ある福島第一原発関係者の方から
地震発生後の原発の動きを時系列でまとめられた文章の
転載の許可を頂けたので、まず目を通して頂きたい。
◆◆福島第一原発事故の経過(3/11~3/17) ◆◆
◆2011年3月11日
14時46分 三陸沖で、マグニチュード9.0の地震が発生
1号機、2号機、3号機が自動停止
外部電源を失う。
13基の非常用ディーゼル発電機は大津波で1基のみ稼動
15時41分 非常用ディーゼル発電機 故障停止
東京電力 第1次緊急時態勢を発令
各関係機関に原子力災害対策特別措置法第10条に基づく通報
15時45分 オイルタンクが大津波によって流出
16時36分 1号機と2号機は非常用炉心冷却装置による注水が不可能になる
16時45分 東京電力は同法第15条に基づく通報を行った
19時03分 枝野幸男官房長官が原子力緊急事態宣言の発令を記者会見
20時50分 福島県対策本部から1号機の半径2kmの住民1,864人に避難指示
21時23分 菅直人内閣総理大臣 1号機の半径3km以内の住民に避難命令、
半径3kmから10km圏内の住民に対し屋内待機の指示
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◆3月12日
14時ごろ 原子力安全・保安院は1号機周辺でセシウムが検出、核燃料の一部が溶け出た可能性があると発表
内部の圧力が上がった1号の弁を人力で開放に成功
同作業員は吐き気やだるさを訴え病院に搬送される
15時36分 1号機で爆発が発生 東京電力と協力会社の社員が数人負傷
19時55分 1号機の海水注入について内閣総理大臣が指示
21時ごろ 枝野官房長官の記者会見で水素爆発と発表
20時20分 1号機への海水注入が開始
22時15分 発生した地震により一時中断
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◆3月13日
01時23分 中断されていた海水の注入作業を再開
02時44分 3号機で冷却装置が停止
04時15分 3号機で燃料棒が露出し始める
05時10分 東京電力 原子力災害対策特別措置法15条に基づく通報
08時41分 3号機の格納容器内の弁を開けることに成功
08時56分 放射線量が再び上昇し、制限値の0.5ミリシーベルト/時を超える
東電 特別措置法に基づく「緊急事態」を国に通報
福島県が被曝者はあわせて計22人を確認と発表
記者会見 枝野官房長官は、1号機の圧力容器は海水で満たされていると判断と発表
09時05分 3号機の安全弁を開く。原子炉圧力容器内部の圧力が低下
09時08分 3号機に真水の注入を開始
09時20分 3号機の格納容器の排気を開始
12時55分 3号機の燃料棒の上部1.9メートルが冷却水から露出
13時12分 3号機の原子炉に海水の注入を始める
13時52分 周辺でこれまでで最も多い1.5575ミリシーベルト/時を観測
14時42分 0.1841ミリシーベルト/時に低下した
記者会見 「爆発的なことが万一生じても、避難している周辺の皆さんに影響を及ぼす状況は生じない」と枝野官房長官が述べる
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◆3月14日
11時01分 3号機の建屋が爆発
作業員および自衛隊員あわせて11人が負傷
記者会見 枝野官房長官は、原子炉格納容器の堅牢性は確保されており、放射性物質が大量に飛散している可能性は低いと発言
13時25分 それまで安定していた2号機も冷却機能を消失
その後海水注入を開始
19時45分、2号機の冷却水が大幅に減少し、燃料棒がすべて露出
原因は気がつかなかったことによる燃料切れ
20時ごろ 再び海水注入を開始し、次第に水位は回復
21時37分 福島第一原発の正門付近で3.130ミリシーベルト/時を観測
22時07分 福島第一原発の10km南で、9.6マイクロシーベルト/時を観測
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◆3月15日
06時10分 2号機の建屋が爆発
06時ごろ 4号機で爆発音
09時30分 4号機建屋の4階部分より出火
11時ごろ 自然鎮火、出火の原因は不明
厚生労働省は、福島第一原発に限り、緊急作業に従事する労働者の放射線量の限度を引き上げた
11時59分 国土交通省は福島第一原発の半径30km以内の上空を高度に関わらず飛行禁止とした。
放射線量は一度安定化したものの、夜になり再度強まった
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◆3月16日
05時45分 福島第一原発4号機で再び出火
06時15分 火は見えなくなったが、鎮火したかどうかは不明
08時37分 3号機で白煙が上がり、水蒸気が出たと推測されている
10時以降 観測される放射線量が上昇
記者会見 原子力安全・保安院は「原因は圧力抑制室が破損した2号機の可能性が高い」と説明
