「与謝蕪村」さんの俳句、俳句の物語性について! | kenのブログ

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「俳句の物語性について
- 林誠司 俳句オデッセイ -
Yahoo!ブログから引用させて貰いました。」

与謝蕪村(よさ・ぶそん)翁の俳句
「宿かせと刀投出す吹雪哉」     
 (やどかせと かたななげだす ふぶきかな)
刀を差した浪人風の侍が、ガラっと戸を開けて宿に入ってきた。
「おやじ、宿を貸せ! 」
とぶっきらぼうに言い放つ。
宿の主人が貸すとも貸さぬとも言わぬ間に、男は刀をドッと投出して、
腰を落ち着かせてしまっている。
外には、吹雪の音が絶え間なく聞こえている。
芝居や小説を見るような緊迫した情景である。
読み手は次にどんな展開を迎えるのかわくわくしてくる。
そんな一句である。
しかし、どことなく、粗雑な男の愛嬌をも感じさせる。
正岡子規が「写生の見本」と据えた蕪村だが、このような物語性のある作品も  
作っている。