジナルに沿ったものですから、楽しみです。
また今月はじめから音楽院主催の現代音楽の音楽稽古が開始されており、こちらはかなり厳しい勉強を強いられています。
先月のオーディションでふたつの企画に通過し、今年9月にTrovatoreのフェッランドを2公演、
年末にシャルパンティエのテ・デウムを1公演だけ歌うでしょう。どちらも初役ではないが、
Trovatoreはアリアが難しく、夏はROF(ロッシーニ音楽祭)をやりながらも発声調整が必要です、、、。
それからまだ決まりではないが、ファウストの劫罰のメフィストフェレス役が11月にあります。オルガンとピアノの伴奏で、演劇学校とのコラボでやりますが、これはめちゃくちゃ楽しみです。フランスにいるときからやってみたかった役です。こちらは11月です。


また、
わたしは12月から3月までレッスン以上にディスカッションに力を入れ、20人以上の面談をしました。素晴らしい経験でした!
何人かは有名になるだろうと思わせる歌唱でした!
たぶんですが、4月下旬には新規の方々を受け入れる目処が立つと思います。


おなかのなかにジラーレですが、
Cの文字は鼠径部からはじまり、ぐるりとまわりみぞおちに終わると言いました。
そしてみぞおちに落ちる前はいったん胸を空気は経由すると言いました(あるいは胸に一旦空気を当て、ためる)。
このように、わたしはSostegnoのCの書き終わりから逆にたどっていますが、
今日述べるのは、Cの文字の頂点、つまり声帯の下です。
声帯の下で何をせねばならないのか?
俗に言う、喉を開ける、
さらに専門的に言えば声帯下に空気をため圧力を高めることです。

わたしのクライアントの方々、生徒さんたちが知るように、
この逃げ場のない声門下圧は危険です。
誰もが知るように、喉を開けることは、危険が多い。
だから、
もしこの記事を読む人がアマチュア、セミプロ、受験生ならば、あなた達がしなければならないのは声門下圧を高めることではなく、
圧力をできるかぎり、声帯から下へ深く遠ざけ、歌っている間もそれを保つことです。
やり方は横隔膜を下げたままでいること。
あなたが音大卒、音楽院学生、プロのオペラ歌手であれば記事を読み勧めてください。


プロの方々が考えることはふたつあります。
ひとつはいかに、声帯の下に空気圧を上昇させるか、と、高くなった声門下圧から声帯を守ることです。
これらはどちらも長い深いトピックですから、
クライアント&生徒のみなさんはゆっくりじっくりレッスン外の時間でわたしと語りましょう。

ひとつめ、
声門下に空気圧を送る最もわかりやすいやり方は空気のボールに対して横隔膜下の筋肉群で前方下部から、下から、後ろから圧迫を加えることです。注意したいのはおなかが顕著に引っ込むことそのものが大事なのではなく、内部圧が高くなることです(密閉があるかないかで判断できます)。

ふたつめ、
高くなった声門下圧の取り扱いには注意が必要です。【オペラ歌手の目的は喉を開けることではありません】あくまで喉の空気圧を上げることは、重要な経過点でありますが、ゴールではない。

高くなった声門下圧を高めるため、素晴らしい同僚たちの多くが、日夜ジムで上半身を鍛えています。
わたしはジムでかっこいいBodyを作ることはむしろオペラ歌手には大事だと確信し、ですからダンベルやバーベルのボディーメイク、プランク、腕たては是非やってください、ただしオフシーズンに!
歌のために上半身をボディービルで鍛えるのは、いちおう生徒にはNGといいます。

もし首周りや鎖骨周りを筋肉強化すれば、声門をより強固に確実に閉じられて高い声門下圧を長い時間保てます。
アクートでの高圧を保つとき肩と胸を上げ、堂々たる姿勢で歌うのはかっこいいです。
しかし、クライアントの方々には、この声門下圧の圧は胸を経由し、みぞおちに落としてほしい。
【声門の下にあるのは空気タンクであり、それは一旦の貯蔵場に過ぎません】
サプライチェーンで言うなら、倉庫であり、いったん集荷し、再度、荷を積んで目的地に運ぶ場所です。
このサプライチェーンが、Cの文字で表現されるなら、声門下圧=ストックはCの文字の頂点になります。
鼠径部から始まり、後方筋を経過し、声門下に至る空気の道筋は次回以降に説明できるでしょう。
どのみち、クライアントのみなさまに言いたいのは、声門下圧を高めるために、声帯周りの筋肉サポートを強化するのは推奨しません。

【どうしても声門下圧を声帯で受け止めるリミットを高めたい方には、披裂軟骨を駆使して声帯の厚みを作ることを推奨します。
それは脱力による声帯の厚みでゴム製の柔らかくも強力なプロテクトです】


さいごにメロッキ派の歌手としてわたしが深めて使っていたやり方を紹介します。
おなかを回す際、フレーズを始めるときに、同時に鼠径部から息を使い始めます。
フレーズが進むごとにジラーレは背中側をぐるりと回り、フレーズの盛り上がりをつくり、それは胸からみぞおちへといたります。
しかし、メロッキ派に準拠したやり方は、
このC文字の最後の4分の1だけを歌います。違う言い方にするなら、最初の4分の3は息を吸って描きます。
つまり、このやり方では息は下から吸います。
ナポリサンカルロ劇場でも歌ったわたしの同門のテノールが、このやり方こそ正解だ、なぜなら息を吸う時点でelevatissima pressione(高圧)を作れるからだ、と述べました。
このやり方はドイツ系オペラではより有効です、なぜなら頭韻のドイツ語のオペラでは、ワーグナーなど、アタックで最も強い響きが求められるため。
バイオリンで例えると、
Cすべてを歌うのがロングボウなら、
息を吸って高めた声門下圧から歌うのがショートボウ。
ただし潜在的な危険はこうです、ショートボウはしばしば息の流れが喉で始まりの喉で止まってしまいます。
上記の記述にたちかえりますが、
喉から圧力を開始してもそれはさらにみぞおちへと空気を送る必要があります、そのカーブ、ジラーレこそ、カバーの本質です。

では次回をお楽しみに!