09映画33「60歳のラブレター」 | keakiの“き”

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気ままの“き”、気になるの“き”、お気楽の“き”、気まぐれの“き”?
その日の思いを気ままに記しただけのただの日記です。

ただいま、人工股関節置換手術を受けて療養中。

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昨日、久々にやっと映画館へ。
60歳のラブレター 」を見た。
正直、全く予想できる内容の映画でしたけど
でも、なかなかリアルなお話で、それぞれに自分自身のこれまでやこれからのことを、自然に重ね合わせながら見てしまう、そんな映画でした。
観客席は相変わらず、ガラガラでしたけど、
中年のご夫婦らしきカップルが目立っていましたね、やっぱり。
ついでに、鼻をすする音もえらく耳につきましたよ。
まぁ、宣伝効果もあるんでしょうけど、やっぱりちょっと見てみたくなるそんなテーマなんですね。
流行りの「アラフォー」に対抗して「アラ還」というらしい、いわゆる団塊の世代のこと。
その「アラ還」世代が、人生の節目を迎えて、これまで積み重ねてきたものをあらためて振り返るとき
人は、今まで気付かないできた大事なこと、大切な人との絆をあらためて深めるという物語。
ありがちではあるけれど、絵葉書を受け取った時の温もりが伝わってくるみたいな、ジンワリ感が心に染みてきます。

三組の「アラ還」カップルのそれぞれの人生。
メインは、中村雅俊と原田美枝子扮する、定年を期に離婚してそれぞれの人生を歩み出した夫婦の物語。
離れて初めて気付く大切な存在と、相手への思い…ということなんだけど。
けど、この二人のエピソードはいかにもって感じで、正直面白くない。
それよりも、井上順と戸田恵子が紛する、バツイチの医師とバリバリのキャリアウーマンのぎこちない恋のエピソードがなかなか興味深い。
戸田恵子が、バツイチの彼の娘に向かって思わずぶつける一言
「この歳になって、(恋するのに)軽い気持ちなんて、ありえないのよ」
すっごく重みがあって、わかります、その気持ち。
リアルでしたね、とても。
それでもって、イッセー尾形と綾戸智絵の紛する魚屋の夫婦。
術後の妻の枕元で、妻が目覚めるまでずっと「ミッシェル」を歌い続ける夫。
すっごくベタな感じなんだけど
でも、そのギターの切なさと「ミッシェル」の歌にやられてしまいました。まんまと…

ワタシは夫婦らしい経験が、残念ながらほとんどなくて
二人で仲睦まじく、夫婦っぽく暮らしたのは、たった一年だったから
正直、夫婦というものの奥の深さとか、しがらみとか、もちろん倦怠期なんてのも、全く知らない。
だからこの映画で描かれているものの意味も、ホントのところ実感はできないのかも。
うちの両親なんかみていると、二人の歴史に計り知れない重みを感じるものね。
そういう積み重ねを作れなかったワタシには、夫婦云々と偉そうなことは語れないのよね。
でも、夫婦である人たちも、そうでない人も、これからの人生に感じるものがあるのかも知れない
そんなことを感じさせてくれる映画かも。

けどやっぱり、人生を一緒に歩くパートナーはいたほうがいいよなぁ、とつくづく思う
そういう思いになる映画です^^


ちなみに、ワタシは10代ころから中村雅俊が大好きでして…
中年の中村雅俊もまた味があってよろしい。
うちの彼氏もどっちかっていうと、同類かな?
フフフ