夏目漱石の『こころ』
どんな話だったっけ?とか思い、久しぶりにに読んでみました
主人公である“先生”と出会った学生が、その不思議な魅力に惹かれ、
心を通わせるうちに知る“先生”の秘められた過去。
突然送られてきた“先生”からの遺書を通して、それを知ることになります。
親友を裏切って恋人を得たが、その直後に親友が自殺し、罪悪感のなかで
自らも命を絶つことを選択した“先生”の孤独な内面が書かれています。
日本は「切腹」とかいう文化があったように、なんとなく「命をもって償う」ことが
美徳とされているように感じます。
小説の中では、死=美となっているものが多いし。
“先生”は孤独感と自責の念に駈られて命を絶ってしまったけど、
人間なんてそもそも罪深い生き物なんだと私は思うのです。
一度も罪を犯したことのない人なんて、いるでしょうか?
誰1人たりとも傷つけず生きていける人なんて、いるんでしょうか?
失敗や過ちを犯さない人なんて、きっと1人もいないのだし。
命を捨てて償うくらいなら、命懸けて生きるべき。
救えなかったことを悔やむなら、これから救える人を守ればいい。
辛いときこそ、生きていることに甘えていいのだと思います。
別に、夏目漱石はそんなことを言いたかったわけではないんでしょうが、
ちょっとした独り言でした、ハイ。。。