ボクシングへの思いを捨てきれず、31歳にしてプロのリングに上がることを決意した吉野史紘。
高校時代にはアマチュアボクシングでまずまずの戦績を残している。
昨年12月のデビュー戦では危なげなく3-0の判定で勝利を飾った。
彼の職業は、エリート街道を歩んできた大手法律事務所に勤務する弁護士だ。
頭が良く、スポーツもでき、当たり前だがトークも上手い。
顔も僕より少しだけイケメンだし・・・。
『天は二物を与えず』って、二物も三物も与えて不平等じゃないか!!なんて嫉妬する者がいてもおかしくない。
実際、僕も嫉妬していますし。
(んー。嫌なやつだな。)
弁護士の傍らでボクサー。
彼は多くは語らないが、本業を中途半端にして回りに迷惑を掛けたり、ボクシングを志半ばで辞めてしまえば悔いが残ると判断したのだろうか、
弁護士を期間限定で休業して厳しいプロの世界に足を踏み入れた。
その覚悟は大したもんだ。
ボクシング人気が低迷している中、興味がない方は会場で観戦するのはもちろん、テレビで観る機会もないだろう。
テレビ放映している世界戦はとても華やかに見えるが、その舞台に立てるのはほんの一握り。
毎日の厳しい練習も脚光を浴びることもなく無名でボクサー人生を終わっていくのがほとんどだ。
ではなぜ休業してまでこの道を選んだのか。
それは本人しか分かり得ないことだろう。
しかし、あの神聖な後楽園ホールで、同ジムの先輩ボクサーや同世代で同じ境遇のサラリーマンボクサー、後輩ボクサーの仲間たちが、煌々と輝くスポットライトを浴び、大歓声の中を必死に戦っている姿を見れば、男なら心を動かされるに違いない。
来月の4月11日。
東日本新人王トーナメント予選に出場が決まっている。
日の当たらない苦しい練習の成果を、あの後楽園ホールで存分に発揮し、
ボクシングは本当に素晴らしいもんだと体を張って証明してもらいたい。
2013年4月11日(木)
【第70回東日本新人王トーナメント予選】
〈第9試合〉
◆スーパーフェザー級4回戦◆
吉野史紘(ピューマ渡久地) 1戦1勝
vs
三瓶数馬(協栄) 3戦3勝(1KO)
応援宜しくお願い致します!
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