昨日(2月26日)は、勝間和代さん 「決算書の暗号を解け! 」
刊行記念トーク・サイン会@新宿・紀伊国屋サザンシアターに
行ってきました。 大きな期待をして伺いましたが、

その期待をさらに上回るほど素晴らしいトーク会でした。


企業は、有機体。
よく、会社は人間に例えられますが、
決算書を見るときも、その視点が必要だと
勝間さんがおっしゃっているように感じました。


これまで決算書と言うと、
「決算書=正式な書類=正しい」と
思い込んでいました。

ですが、勝間さんは、
そこには、企業の、すなわち経営者の
「どのように見せたいか」の思いが含まれている。


つまり、読み手は、
書かれてる数字を鵜呑みにせず
自分で検証すると
企業の実態(本当の姿)が見えますよと。


ある銀行決算書を作成するまでに
最初は20種類用意する。
それが、5種→3種→最終的に1つになる。
つまり、1社の決算書を作成するにも
20ものバリエーションが組めるのだ。

なぜそれだけの種類ができるかと言えば、
「解釈」や「選択」によって、
合法的に利益を動かすことができるから。


会計には、利益隠しの「保守的会計」もあれば
一方、利益水増しの「積極的会計」もある。
会社は、個々に決算書を作成しているのだから
他社と比較しても、その根拠(思惑)の違いによって、
一律に横並びにはならない。


そこで、決算書を読む時の

幾つかのチェックポイント
「のれん代」の償却期間は、2年から20年。
 通常3~5年のところ、「20年」としていたら
 利益捻出の意図あり。


「資産」増に注意
 一見資産が増えると言うと、聞こえがよい。
 実は、会計的には、費用化していない
 という意味でもある。


「異常会計発生高」に注意。
 増収増益と言えば聞こえが良いが、
 売上の伸びに対し、
 利益の伸びが低ければ、疑問。
 通常売上が伸びれば、利益率はさらに上がる


 利益が出ているのに、営業CF(キャッシュフロー)が
 伸びていない
のも、おかしい


 売上と売掛金の伸び率のバランス
 売上+5%、売掛金+20%は、バランスとして
 おかしい。


 売掛金が増えていて引当金がそのまま(あるいは減)
 おかしい

 などなど。


勝間さんは、会計の専門の奥深い話を
とても丁寧に解説してくださきます。
同じレベルの話を、もし他の方がされたら
おそらく難しい会計用語が飛び交って
私には外国語のようにしか聞こえないでしょう。


私自身、まだまだ勝間さんの話を
どれだけ理解できたかと問えば、50%くらい
でしょうか。
けれども、勝間さんの皆に分かるようにという
熱い気持ちがつまった「決算書の暗号を解け!」
繰り返し読めば、きっと理解は確実に深まると確信しました。


まだこちらの本を手にされていらっしゃらない方は

ぜひ、お薦めしたい1冊です。


私は、昨日のトーク会の感動を胸に秘め、
勝間さんがおっしゃるように
会計をもっと分かって、楽しくなりたいと思います。