21時発表 福島県災害対策本部 大きく放射能が検出された地域はなかった
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◆3月17日
09時48分 3号機に対し、自衛隊のヘリコプター2機が計4回30トンの放水
このあと、夜にかけて、消防車や放水車で「給水」を試みるも、余り上手くいかなかったようだ。
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こうしてみると、「次から次に」それも「突然」起こっているのがわかる。
「1号機が爆発した?大丈夫?」と思ってテレビを見ていると、3号機が「大爆発」。
そのうち、安定していると言っていた2号機が爆発。
点検中で燃料も入れていない4号機がこれまた爆発。そして火災も発生。
関心をもっていた方は、「東電・政府」への不信が広がっていったことだろうと思う。海外のメディアも同じように感じている。
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以上が、関係者の方の記載文書である。
時分まで詳細な情報なので関係者にしか知りえない情報も含まれているのが生々しいまでに判る。
以下は、一般人として知りえた情報を基に
自分で書き留めたい事をTwitterでつぶやいたものを時系列でそのまま転記する。
【Tweet一覧<原発関連のみ>】
この映像は日本のニュースでは見てない。この中で今も頑張っている人がいる! http://bit.ly/eXpSp8
Mar16日
確かに解りやすく可視化してる。1000はゲリラ豪雨みたい。http://microsievert.net/
Mar28日
プルトニウムは怖いイメージ( ̄◇ ̄;)
Mar29日
PHOTOS: Inside Japan's Fukushima Nuclear Plant http://t.co/hmCaxwA via @TIME
Mar31日
燃料棒が露出してた時に溶融が起きて燃料は炉内に落ち炉は鋼鉄製で融点は千数百度、燃料の臨界温度は二千四百度位だから穴開けて落ち圧力容器も突き抜けホウサン水である程度安定したと考えると圧力容器内が気圧と同じになった事、今溢れてる水が基準の一億倍とかの発表も合点がいくなぁ⁈〈推測〉
Apr7日
校庭活動に放射線基準…文科省、福島県に提示へ : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) http://t.co/gP9H9yA via @yomiuri_online東電の都合による基準引き上げで子供たちがぁ・・・Apr10日
まただ。原発大丈夫か?特に1号機は微妙な状態が推測されてるみたいだし… http://bit.ly/eIvPR7
Apr11日
原発1号機2号機の水注入の外部電源遮断されたと。今後ポンプ車に切り替える模様。 [地震][原発] http://bit.ly/exIwar
外部電源で復旧したって!!ふぅー
チェルノブイリになるというデマはデマではなくなっちゃいましたね('_') http://bit.ly/eRmi6y
ベクレルの単位が’京’にも驚くけどチェルノブイリの1/10と言うのも福島は1カ月経過時点であり収束目処が立っていない。だったら10カ月で同じになるってこと言ってるんでしょ?現場で収束作業されている方は危険な中での激務だけ... http://bit.ly/eJwOZy
政府発表の表現が分りづらいと言う人もいるがそうかなぁ?パニック起こさない為の言い回しでは?例えば「直ちに・・・ではない」→「いづれは・・・となる(かも)」と言う事では??[暴言?][この際自重しない] http://bit.ly/hkBIi8
東電、主要TV局の大株主だとか。自ずと圧力掛かった上での報道かも。解説者の人選とか。各社の報道局長によるんだろうけど。。。[失われし自重] http://bit.ly/dLLT8H
今いかに危機的綱渡り状態で、かつこんなバカげた装置で国民が損してきたかがよく分る。 http://t.co/CPBKaI2 via @fpajnews
非核三原則に則り原子力空母や潜水艦が入港の度にピリピリしてたのに国内にこんなにも多くの’原子力’があったわけで。一部の企業・政治家・投資家の利権のために安全と国民を騙して!!![原発問題][もんじゅの管理課長さん自殺され... http://bit.ly/dNKXx5
高速増殖炉はもんじゅだけだと思っていたら、もう一つあった。茨城県大洗町の常陽。しかも、こっちも事故ってているという驚愕の事実。http://www.page.sannet.ne.jp/stopthemonju/home/0901joyojiko.pdf
【あくまでも東電のIRなどの公表情報から】原発の発電量が全体の三割とは総発電量比で、総発電能力比ではない。原発の発電量は火力で十分余裕で賄える。節電は大切だが、夏場に生産活動まで阻害する必要は全くない!
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以上が4月いっぱいくらいまでの自分のつぶやき。
<ついでにジャーナリストの田中龍作氏の記事>
日本は大地震頻発国でありながら地震とはあまり(一部を除き)縁がない米国の原子炉を買い続けて来たのである。
イタリア政府は福島の事故を受けて原発計画を無期限で凍結することを決めた。イスラエルは十二分な核開発能力を持ちながら原子力発電所は作らない。イスラエルは回りを敵に囲まれ国土が狭い(日本の四国とほぼ同じ)。原発がテロ攻撃に遭ったら国土も民族も滅びる可能性がある。
イタリアは地震が多い。イスラエルは国土が狭い。両国とも日本とよく似た事情を抱えるが、原発事故に対する危機意識には雲泥の差がある。
イタリアとイスラエルの危機管理がしっかりしていると言うべきか、日本がおめでたいと言うべきか。<以上>
一方tweetしてなかったかもだが海への汚染水の放出についてだが
東京電力は21日、福島第一原子力発電所2号機の取水口付近から海に流出した高濃度汚染水の総量に関する推計を発表した。
推計によると、今月1日から固化剤の注入などによって流出が止まった6日までに約520トンが海に流れ込んだ。汚染水に含まれていた放射性物質の総量は、ヨウ素やセシウムなどの合計で約4700テラ・ベクレル(テラは1兆)に上った。
4、5日に集中廃棄物処理施設などから海に緊急放出された低濃度汚染水約1万トンの放射性物質の総量は0・15テラ・ベクレル。今回の量は約3万1000倍になる。
4月の頭に政府はレベル7の発表をしたが関係者は当初から分っていたとの事。
ただ、発表時にはチェルノブイリとは違い放射性物質の拡散量は1/10と言っていた。
昨日5/10の記者会見ではあれから1カ月が経ち1割だったのが現状2割なのか3割なのかと追及していたが正確には分らないし、空気中と海中を別に考えなくてはならないとの回答しかなかった。むしろ海中の拡散量を含めたら前述のような状況だった訳で、チェルノブイリを超えている可能性すらある。
とにかくこうしている間にも、劣悪な環境の中で決死の覚悟で収束に向けた作業をしている現場の作業員の方々には頭が下がるし、避難を余儀なくされこれまでの平和な生活を奪い去られた住民の方々には心からお見舞いを申し上げたい。
あくまでも所感だが、世界で唯一の被爆国である日本がいくら平和利用とはいえ原子力に手を出し原子力発電という新たな金のなる木の利権に群がった政治家・電力会社・ゼネコンなどは徹底的に責任を負うべきである。それを誘致した自治体は社会の首都圏への一極集中が進む中での苦渋の決断だったのではと思うのである意味仕方がなかったのだろう。
人間はあくまでも地球の子供である。それを忘れてしまっている人が多いのではないか。
地球の周りには電離層があり宇宙に飛び交う放射線から我々生命を守ってくれている。
人類はウランなどの放射性物質というある意味パンドラの箱を開けてしまったのかもしれない。使用済み燃料の処理の仕方がいまだに見つからないまま日本中で世界中で今も多くの原子力発電が行われているし、副産物であるプルトニウムは原子力爆弾の原料でもある。
もう一度言いたい。
人類は地球の子供である。
